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投資情報メールマガジン 2020/01/31号
イ意 の 近 道
−プロが導く「億」資産への近道− 週5回発行
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【ご挨拶】
将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!
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−本日の目次−
(本日の担当:水島寒月&山本潤)
◆コラム「市場潮流」:水島寒月
◆コラム「億近クラシックス2005:ファンダメンタルズ分析入門(7)」
:山本潤
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■お知らせ■
いつもご愛読ありがとうございます。
さて、2005年7月より配信に利用しておりましたメルマガサービス
「melma!」が、本日1月31日をもってサービス終了となります。
つきましては、melma!にて億の近道をご購読の方は、以下のいずれかから
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これも時代の流れなのでしょうね。残念ですが仕方ありません。
億の近道は引き続き配信して参りますので、変わらぬご愛読をよろしくお願
いいたします。
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■お知らせ■
四季報セミナー第2弾開催!
『ガチャ氏×山本潤氏 四季報の裏側、全部お話しします!その2』
■日時 2020年3月15日日曜日
13:30〜16:45(15分程度の延長あり)
「記者一人あたり何社担当?」「社長に取材しているの?」
「業績予想の表現の違いは?」「企業から圧力はあるの?」
「新人記者が担当する企業は?」など四季報の疑問が解消します!
昨年12月に開催され、大好評だった四季報セミナーが、たくさんのご要望
にお応えして第2回を開催することになりました。
前回参加できなかった方はもちろん、参加された方も楽しめる内容を予定し
ています。
今回はさらに、四季報最新号から注目表現の銘柄をピックアップ&解説しま
す。
四季報執筆&調査に5年間携わっていたガチャ氏が、その裏側と興味深い
トピックを全部開示。
実際に携わってきた人間だけが分かる深い話が聞けます!
また、事前にご質問を募集いたしますので、普段から疑問に思っていること、
ぜひ聞いてみたいことなどをお寄せ下さい。当日セミナー内で回答致します。
また第2部では、ダイヤモンドフィナンシャルリサーチ運用者の山本潤氏を
加え、企業情報誌のポイントや活用法を含む裏側を語り合ってもらいます。
※山本氏は以前、ダイヤモンド株データブック(ダイヤモンド版四季報)を
立ち上げ、世に出したことがあります。
詳細、お申込はこちら ⇒
http://okuchika.net/?eid=8764
■主催:NPO法人イノベーターズフォーラム
※「四季報」「会社四季報」は東洋経済新報社の登録商標です。
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◆コラム「市場潮流」
今週(1月27〜31日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で622
円00銭下落し(率にして2.6%の下落)、2万3205円18銭で取引を
終えました。2週連続の下落です。中国発の新型肺炎の感染拡大が世界景気に
大きく影響するとの見方が広まり、売りが優勢になりました。
週初の27日(月)は新型肺炎の感染拡大への懸念から、日経平均株価は前
週末比483円安と大幅に反落。下げ幅は19年3月25日以来、約10カ月
ぶりの大きさとなりました。
28日(火)も前日比127円安と続落。
29日(水)は米株式市場の上昇を受けて3日ぶりに反発(同163円高)。
しかし、30日(木)は世界的な肺炎拡大の懸念が一段と高まり、同401
円安の2万2977円75銭で取引を終えました。
続く31日(金)は、世界保健機関(WHO)が新型肺炎について緊急事態
を宣言したものの、「貿易と渡航の制限を勧めない」としたことで「世界経済
への影響は限定的」との見方から海外勢が先物の買い戻しを急いだことで、一
時前日比420円高まで上伸しました。ただ、引けにかけては伸び悩み、同2
27円高となりました。
02年から03年にかけ、「SARS」の拡大が感染した頃と比較しますと、
世界経済における中国のプレゼンスは格段に大きくなっており、インバウンド
を含め、日本経済へ及ぼす影響も相当に大きくなっています。
その意味では、今回の事態は楽観視することは出来ませんが、一方で中国政
府も、トランプ大統領の訪中が取り沙汰され、習近平国家主席の国賓待遇での
訪日が予定されるなか、国家の威信にかけて新型肺炎の「封じ込め」を進めて
います。過剰に悲観的になることなく、国内主要企業の業績を注視したいと思
います。
過去の経験則からすれば、こうした「突発的な災害(人災?)」は「株式買
いの好機」となるケースが多かったのは事実です。
(水島寒月)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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億の近道月曜版執筆でおなじみの炎のファンドマネージャーが、肉声で相場
を語る炎チャンネル。
第92回「パンデミック全体相場より個別銘柄」がアップされました。
第92回「パンデミック全体相場より個別銘柄」1月28日収録
【ニコニコ動画】https://www.nicovideo.jp/watch/so36291110
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【今回登場企業】興研 重松製作所 帝国繊維 テノックス 日創プロニティ
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◆コラム「億近クラシックス2005:ファンダメンタルズ分析入門(7)」
※このコラムは、2005年10月12日に掲載されたものです。
当時の経済的背景に基づいていますので、ご留意の上お読み下さい。
★投資タイミングは決算発表後すぐにやってくる(その3)
第3のカーブと第4のカーブは、業績や景気のピークアウトから、再度、ボ
トムをつけるまでの局面です。この局面の前半部分が第3のカーブです。ピー
クアウトから下降局面の途中までです。
この第3のカーブで起こることは、
(1)増益企業が一気に減益に転じてしまう
(2)減益になった企業はさらに減益率が悪化してしまう
(3)黒字化を果たした企業が赤字に転落してしまう
(4)赤字企業は赤字を拡大してしまう
散々なことが起こるのです。悲劇の連続です。
この右肩下がりの急カーブでは、キャッシュポジション・オンリーとするべき
で、株という株はすべて売却して、現金のみのポジションが好ましい局面です。
株価が急落するのはこんな局面です。もし、ピークアウトを経験して、業績が
下降トレンド入りしてしまえば、将来の業績見通しがどんどん切り下がってし
まいます。
この局面では、企業側は、業績の下方修正を連発します。PER10倍で安い
と思っていた株が、下方修正に見舞われ、PER跳ね上がります。場合によっ
てはPER30倍以上になってしまうのです。たとえば、3000円の価値が
あると自分で思い込んでいたものが1000円以下の価値にしか見えなくなる、
そんな怖い局面です。バリエーション・トラップの犠牲者が続出する、悪夢の
ような時期なのです。ほとんどの投資家は茫然自失となります。
昨今は、空売りも容易にできますから、こういう局面では売りのポジションを
持つことによって、相場の流れに乗って、大儲けすることもできます。そんな
人はまだ少数ですが、きっちりと存在しています。
最後の第4のカーブは、業績下降の途中からボトムまでの局面です。
ここで生じる業績の変化は
(1)減益基調が続いているものの、減益率が縮小している
(2)赤字拡大は続いているが、赤字の拡大に歯止めがかかりそうである
(3)「半年先や一年先は業績は回復するかもしれない」と企業が言い始める
ということです。最悪期をこれから迎えるフェーズとしては、明るい材料も期
待できる局面なのです。
第4のカーブ(減益だが減益率は改善の展開)で起こることは、
「きっかけ待ち」です。株価は安くなっています。でも、上がるきっかけがす
ぐには見当たらない。業績はよくなる可能性を示唆されても、実際の業績は尚
ボトムアウトしていない。でも、この段階で、さらに株価が安くなる企業があ
れば、絶好の「拾い場」(バーゲンセールのような安い価格で株を買える局面)
となります。
「麦藁帽子は冬に買え」という相場の格言があります。これは、いまとりあえ
ず人気のないもの(=冬の麦藁帽子)は、不人気がゆえに安く手に入る。だか
ら、人気が出てくる夏に買うよりも、人気のない時期に買う方が賢いという意
味です。状態の悪い企業をあえて状態の悪いときに買えという意味なのです。
その格言が生きるのが、第4のカーブです。ここでは、買いたい銘柄のリスト
をつくって準備をしておく時期です。そして、じっくりと買うタイミングを伺
う局面なのです。
90年に土地バブルが崩壊してから、本格的なデフレの時代に突入しました。
全国の地価はまだ下がり続けています。しかし、不動産関連株は、2003年
に地価の再度の上昇を待たずに底打ちしました。そして、都心の地価が上がっ
たことを確認すると、不動産株はその後一気に上昇基調に入りました。このよ
うに、減益傾向は続いていても、減益率が縮小すれば、投資家にとってはそれ
は悪いニュースではないのです。たとえ減益であっても、よいニュースとなる
のです。減益企業が増益に転じ、さらに増益率が拡大する局面は、第4と第1
のカーブです。第4のカーブのできるだけ最後のボトムで買うか、あるいは、
第1のカーブに入ったことを確認してから買うかは難しいところです。
ですが、わたしは、株価が相当落ちていて、PBRという後ほど説明するバリ
エーション指標が1倍を大きく割り込んでいるならば、第4のカーブでも買い
に行きます。第4のカーブで買えるようになれば、株は覚えたも同然です。
ところが、普通は、第1のカーブの初期段階で買うこともなかなかできないも
のです。なぜならば、第3や第4のカーブを経てきて、第1のカーブにすでに
入っていても、世間のその会社に対する評価は著しく低いのです。
「あの会社、増益を予想してきた。ああ、また嘘いってらー」と市場から相手
にされません。ただし、あきらかな循環株、たとえば、シリコンサイクルに連
動する半導体製造装置株などは、この4つのカーブの鉄則をアナリストも投資
家もよく知っていて、ベテラン営業マンがしたり顔で自慢するような株なので
す。
「株っていうのは、PERが高いときにあえて買うもんだよ」と。
「麦藁帽子は冬に買え」という格言は、カタリストを無視して、株価が一番安
いときに買えという意味です。カタリストとは、株価が再評価されるような材
料やニュースのことをいいます。第4のカーブは減益基調の真っ只中です。
これまで、悪いニュースばかりがあって、投資家がその株にうんざりしている
局面です。こんなとき、相場関係者は、この企業は、「株価は安いが、カタリ
ストがない」と表現します。カタリストがないとは、「すぐには上がりそうな
ニュースがない」という意味です。
これが株の難しいところですが、仮にカタリストがあるのであれば、株価は安
値で放置されるはずがありません。しかし、株は安値で放置されている。それ
はカタリストがないためです。考えてみれば、当たり前のことです。「カタリ
ストがない」ということと「株が安い」ということは同じ現象を言い表してい
るのです。カタリストがあろうがなかろうが、「株がとにかく安い」というこ
とが投資家には重要なポイントです。
第3のカーブから第4のカーブの間は、基本的には減益関連のニュースが多発
します。
そして第1のカーブから第2のカーブの間は、基本的には増益関連のニュース
が期待できます。
市場関係者は、このことを「ごきぶりを一匹見かけたら、何十匹が隠れている」
といいます。悪いニュースを最初に聞いたら、その後、またか、またか、とい
うように次々と悪いニュースが訪れる傾向があるのです。大切なのは、最初の
悪いニュースで売り、最初のよいニュースで買うということです。
第4のカーブ 結論: マイナス幅が縮小すると株価は反転する傾向にある
重要:モメンタムが改善しているかどうかが投資判断の材料となる
循環論の結論:
第1のカーブ:買い
第2のカーブ:売り
第3のカーブ:売り
第4のカーブ:買い
第2のカーブと第4のカーブの判断が難しいのです。
まとめ:増収か減収かよりも、増益率が改善しているか、減益率が改善してい
るかで投資のタイミングを計る。
例: 前年 実績営業利益 +30% y−y
今年 営業利益予想 +10% y−y
→第2のカーブ=モメンタム悪化=売り
例: 前年 30%減 y−y 今年 10%減の予想ならモメンタムは改善。
→第4のカーブ=買い
業績は循環します。循環を4つの局面にわけて説明しました。
自然の営みは、夜が来て朝が来て昼が来て夕方がくる、という循環です。
または、春夏秋冬という循環もあります。潮の満ち引きも循環です。
企業は人からなる組織です。組織にも循環があるかどうかは議論の分かれると
ころです。
どんな人間にも意識を高く持てる時期とそうではない時期があります。
人を財産とする企業は、やはり循環の上に成り立っている面があります。
まず、企業業績は景気循環の影響を受けます。
そして、経営者のやる気も変化していきます。
これをシステムとしてみれば、「フィードバックが働く」といいます。
フィードバックとは、好ましくない状態を好ましい状態に戻すために、修正を
かけることです。
たとえば、赤字になった企業は、リストラをします。
そして、リストラをすれば固定費が下がり、ちょっとした外部環境の好転で利
益が出るようになります。フィードバックが機能する場合で、これも一種の循
環です。
また、儲かって儲かって仕方がないという企業には、必ずライバルが現れます。
競争がなかったため、儲かっていたのが、競争が激化することで儲からなくな
ります。これも循環です。
順調に業績を拡大している企業は、得た資金でさらに拡大路線に走る傾向があ
ります。業績のピークに過大な設備投資をして、長い冬を迎える企業も多数あ
ります。これも循環といえるでしょう。
ですから、投資タイミングを循環と結びつけるのは必然性があるとわたしは考
えています。盛者必衰といいます。
逆にいえば、フィードバックがかからない会社や社会は暴走の結果、破滅に至
るはずです。もし仮に増益率が鈍化しないような企業があったとすれば有限の
資源しかないこの地球はどうなるのでしょうか。企業の暴走を許せばいつの日
か、世界が消滅するような大惨事になるでしょう。
大きな循環の中に小さな循環があります。春夏秋冬の大きな循環に朝夕という
小さな循環があります。しかし、よく見れば夏の夜は短く、冬の夜は長い。短
い夜を夏というのであれば、短い夜を一日だけ取り出して、今日は夏だという
ことが主張できます。そういう関係をフラクタルといいます。
株式市場には多くのフラクタル的な関係が混在しています。たとえば、長期と
短期の業績判断がずれることです。長期とは、短期を複数並べてみたのです。
ですから、本来は、短期の「買い」の積み上げは、長期の「買い」となるべき
なのです。
しかし、市場参加者の多くは、逃げのために、短期と長期を使い分けているの
です。買いと思っていたのに短期的に下がると、「長期では買い」だというの
です。長期の判断は、株価が外れたときの言い訳に成り下がってしまうのです。
短期が「売り」であれば、長期的にも「買い」である確率は低下すると考える
べきです。夜が短いのに冬だといっているのと同じなのです。
本来、投資は効率よく行うべきものです。麦藁帽子を夏に衝動買いしてしまっ
た人は、どんなに強弁しても、投資の世界では「負け」なのです。同様に短期
の株価を外す人は、長期の株価も外れる人だということです。
業績動向を循環論で4つの局面で定義するのは簡単です。
しかし、実際は、企業業績がどの局面にあるかを特定することさえ、難しいの
です。
回復局面が長く、後退局面が短い企業も存在します。
企業によっては、10年増益を続ける企業もあれば、1年ごとに増益と減益と
繰り返すような企業もあります。
循環の局面は、時間割ではありません。バスケットやサッカーのように前半や
後半に時間で仕切られているわけではありません。むしろ、野球のように点が
入れば試合時間が理論上永遠に続くようなイメージです。
できれば、業績のピークアウト感の出てこない企業を買うべきです。じわじわ
と業績が拡大をして余力がある。そういう企業は好かれます。そして長期保有
の対象になります。
一方で、収益動向が定まらない企業は、トレーディングには向いていますが、
長期の保有対象としては向かないのです。
(山本潤)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
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りになっております。現在、2005年1月分まで掲載しておりますが、順次
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