年金

 色々と調べていると、3Q発表企業の中には円安で足元業績が相当改善しているにも関わらず年度予想がコンサバなままの企業も多いため、石川臨太郎さんではないですが、割安銘柄研究には最適な時期と思います。2〜3年前の為替の位置、部門別売上動向、業績推移、当時の株価動向などを比較してもヒントがあります。様々な思惑で動く市場ですが、荒っぽい投機家(ファンドなど)の行動には惑わされないように注意しつつ。

 気になるのは、インデックス銘柄で出来高の多い銘柄の中には値付けは少ないものの売り買いの板が目まぐるしく動いているものがあることです。多数のプログラム売買業者が参加していることが分かります。個人投資家の皆様には、違和感を伴うほどのインデックスの頻繁な上下動があるときなどは特に注意をお願いしたいと思います。上がったから、下がったからと慌てて売買をしないことですね。自身の経験からも(苦笑)。

 先日は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が資産別運用比率を見直し、国内株式での運用比率を上げる可能性があるとのニュースがありました。「あぁ…、やっと動くのか」との感想ですが、最後の最後に動き始める役所の権化のような存在です。年金ですから慎重なのは止むを得ませんが、資産比率の変更は9年ぶりでしょうか。ここ数年の円高局面では「もっと海外運用を増やしておいた方が利回りが上がって良いのでは?」などと感じておりましたが。市場が大きく動いてから、やはり、動きが出て来ました(笑)。
 数十年前から金融、運用に携わっていた方々は「年金福祉事業団(年福)」と聞けば懐かしさを覚える方も多数いらっしゃるかと思われます。当時も運用エンティティーとしては国内最大規模(世界的にも最大クラス)の運用者で、1990年前後のバブルのさ中、海外からも「ザ・セイホ」と呼ばれた生命保険会社以上の存在として君臨していた巨大運用機関です。当時の大蔵省の2階(だったかな?)では毎日、アチコチの金融機関担当者が廊下に列をなして順番を待っていた光景が思い出されます。
 年福の若い運用担当者相手に証券や銀行のおじさん達がやたらペコペコと頭を下げていたのが印象的で、その後にノーパンしゃぶしゃぶ接待問題が発覚した時には、さもありなんと納得した次第です。自分の金を運用している訳でも無いのに、右も左もわからない若いうちからおだてられ、ヨイショされまくっていると誰でも「あ〜なっちゃうのかな?」と言ったところです(笑)。

 漸く運用比率の見直しに動く様子ですが、もっと機動的に動けないのか?と感じるのは小職だけではないのでしょう。海外でも政府系運用機関のプレゼンスや機動力が評価されていますし、小泉改革の最中にももっとアクティビティーの高い組織運営、投資運用を出来ないかとの議論がありましたが、竹中氏をはじめとした小泉チームが政府を離れるとともにそれらの話も立ち消えとなりました。
 とは言え、少なくともリーマンショック以降の円高局面や、腕白外資系ファンドが国内市場を食い散らかしていた時期から金融当局や関連機関が(当然の)責任感を持ち、そしてGPIFのような組織と協力して国の資産管理、資産保全の代弁者として行動していたなら、金融市場の景色はもっと違っていたのでしょう。

 GPIFは勿論のこと国内大手運用機関も年金を始めとして様々な形で国民資産を預かり運用しています。素人の国民に代わって金融のプロフェッショナルとして運用に携わっている訳です。それ故、過去のメルマガでは何度も、それらプロ集団こそが国民に代わって金融市場の動向に目を凝らし、リーダーシップを発揮して監視していかなければいけないと書いてきました。
 彼らがプロとしての仕事をしてこなかった代償として国内市場の未熟さは改善されず、大手証券のインサイダー事件、監督当局の怠慢、AIJの年金不正運用事件、増資等に係わる様々な不正相場操縦、株式市場の長期低迷、ブックバリューを大幅に割り込んだまま放置されている上場意義の無い銘柄(市場活性化の阻害銘柄)、Etc…などが引き起こされたと考えています。
 あれから随分経った今でも依然として彼ら運用担当者は上(財務省)を向き、または親会社(大銀行)を向いた仕事しか出来ていないようですが、そのような内向き組織にさせている元凶が財務省であり日本の監督官庁(及び官僚組織)です。
 彼らは監督先企業に対して独自の思惑による様々な規制が可能であり、業界を牛耳っています。また予算執行権を持ち、税金に限らず国民の財産である年金や社会保険からも痴呆議員に予算を廻してやり、箱モノを建ててやるなどの便宜を図ることで、その見返りとして組織を巨大化してきました。俗に言う政官財のトライアングルと天下り組織が一体となっている構図ですね。

 先日、勢いついでに電力会社OBの年金も調べてみたら、あらら…、我々の年金に比較して随分と優遇されていること…。今後はどうなるか分かりませんが…生涯安泰が保障されている「親方日の丸&天下り多数」会社の福利厚生とはたいしたものだと感心してしまいます。こりゃ破綻する訳だと。

 地方公務員人件費の引き下げ問題についても同様の構図ですね。コストダウン分は全て非正規公務員に負担を押し付けているだけで、従来の職員(既得権者)の待遇にさしたる変化はありません。財源など日本にはまだまだ幾らでもあります(笑)。
 機会があれば週刊ダイヤモンド誌などでも業界別年金額の実額比較などを取り上げても面白いかも知れません。この辺りの問題については、城繁幸氏(株式会社ジョーズ・ラボ代表)の主張はいちいちもっともだと感じる今日この頃です。自民党の規制改革会議などではこういう方の意見をもっと積極的に取り入れるべきと思います。

(街のコンサルタント)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
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億の近道2013/02/28

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投資情報メールマガジン                  2013/02/28号
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
        (本日の担当:街のコンサルタント)

        ◆コラム「年金」:街のコンサルタント

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【海外投資実践入門セミナー、ストリーミング配信開始!】

 この度、1/31よりサービスを開始した「(きっと)世界初。動画のマー
ケットプラットフォーム。ネクフル」を利用し、従来DVDでのみ販売してい
た「海外投資実践入門セミナー」をストリーミング配信いたします。

 テーマ別に視聴いただける形式になっておりますので、中東だけ、ベトナム
だけ、インドだけといった興味のある内容のみご覧いただけます。パソコンか
らもスマホからも視聴可能です。冒頭3分間は無料でご覧いただけますので、
まずは見てみてください!

「これから始める!香港株、ベトナム株:小屋洋一氏」
 http://necfru.jp/video?id=125

「大きな魅力!中東への株式投資:岡村聡氏」
 http://necfru.jp/video?id=126

「ついに解禁!インド株式投資」:松田憲明氏」
 http://necfru.jp/video?id=127

 なお、テーマ全てを見たい方には、DVDも引き続き販売していますので、
こちらもご利用下さい。 http://www.iforum.jp/dvd/

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◆コラム「年金」

 色々と調べていると、3Q発表企業の中には円安で足元業績が相当改善して
いるにも関わらず年度予想がコンサバなままの企業も多いため、石川臨太郎さ
んではないですが、割安銘柄研究には最適な時期と思います。2〜3年前の為
替の位置、部門別売上動向、業績推移、当時の株価動向などを比較してもヒン
トがあります。様々な思惑で動く市場ですが、荒っぽい投機家(ファンドなど)
の行動には惑わされないように注意しつつ。

 気になるのは、インデックス銘柄で出来高の多い銘柄の中には値付けは少な
いものの売り買いの板が目まぐるしく動いているものがあることです。多数の
プログラム売買業者が参加していることが分かります。個人投資家の皆様には、
違和感を伴うほどのインデックスの頻繁な上下動があるときなどは特に注意を
お願いしたいと思います。上がったから、下がったからと慌てて売買をしない
ことですね。自身の経験からも(苦笑)。

 先日は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が資産別運用比率を見
直し、国内株式での運用比率を上げる可能性があるとのニュースがありました。
「あぁ…、やっと動くのか」との感想ですが、最後の最後に動き始める役所の
権化のような存在です。年金ですから慎重なのは止むを得ませんが、資産比率
の変更は9年ぶりでしょうか。ここ数年の円高局面では「もっと海外運用を増
やしておいた方が利回りが上がって良いのでは?」などと感じておりましたが。
市場が大きく動いてから、やはり、動きが出て来ました(笑)。
 数十年前から金融、運用に携わっていた方々は「年金福祉事業団(年福)」
と聞けば懐かしさを覚える方も多数いらっしゃるかと思われます。当時も運用
エンティティーとしては国内最大規模(世界的にも最大クラス)の運用者で、
1990年前後のバブルのさ中、海外からも「ザ・セイホ」と呼ばれた生命保
険会社以上の存在として君臨していた巨大運用機関です。当時の大蔵省の2階
(だったかな?)では毎日、アチコチの金融機関担当者が廊下に列をなして順
番を待っていた光景が思い出されます。
 年福の若い運用担当者相手に証券や銀行のおじさん達がやたらペコペコと頭
を下げていたのが印象的で、その後にノーパンしゃぶしゃぶ接待問題が発覚し
た時には、さもありなんと納得した次第です。自分の金を運用している訳でも
無いのに、右も左もわからない若いうちからおだてられ、ヨイショされまくっ
ていると誰でも「あ〜なっちゃうのかな?」と言ったところです(笑)。

 漸く運用比率の見直しに動く様子ですが、もっと機動的に動けないのか?と
感じるのは小職だけではないのでしょう。海外でも政府系運用機関のプレゼン
スや機動力が評価されていますし、小泉改革の最中にももっとアクティビティ
ーの高い組織運営、投資運用を出来ないかとの議論がありましたが、竹中氏を
はじめとした小泉チームが政府を離れるとともにそれらの話も立ち消えとなり
ました。
 とは言え、少なくともリーマンショック以降の円高局面や、腕白外資系ファ
ンドが国内市場を食い散らかしていた時期から金融当局や関連機関が(当然の)
責任感を持ち、そしてGPIFのような組織と協力して国の資産管理、資産保
全の代弁者として行動していたなら、金融市場の景色はもっと違っていたので
しょう。

 GPIFは勿論のこと国内大手運用機関も年金を始めとして様々な形で国民
資産を預かり運用しています。素人の国民に代わって金融のプロフェッショナ
ルとして運用に携わっている訳です。それ故、過去のメルマガでは何度も、そ
れらプロ集団こそが国民に代わって金融市場の動向に目を凝らし、リーダーシ
ップを発揮して監視していかなければいけないと書いてきました。
 彼らがプロとしての仕事をしてこなかった代償として国内市場の未熟さは改
善されず、大手証券のインサイダー事件、監督当局の怠慢、AIJの年金不正
運用事件、増資等に係わる様々な不正相場操縦、株式市場の長期低迷、ブック
バリューを大幅に割り込んだまま放置されている上場意義の無い銘柄(市場活
性化の阻害銘柄)、Etc…などが引き起こされたと考えています。
 あれから随分経った今でも依然として彼ら運用担当者は上(財務省)を向き、
または親会社(大銀行)を向いた仕事しか出来ていないようですが、そのよう
な内向き組織にさせている元凶が財務省であり日本の監督官庁(及び官僚組織)
です。
 彼らは監督先企業に対して独自の思惑による様々な規制が可能であり、業界
を牛耳っています。また予算執行権を持ち、税金に限らず国民の財産である年
金や社会保険からも痴呆議員に予算を廻してやり、箱モノを建ててやるなどの
便宜を図ることで、その見返りとして組織を巨大化してきました。俗に言う政
官財のトライアングルと天下り組織が一体となっている構図ですね。

 先日、勢いついでに電力会社OBの年金も調べてみたら、あらら…、我々の
年金に比較して随分と優遇されていること…。今後はどうなるか分かりません
が…生涯安泰が保障されている「親方日の丸&天下り多数」会社の福利厚生と
はたいしたものだと感心してしまいます。こりゃ破綻する訳だと。

 地方公務員人件費の引き下げ問題についても同様の構図ですね。コストダウ
ン分は全て非正規公務員に負担を押し付けているだけで、従来の職員(既得権
者)の待遇にさしたる変化はありません。財源など日本にはまだまだ幾らでも
あります(笑)。
 機会があれば週刊ダイヤモンド誌などでも業界別年金額の実額比較などを取
り上げても面白いかも知れません。この辺りの問題については、城繁幸氏(株
式会社ジョーズ・ラボ代表)の主張はいちいちもっともだと感じる今日この頃
です。自民党の規制改革会議などではこういう方の意見をもっと積極的に取り
入れるべきと思います。

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に株価が下がったり、まだまだ割安だと感じた3月の優待銘柄に言及しており
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 また、コラムでは、上昇基調の相場開始から3ヶ月経った現在の対処のヒン
トや、業績から見て売られすぎの銘柄情報、今後の有望銘柄などに言及してお
ります。

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為替市場動向〜春の嵐で相場調整?ここは正念場〜

 引き続き相場の乱高下が続いています。
 G20首脳会議で日本の通貨安誘導が名指し非難されなかったニュースで、94円台の円安へ。欧州の経済成長率の予想以上の低さはリスク回避で円高要因に。
 次のリスク回避は、21日公表の米FOMC(金融政策決定会合)1月議事録で量的緩和の終了に触れていたことによる株式相場の反落。
 そして、日銀総裁が金融緩和推進派の黒田氏にしぼられたニュースは94円台後半までの円安株高になりましたが、直後のイタリア選挙結果はリスク回避に。イタリアは緊縮財政推進派が過半数をとれず、政局不安とそれによる信用度の低下が不安視されました。

 イタリア選挙結果が出た26日早朝にはドル・円は90円台を一時つけました。26日の日本時間早朝は満月だったことが影響したのか、イタリア選挙結果への反応は少々過剰ではないかとも思いました。ただ、最近のマーケットはかなり神経質になっています。

 FRBの量的緩和政策に関しては、昨日FRB議長のバーナンキ氏が量的緩和の妥当性について議会証言しました。「資産購入は効果がリスクを上回る」また、「株価は過大評価されていない」としてニューヨーク株式市場の反発の一要因になりました。議長は量的緩和推進派ですが、慎重な意見が理事の中にあるというのも事実のようですので今後も出口の話は材料になるでしょう。

 イタリアの政局不安によるユーロ安は昨年後半から市場が共有しつつあった欧州危機緩和への安心感に対してある種の警告を発しました。昨年前半にあった緊張は金融危機対応システム構築(特に欧州中銀の流動性対策)により緩和してきました。今回の不安が危機に直結すると見る向きは多数派ではないと思います。ただ、要注意マークが再び登場したためにユーロ見直しの足が止まり、相場の変動率は大きくならざるを得ないでしょう。

 さて、今年も2カ月経過。年初来からの円の通貨パフォーマンスは対主要通貨で一つの通貨を除き、ほぼ全面安です。対円で最も上昇したのはブラジル・レアル(8.6%)。政府による国内のインフレ対策がレアル高の大きな要因です。一方で、対円で唯一下落した通貨が英ポンドです。対円では2%強の下落、対ドルでは6.95%の下落です。

 英国国債は先週末、1978年以来保っていたAaaの最高格付けをムーディースにより格下げされ、Aa1になりました。ただ、信用市場でのプレミアム、保証料は以前から上昇してきたので今回の格下げで大きな反応はありません。一方、英国の大手金融機関の格付けもネガテイブな見直しが相次いでいます。

 英国はもともとインフレ体質のため高金利通貨国でした。通貨変更が大きいためリスキーな通貨とされながら、かつて日本の個人投資家の投資(+投機?)対象になっていました。ただ、リーマンショック後は、超低金利、量的緩和政策を取り続けており、金利の魅力は失せました。

 とはいえ、欧州債務危機によるリスク回避が深刻化して以来、資金逃避による優良国国債買いで資金が流入。また、ロンドンの不動産は海外富裕層から根強い人気があります。

 そんな中、今年に入ってから英ポンドは急落しました。1月2日は対ドルで1.6255、直近が年初来安値で1.5110台。円安が話題になる中、ポンドはそれ以上に一直線で売られています。

 背景として浮かぶのは、欧州から英国に逃げていた資金が欧州帰りしたことでしょう。ユーロ対ポンドは年初0.81台でしたが直近高値で0.88台を一時つけました。ちなみに欧州危機深刻化は昨年7月には0.77台をつけたこともあります。

 また、金融政策の維持や出口が(日本以外では)話題になることもある中で、英国は未だ更なる量的緩和の可能性も言われます。昨年のロンドン五輪も経済に良い結果をもたらしたかどうか疑問です。また、LIBORレート改ざんによる多額の罰金を支払った金融業界。金融を大きな産業としてきた同国にはマイナス要因ですし、EU脱退の可能性も貿易面で不安材料になります。

 このポンド安が英国経済に今後プラスに働くかどうかが今後の注目です。通貨安は雇用や成長率への影響は定かではないが、インフレにつながることは確かだ、という見方もあります。日本にとって通貨安はデフレ脱却に有効かもしれませんが、英国にはインフレ要因が重なるのではないかと個人的には効果を疑問視します。

 さて、日本!頼みの綱の日銀総裁が白川氏から黒田氏に決まり、との報。
 「白」から「黒」へ!期待が大きいだけに、3月の新総裁就任後の政策変化が注目されます。金融緩和推進派の黒田総裁就任は既に円相場に織り込み済みですので、相当思い切った政策が出されないと市場は反応しないかもしれません。

 ドル・円相場は94円台後半を3回試し、上に抜けられずに欧州不安をきっかけに調整に入った可能性が大きいかもしれません。90円台の支持が強く働きパワーをためれば、更に上値を狙う可能性が高まるでしょうが、逆に90円を抜けてくるようだと88円レベルへの修正の可能性も出ます。今週末から始まる3月は春の強風と共に波乱も予想されます。柔軟なシナリオを持っておきたいところです。

 最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。そして、読者の方からのコメントにいつも感謝しております。今後ともよろしくお願い致します!

以下、イベントのお知らせです。

 前号でもご紹介しましたが、来る3月10日(日)に日本FP協会と東京証券取引所との共催イベントであります。テーマは資産運用。2部パネルデイスカッションのパネリストとして私も参加します。お申込み頂きました皆さまにはありがとうございます。
 残席僅かのようです。ご都合よろしければ是非ご参加ください。

 詳細、申込はこちら↓のホームページからお願いいたします。
http://www.jafp.or.jp/tbb/pamphlet/public/913OGIPYP.pdf
http://plusyou.tse.or.jp/events/

*本号の情報は基本2月26日のニューヨーク市場の終値レベルをベースにしています。

式町 みどり拝

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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億の近道2013/02/27


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投資情報メールマガジン                  2013/02/27号
              イ意 の 近 道

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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
          (本日の担当:式町みどり)

◆コラム「為替市場動向〜春の嵐で相場調整?ここは正念場〜」:式町みどり

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◆コラム「為替市場動向〜春の嵐で相場調整?ここは正念場〜」

 引き続き相場の乱高下が続いています。
 G20首脳会議で日本の通貨安誘導が名指し非難されなかったニュースで、
94円台の円安へ。欧州の経済成長率の予想以上の低さはリスク回避で円高要
因に。
 次のリスク回避は、21日公表の米FOMC(金融政策決定会合)1月議事
録で量的緩和の終了に触れていたことによる株式相場の反落。
 そして、日銀総裁が金融緩和推進派の黒田氏にしぼられたニュースは94円
台後半までの円安株高になりましたが、直後のイタリア選挙結果はリスク回避
に。イタリアは緊縮財政推進派が過半数をとれず、政局不安とそれによる信用
度の低下が不安視されました。

 イタリア選挙結果が出た26日早朝にはドル・円は90円台を一時つけまし
た。26日の日本時間早朝は満月だったことが影響したのか、イタリア選挙結
果への反応は少々過剰ではないかとも思いました。ただ、最近のマーケットは
かなり神経質になっています。

 FRBの量的緩和政策に関しては、昨日FRB議長のバーナンキ氏が量的緩
和の妥当性について議会証言しました。「資産購入は効果がリスクを上回る」
また、「株価は過大評価されていない」としてニューヨーク株式市場の反発の
一要因になりました。議長は量的緩和推進派ですが、慎重な意見が理事の中に
あるというのも事実のようですので今後も出口の話は材料になるでしょう。

 イタリアの政局不安によるユーロ安は昨年後半から市場が共有しつつあった
欧州危機緩和への安心感に対してある種の警告を発しました。昨年前半にあっ
た緊張は金融危機対応システム構築(特に欧州中銀の流動性対策)により緩和
してきました。今回の不安が危機に直結すると見る向きは多数派ではないと思
います。ただ、要注意マークが再び登場したためにユーロ見直しの足が止まり、
相場の変動率は大きくならざるを得ないでしょう。

 さて、今年も2カ月経過。年初来からの円の通貨パフォーマンスは対主要通
貨で一つの通貨を除き、ほぼ全面安です。対円で最も上昇したのはブラジル・
レアル(8.6%)。政府による国内のインフレ対策がレアル高の大きな要因
です。一方で、対円で唯一下落した通貨が英ポンドです。対円では2%強の下
落、対ドルでは6.95%の下落です。

 英国国債は先週末、1978年以来保っていたAaaの最高格付けをムーデ
ィースにより格下げされ、Aa1になりました。ただ、信用市場でのプレミア
ム、保証料は以前から上昇してきたので今回の格下げで大きな反応はありませ
ん。一方、英国の大手金融機関の格付けもネガテイブな見直しが相次いでいま
す。

 英国はもともとインフレ体質のため高金利通貨国でした。通貨変更が大きい
ためリスキーな通貨とされながら、かつて日本の個人投資家の投資(+投機?)
対象になっていました。ただ、リーマンショック後は、超低金利、量的緩和政
策を取り続けており、金利の魅力は失せました。

 とはいえ、欧州債務危機によるリスク回避が深刻化して以来、資金逃避によ
る優良国国債買いで資金が流入。また、ロンドンの不動産は海外富裕層から根
強い人気があります。

 そんな中、今年に入ってから英ポンドは急落しました。1月2日は対ドルで
1.6255、直近が年初来安値で1.5110台。円安が話題になる中、ポ
ンドはそれ以上に一直線で売られています。

 背景として浮かぶのは、欧州から英国に逃げていた資金が欧州帰りしたこと
でしょう。ユーロ対ポンドは年初0.81台でしたが直近高値で0.88台を
一時つけました。ちなみに欧州危機深刻化は昨年7月には0.77台をつけた
こともあります。

 また、金融政策の維持や出口が(日本以外では)話題になることもある中で、
英国は未だ更なる量的緩和の可能性も言われます。昨年のロンドン五輪も経済
に良い結果をもたらしたかどうか疑問です。また、LIBORレート改ざんに
よる多額の罰金を支払った金融業界。金融を大きな産業としてきた同国にはマ
イナス要因ですし、EU脱退の可能性も貿易面で不安材料になります。

 このポンド安が英国経済に今後プラスに働くかどうかが今後の注目です。通
貨安は雇用や成長率への影響は定かではないが、インフレにつながることは確
かだ、という見方もあります。日本にとって通貨安はデフレ脱却に有効かもし
れませんが、英国にはインフレ要因が重なるのではないかと個人的には効果を
疑問視します。

 さて、日本!頼みの綱の日銀総裁が白川氏から黒田氏に決まり、との報。
 「白」から「黒」へ!期待が大きいだけに、3月の新総裁就任後の政策変化
が注目されます。金融緩和推進派の黒田総裁就任は既に円相場に織り込み済み
ですので、相当思い切った政策が出されないと市場は反応しないかもしれませ
ん。

 ドル・円相場は94円台後半を3回試し、上に抜けられずに欧州不安をきっ
かけに調整に入った可能性が大きいかもしれません。90円台の支持が強く働
きパワーをためれば、更に上値を狙う可能性が高まるでしょうが、逆に90円
を抜けてくるようだと88円レベルへの修正の可能性も出ます。今週末から始
まる3月は春の強風と共に波乱も予想されます。柔軟なシナリオを持っておき
たいところです。

 最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。そして、読者の方から
のコメントにいつも感謝しております。今後ともよろしくお願い致します!

以下、イベントのお知らせです。

 前号でもご紹介しましたが、来る3月10日(日)に日本FP協会と東京証
券取引所との共催イベントであります。テーマは資産運用。2部パネルデイス
カッションのパネリストとして私も参加します。お申込み頂きました皆さまに
はありがとうございます。
 残席僅かのようです。ご都合よろしければ是非ご参加ください。

 詳細、申込はこちら↓のホームページからお願いいたします。
http://www.jafp.or.jp/tbb/pamphlet/public/913OGIPYP.pdf
http://plusyou.tse.or.jp/events/

*本号の情報は基本2月26日のニューヨーク市場の終値レベルをベースにし
 ています。

式町 みどり拝

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)

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氏の有料メールマガジンを好評配信中です。

2012年4月〜12月の【39銘柄中、33銘柄が上昇】

2012年4月〜6月:
 13銘柄中10銘柄上昇! 上昇平均30.26% 最大68.64%

2012年7月〜9月:
 13銘柄中10銘柄上昇! 上昇平均22.49% 最大42.05%

2012年10月〜12月:
 13銘柄の全てが上昇!  上昇平均29.49% 最大48.07%

上昇33銘柄中、21銘柄がアウトパフォーム(対日経平均)。

※数値は2月8日現在。

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る上に、3月に優待がある企業を、研究銘柄として掲載しています。
 また、コラムでは、3月の優待時期を目前にして、業績が良くなっているの
に株価が下がったり、まだまだ割安だと感じた3月の優待銘柄に言及しており
ます。
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りになっております。現在、2005年1月分まで掲載しておりますが、順次
過去分を追加していく予定です。コメントなどはつけられませんが、まとめ読
みなどに是非ご利用下さい。
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です。この名称での有償のサービス等は「石川臨太郎の有料メールマガジン」
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有料メルマガライブラリから(51)投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか

 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を再編集して毎週掲載いたします。自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。

==「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか」==
  (有料メルマガ第49回・2009/12/01配信号)


【前略】

 ポートフォリオを組む場合、どのくらいの銘柄に分散したらよいのかと、よく聞かれます。投資総額によって変ってくると言うのが、一番適切な答えだと思います。

 投資総額が100万円程度のときは2銘柄でも良いと思います。投資総額が大きくなるにしたがって、分散の度合いを高めていけば良いと思います。

【中略】

 私の場合は優待族の投資家なので、優待銘柄だけで100銘柄以上の分散になることもあります。優待単位で1単位から3単位までに分けて配当優待総合利回りが、なるべく高くなるようにしているわけです。
 投資環境が悪い時は、株価がなかなか上がらないのでインカムゲインに重きを置いた作戦は、それなりに効果がありました。しかし投資環境が良くなって、多くの銘柄が上昇しだした時は、インカムゲインよりキャピタルゲインに重点を移したポートフォリオを組んだ方が資産の増加のスピードが早いということは、過去に散々学んできました。

 実際に投資を実践してくると、株で資産を大きく増やせた時は、ポートフォリオのすべての銘柄が大きく上昇するのではなく、一部の株が大きく上昇したことによる場合が多いです。そしてそのような株がポートフォリオ組み入れナンバーワンになっている、シェアトップになっているときに自分の資産が大きく増えました。

 その場合、ポートフォリオの投資銘柄数が減って、シェアトップ銘柄にどんどん資金が集中していってしまう場合も出てきます。そこで歯止めとして、どんなに良い企業だと思ってもポートフォリオの50%以内にとどめる。通常なら25%以内にしておく。そんな投資ルールを自分に課しています。
 あまりにもシェアトップ銘柄の株価の上昇が早すぎて、このルールを逸脱することもありますが、心に留めておき、強気になり過ぎないように一部利食いを入れていきます。利益をポケットに一度は移す。そんなことをしていました。

【中略】

 投資環境の良いとき、日本の株価指数がみな上昇期にあるときには、投資銘柄が少なくなります。株価指数が下落傾向にあるとき、すなわち相場環境が悪い時、株価が下げトレンドにあるときは、気迷い相場ということで、分散の度合いが高まります。つまり投資銘柄数が増加していきます。

【中略】

 多くの銘柄に分散しておくと、新たに株式市場のテーマになると思われる持ち株が上がりだします。なぜその株が上がっているのか。その理由を一生懸命考えることで、新しい相場のテーマを、他の投資家よりいち早く知ることも可能です。そのような流れが鮮明になってきたとき、テーマ関連の、投資妙味のある株をポートフォリオに加えて、投資額を増やしていく。そんなことを繰り返しています。

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

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2012年7月〜9月:
 13銘柄中10銘柄上昇! 上昇平均22.49% 最大42.05%

2012年10月〜12月:
 13銘柄の全てが上昇!  上昇平均29.49% 最大48.07%

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億の近道2013/02/26


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                   2013/02/26

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
          (本日の担当:石川臨太郎)

   ◆コラム「有料メルマガライブラリから(51)」:石川 臨太郎

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◆コラム「有料メルマガライブラリから(51)」

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 ポートフォリオを組む場合、どのくらいの銘柄に分散したらよいのかと、よ
く聞かれます。投資総額によって変ってくると言うのが、一番適切な答えだと
思います。

 投資総額が100万円程度のときは2銘柄でも良いと思います。投資総額が
大きくなるにしたがって、分散の度合いを高めていけば良いと思います。

【中略】

 私の場合は優待族の投資家なので、優待銘柄だけで100銘柄以上の分散に
なることもあります。優待単位で1単位から3単位までに分けて配当優待総合
利回りが、なるべく高くなるようにしているわけです。
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を置いた作戦は、それなりに効果がありました。しかし投資環境が良くなって、
多くの銘柄が上昇しだした時は、インカムゲインよりキャピタルゲインに重点
を移したポートフォリオを組んだ方が資産の増加のスピードが早いということ
は、過去に散々学んできました。

 実際に投資を実践してくると、株で資産を大きく増やせた時は、ポートフォ
リオのすべての銘柄が大きく上昇するのではなく、一部の株が大きく上昇した
ことによる場合が多いです。そしてそのような株がポートフォリオ組み入れナ
ンバーワンになっている、シェアトップになっているときに自分の資産が大き
く増えました。

 その場合、ポートフォリオの投資銘柄数が減って、シェアトップ銘柄にどん
どん資金が集中していってしまう場合も出てきます。そこで歯止めとして、ど
んなに良い企業だと思ってもポートフォリオの50%以内にとどめる。通常な
ら25%以内にしておく。そんな投資ルールを自分に課しています。
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ることもありますが、心に留めておき、強気になり過ぎないように一部利食い
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【中略】

 投資環境の良いとき、日本の株価指数がみな上昇期にあるときには、投資銘
柄が少なくなります。株価指数が下落傾向にあるとき、すなわち相場環境が悪
い時、株価が下げトレンドにあるときは、気迷い相場ということで、分散の度
合いが高まります。つまり投資銘柄数が増加していきます。

【中略】

 多くの銘柄に分散しておくと、新たに株式市場のテーマになると思われる持
ち株が上がりだします。なぜその株が上がっているのか。その理由を一生懸命
考えることで、新しい相場のテーマを、他の投資家よりいち早く知ることも可
能です。そのような流れが鮮明になってきたとき、テーマ関連の、投資妙味の
ある株をポートフォリオに加えて、投資額を増やしていく。そんなことを繰り
返しています。

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

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2012年4月〜6月:
 13銘柄中10銘柄上昇! 上昇平均30.26% 最大68.64%

2012年7月〜9月:
 13銘柄中10銘柄上昇! 上昇平均22.49% 最大42.05%

2012年10月〜12月:
 13銘柄の全てが上昇!  上昇平均29.49% 最大48.07%

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儲けたお金はどこに行くか

 昨年秋から積み上げ型でなかなか下げない相場が続いていますが皆様のその後の運用成果はいかがでしょうか。
 上がってきてそろそろ調整もという声も聞かれますが、方向性に大きな変化はなく、主力株が調整局面となれば個別材料株に物色気運が盛り上がるなど引き続き強い展開が見られます。
 株式投資で儲けようと本メルマガなどを読まれたり、様々に研究・実践されてきた皆さんの笑顔が目に見えるようです。

 とは言え、中には過去の高値圏での投資の傷が癒えないままでやっと戻ってきたところだとクールに株式市場を見ている方もお見えになるのかも知れません。

 儲けたお金で消費しようというキャッシュリッチな個人や景気の先行きなどを吟味しながら設備投資をしようとする企業がここから増えてくるかがポイントになります。

 個人が儲けたお金はどこに行くか?

1)消費に回る

 余裕が生まれると高額品の消費が上向きます。比較的客単価の高い外食企業の業績などが向上するのもその表われと言えます。
 大手デパートの月次売上が向上するかどうかを注意してみておきたいところです。

 私の住まいの近くにあるショッピングセンターの中にある外食レストランも日曜日は結構混んでいましたが、皆さんのお住まいの地域のレストランはいかがでしょうか?
 これからはタウンウォッチングに心がけ、消費者が財布の紐を緩められるか注目しておきましょう。

 できれば高級フレンチレストラン、ひらまつ(2764・時価18.35万円、時価総額300億円、今9月期予想経常利益24.4億円)などに足を運んでみてはどうでしょう。
 私は女性に人気のあるカジュアルダイニングのきちり(3082)に足を運ぼうかと思っております。先週の決算説明会では第2四半期、とりわけ年末の銀座や恵比寿店といったビジネス立地の店舗の売り上げ状況は良好だったとの話がありました。また、昨年はメディアを賑わせたタニタ食堂に続いて大手精米機メーカーのサタケと提携したとの話、さらには運営受託の可能性がある企業が水面下で話が進んでいるとのこと、ちょっと気になりますね(時価1910円、今6月期予想EPS183.5円、PER10.4倍、時価総額32億円、今期予想経常利益6億円、来期8.2億円)。

2)一部は消費に回るとしても余裕資金はまだ株式市場にとどまり市場で循環する

 株高の情報を聞きつけた投資家が関心を寄せる株式市場。今まで売れなかった株雑誌や四季報が売れているのは投資家が戻ってきた証拠。株高トレンドが続く中で個別銘柄への関心も高まっていると見られます。日経平均が短期上昇した今、押し目待ちのリスクマネーが新たに入ってくる可能性を秘めています。

3)消費には回らない

 円安、株高の流れは物価に徐々に反映されつつあります。ガソリン価格が上昇するなど株価上昇に無縁の一般消費者の生活は一向に良くなる兆しがありません。円が安くなって物価が上がる一方で人件費が抑制されれば株高の恩恵を受けない消費者にとっては消費が縮小する結果となるのかも知れません。先行した株高は消費にとってプラスではあっても過度な期待は禁物だということです。

 企業も設備投資を増やすかどうかを検討中だろうと推察されますがまだ景気の先行きに自信を持てない段階であれば投資は手控え気味になるかと思います。参院選までの景気回復の先にある消費税増税が国内市場の拡大を妨げるとの判断が設備投資を慎重にさせているのかも知れません。消費税アップの前の駆け込み需要は、そのあとの反動減を生んでしまいます。今回は2回の消費税引き上げが想定されますので判断が難しいと思われますが、景気の回復以前に成長戦略に沿った設備投資の回復が鍵を握っているものと思われます。

 農業、医療、教育などアベノミクスが示す国家戦略をしっかり念頭に入れておきたいと思います。

 昨年の秋にアナリスト説明会で好印象だったノーリツ鋼機(7744)の株価が順調に右肩上がりを続けていますがこの企業も国家が掲げる新成長戦略に沿った新分野で業績を拡大させようとしている点で気になっています。世界的な写真用プリンタの最大手が市場の縮小で苦戦を強いられてきた中で新たに農業、食、予防医学、環境というテーマで事業に取り組むとともに、中高年向け通販会社をM&Aで取り込み業績の再拡大を目指して始動中です(時価497円)。

(炎)

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老子と投資 第78章

 今回も、老子の第78章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816 を先にご覧になることをお勧めします。

78、天下水より柔弱なるはなし。

○世界の中で、水よりも柔らかくて弱々しいものは無いが、洪水の時には大きな岩を砕き、また、雨の浸食作用は、どのような硬い岩をも貫く。
○弱々しいものがかえって強いものに勝ち、柔らかいものが硬いものに勝つことは世界中の誰もが知っているが、それを実行できるものは殆どいない。
○本当の正しい言葉は、普通とは反対のように聞こえる。

 <戦略>とは本来、弱者のために生まれたものです。力の強い大男とまともに戦っても勝ち目がないから、知恵を使って勝負するわけです。

 身長が3メートルある巨人のゴリアテが、羊飼いの少年であったダビデの投石器から放たれた小石で卒倒(額に当たった)し、首をはねられたのは有名な伝説です。

 相手の図体が大きいことを恐れる必要はありません。人類の歴史では、常に「賢い」ものが勝っているのです。そうでなければ、人類はマンモスやライオンの餌食になって、とっくの昔に絶滅していたでしょう。

 「知性・知恵」こそ人類の最高の武器です。

 日本の隣に図体が大きいことを自慢している国と、その手下の二つのゴマすり国があります。知恵が無ければ、彼らはゴリアテのような惨めな最期を迎えるでしょう。

 例えば「反日」。最初の内は、「反日」を声高に叫ぶ国の言い分が国際社会に広がるかもしれません。しかし、根拠の無い捏造話は、いつか真実が暴かれます。

 ギョーザ事件、レーザー照射・・・・現在起こっている事件の真実を平気で捻じ曲げる国々が過去のことを正直に話すはずがありません。国際社会もそれに気づき始めています。

 また、日本の隣の「ゴリアテ」が、かつてのナチス・ドイツに似てきたことを憂慮する記事が英国フィナンシャルタイムズなどにも掲載されています。日本の隣国のナチス化を心配しているのは、日本だけではありません。欧米の多くの人々も憂慮しています。

 ウィンストン・チャーチルは、第2次世界大戦が終わってから、戦争が始まるまでナチス・ドイツに融和的な政策をとり続けたことを後悔する趣旨の発言をしています。第1次世界大戦でヨーロッパが荒廃したため、多くの国々が平和を望み、ナチス・ドイツの横暴に妥協し続け、結果として大惨事を引き起こしました。

 根拠の無い話で誹謗・中傷を続ける国々に対する、日本の抑制された態度は国際的に評価されています。「本当の正しい言葉は、普通とは反対のように聞こえる」ということも、少しずつ国際社会に理解され始めています。

 しかし、第2次世界大戦は、ナチス・ドイツを甘やかした結果起こったとも言えます。戦後70年間、どこの国とも戦争をしてこなかった、「世界一の平和国家」である日本ですが、「ナチス・ゴリアテ」の脅威にどのように対応するのか?「知恵」をフルに使うべき時が来ています。

★2月19日発売の<DIME>(小学館発行)3/16号で「(理論研究の第一人者が緊急講義)ウォーレンバフエット流7つの金言」と題した、インタビュー記事が2ページにわたって掲載されます。機会がありましたらご高
覧ください。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

☆おかげさまで昨年12月発刊の「日本株で成功する バフェット流投資術」
 が増刷となりました。皆様のご支援・ご声援に感謝いたします。

★「日本株で成功する バフェット流投資術」(日本実業出版社)
定価1500円(税別)
http://goo.gl/DVnkS

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億の近道2013/02/25

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投資情報メールマガジン                   2013/02/25

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
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             −本日の目次−
 (本日の担当:炎のファンドマネージャー&グルメ投資家おーちゃん)

  ◆コラム「儲けたお金はどこに行くか」:炎のファンドマネージャー
  ◆コラム「老子と投資 第78章」:グルメ投資家おーちゃん

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【海外投資実践入門セミナー、ストリーミング配信開始!】

 この度、1/31よりサービスを開始した「(きっと)世界初。動画のマー
ケットプラットフォーム。ネクフル」を利用し、従来DVDでのみ販売してい
た「海外投資実践入門セミナー」をストリーミング配信いたします。

 テーマ別に視聴いただける形式になっておりますので、中東だけ、ベトナム
だけ、インドだけといった興味のある内容のみご覧いただけます。パソコンか
らもスマホからも視聴可能です。冒頭3分間は無料でご覧いただけますので、
まずは見てみてください!

「これから始める!香港株、ベトナム株:小屋洋一氏」
 http://necfru.jp/video?id=125

「大きな魅力!中東への株式投資:岡村聡氏」
 http://necfru.jp/video?id=126

「ついに解禁!インド株式投資」:松田憲明氏」
 http://necfru.jp/video?id=127

 なお、テーマ全てを見たい方には、DVDも引き続き販売していますので、
こちらもご利用下さい。 http://www.iforum.jp/dvd/

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◆コラム「儲けたお金はどこに行くか」

 昨年秋から積み上げ型でなかなか下げない相場が続いていますが皆様のその
後の運用成果はいかがでしょうか。
 上がってきてそろそろ調整もという声も聞かれますが、方向性に大きな変化
はなく、主力株が調整局面となれば個別材料株に物色気運が盛り上がるなど引
き続き強い展開が見られます。
 株式投資で儲けようと本メルマガなどを読まれたり、様々に研究・実践され
てきた皆さんの笑顔が目に見えるようです。

 とは言え、中には過去の高値圏での投資の傷が癒えないままでやっと戻って
きたところだとクールに株式市場を見ている方もお見えになるのかも知れませ
ん。

 儲けたお金で消費しようというキャッシュリッチな個人や景気の先行きなど
を吟味しながら設備投資をしようとする企業がここから増えてくるかがポイン
トになります。

 個人が儲けたお金はどこに行くか?

1)消費に回る

 余裕が生まれると高額品の消費が上向きます。比較的客単価の高い外食企業
の業績などが向上するのもその表われと言えます。
 大手デパートの月次売上が向上するかどうかを注意してみておきたいところ
です。

 私の住まいの近くにあるショッピングセンターの中にある外食レストランも
日曜日は結構混んでいましたが、皆さんのお住まいの地域のレストランはいか
がでしょうか?
 これからはタウンウォッチングに心がけ、消費者が財布の紐を緩められるか
注目しておきましょう。

 できれば高級フレンチレストラン、ひらまつ(2764・時価18.35万
円、時価総額300億円、今9月期予想経常利益24.4億円)などに足を運
んでみてはどうでしょう。
 私は女性に人気のあるカジュアルダイニングのきちり(3082)に足を運
ぼうかと思っております。先週の決算説明会では第2四半期、とりわけ年末の
銀座や恵比寿店といったビジネス立地の店舗の売り上げ状況は良好だったとの
話がありました。また、昨年はメディアを賑わせたタニタ食堂に続いて大手精
米機メーカーのサタケと提携したとの話、さらには運営受託の可能性がある企
業が水面下で話が進んでいるとのこと、ちょっと気になりますね(時価191
0円、今6月期予想EPS183.5円、PER10.4倍、時価総額32億
円、今期予想経常利益6億円、来期8.2億円)。

2)一部は消費に回るとしても余裕資金はまだ株式市場にとどまり市場で循環
 する

 株高の情報を聞きつけた投資家が関心を寄せる株式市場。今まで売れなかっ
た株雑誌や四季報が売れているのは投資家が戻ってきた証拠。株高トレンドが
続く中で個別銘柄への関心も高まっていると見られます。日経平均が短期上昇
した今、押し目待ちのリスクマネーが新たに入ってくる可能性を秘めています。

3)消費には回らない

 円安、株高の流れは物価に徐々に反映されつつあります。ガソリン価格が上
昇するなど株価上昇に無縁の一般消費者の生活は一向に良くなる兆しがありま
せん。円が安くなって物価が上がる一方で人件費が抑制されれば株高の恩恵を
受けない消費者にとっては消費が縮小する結果となるのかも知れません。先行
した株高は消費にとってプラスではあっても過度な期待は禁物だということで
す。

 企業も設備投資を増やすかどうかを検討中だろうと推察されますがまだ景気
の先行きに自信を持てない段階であれば投資は手控え気味になるかと思います。
参院選までの景気回復の先にある消費税増税が国内市場の拡大を妨げるとの判
断が設備投資を慎重にさせているのかも知れません。消費税アップの前の駆け
込み需要は、そのあとの反動減を生んでしまいます。今回は2回の消費税引き
上げが想定されますので判断が難しいと思われますが、景気の回復以前に成長
戦略に沿った設備投資の回復が鍵を握っているものと思われます。

 農業、医療、教育などアベノミクスが示す国家戦略をしっかり念頭に入れて
おきたいと思います。

 昨年の秋にアナリスト説明会で好印象だったノーリツ鋼機(7744)の株
価が順調に右肩上がりを続けていますがこの企業も国家が掲げる新成長戦略に
沿った新分野で業績を拡大させようとしている点で気になっています。世界的
な写真用プリンタの最大手が市場の縮小で苦戦を強いられてきた中で新たに農
業、食、予防医学、環境というテーマで事業に取り組むとともに、中高年向け
通販会社をM&Aで取り込み業績の再拡大を目指して始動中です(時価497
円)。

(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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◆コラム「老子と投資 第78章」

 今回も、老子の第78章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月
8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816
を先にご覧になることをお勧めします。

78、天下水より柔弱なるはなし。

○世界の中で、水よりも柔らかくて弱々しいものは無いが、洪水の時には大き
 な岩を砕き、また、雨の浸食作用は、どのような硬い岩をも貫く。
○弱々しいものがかえって強いものに勝ち、柔らかいものが硬いものに勝つこ
 とは世界中の誰もが知っているが、それを実行できるものは殆どいない。
○本当の正しい言葉は、普通とは反対のように聞こえる。

 <戦略>とは本来、弱者のために生まれたものです。力の強い大男とまとも
に戦っても勝ち目がないから、知恵を使って勝負するわけです。

 身長が3メートルある巨人のゴリアテが、羊飼いの少年であったダビデの投
石器から放たれた小石で卒倒(額に当たった)し、首をはねられたのは有名な
伝説です。

 相手の図体が大きいことを恐れる必要はありません。人類の歴史では、常に
「賢い」ものが勝っているのです。そうでなければ、人類はマンモスやライオ
ンの餌食になって、とっくの昔に絶滅していたでしょう。

 「知性・知恵」こそ人類の最高の武器です。

 日本の隣に図体が大きいことを自慢している国と、その手下の二つのゴマす
り国があります。知恵が無ければ、彼らはゴリアテのような惨めな最期を迎え
るでしょう。

 例えば「反日」。最初の内は、「反日」を声高に叫ぶ国の言い分が国際社会
に広がるかもしれません。しかし、根拠の無い捏造話は、いつか真実が暴かれ
ます。

 ギョーザ事件、レーザー照射・・・・現在起こっている事件の真実を平気で
捻じ曲げる国々が過去のことを正直に話すはずがありません。国際社会もそれ
に気づき始めています。

 また、日本の隣の「ゴリアテ」が、かつてのナチス・ドイツに似てきたこと
を憂慮する記事が英国フィナンシャルタイムズなどにも掲載されています。日
本の隣国のナチス化を心配しているのは、日本だけではありません。欧米の多
くの人々も憂慮しています。

 ウィンストン・チャーチルは、第2次世界大戦が終わってから、戦争が始ま
るまでナチス・ドイツに融和的な政策をとり続けたことを後悔する趣旨の発言
をしています。第1次世界大戦でヨーロッパが荒廃したため、多くの国々が平
和を望み、ナチス・ドイツの横暴に妥協し続け、結果として大惨事を引き起こ
しました。

 根拠の無い話で誹謗・中傷を続ける国々に対する、日本の抑制された態度は
国際的に評価されています。「本当の正しい言葉は、普通とは反対のように聞
こえる」ということも、少しずつ国際社会に理解され始めています。

 しかし、第2次世界大戦は、ナチス・ドイツを甘やかした結果起こったとも
言えます。戦後70年間、どこの国とも戦争をしてこなかった、「世界一の平
和国家」である日本ですが、「ナチス・ゴリアテ」の脅威にどのように対応す
るのか?「知恵」をフルに使うべき時が来ています。

★2月19日発売の<DIME>(小学館発行)3/16号で「(理論研究の
 第一人者が緊急講義)ウォーレンバフエット流7つの金言」と題した、イン
 タビュー記事が2ページにわたって掲載されます。機会がありましたらご高
 覧ください。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

☆おかげさまで昨年12月発刊の「日本株で成功する バフェット流投資術」
 が増刷となりました。皆様のご支援・ご声援に感謝いたします。

★「日本株で成功する バフェット流投資術」(日本実業出版社)
定価1500円(税別)
http://goo.gl/DVnkS
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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【炎のお奨めの一冊】

 前号では六本木にありますワールドインベスターズカフェでのインターネッ
ト放送のMCとして有名なザ・スリービーの石田社長が書いた「越境せよ」を
ご紹介しましたが、大変に好評のようです。
 石田さんの海外を志向する情熱が文中にあふれていて結構を感動を覚えてし
まいました。
 今回はHIS会長の澤田秀雄氏が書いた「運をつかむ技術」(小学館)を紹
介します。澤田会長はドイツへの海外留学時にアルバイトで大金を得た経験か
ら日本に戻ってビジネスを開始。全世界を旅した経験からHISという旅行会
社を立ち上げ、今日では世界的な規模の企業に発展してという経緯があります。
現在は佐世保のハウステンボスの再建に成功するなどそのチャレンジングな取
組が注目を集めています。
 私は時々アジア経営者連合会の総会などでお目にかかったりしますがとにか
くパワフルです。その澤田会長の経験談が描かれた本書は企業経営者のみなら
ず投資家の皆さんにもきっと役に立つと思います。
 まあ、成功の裏には運もある、その運をつかむ技術を教えてくれている本で
すから、一読の価値があります。http://goo.gl/FTbQ1(1400円+消費税)

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 「億の近道」のwebはバックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作
りになっております。現在、最新〜2005年1月分まで掲載しておりますが、
順次過去分を追加していく予定です。コメントなどはつけられませんが、まと
め読みなどに是非ご利用下さい。
 http://okuchika.net/

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 「億の近道」は特定非営利活動法人イノベーターズ・フォーラムの登録商標
です。この名称での有償のサービス等は「石川臨太郎の有料メールマガジン」
以外行っておりません。紛らわしい名称のサービスは弊社と一切関係ありませ
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銘柄メモ フォスター電機 6794

みなさま、ご無沙汰しています。
イノベーターズフォーラムの山本 潤です。

現役のFMとして、これまで個別銘柄のレポートは発表していませんでした。

12年前には大原部長として、いろいろ個別株も書いていましたが・・・・
今となっては懐かしくもあり、恥ずかしくもある思い出です。

今後は、新規連載として、売り買いとは直接関係ない、銘柄メモを発表していきたいと思います。

このレポートは銘柄の売りとか買いを推奨するものでは全くありません。
売りでも買いでもない、純粋に企業研究メモです。

現役のファンドマネージャが、
こんな感じで企業を分析している、というテイストを味わってください。


■■銘柄メモ フォスター電機 6794■■

■フォスター電機の過去の損益動向と収益構造


1)過去を振り返ると、フォスター電機は成長企業だ(だった?)。
多くのテクノロジー企業がITバブルのピーク売上を抜けなかった中で、同社はいち早く携帯端末のヘッドセットという成長分野に資源を投入し、成長軌道に乗った。その結果、2006年にはITバブル時の売上、利益を抜いた。また、スマートフォンの普及を見越し、スマフォ向けのヘッドセットの開発に注力した結果、着実に売上成長を成し遂げている。今期売上は過去最高であり、ITバブル時と比べて2倍の売上を達成している。アップル関連株と見られる傾向がある同社であるが、確かにアップルの売上に占める割合は30%程度と見られるが、三星やノキアなど、世界の携帯大手を顧客に持つ。

2)フォスター電機の収益構造の特徴は、赤字にならないことにある。需要の急激な減少に耐性がある点だ。つまり、固定費が低い。労務費の変動費化により、需要の急減、急増に対応できること、固定費が低く、損益分岐点が低いこと。総資産額の3倍以上の年間売上を上げることができる。固定資産の5倍の売上を上げる(売上高固定資産回転率が5倍)ことができる。売上高回転率指標からみると、効率的な経営といえよう。

■過去の業績の推移と来期の見通し

1999年3月期のITバブル時であるが、フォスター電機は、売上700億円、営業利益57億円を稼いた。当時のBPSは621円。純資産は149億円であった。

ITバブル崩壊で、多くのIT関連企業が赤字に転落した。しかしフォスター電機は、一度も営業赤字に陥ることはなかった。バブル崩壊後、2001年3月期には、業績は低迷したものの、売上551億円、営業利益は15億円と健闘した。この営業利益15億円が過去15年間の最低の利益水準である。

アップルコンピューターがipodを投入。音楽携帯機器の市場拡大と共に、フォスター電機の業績は持ち直し、06年3月期には、ITバブル期の利益を更新し、売上660億円、営業利益58億円を計上した。

08年3月期には、売上867億円、営業利益は71億円を計上した。

09年3月期に減益となり、翌2010年3月期には売上884億円、営業利益91億円という過去最高の利益を更新することになる。

11年3月期以降、減益傾向となり、昨年度2012年3月期には、売上は過去最高の1013億円を計上するが、営業利益は10年ぶりの低水準に落ち込み、18億円へと落ち込んだ。その原因は、希土類金属の急騰にある。ヘッドセットのキーデバイスのひとつである磁石に使われるネオジウムが急騰。製品への価格転嫁が進まなかった。ネオジウム価格は、2010年3月期を100とすると、2011年3月期は150、2012年3月期上期は1000まで上昇、その後、下落に転じ、2012年3月下期には、800まで下落した。2013年3月期の上期には、400まで下落。今2013年3月期下期には、300を割る水準で落ち着いている。

かつて、ネオジウムは、ヘッドセットの部材である磁石の材料であり、売上の0.5−0.7%を占めるにすぎなかった。それが、一時的とはいえ、10倍に上がったため、売上の5−7%を占めるようになった。およそ50−70億円の減益要因が2012年3月期には発生した。会社側は、一部磁石をフェライトへ切り替えるなど、打てる手を打ってきた。だが、ネオジウムの使用をゼロにすることはできず、2012年3月期の大幅減益の主な要因がネオジウム価格の高騰にあった。実際の市況と材料在庫の回転月数を考えると、4−5カ月のタイムラグが発生する。ネオジウム高は、2013年3月期の上期まで影響が残った。ようやく2013年3月期の下期に40−50億円規模の利益を6カ月で上げられるようになった。2013年3月期通期の営業利益は60億円程度で着地しそうだ。

さらに、2014年3月期は、原材料安の恩恵、円安の恩恵を受けるため、半期で50億円、通期で100億円規模への利益への回帰が期待できる状況となった(あくまで机上の計算でわたしの予想ではありません)。

仮に、営業利益100億円を超えれば、会社としては過去最高益を4年ぶりに更新することになる。現状の同社の時価総額300億円(2013年2月25日現在)に対して、100億円規模の営業利益は、もし、そうなれば、PERでみれば5倍程度であり、低位の部類に入るといえよう(でも、そうはならないかもしれない!!)。

■BPSの成長率

赤字にならない体質の同社は、株主の持ち分である純資産を、過去15年で積み上げてきた。純資産は140億円台から400億円弱まで積み上がった。一株当たりの純資産(BPS)は、同期間600円台から1500円台へと3倍弱になった。

ちなみに、過去10年のBPSの平均成長率は年率9%だ。

■資産効率の高いビジネス

ポイントその1)付加価値の高い製品。ヘッドセットやヘッドフォンは、音が命であり、見た目のファッション性も重要だ。音作りはアナログ技術であり、オーディオメーカとしての長年のノウハウが必要である。また、デザインのよさが、売れ行きに直結するため、まず、「デザインありき」で設計が始まる。デザインが決まった状況で、最良の音を保証していくためには、高度なノウハウが必要になる。

ポイントその2)振動板、磁石、コイルなど、部材の小型化が進む。また、ノイズキャンセリング機能や無線機能(ブルーツースなど)、スイッチ機能、マイクロフォン機能など、新しい機能が付加される傾向がある。そのため、付加価値が向上し、製品の価格は上昇傾向となる。

ポイントその3)製品の組み立て工程は、ライトアセット型、労働集約的であり、費用はほとんど変動費化できる。資産が軽いため、償却負担などで、赤字に転落することはない。雇用調整すればよいため、低稼働率に泣くことがない。価格が維持できる、資産効率の高いビジネスである。

同社のビジネスは、ヘッドセットスピーカの製造である。これは労働集約型の産業である。つまり、組立事業である。設備投資負担は金型投資がメインであり、低水準だ。総資産400億円弱に対して売上が1400億円。回転率は3倍を超える。組立ビジネスは参入障壁が一般的には低い。安くて豊富な労働力のある中国、ベトナム、ミャンマーなどが同社の製造拠点である。海外の労働力は変動費化できる。期間工が中心であり、需要の増減に合わせて雇用調整ができるからだ。

組立は人手を伴う労働集約的な工程だ。

労働力が豊富にある中国やアセアン地域で大規模な工場を建設するが、製造設備については、製品が小型のため、電動軽量の射出成型機が設備の中心となる。キーデバイスは、音質を左右する振動板(スピーカとなる)とよばれるメンブレム(樹脂)の製造である。また、付随するものとしては、プラスチック筐体、コード(被覆線)、銅線、ピン、ボイスコイル、磁石、ヨークなどがヘッドセットを構成する部材である。コイルを構成する銅線は、巻き線装置において、コイル化されるが、半自動で人手を介する軽機械作業となる。コードの接続や筐体組立などは、手作業で行っていると推定している。音質検査なども、多くの人手がかかる工程であろう。組み立て自体にはあまり付加価値はない。だが、ヘッドセットの出来、つまり、よい音を保証する製品の設計はアナログ技術(磁気回路技術)である。音作りの世界では、振動板の出来が音質を左右する。振動板の樹脂成型による大量生産により、安価で安定した音質のヘッドセットが設計できるようになった。歩留まり良く、安定的に大量生産するノウハウがフォスター電機の強みである。

同じ樹脂成型品であっても、金型と成型機があれば、大量につくれるエンプラ部品などは、付加価値が低い。

一方、アナログ技術(磁気回路設計技術)を介した高音質を保証するヘッドセット・ヘッドフォンは、流通段階では1000円を超える価格で取引されている。ブランドものになれば、数万円というヘッドフォンも存在する。さらに、ヘッドセットは、デザインや見た目も重要であり、いわゆる「かわいい」、「かっこいい」というファッション的な要素も重要である。

ファッションには流行りがあり、ヘッドセットについても、毎年のように、新デザインが投入されている。スマートフォンの大量製品に伴い、スマフォに梱包されるヘッドセットも大量に生産されるものの、新モデルに次々に切り替わるため、ヘッドセットの価格は維持されている。今後も、磁石、コイル、振動板の高性能化による付加価値の維持に加えて、デザインの変化、また、ノイズキャンセリング機能、スイッチ機能、無線機能、防水機能などといった新機能の追加により、付加価値は維持されている。

上記の付加価値があるため、フォスター電機は、他の部品メーカのように急激な製品単価の下げに苦しむことはなかった。また、労働集約的なビジネスモデルでiphoneのような一機種に何千万台に対応し、大量に受注するスキームは、新製品の投入サイクルや季節的な需要変動、新製品の売れ行きによる需要の見通しの変化を考えると、設備集約的な生産工程ではリスクが高すぎる。FAの活用や自動巻き線機などの投入による自動化は、多額の設備投資を必要とする。組立ラインの自動化は、小さな部品を三次元の不安定な筐体組立には向かない。丸みを帯びたプラスチックの小さな容器は向きや角度を一定に固定することが難しく、機械(マウンター)にコイルやメンブレムや音響部品の配置させることは割に合わない。例外はコイル工程だろう。自動巻き線機による省人化効果は見込めよう。また、コードのような形状のものを上手く筐体に接線することは機械でやらせようとすれば極めて割高になることは容易に想像できる。

そういう機械化とは一線を画して、労働力を変動費化できる地域で大量に人を雇い、仕事に応じて、雇用量を調整するというビジネスモデル(組立ビジネス)がフォスターには合っている。

多額の設備投資を行えば多額の償却費が発生する。多額の償却費が発生すれば、稼働を維持するためには、安値でも受注しなくてはならない。そのやり方とは一線を画し、固定費をできるだけ抑えるというフォスター電機の戦略は、高い売上高・資産回転率となって表れている。

■ヘッドセットというプロダクトについて

ポイントその1)ヘッドセットはカスタムメイドで顧客とのコミュニケーションが必要(付加価値を顧客にともに創造していく工程がある)

ポイントその2)音作りはアナログ技術で誰でもできるものではない

ヘッドセット、ヘッドフォンは、磁界の中で音声電流が流れるボイスコイルにローレンツ力が発生し、コイルに取り付けた振動板を振動させる。低歪と広い再生周波数帯域が求められる。

スマートフォンなどの携帯端末からの入力信号(アナログ信号)をボイスコイルを通して、力学的な振動に変換し、振動板を通して音声信号を空気に伝播させて音を再現する。

デザインにより、空気穴を開ければ、音がこもらないが低音に弱くなる。密閉すれば、低温はしっかりするが音がこもってしまう。高音を活かせば、低音が犠牲になる。低音を活かせば高音が犠牲になるというトレードオフがある。ロック、ポップス、クラシックなど様々な音楽ジャンルに対応したすべての好みを満足させることはできない。そのため、どういう音作りを志向するかは、メーカとオーディオ機器メーカ(スマートフォンメーカ)との協業作業、あるいは、フォスターから顧客に対する提案になる。

ヘッドセットの心臓部は振動板であり、低い周波数から高い周波数まで、振動板がリニアに振動しなければならない。

しかしながら、振動板の重量をMとし、バネ係数をkとすると、必ず、振動板には特有の共振周波数がある。

f0(共振周波数)=1/π*(k/M)^0.5

M:受動部の質量(振動系の質量)、k:振動板のバネ定数

この共振を避けることが重要だ。だが、最低共振周波数は上記のように固有の共振周波数であり、その倍音周辺、1/2や1/4といった周波数ゾーンでは、音の特性が悪くなる。(悪い音が鳴る状態)。つまり、周波数特性がなめらかにならない音域(周波数帯)がある。共振現象を防止するために、様々な方法があり、それが振動板が適度な内部損失を持たなければならない理由である。伝播速度は周波数とちゃん比例すること、内部損失は共振(ノイズ)を抑えること、に関係している、と考えてもらえばいい。ここについても、特性をどうするかは、顧客との打ち合わせが必要になる。共振(キーンといった固有音)を防ぐためには、内部損失を持たせる以外には、振動板を真円ではなく、エッジ部分を切ったり、孔をあけたり、振動板を円ではなく楕円形にしたりなど、様々な工夫がある。
(でも、何をやっても何かが犠牲になるんだよ!)

振動板を薄くすれば、一般的に共振周波数f0が下がり、低音再生を広げることができる。これは、低音を低圧で再生できる、ということだ。

少ないエネルギーで音を再生できる、ということ。

しかし、同時に、高音域に、共振周波数の影響が出てまう。高音と低音の両方を同時に満足させることはできない。

ここで、フォスターのイノベーティブなヘッドセットを紹介する。

その前に、まず、振動板の特性には伝播速度とよばれる特性について説明しなければならない。

これは、ヤング率(E)/密度(ρ)であらわされる。現在ヘッドセットで主流となっている樹脂の振動板の伝播速度(E/ρ)^0.5 は4000m/s以下であり、実は、木材パルプよりも低く、充分な高域再生及び高忠実度再生は期待できない。共振周波数f0は上記の曲げ剛性の平方根(E/ρ^3 )^0.5 と質量mとの積に比例する。次の式で表すことができる。

f0 ∝ m(E/ρ^3)^0.5
(共振周波数は振動板の重さとヤング率に比例し、密度の3乗に反比例する)

フォスターがアップルに提案し、採用されたのが、iphone5のヘッドセットであるが、その振動板はバイオ材料だ。このイノベーションについて説明する。

バイオセルロースにカーボン繊維を加えることにより、密度(上記式でρ)を下げ、かつヤング率Eを上げた。フォスターでは、高伝播速度,高曲げ剛性が得られるとしている。

一般的に、金属やセラミックスは弾性率は大きいものの、密度が高く内部損失が小さいため、高域再生用には使用できるが、軽量高剛性が求められる中低音域や全帯域用には向かない。また、合成樹脂を用いたものは樹脂にフィラー
(filler)を混合したもの、他の樹脂とアロイ(alloy)したもの等をシート化し、これを成形加工(主に真空成形)したものや、ペレットにして射出成形機にて射出成形したもの等がある。これらの最適に設計された樹脂の振動板は、比弾性率も高く、適当な内部損失も持っており、量産時のバラツキも小さいことから比較的優れた性質を有する。が、熱に弱く、厚みのコントロールが容易でないため設計上の自由度の小さいことが欠点である。

前述のように、ヤング率Eと密度ρは互いにトレードオフの関係にある。金属はヤング率は高いが密度も高い。密度が低いものは柔らかくヤング率も低い。

例を上げれば、ダイヤモンドはヤング率は高く、ゴムはヤング率が低い。

それを打破したのが、バイオ振動板だ。

バイオ振動板にはバイオセルロースが使用されている。

バイオセルロース繊維は、バイオテクノロジーによって作られており、1本の太さがナノメーター単位の極細。

バイオセルロース繊維は、中高音域の再生に優れた能力を保有しており、これに各種の繊維を適切な配合で組合せると、各々の繊維の特徴を複合させた音質が得られ、水準の高い音創りが可能になるという。

同社によれば、低音域の拡大においては、エッジ部のコンプライアンスを上げる必要があるという。一体型の振動板では、振動板の厚さを薄くすることで対応している。

しかし、離解したバイオセルロースはヤング率が高いため、厚さ40ミクロンでも必要なコンプライアンスを得ることができないらしい。

更に薄くすると振動板としての材料の持つ長所が失われる。

ヤング率が高すぎて、限りなく薄くしなければ(前述の式でいえばmが小さくなければ)、f0共振周波数が上がってしまうという。

こうした難題をどうやって解決したのかは開示資料もないし、同社はOEMなので、守秘義務があり、投資家にはわからない。

ああやったんだろうなあと推定することしかできない。でも、結構、フォスター、がんばったということはいえよう。

■振動板のイノベーション

以下は、平成22年の同社のプレスリリースだ。

「当社は日本放送協会(NHK)放送技術研究所と共同で、超軽量スピーカを開発しました。コイルやマグネットを使わず、ポリウレタン高分子膜の収縮を利用して音を出す仕組みのため、軽量で自由な形状のスピーカを作ることができます。

この新開発のスピーカは、ゴムと同等の弾性を持つポリウレタン高分子膜両面に、導電性高分子塗料を塗布して電極を形成し、この電極に電圧をかけて電極同士を引き合わせて膜を伸縮させ、膜を張り合わせて形成した振動板を振動させて音を出すというものです。

このような構造のため、試作では直径16センチのスピーカで全重量約60グラム、従来構造の約1/20の軽量化を達成しました。また、高分子膜の音響特性を補償する信号処理回路を通すことによって、周波数80ヘルツから15Kヘルツまでの広帯域再生ができます。自由な形状が作れますので、家庭の中の様々な場所で目立たない形で使われることが期待できます。」

ちなみに、NHKと同社の共同特許として同技術は申請されている。

これは、ただちに普及するようなものではないが、発想としては面白い。

このように、音作りの世界は、絶え間ない新材質の開発や形状の工夫などが期待できる。奥が深い分野である。

■フォスター電機のビジネスリスク

リスクは中国・ベトナムの人件費増。変動費の増加。

これを生産性の向上でどれだけオフセットできるか。また、ミャンマーや中国内陸部への生産シフトでどれだけオフセットできるかがキー。

それに、受注したヘッドセットが、売れないリスク。いま、iphoneはだめですよね。顧客が駄目になってしまうリスクがある。

かつて、同社の主要顧客はノキアでしたが、ノキアはだめになってしまった。
いま、ウインドウズフォンで二桁の勢いでノキアは売れているらしいけど。


それでは、また!!

山本 潤
証券アナリスト

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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