バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略 第16回

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産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/
2月号連載記事


■競争戦略名言集その1


●正しいやり方は一つではない


 「正しいやり方は一つではない」という言葉自体は、ドラッカーもその著書の中で繰り返し述べています。彼は「マネジメントのやり方」や「会社組織のあるべき姿」に関して、唯一絶対の公式などなく、それぞれの企業の個性や状況によって「正しいやり方は何通りでもある」と主張しています。

 また、バフェットも、買収した数多くの企業の経営をそのまま既存の経営者に一任していることからもわかるように「成功するやり方はたくさんある」と考えているのです。

 それにも関わらず、世の中の学者やコンサルタントなどが「見果てぬ唯一絶対の公式」を求めて空回りしているのは、「経済学」を科学だと誤解している点に大きな原因があります。
 例えば、物理学をはじめとする科学において実証実験は不可欠で、「誰がやってもいつも同じ結果が出る」ことによって、その科学理論の正しさが証明されます。そして逆に、科学においては、証明された理論と違うものは認められないのです(もちろん、新たな事実の発見によってニュートン力学から相対性理論へと飛躍したような事例はたくさんありますが、ニュートン力学の想定していた範囲での正しさが否定されたわけではありません・・・)。

 それに対して、たとえば世間の多くの人々が科学だと誤解している医学(医療)は、学問ではあっても科学ではありません。なぜなら、医学において人体実験で理論の正しさを証明することは(少なくとも現在では)基本的に許されないことだからです。
 さらに、そもそも人間は一人ひとり違う存在であり、薬の効き方も個人によってかなり違う上に、例えばエイズのような病気にかかっても、全く発症しない人が存在します。

 ヤブ医者は、患者の個々の状況を詳細に診察することなく、定型的なマニュアルに基づいて、治療や投薬を行いますが、同じく「ヤブ経済学者」や「ヤブコンサルタント」は個々の企業を十分診断・観察することなく、定型的マニュアル通りに「対応」します。

 漢方では、患者の体質を分類しその体質ごとに異なった処方を行いますが、企業においてもその「体質=(社風など)」を丁寧に診断し、それぞれの体質に応じた「戦略」を考えるべきです。


●市場環境と立ち位置で判断する

 学者であるマイケル・ポーターを私が高く評価するのは、その徹底した「フィールド・ワーク」に感銘を受けているからです。
 インディー・ジョーンズ(映画の主人公ですが、モデルとなった考古学者が実際に存在する)は、書物や資料だけに頼ること無く、「現地=遺跡」を頻繁に訪れ「事実」を徹底的に観察しました。

<続く>


続きは、産業新潮
http://homepage2.nifty.com/sancho/
2月号をご参照ください。


(大原浩)


【大原浩の書籍】

★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2017年度版、上巻、下巻)
 <発行:昇龍社>が発刊されました(アマゾン・キンドル版)
 上巻:http://amzn.to/2clE4yw
 下巻:http://amzn.to/2clFbxZ

★10月6日木曜日より夕刊フジにて、「最強!バフェット流投資術」の連載を開始しました(毎週木曜日連載)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
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http://clap.mag2.com/wriatavoupクリックだけでも結構ですし、コメントをいただけるともっと嬉しいです!



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有料メルマガライブラリから(210)新たな銘柄に投資を行なうなら決算発表を確認してから実行したほうが良い

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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「新たな銘柄に投資を行なうなら決算発表を確認してから実行したほうが良い」=
 (有料メルマガ第189回・2012/8/14配信号)

※注 2012年8月現在の内容ですので留意下さい。


 たった3ヶ月の間に、販売状況が大きく変動し、減益修正を出す企業も散見されますが、四半期の利益の進捗率が低いだけで、大きく売り込まれてしまう銘柄も出てきます。

【中略】

 投資家に人気が有るので上がっていた銘柄が、決算発表が行なわれ、決算内容に問題がないのに大きく売りこまれてしまうことも、良く起こります。

【中略】

 しかし、このような業績を無視した株価の動きは、いずれは収まり修正されます。株価の修正タイミングは銘柄ごとに違いますが、業績を無視した株価の動きは株式投資で収益を上げる為のチャンスの時でもある点を、忘れないようにしたいものだと、常に自分に言い聞かせている状況が続きます。

 決算短信の内容を確認して、株価の動向を確認するまでは、新たな投資は我慢して待つ。このことがとても必要なことだと、強烈に認識させられる状況です。

【中略】

 PERやPBRなど投資指標的に強烈に割安な銘柄が増えているので、PERやPBR的には割安感を感じなくなってしまった銘柄のなかでも、数年間の配当や優待などの株主還元のありかたを見ていて安心感のある銘柄には、大きく上がらなくても下がらない、または一時的に下がっても一定の株価まで戻してくるという銘柄もいくつかあります。

【中略】

 その企業がどのような事業を展開して、収益力の源泉がどこにあるのか。特別利益や特別損失など本業と関係ない利益や損失で、利益がどうなっているのか。その企業の本業や財務内容とともに、株式還元の過去の実績、優待や配当の権利日前後の特徴など、しっかり把握しておくと、一時的な株価の下落などをチャンスとして掴まえることが可能になります。

【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


★有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」を週1回配信しています。石川臨太郎が特定銘柄を挙げて詳細研究する「銘柄研究」が好評です。ご興味がある方はぜひ一度ご購読下さい。


【企業価値高し!産業に必須の商材を扱い、積極的M&Aで成長、株価リバウンドも増配も上方修正も期待できるグローバル企業を研究!】

 本日配信の有料メルマガでは、好業績で、産業界に必要不可欠な商材において高いシェアを持ち、、M&Aを活用した事業拡張を行い、低PER低PBRで、業績の上方修正と増配が期待できるグローバル企業を、研究銘柄として掲載しています。

 また、コラムでは、「1月25日のNY株式市場ではダウ工業株30種平均の終値が20068.51ドルと、市場初めて2万ドルを突破しました。米国はトランプバブルが継続しているように感じられます。日本株はいったん低迷していましたがトランプバブルの第2幕がスタートしたように感じられる1月26日、27日の株価の動きでした。私はまだ迷いながらも低PERの輸出株をポートフォリオに増やす投資行動をスタートしました。」と題し、状況に即した投資テーマと、企業選択を具体的に解説しています。

 さらに、中小型株での研究銘柄候補を3銘柄、非優待の安定業績企業1社を取り上げています。

 金曜日までにご購読の方へは、もれなく最新号を差し上げます。
 是非この機会にご購読下さい。


【2016研究銘柄パフォーマンストップ3】

 1月12日〜11月22日配信分 全45銘柄 12月16日現在

 1位 エージーピー(9377)+233.33% 3月29日配信
 2位 エージーピー(9377)+213.68% 8月9日配信※
 3位 東京ラヂエーター製造(7235) +117.09% 7月5日配信

 ※この銘柄は2回配信しました。

 パフォーマンス分布
 +100%以上   3銘柄
 +50%〜100% 2銘柄
 +25%〜50% 14銘柄
 +10%〜25% 15銘柄
    0〜10%  8銘柄
 0%以下      3銘柄

 42勝3敗となりました。なお、配当・優待は加算しておりません。
 詳細は、コラム銘柄も含め、近日中にWebへ掲載します。


有料メルマガは週1回・火曜日配信です。
詳細は http://www.iforum.jp/magazine.htm をご参照下さい。

過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 ニチリン(5184)
 銘柄研究 帝国電機製作所(6333)


過去サンプル(コラム)
 業績に不安が無い企業に投資家が資金を投下し始めた可能性(2016/10/04)
 新たな金融政策で、出遅れている日本株の見直しに期待(2016/09/27)
 特別掲載 バランス・シートを読むための簡単な知識(2)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/10/30)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/11/06)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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億の近道2017/01/31


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投資情報メールマガジン                   2017/01/31

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】

 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
        (本日の担当:石川臨太郎&大原浩)

 ◆コラム「有料メルマガライブラリから(210)」:石川 臨太郎
 ◆コラム「バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略 第17回」
      :大原浩


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◆コラム「有料メルマガライブラリから(210)」


 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライ
ブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致し
ないことを予めご了承下さい。


=コラム「新たな銘柄に投資を行なうなら決算発表を確認してから実行した
     ほうが良い」=
 (有料メルマガ第189回・2012/8/14配信号)

※注 2012年8月現在の内容ですので留意下さい。


 たった3ヶ月の間に、販売状況が大きく変動し、減益修正を出す企業も散見
されますが、四半期の利益の進捗率が低いだけで、大きく売り込まれてしまう
銘柄も出てきます。

【中略】

 投資家に人気が有るので上がっていた銘柄が、決算発表が行なわれ、決算内
容に問題がないのに大きく売りこまれてしまうことも、良く起こります。

【中略】

 しかし、このような業績を無視した株価の動きは、いずれは収まり修正され
ます。株価の修正タイミングは銘柄ごとに違いますが、業績を無視した株価の
動きは株式投資で収益を上げる為のチャンスの時でもある点を、忘れないよう
にしたいものだと、常に自分に言い聞かせている状況が続きます。

 決算短信の内容を確認して、株価の動向を確認するまでは、新たな投資は我
慢して待つ。このことがとても必要なことだと、強烈に認識させられる状況で
す。

【中略】

 PERやPBRなど投資指標的に強烈に割安な銘柄が増えているので、PE
RやPBR的には割安感を感じなくなってしまった銘柄のなかでも、数年間の
配当や優待などの株主還元のありかたを見ていて安心感のある銘柄には、大き
く上がらなくても下がらない、または一時的に下がっても一定の株価まで戻し
てくるという銘柄もいくつかあります。

【中略】

 その企業がどのような事業を展開して、収益力の源泉がどこにあるのか。特
別利益や特別損失など本業と関係ない利益や損失で、利益がどうなっているの
か。その企業の本業や財務内容とともに、株式還元の過去の実績、優待や配当
の権利日前後の特徴など、しっかり把握しておくと、一時的な株価の下落など
をチャンスとして掴まえることが可能になります。

【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


★有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」を週1回配信し
 ています。石川臨太郎が特定銘柄を挙げて詳細研究する「銘柄研究」が好評
 です。ご興味がある方はぜひ一度ご購読下さい。


【企業価値高し!産業に必須の商材を扱い、積極的M&Aで成長、株価リバウ
 ンドも増配も上方修正も期待できるグローバル企業を研究!】

 本日配信の有料メルマガでは、好業績で、産業界に必要不可欠な商材におい
て高いシェアを持ち、、M&Aを活用した事業拡張を行い、低PER低PBR
で、業績の上方修正と増配が期待できるグローバル企業を、研究銘柄として掲
載しています。

 また、コラムでは、「1月25日のNY株式市場ではダウ工業株30種平均
の終値が20068.51ドルと、市場初めて2万ドルを突破しました。米国
はトランプバブルが継続しているように感じられます。日本株はいったん低迷
していましたがトランプバブルの第2幕がスタートしたように感じられる1月
26日、27日の株価の動きでした。私はまだ迷いながらも低PERの輸出株
をポートフォリオに増やす投資行動をスタートしました。」と題し、状況に即
した投資テーマと、企業選択を具体的に解説しています。

 さらに、中小型株での研究銘柄候補を3銘柄、非優待の安定業績企業1社を
取り上げています。

 金曜日までにご購読の方へは、もれなく最新号を差し上げます。
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【2016研究銘柄パフォーマンストップ3】

 1月12日〜11月22日配信分 全45銘柄 12月16日現在

 1位 エージーピー(9377)+233.33% 3月29日配信
 2位 エージーピー(9377)+213.68% 8月9日配信※
 3位 東京ラヂエーター製造(7235) +117.09% 7月5日配信

 ※この銘柄は2回配信しました。

 パフォーマンス分布
 +100%以上   3銘柄
 +50%〜100% 2銘柄
 +25%〜50% 14銘柄
 +10%〜25% 15銘柄
    0〜10%  8銘柄
 0%以下      3銘柄

 42勝3敗となりました。なお、配当・優待は加算しておりません。
 詳細は、コラム銘柄も含め、近日中にWebへ掲載します。


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詳細は http://www.iforum.jp/magazine.htm をご参照下さい。

過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 ニチリン(5184)
 銘柄研究 帝国電機製作所(6333)


過去サンプル(コラム)
 業績に不安が無い企業に投資家が資金を投下し始めた可能性(2016/10/04)
 新たな金融政策で、出遅れている日本株の見直しに期待(2016/09/27)
 特別掲載 バランス・シートを読むための簡単な知識(2)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/10/30)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/11/06)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、
当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が
変化している可能性があります。)

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◆コラム「バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略 第16回」


産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/2月号連載記事


■競争戦略名言集その1


●正しいやり方は一つではない

 「正しいやり方は一つではない」という言葉自体は、ドラッカーもその著書
の中で繰り返し述べています。彼は「マネジメントのやり方」や「会社組織の
あるべき姿」に関して、唯一絶対の公式などなく、それぞれの企業の個性や状
況によって「正しいやり方は何通りでもある」と主張しています。

 また、バフェットも、買収した数多くの企業の経営をそのまま既存の経営者
に一任していることからもわかるように「成功するやり方はたくさんある」と
考えているのです。

 それにも関わらず、世の中の学者やコンサルタントなどが「見果てぬ唯一絶
対の公式」を求めて空回りしているのは、「経済学」を科学だと誤解している
点に大きな原因があります。
 例えば、物理学をはじめとする科学において実証実験は不可欠で、「誰がや
ってもいつも同じ結果が出る」ことによって、その科学理論の正しさが証明さ
れます。そして逆に、科学においては、証明された理論と違うものは認められ
ないのです(もちろん、新たな事実の発見によってニュートン力学から相対性
理論へと飛躍したような事例はたくさんありますが、ニュートン力学の想定し
ていた範囲での正しさが否定されたわけではありません・・・)。

 それに対して、たとえば世間の多くの人々が科学だと誤解している医学(医
療)は、学問ではあっても科学ではありません。なぜなら、医学において人体
実験で理論の正しさを証明することは(少なくとも現在では)基本的に許され
ないことだからです。
 さらに、そもそも人間は一人ひとり違う存在であり、薬の効き方も個人によ
ってかなり違う上に、例えばエイズのような病気にかかっても、全く発症しな
い人が存在します。

 ヤブ医者は、患者の個々の状況を詳細に診察することなく、定型的なマニュ
アルに基づいて、治療や投薬を行いますが、同じく「ヤブ経済学者」や「ヤブ
コンサルタント」は個々の企業を十分診断・観察することなく、定型的マニュ
アル通りに「対応」します。

 漢方では、患者の体質を分類しその体質ごとに異なった処方を行いますが、
企業においてもその「体質=(社風など)」を丁寧に診断し、それぞれの体質
に応じた「戦略」を考えるべきです。


●市場環境と立ち位置で判断する

 学者であるマイケル・ポーターを私が高く評価するのは、その徹底した「フ
ィールド・ワーク」に感銘を受けているからです。
 インディー・ジョーンズ(映画の主人公ですが、モデルとなった考古学者が
実際に存在する)は、書物や資料だけに頼ること無く、「現地=遺跡」を頻繁
に訪れ「事実」を徹底的に観察しました。

<続く>


続きは、産業新潮
http://homepage2.nifty.com/sancho/2月号をご参照ください。


(大原浩)


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 <発行:昇龍社>が発刊されました(アマゾン・キンドル版)
 上巻:http://amzn.to/2clE4yw
 下巻:http://amzn.to/2clFbxZ

★10月6日木曜日より夕刊フジにて、「最強!バフェット流投資術」の連載
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【第3四半期決算発表に注目!】


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■特別コラム:一時的減益企業の礼賛
■業績の下方修正を行った中小型銘柄(1銘柄)
■注目銘柄の第3四半期決算発表スケジュール(9銘柄)
■その後の日創プロニティ(3440)
■炎の近未来連載株式小説:こちら東京・晴海株式同好会 第10話


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【1/23第128号を読む】
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編集者:億の近道発行プロジェクト
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個人年金づくりと高配当利回り銘柄(その1)

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 年金生活を迎えようとする個人が公的年金に加えて私的年金づくりを行うことは今後の高齢化社会の潮流になると思われます。

 問題はどうやってそれを実現させるのかということになります。


 それには投資家と企業の関係を取り持つ仲介者(一般的には証券アナリストや会計士、税理士が思い描かれます)などがキイマンになる可能性があります。実際に私の活動はそうした仲介者になりつつあります。

 そこには企業のリスク分析や将来性分析が不可欠です。

 ただ、そこは極めて難しいのでなかなか実現するのは困難です。

 困難ではありますが、一つの回答となりそうなのは高配当利回り銘柄を有効活用することです。

 年金としてインカムゲイン、つまり配当金収入を充当することがヒントになるかと思います。

 しかも運用上のリスク分散(銘柄分散、時間分散)を図りながら中長期スタンスでのポートフォリオ構築を図ることが投資家には求められます。


 運用金融資産は多ければ多いほど有効ではありますが、限られた資金でも十分に機能します。
 現状の金融資産が1億円あっても銀行預金では受取利子は少なく年金としては現状においては心もとないアイテムです。

 年間に240万円の配当金が得られるなら、それは月額20万円に該当します。
 例えば6000万円の運用資産があるとして4%の配当利回りの銘柄にすべて投資すれば得られる訳ですが、配当利回りは現在平均すると東証1部平均では1.6%にしか過ぎません。

 上場企業の中には配当性向の方針を100%において高配当を投資家に約束している事例も見られますので、配当利回り自体は高い銘柄もあります。しかも業績も堅調に推移していて将来の値上がり益も享受できる可能性が感じられる銘柄も存在します。

 投資家にとっては配当性向が低くてなおかつ配当利回りの高い銘柄を見つける必要があります。配当性向は企業の考え方次第で事業の性格にもよって変動する可能性があります。
 これは投資家ないし仲介者がしっかりと企業にヒヤリングして確認しておかないとなりません。


 また、将来のキャピタルゲインの可能性も年金づくりには重要な要素になります。

 6000万円の資金でめでたく4%の配当金を得るポートフォリオが構築できたとしてそれによって黙っていても240万円が得られることになりますが、投資した株式資産の評価も変動する可能性があります。

 つまり投資した企業が事業の発展に成功し収益を高めて株式市場での評価が高まると株価の値上がりによってそれを売却するとキャピタルゲインが得られることになります。

 これはどの程度値上がりするかにもよりますが、6000万円で4%の配当金が得られるポートフォリオだとして期待配当利回りが2%になった場合、単純に資産評価は1億2000万円になる訳です。

 つまり投資家は投資元本を1億2000万円にして新たなポートフォリオを組むかそのままそのポートフォリオを維持するかを検討することになる訳です。


 いずれにせよ、いくつかの配当利回りの高い銘柄を見出して分散投資することが重要です。また、企業の財務内容を十分に分析して万が一のリスクにも備える必要があります。


 日本の株式市場には将来に起きるリスクを想定して配当性向が低い企業が多く、なかなか配当利回りを4%以上に高めることは難しいのかも知れませんが、まったくない訳ではなく意外に見落とされている銘柄も存在しています。
 これは地方市場にあったり新興市場にあったりもします。
 IRがなされていない場合も評価が低いため、配当利回りが高い状態にあるケースもあります。

 こうした高配当利回り銘柄はそうした状態になっている背景もありますので、そのあたりは十分に吟味が必要です。


 次回もまた高配当利回り投資についてのご報告をしたいと思います。


(炎)


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祝!!億の近道3500号

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 17年余り前にスタートした億の近道が先週3500号になったとのお知らせがありました。

 この長期にわたる継続的な配信は偏に配信活動に携わってきたぢんぢ部長をはじめ多くの執筆者、読者の人生の一部でもあり大手メディアにはない存在感を持つものと自負しております。
 その創刊者の一人として執筆者関係各位や長年ご愛読賜って頂いております読者の皆様に心より御礼を申し上げますとともに心よりお祝い申し上げます。


 また、同時に山本さんの力強い感動的なメッセージを頂戴したことに感謝申し上げます。

 皆さんも山本さんの熱い思いに共感して頂いたものと思います。

 億の近道では個別銘柄がどうだこうだというよりも投資に臨む考え方を自ら磨いて頂くことを主眼にしたメルマガでありたいと願っています。

 とは言え、億の近道の執筆陣にはそれぞれに個性があってしかるべきで、これを大事にして自由に意見や考え方を述べる場にしていくことも重要だと考えています。


 縁あってこの活動に参加頂いています関係者各位の今後の健康とご多幸を祈ります。

 読者の皆様におかれましてはこれからも億の近道から発信される意義深いコンテンツを興味深くご愛読賜りましたら幸いです。


(炎)


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億の近道2017/01/30


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投資情報メールマガジン                   2017/01/30
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
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             −本日の目次−
       (本日の担当:炎のファンドマネージャー)

    ◆コラム「祝!!億の近道3500号」
    ◆コラム「個人年金づくりと高配当利回り銘柄(その1)」
    ◆株式連載小説「億の近道」第7話


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■ お知らせ ■

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が本日配信されました。


【第3四半期決算に注目!】


【1/30第129号では】

■相場展望
■特別コラム:一時的減益企業の礼賛
■業績の下方修正を行った中小型銘柄(1銘柄)
■注目銘柄の第3四半期決算発表スケジュール(9銘柄)
■その後の日創プロニティ(3440)
■炎の近未来連載株式小説:こちら東京・晴海株式同好会 第10話

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【1/23第128号を読む】
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【1/30第129号を読む】
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◆コラム「祝!!億の近道3500号」


 17年余り前にスタートした億の近道が先週3500号になったとのお知ら
せがありました。

 この長期にわたる継続的な配信は偏に配信活動に携わってきたぢんぢ部長を
はじめ多くの執筆者、読者の人生の一部でもあり大手メディアにはない存在感
を持つものと自負しております。
 その創刊者の一人として執筆者関係各位や長年ご愛読賜って頂いております
読者の皆様に心より御礼を申し上げますとともに心よりお祝い申し上げます。


 また、同時に山本さんの力強い感動的なメッセージを頂戴したことに感謝申
し上げます。

 皆さんも山本さんの熱い思いに共感して頂いたものと思います。

 億の近道では個別銘柄がどうだこうだというよりも投資に臨む考え方を自ら
磨いて頂くことを主眼にしたメルマガでありたいと願っています。

 とは言え、億の近道の執筆陣にはそれぞれに個性があってしかるべきで、こ
れを大事にして自由に意見や考え方を述べる場にしていくことも重要だと考え
ています。


 縁あってこの活動に参加頂いています関係者各位の今後の健康とご多幸を祈
ります。

 読者の皆様におかれましてはこれからも億の近道から発信される意義深いコ
ンテンツを興味深くご愛読賜りましたら幸いです。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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◆コラム「個人年金づくりと高配当利回り銘柄(その1)」


 年金生活を迎えようとする個人が公的年金に加えて私的年金づくりを行うこ
とは今後の高齢化社会の潮流になると思われます。

 問題はどうやってそれを実現させるのかということになります。


 それには投資家と企業の関係を取り持つ仲介者(一般的には証券アナリスト
や会計士、税理士が思い描かれます)などがキイマンになる可能性があります。
実際に私の活動はそうした仲介者になりつつあります。

 そこには企業のリスク分析や将来性分析が不可欠です。

 ただ、そこは極めて難しいのでなかなか実現するのは困難です。

 困難ではありますが、一つの回答となりそうなのは高配当利回り銘柄を有効
活用することです。

 年金としてインカムゲイン、つまり配当金収入を充当することがヒントにな
るかと思います。

 しかも運用上のリスク分散(銘柄分散、時間分散)を図りながら中長期スタ
ンスでのポートフォリオ構築を図ることが投資家には求められます。


 運用金融資産は多ければ多いほど有効ではありますが、限られた資金でも十
分に機能します。
 現状の金融資産が1億円あっても銀行預金では受取利子は少なく年金として
は現状においては心もとないアイテムです。

 年間に240万円の配当金が得られるなら、それは月額20万円に該当しま
す。
 例えば6000万円の運用資産があるとして4%の配当利回りの銘柄にすべ
て投資すれば得られる訳ですが、配当利回りは現在平均すると東証1部平均で
は1.6%にしか過ぎません。

 上場企業の中には配当性向の方針を100%において高配当を投資家に約束
している事例も見られますので、配当利回り自体は高い銘柄もあります。しか
も業績も堅調に推移していて将来の値上がり益も享受できる可能性が感じられ
る銘柄も存在します。

 投資家にとっては配当性向が低くてなおかつ配当利回りの高い銘柄を見つけ
る必要があります。配当性向は企業の考え方次第で事業の性格にもよって変動
する可能性があります。
 これは投資家ないし仲介者がしっかりと企業にヒヤリングして確認しておか
ないとなりません。


 また、将来のキャピタルゲインの可能性も年金づくりには重要な要素になり
ます。

 6000万円の資金でめでたく4%の配当金を得るポートフォリオが構築で
きたとしてそれによって黙っていても240万円が得られることになりますが、
投資した株式資産の評価も変動する可能性があります。

 つまり投資した企業が事業の発展に成功し収益を高めて株式市場での評価が
高まると株価の値上がりによってそれを売却するとキャピタルゲインが得られ
ることになります。

 これはどの程度値上がりするかにもよりますが、6000万円で4%の配当
金が得られるポートフォリオだとして期待配当利回りが2%になった場合、単
純に資産評価は1億2000万円になる訳です。

 つまり投資家は投資元本を1億2000万円にして新たなポートフォリオを
組むかそのままそのポートフォリオを維持するかを検討することになる訳です。


 いずれにせよ、いくつかの配当利回りの高い銘柄を見出して分散投資するこ
とが重要です。また、企業の財務内容を十分に分析して万が一のリスクにも備
える必要があります。


 日本の株式市場には将来に起きるリスクを想定して配当性向が低い企業が多
く、なかなか配当利回りを4%以上に高めることは難しいのかも知れませんが、
まったくない訳ではなく意外に見落とされている銘柄も存在しています。
 これは地方市場にあったり新興市場にあったりもします。
 IRがなされていない場合も評価が低いため、配当利回りが高い状態にある
ケースもあります。

 こうした高配当利回り銘柄はそうした状態になっている背景もありますので、
そのあたりは十分に吟味が必要です。


 次回もまた高配当利回り投資についてのご報告をしたいと思います。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
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◆株式連載小説「億の近道」第7話


第7話:カリスマファンドマネジャー


松永にはかつて師匠とも言うべき存在があった。

今も現役ファンドマネジャーとして活躍中の塩田英雄である。

塩田はかつてロンドンのシティにある有名運用会社で日本人初のファンドマネ
ジャーとして大活躍し今やカリスマファンドマネジャーとしての評価を得てい
た。


塩田の運用は松永が出会う前から典型的な成長株投資を柱にしていた。

かつて日本株に外国人投資家が関心を寄せた時代に成長株とみなされる銘柄を
ファンドに組み入れ話題を呼んだことで海外でその名声を得ていた。

塩田は企業訪問で得られた企業価値情報を基にした自らの判断をベースにオー
ソドックスなポートフォリオを構築。これによって高い運用成果をもたらした
ことで他の海外投資家にもその噂が広まり、カリスマファンドマネジャーとし
ての存在感を高めていた。


松永は塩田の運用手法に学ぶところが大きかったが、若い松永にとっては雲の
上の存在であり、一生出会うことはないと考えていた。

ところが松永が勤務する証券会社系の投資顧問会社の社長として塩田が着任し
てきたことで、夢のような出会いの機会を持ったのだ。

ただ、成長株投資を主体とした塩田の運用はバブル相場には合わなかった。

今日買って明日売るといった類のディーリング運用が塩田の投資手法とは合致
せず潮流は重厚長大、流動性重視の展開の中で、運用成果が伴わずにいた。


アナリスト業務を経験してきた松永は塩田にとっては他のディーラーのような
ファンドマネジャーとは異なりよき理解者と言えた。本物の運用はこうだとい
う手法を身につけていた塩田はたとえ、成果が上がらなくても一本筋が通る運
用を行っていたことを松永はいまだに思い起こしてしまう。

親会社の役員たちは塩田の運用が時流には合わず新日鉄やら三菱重工やらを売
買しろなどと横やりを入れ、塩田の投資する電機ハイテク株では成果が上がら
ないなどと不満を募らせた。

親会社の担当役員からはこの頃、

「塩田社長、今日もクライアントからクレームでっせ。何とかなりまへんか。」

というお小言が相次いだ。

「何とかと言われても、運用成果は約束できるものではありません。」

塩田はこう答えるしかなかったが、

塩田の耳に入ってきたのは、どうやら預かった特金ファンドが一定の利回りを
出さないと困ったことになる・・・、というものだった。


確かにバブル経済末期はすべてが異常な時代だった。
マネーゲームは個人のみならず企業にも及び、特金、ファントラが一世を風靡
した。企業は銀行から運用資金を借りて余資運用に励んだ。
専門家と言うべき運用者はにわか仕立ての理論武装で切った張ったを繰り返し、
日経平均株価を1989年末に38000円超えまで押し上げた。


限られた銘柄にリスクマネーは集中しバブル相場のピークではそうした銘柄の
株価が一斉にはじけ飛び、奈落の底に向かって逆回転を始めた。


その時、塩田は松永に向かって言い放った。

「松永君、これからは店頭株の時代だ・・。」

店頭株というのは現在のJASDAQ市場に上場する比較的中小型規模の株で
流動性には乏しいものの、それぞれに成長性が備わっていた。

典型的な銘柄は日本合同ファイナンス(現在のJAFCO)。
全体相場が急落する中、この株は大幅高となるなど塩田の思惑は当たったよう
に見えたのだが、それもまた波乱の幕開けとなってしまったのだが、松永はこ
れを機会に中小型株を中心にしたアナリスト活動を続けることになった。


塩田の投資対象は徹底的に中小型成長株に絞られ、松永もそれに従った。

しかしながら松永があこがれたカリスマファンドマネージャーの塩田はバブル
崩壊後の運用成果悪化の責任を取らされたのか退職を余儀なくされた。

松永は塩田との関係がこれで終わるかと思って内心寂しかったが、それから3
年を経て再び復活をしたのは塩田の松永への思いがあったためだろう。


「松永君、うちに来ないか?」

そうした連絡が入ったのは1994年の始めだった。

塩田は香港で自ら独立して投資顧問会社を立ち上げ、順調にいくと東京にも事
務所を設けることになったので松永にも声をかけてきたのだった。

徹底した成長株投資の手法を身につけてカリスマファンドマネージャーの下で
松永はその年の春からアナリスト兼ファンドマネジャーとしての仕事を開始し
た。


その年の7月、奇しくも2つの成長企業がIPOして市場の話題を集めたが、
そこに塩田は並々ならぬ関心を寄せたのだ。

それは孫社長率いるソフトバンク(9984)と柳井社長率いるファーストリ
テイリング(9983)だった。

既に両社がIPOしてから20年以上経過しているが、IPO時の事業規模と
現在は全く違っている。それぞれ世界企業として飛躍し時価総額はそれぞれに
何兆円にもなってしまった。

塩田はIPO時からこの両社にかなりの投資を行った。
松永は上場後の説明会に顔を出して逐一、塩田に状況を報告した。
塩田の運用力は目利きの能力と不可分の関係にある。

まさに現在の日本を代表する企業2社をポートフォリオに入れた塩田の先見の
明は松永にとってはその後の活動に多大な影響をもたらした。


残念ながら松永と塩田との縁は1996年で切れてしまうが、松永は自分でア
ナリスト活動を行う会社を立ち上げて生きていこうと決断した。

松永はその後一貫してアナリスト活動を仕事の中心に据えて様々な経営者とミ
ーティングを重ねた。

そこにはドンキホーテ(7532)の安田社長など個性あふれるカリスマ経営
者への訪問も含まれた。
ドンキホーテの上場は1998年6月だった。
丁度松永が億の近道をスタートさせようという頃と重なっていた。

ドンキホーテ株の上場時の経常利益は15億円。
時価総額は263億円だったが、現在は経常利益が500億円近くに達し、時
価総額は6600億円余りと25倍にも時価総額は膨らんでいる。

話合ったわけではないのに思いが通じたのか塩田の会社の運用ファンドにはド
ンキホーテがコアとして入っているというから不思議なものである。


お互いに離れていても塩田の教えを受けた松永の企業を見る目にもその教えが
生かされているように思われた。

松永とともにメルマガ「億の近道」を立ち上げた田山も塩田のことをよく知っ
ていた。
田山は準大手証券の親興証券でブローカーサイドの営業マンとして投資家の発
注を受けていた。

塩田はその有力クライアントの一人でもあったからだ。


塩田は時々、ブローカーの担当者を集めてイベントを行ったが、ムードメーカ
ーでもあった田山はそうしたイベントに毎回参加していた。
松永との関係もそうした中で培われたが、カラオケ大会で田山が歌う吉幾三の
「酒よ」は心に沁みた。それに対抗して塩田が歌うのが味のある「男の背中」。
松永はなんと軽いノリの「お嫁サンバ」だった。


松永ではなく、カリスマファンドマネージャー塩田がある意味「億の近道」を
生んだルーツなのかも知れない。

株式投資は結果として多くの物語を生む。成功することもあれば失敗に終わる
こともある。失敗を恐れずにリスク挑戦する先人たちの生き様はとても参考に
なる。

そうした思いを背景にして、松永が師匠と仰ぐ塩田の話を引き合いに出した。


カルータ大統領誕生によるグローバリズムの修正が起き、たとえ世の中が内向
きになったとしても投資家にとって重要なのは目利きの能力。
成長意欲を強く感じるかどうかの感受性なのだと松永は自分に言い聞かせると
ともに、メルマガ「億の近道」上でのアピールを続けた。


(第8話に続く)


(この物語はフィクションであり、実在の人物、企業、団体、出来事、事件等
 とは関係ありません)


== == == ==


 運用のプロにとって株式投資の王道と言うべき成長株投資を実践するカリス
マファンドマネジャーが実際に存在するということを知り、その運用手法を学
ぶことは将来の億の近道になると考えられます。

 言うは易く行うは難しの例え通り、実際に成長株投資を行うのはよほどの目
利きの能力が必要だろうと思われますが、本メルマガを読み進みながら億の近
道に向けた実践をされている読者投資家がお見えになるかと思います。

 そうした皆さんは成長株投資にバリュー株投資、テーマ株投資といろいろな
投資手法を取り入れながら資産運用に努めておられるものとは思いますが、一
般的にはまずは企業の内容を吟味し、利益成長の可能性を探ることから入って
いく必要があります。

 本小説に出てくるカリスマ性を持った塩田氏もまずは証券会社からのリコメ
ンドを得て、自ら企業との面談をしながら投資判断をしていき確証を得てポー
トフォリオを構築していくオーソドックスな運用方法を重ねていることになっ
ています。

 個人投資家ではなかなかそうはいかないと考えられるのかも知れませんが、
既に上場企業は積極的なIRを行い、成長に向けた説明資料を投資家に公表し
ています。
 説明資料を読み、疑問点があればその上場会社の担当者にヒヤリングして確
認する。そうした活動によってこそくだんのカリスマファンドマネジャーのよ
うな成果を得ることができるということになるのかと思います。


 このカリスマファンドマネジャーは先日の日経新聞の1面に登場しAIに負
けない運用を行うと豪語したようですが、これが皆さんの資産運用にも良いヒ
ントになれば幸いです。


(炎)


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炎の投資情報サンプル#129 2017/01/30

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投資情報メールマガジン                   2017/01/30

         炎 の 投 資 情 報 (第129号)

        −プロが導くお金創造のための投資情報−
                              週1回発行
◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆


 株式投資には不安がつきもの。山あり谷ありの株式相場を冷静に眺めるアナ
リストが発信する情報をお楽しみ頂ければ幸いです。

 志を大きく持たれた読者各位の大いなる発展と成功を祈願しております。
 ご一緒に頑張りましょう!!

 なお、一部を「億の近道」に掲載することがありますので、あらかじめご了
承下さい。


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              −本日の目次−

  ■はじめに
  ■相場展望
  ■特別コラム:一時的減益企業の礼賛
  ■業績の下方修正を行った中小型銘柄(1銘柄)
  ■注目銘柄の第3四半期決算発表スケジュール(9銘柄)
  ■その後の日創プロニティ(3440)
  ■炎の近未来連載株式小説:こちら東京・晴海株式同好会 第10話
  ■次回予告


         報告者:炎のファンドマネージャー


□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□


■はじめに


 トランプ相場の勢い止まらずNYダウはついに2万ドル台に乗せてきました。
 なんだかんだ言っても新たな米国の未知なる大統領就任を米国の投資家はポ
ジティブな受け入れをしているようです。
 アメリカファーストを掲げ、積極的なインフラ投資や減税を具体的に実行し、
雇用を生み経済成長を高める施策。夢のような施策にまずは株式市場の期待が
高まってきた象徴的な出来事と捉えられます。
 実際には既にNASDAQなどが上値を追っていましたのでNYダウの2万
ドル台乗せは時間の問題と考えられていましたので、これを余り有頂天になっ
て喜ぶ必要はないとは思いますが、株高は米国消費にも好影響をもたらすもの
と期待されます。

 一方のわが日本の株価は為替が円高に振れていたこともあって、こと日経平
均やTOPIXなどの主力指数は調整局面にありました。こうした流れの中で、
一部エコノミストが為替相場に対する円高の可能性を示唆し日経平均2万円台
乗せはないとの意見を述べたように慎重論が横行しています。
 でも相場の潮流は止めようもなく否定的な意見で慎重なスタンスを取る投資
家が多いのか日経平均は一気に上げない展開はむしろ上昇相場の延命につなが
るとポジティブに捉えるべきではないかと思われます。

 この流れは中小型株をメインとするマザーズ、JASDAQ、東証2部指数
にとってはむしろプラスに作用しています。やや上昇のピッチが速まってきた
銘柄もあり、利益確定売りは出やすいのですが、リスクマネーは着実にそうし
た中小型株に向かっていると言えます。

 本メルマガでお伝えして参りましたように中小型株の中でも配当利回り重視
をベースにした投資対象が着実に上昇しているのは、その表れでもあります。

 米国がアメリカファーストなら日本も日本第一を掲げてより積極的な政策を
打ち出すことはアベノミクスを掲げる安倍政権にとっても本望ではないでしょ
うか。


 出遅れ気味の日経平均を押し上げるには第3四半期の業績発表がポイントに
なります。折しも今週は第3四半期決算の発表がピークを迎えます。前提とな
る為替レートが期初の1ドル=100円から110円台前半に修正となるなら
業績面ではプラス。停滞する中国や欧州経済を横目に浮上する米国の景気が良
くなることは朗報。保護主義は懸念材料ながら牽引役となって日本企業にとっ
てもプラスに評価される可能性があります。

 今号ではNYダウ2万ドル台乗せで勢いを増す株式相場にとって重要な第3
四半期企業決算の日程とそのポイントをまとめてみましたのでご参照下さい。


(炎)





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JUGEMテーマ:株・投資




ファンドマネージャ、株を語る(3)

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■「ファンドマネージャ、株を語る」執筆のきっかけ


現役ファンドマネージャが株式投資について語る日々雑感です。
個別株の売り買いの推奨はありません。
それどころか、個別株についての言及はしません。

それでも、わたしは、株式投資が持つ本来の社会的意義については、
十分に伝えることができると思っています。

そして、投資のプロセスそのものが、投資家自身を幸福へ導く道標になると考えています。


わたし自身がそうでした。
投資を通して、世の中の仕組みがわかるようになりました。

投資により、経済的に恵まれるだけではなく、
投資というプロセスを通して、人としても成長できたように思うのです。


つまり、投資家とは、お金だけを企業に預けているのではありません。

投資とは、投資家自身の膨大な時間も高度な専門性も貴重な経験も
失敗から学んだ知恵もすべてを投資分析に費やすことです。

そして、その投資行為は、人を成長させます。


投資は以下の変化をもたらします。

単なる消費者から創造者に。
偏見やバイアスに支配される偏狭さを克服し、
普遍的で自由な思想を身につけることができます。
大多数の中に埋もれる受動的な存在から、
他者を導く能動的なリーダーへと変貌することができます。

ゼロサム的な思考や矛盾に悩む人は、矛盾を克服し、問題を解決し、
矛盾点を昇華する術を身につけることができます。


短期で利己的な人が、長期で意味のあることを成す人になることができます。
すぐに結果を出そうとする拙速な人も、
思慮深く、ステップ・バイ・ステップで成果を出すようになります。

たとえお金がなくても、株について考えることが、
豊かで幸せな人生を生きることに繋がっていくのです。

多少、大げさに響くかもしれませんが。



さて、わたしですが、外資系機関投資家(日本株アナリスト、日本株ファンドマネージャ)としての職歴はおよそ20年になります。

15年前に自らの運用手法を書籍「インベストメント」(北星堂書店2001年)にしましたが、多少、取材手法のみに偏った感がありました。

ファンドマネージャが株を語ることは、
すなわち、職業について語ることでもあります。

株式ファンドマネージャという仕事はこういう仕事である、
という内容でもあります。

また、アナリストやファンドマネージャを育成するのための
ガチのガイドブックともいえるでしょう。

株式投資のもつ、社会的な価値が、あまり意識されない状況となっていることも執筆の動機のひとつです。

個別株の推奨はありませんし、具体的な運用戦略は紹介しません。

株式投資に関するノウハウは千差万別であり、どんな個別の戦略であっても、メリットとデメリットがあるからです。

みなさんが「株式投資」についての考えを深めるための一助となるように、
株についての必要最低限の事柄を整理しました。


過去のコラム:
 ファンドマネージャ、株を語る(1)http://okuchika.net/?eid=6579
 ファンドマネージャ、株を語る(2)http://okuchika.net/?eid=6603



■ファンドマネージャ、株を語る  0003


☆☆ 理論株価の算定について


今回は、「株の価値」について考えます。

株式の価値は、ファンダメンタルズ分析では、財務状況を加味しつつ、
主に、将来の配当の見通しをベースに算定します。

財務状況でネット・キャッシュを評価。固定資産であっても時価評価が高ければその分評価は高くなります。

建築コストが5年前いまの7割だったして、5年前に建設したものについて、
それを今作ったらいくらになるのかといったことも評価対象になります。

そして、将来の配当見通しは、配当が企業が利益の範囲内で安定的に支払われるものだとして、利益の将来予想の中から配当を推定します。

配当は将来、ずっと支払われるものですから、株式を保有すればするほど、
受け取り配当の累計額は大きくなります。

結局、理論株価とは、財務内容と配当の見通しから説明されるのです。


☆☆ メンドリの価値


毎日、卵を産むメンドリの経済的な価値を考えてみましょう。

メンドリが産んだ卵の累計数と卵価格との積が経済的な価値になります。

メンドリが卵を産むことができる期間は、メンドリの齢と健康状態から、
ある程度は推定できますが、はっきりとはわかりません。

そして、卵の価格は、マーケットが決めることで、日々、動くものです。

メンドリの経済価値の算出には不確実性が宿るのです。

永遠に卵を産み続けるメンドリがいるとすれば、その経済的な価値はいくらになるでしょうか?

永久のキャッシュフローであっても、ある条件下では、現在価値に直すことができます。

メンドリを株式に、また、卵を配当に置き換えると、株式の価値はいかほどになるでしょうか?

また、メンドリの寿命や健康状態は、企業の事業環境や財務状況と置き換えることができるのでしょう。

いろいろな前提をつけて、メンドリの市場価格を想定してみてください。


株式投資に際しては、投資対象となる企業の継続性が重要な要素のひとつとなります。
つまり、ある企業があれば、その事業からの意味のある配当はどれほどの期間、継続するのか。
配当の継続期間について、予想してみることは、投資理論の第一歩です。


☆☆株式会社の中には永続するものがあるでしょうか?


=人類はおそらく、誕生以来数百万年の存続期間の中で、いまがもっとも絶滅に近い=

株式投資というものを、きちんと紹介するのが、執筆の目的のひとつですので、

投資先企業の寿命を考える前に、その企業が存在する現代社会という器について考察をする必要がある、と述べてきました。

所詮、世の中があってこその企業ですので。


地球が誕生して、50億年といいます。
宇宙が誕生して、150億年だそうですね。

物質は「永続する」といえるかもしれない。
(原子の寿命は何10億年といわれていますね。)

肝心の人間はどうでしょうか?
200万年前から存在しているそうですね。

だから、人間の営みというものに対しても、ある程度、永続性を仮定してよいでしょうか?

おそらく、産業革命前までの人類の在り方であれば、人の種としての永続性を仮定できました。

それは、地球環境の範囲内で、自給自足、環境負荷をかけない生き方をしていたからかもしれません。


☆☆ 果たして人類は存続できるのでしょうか?


いま、人類が存続できるかどうかは、人類自身でもわからなくなってしまいました。

この100年のテクノロジーの急速な進展。
資本主義経済の繁栄の中で、個人主義が台頭し、人は多くのものを所有できるようになりました。

誰でも武器が手に入るようになり、それを所有することができます。
(テロリスト集団の武装!)

そもそも、すべての国に自衛権があり、大国は、人類を何回も滅ぼすことのできる核弾頭を保有しています。

一方、経済格差が広がり、テクノロジーの普及により、生産性が高まることで、
多くの物資は供給過剰となるものもあります。
(中国の余剰鉄鋼!)

経済的に報われない貧困層が増え続けています。
科学技術の大きな進歩で、一人の狂人が核兵器を手に入れれば、無差別に世界を破滅させてしまうかもしれませんね。

隣国ではありますが、日本とは同盟関係にはない北朝鮮の核弾道ミサイルの保有も明らかになってきました。

人はおそらく、誕生以来数百万年の存続期間の中で、いまがもっとも絶滅に近いのでしょう。


☆☆ 経済的な合理性は戦争を防ぐのでしょうか?


一方、戦争を恒常的に行いながらも、人類が未だに絶滅してはいません。
そのことは、どう説明したらよいでしょうか。

それは、たまたまでしょうか。

あるいは、富が世界中の株主に共有されているためでしょうか。

グローバル企業を所有している大株主たちは、人口が減る、売上が減る、
よって、配当が減る。だから、世界戦争には反対でしょう。

グローバル化により、富はグローバルに所有されています。
一方、国富という考えもありますが、それはローカルな概念です。

なんともいえない、こうした不安定な社会環境で、いま、わたしたちは、株式会社が永続するかどうかを考えているわけです。

正確には、個別企業の配当の永続性についてです。

株式会社からの配当列を永続的なものと仮定できるかどうかは、まず、
人類の今後の在り方に依存する、ということですね。

種としての永続性は人類として最重要な課題となっているのです。


☆☆ 投資家として、長期の投資スパンをとる。その価値はあるのか??


個人には限りある命しかありません。

ですから、自分が死んだら、後はどうでもよい、のです。

これを株式投資に当てはめると、企業の株価なんて、自分が生きている間、
自分が売るときに、上がっていたらそれでよいのです。

しかしですね。そんなに都合よく世の中は自分に合わせてはくれません。

まず、宇宙、地球、社会があって、最後に企業があるからです。

たまたま、いま、生きているだけの人間にとって、世界を俯瞰することは簡単ではありません。

ですから、歴史をしっかりと記述することで、世界の中の企業活動を客観的に見ようとしたのでした。

その企業活動は、脈々と続く活動であって、勝手に、自身の生きる時間の枠内に押し込めて見る必要はないのです。


一度、時間軸を取り払い、とっても長い期間において商品を見ましょう。

人が生きている時間は短く、3万日程度でしょうか。

一瞬の人生であるからこそ、人は知らず知らずにうちに、短期志向になります。

一般に、人が成果を急ぐのは仕方のないことです。

だから、そうではなく、長期志向が高い価値を持つようになります。


☆☆ 法人には寿命がありません!


一般的に、不安定な社会は見通しが立てにくいものです。

不安定な社会だからこそ、ずっと先まで見通せるような事業にはプレミアムがつくのです。

多くの投資家は、自らの寿命の範囲内で投資というものを考えています。
ですが、ほとんどの投資先企業は、投資家よりも長く「生きます」。

株式アナリストの多くは、そこで、将来の3年間とか2年間の予想を行うだけです。
それでは、株の本質をとらえることはできません。


今回、言いたかったことです。

少なくとも、企業の提供する製品やサービスの永続性について、思いをはせるのがよいと思います。

それが、「株式理論の筋」というものです。(配当の継続性。企業の持続性。)


法人には寿命がなく、人には寿命がある。

このことが、株式投資を非常に面白いものにしているのです。

そして、法人寿命が永遠であることが、格差社会の原因となっているのです。

このことは、次回に。


今回のコラムが、株の価値を考えてみるきっかけになれば幸いです。


日本株ファンドマネージャ
山本 潤


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トランプ大統領とマーケット

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 注目されたトランプ氏の大統領就任式は無事通過した。
 就任演説も目新しいものは無くアメリカファーストを連呼して、対外的には保護主義的なイメージが強いものとなった。

 しかし選挙戦からのトーンを踏襲したもので、ある意味では想定内の内容となった。具体的な財政政策などに触れることも無かったことはマーケット的には失望を誘うものになったのかもしれない。


 今後のスケジュールとしては2月6日までに発表される予算教書が重要となり、ここで財政政策などを示した具体策が出てくるのかに注目される。
 また3月になると米債務の上限問題が復活する可能性があり、3月中に米上下両院予算委員会で決議案が作成され、4月中旬までにその決議案が本会議で決議されるのかどうかが注目される。

 4月には米財務省為替報告書が議会に提出されるが、ここで中国が為替操作国として認定されるのかどうか、他の国々はどう扱われるかが注目される。
 中国の為替操作国認定は無いのではないかとの予想が高いが、それまでに米中両国の水面下での交渉が行われるのかどうかも注目される。


(YEN蔵)


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市場潮流

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 今週(1月23〜27日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で329円49銭上昇し(率にして1.7%の上昇)、1万9467円40銭で取引を終えました。

 週初は、20日に就任したトランプ大統領の保護主義的政策への警戒から、ドル・円相場が113円台まで円高が進行。東京株式相場は続落して始まりました。
 しかし、トランプ大統領が石油パイプライン建設に関する大統領令に署名するなど、インフラ投資拡大策を実行する意向を示したことで、米国の景気拡大への期待が高まり、25日の米国市場でNYダウが初めて2万ドル台乗せ。これを好感して東京株式相場も持ち直しました。


 来週の注目ポイントは、日米の金融政策を決める会合が相次ぐことと主要企業の第3四半期決算発表です。

 日銀は30〜31日に金融政策決定会合を開催する予定であり、米国では、連邦公開市場委員会(FOMC)が1〜2日に開催されます。日銀が金融緩和政策を継続する見込みであるある一方、FRB(連邦準備制度理事会)は利上げを実施しないにしても、利上げに積極的な姿勢を示す可能性があります。
 その場合、為替相場でドル高・円安が進み、東京株式相場の支援材料になるものと思われます。
 また、主要企業の決算発表も、為替相場を反映、輸出型企業を中心に増額修正が相次ぐものと思われます。

 27日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は99.73と先週20日時点よりやや低下しています。来週は堅調な相場が期待できるものと予想します。


(水島寒月)


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