投資家にとって、企業の収益力が低いことは、一概に悪いとは言えない その1

■29年ぶりの安値に低迷している日本株

日本株式は長期低迷している。

代表的な株式指数であるTOPIXは、今年6月に29年ぶりの安値を記録した。

TOPIXのPER11倍、PBR0.9倍という株価水準である。

PERの逆数である益利回りは9%に達し、長期の国債との利回りの差であるイールドスプレッドは8%である。

ROEは8%程度である。指標面からは割高感はない。


株がこのような安値で放置されている理由は明白だ。

日本を取り巻く環境は厳しい。

外需は、円高定着による企業の収益への影響が懸念される。

また、世界的な競争激化で日本企業のシェアは低下傾向にある。

内需は、人口が減少していくため、大きな成長が見込まれない。


だが、悪いことばかりではない。

今回は、それを伝えるのがこのコラムの目的である。

悪いことにも、よい側面は必ずあり、よい側面に悪いことが隠されているものだ。

日本社会や日本企業は、世界の投資家から評価されうる下地がある。

これまでは、世界から評価されるためには、日本が変わる必要があるという論調が多かった。

だが、わたしはそうは思わない。

むしろ、世界は、これから、日本を見習うべきではないか、と考えている。


■金融システムが安定している日本

日本はバブル崩壊を90年に経験し、土地の価格は過去30年間、下がり続けてきた。

だが、土地は下げ止まった。

この意味は大きい。


世界を見れば、サブプライムローン問題以後、米国の土地価格は下がり続けている。

また、ユーロ危機後、欧州各国、特に南欧の土地価格が下がり始めている。


その対極にあるのが日本だ。

日本の土地の価格は安定している。

日本はすでにバブル処理が終わり、邦銀の不良債権問題は片付いている。

日本の金融システムは安定している。

金融機関の安定性は、経済の安定性の基礎である。

欧米の金融機関の行き過ぎたリスクテイクに比べれば、

日本の金融の健全性は、たまたまなのか。

そうではないのではないか。

日本の金融機関も、欧米を見習い、インベストメントバンクを志向した。

日本の金融機関の経営者の報酬は、欧米に比べてずっと控えめなものに過ぎない。

貸出先がない状況で、無理なリスクを取らず、無理な貸し出しをせず、無理な経営はしていない。

銀行の堅実な経営が経済の安定に寄与している、といえば、言い過ぎだろうか。


■物価が安定し、環境豊かな日本

インフレに悩むアジア諸国と違い、日本では物価が安定している。


交通渋滞も少なく、犯罪が少なく、気候がよく、自然豊かで水や空気が綺麗で環境がよい日本は、世界的に住みやすい国だ。

ストライキや暴動もなく、米国のようにデモが公園を占拠したり、英国のように若者が暴徒化することもない。

中国やインドのように工場で従業員が暴徒化することもない。


■規制による節度を保つ日本

米国や欧州では、80年代以降、金融業界が経済をけん引する時代が続いた。

欧米経済をけん引したのが、サブプライムに代表される証券化ローンだ。

邦銀は、あくまでデリバティブや証券化ローンには慎重だった。


それどころか、日本の金融当局は規制を強化している。

その一例が、金利の上限規制だ。

米国では、ローン金利が数年後に極端に跳ね上がるような商品が蔓延した。

日本では、5−6年前から年率18%を超える金利は禁止されている。

過去、18%を超えた金利を払った消費者には、その金利過払い額が過去にさかのぼって還付された。

こうしたことは、欧米では考えられないかもしれない。

日本の消費者金融業界は、規制強化により、壊滅的な打撃を被った。

一方で、消費者は、年収以上の借り入れをしたり、借金による過剰な消費を継続することができなくなった。

過剰な消費を抑える、ということは、経済にはマイナスになる。

たとえ、経済にはマイナスであっても、多重債務者を生みださない社会を日本は志向した。

これは、欧米の金融行政とは全く逆の動きであった。


■CEOの暴走を許さない日本

欧米の経済を活性化させたのは、減税政策だ。

高額所得者の減税により、リスクをとったものが勝ちという風潮が欧米で広がった。

欧米企業の経営者は、無理なリスクをとるようになった。


一方、日本では、累進課税により、高額所得者には50%程度の課税がなされる。

また、所得の再分配を狙って、高率の相続税が課せられている。

高額所得者にとって、日本は住みにくい国かもしれないが、

米国のように勝者がすべてを独占する不平等なシステムは日本にはない。


そして、日本の経営者の報酬は従業員の年収とたいして変わらない。

欧米の経営者は何十億円も収入を得る。

日本でそんなことをしたら、社会問題になるだろう。


また、日本の企業は、欧米企業のように株主利益だけを優先させない。

地域社会や従業員や株主がバランスをとって、

そのバランスの上にだけ、株主の利益が存在する、という哲学である。


日本の経営者は、どちらかといえば、従業員の代表のようなものだ。

従業員を代表しているから、従業員と同程度の報酬で経営をする。


日本企業は、身勝手なリストラは少ない。

不採算の部門があっても、企業は、人を切り捨てることはしない。

成長事業へ人員を移動することで、企業は人を活かそうとする。

そのため、日本では失業率が欧米よりも低い。


日本の社会は、不平等を、是とはしない。

このような日本企業の立ち位置、

つまり、

雇用重視の経営、

決して高額とはいえない経営者の報酬は、

日本の社会の価値観を反映している。

金融は主役ではなく、黒子である。実業が主役である、という価値観。

特に、モノつくりに対する高い評価は、日本人特有の価値観かもしれない。

従業員が会社の主役だという価値観。


また、失業率の低い社会、

つまり、累進課税や高い相続税により、富の再分配機能が働いている社会、機会平等を保とうとする社会は、
日本の高い倫理観によって保たれている。

(次回へつづく)

山本 潤
日本株ファンドマネージャ

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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億の近道2012/07/31


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投資情報メールマガジン                  2012/07/31号
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
           (本日の担当:山本潤)

◆コラム「投資家にとって、企業の収益力が低いことは、一概に悪いとは言え
     ない その1」:山本潤

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◆コラム「投資家にとって、企業の収益力が低いことは、一概に悪いとは言え
     ない その1」

■29年ぶりの安値に低迷している日本株

日本株式は長期低迷している。

代表的な株式指数であるTOPIXは、今年6月に29年ぶりの安値を記録し
た。

TOPIXのPER11倍、PBR0.9倍という株価水準である。

PERの逆数である益利回りは9%に達し、長期の国債との利回りの差である
イールドスプレッドは8%である。

ROEは8%程度である。指標面からは割高感はない。


株がこのような安値で放置されている理由は明白だ。

日本を取り巻く環境は厳しい。

外需は、円高定着による企業の収益への影響が懸念される。

また、世界的な競争激化で日本企業のシェアは低下傾向にある。

内需は、人口が減少していくため、大きな成長が見込まれない。


だが、悪いことばかりではない。

今回は、それを伝えるのがこのコラムの目的である。

悪いことにも、よい側面は必ずあり、よい側面に悪いことが隠されているもの
だ。

日本社会や日本企業は、世界の投資家から評価されうる下地がある。

これまでは、世界から評価されるためには、日本が変わる必要があるという論
調が多かった。

だが、わたしはそうは思わない。

むしろ、世界は、これから、日本を見習うべきではないか、と考えている。


■金融システムが安定している日本

日本はバブル崩壊を90年に経験し、土地の価格は過去30年間、下がり続け
てきた。

だが、土地は下げ止まった。

この意味は大きい。


世界を見れば、サブプライムローン問題以後、米国の土地価格は下がり続けて
いる。

また、ユーロ危機後、欧州各国、特に南欧の土地価格が下がり始めている。


その対極にあるのが日本だ。

日本の土地の価格は安定している。

日本はすでにバブル処理が終わり、邦銀の不良債権問題は片付いている。

日本の金融システムは安定している。

金融機関の安定性は、経済の安定性の基礎である。

欧米の金融機関の行き過ぎたリスクテイクに比べれば、

日本の金融の健全性は、たまたまなのか。

そうではないのではないか。

日本の金融機関も、欧米を見習い、インベストメントバンクを志向した。

日本の金融機関の経営者の報酬は、欧米に比べてずっと控えめなものに過ぎな
い。

貸出先がない状況で、無理なリスクを取らず、無理な貸し出しをせず、
無理な経営はしていない。

銀行の堅実な経営が経済の安定に寄与している、といえば、言い過ぎだろうか。


■物価が安定し、環境豊かな日本

インフレに悩むアジア諸国と違い、日本では物価が安定している。


交通渋滞も少なく、犯罪が少なく、気候がよく、自然豊かで水や空気が綺麗で
環境がよい日本は、世界的に住みやすい国だ。

ストライキや暴動もなく、米国のようにデモが公園を占拠したり、英国のよう
に若者が暴徒化することもない。

中国やインドのように工場で従業員が暴徒化することもない。


■規制による節度を保つ日本

米国や欧州では、80年代以降、金融業界が経済をけん引する時代が続いた。

欧米経済をけん引したのが、サブプライムに代表される証券化ローンだ。

邦銀は、あくまでデリバティブや証券化ローンには慎重だった。


それどころか、日本の金融当局は規制を強化している。

その一例が、金利の上限規制だ。

米国では、ローン金利が数年後に極端に跳ね上がるような商品が蔓延した。

日本では、5−6年前から年率18%を超える金利は禁止されている。

過去、18%を超えた金利を払った消費者には、その金利過払い額が過去にさ
かのぼって還付された。

こうしたことは、欧米では考えられないかもしれない。

日本の消費者金融業界は、規制強化により、壊滅的な打撃を被った。

一方で、消費者は、年収以上の借り入れをしたり、借金による過剰な消費を継
続することができなくなった。

過剰な消費を抑える、ということは、経済にはマイナスになる。

たとえ、経済にはマイナスであっても、多重債務者を生みださない社会を日本
は志向した。

これは、欧米の金融行政とは全く逆の動きであった。


■CEOの暴走を許さない日本

欧米の経済を活性化させたのは、減税政策だ。

高額所得者の減税により、リスクをとったものが勝ちという風潮が欧米で広が
った。

欧米企業の経営者は、無理なリスクをとるようになった。


一方、日本では、累進課税により、高額所得者には50%程度の課税がなされ
る。

また、所得の再分配を狙って、高率の相続税が課せられている。

高額所得者にとって、日本は住みにくい国かもしれないが、

米国のように勝者がすべてを独占する不平等なシステムは日本にはない。


そして、日本の経営者の報酬は従業員の年収とたいして変わらない。

欧米の経営者は何十億円も収入を得る。

日本でそんなことをしたら、社会問題になるだろう。


また、日本の企業は、欧米企業のように株主利益だけを優先させない。

地域社会や従業員や株主がバランスをとって、

そのバランスの上にだけ、株主の利益が存在する、という哲学である。


日本の経営者は、どちらかといえば、従業員の代表のようなものだ。

従業員を代表しているから、従業員と同程度の報酬で経営をする。


日本企業は、身勝手なリストラは少ない。

不採算の部門があっても、企業は、人を切り捨てることはしない。

成長事業へ人員を移動することで、企業は人を活かそうとする。

そのため、日本では失業率が欧米よりも低い。


日本の社会は、不平等を、是とはしない。

このような日本企業の立ち位置、

つまり、

雇用重視の経営、

決して高額とはいえない経営者の報酬は、

日本の社会の価値観を反映している。

金融は主役ではなく、黒子である。実業が主役である、という価値観。

特に、モノつくりに対する高い評価は、日本人特有の価値観かもしれない。

従業員が会社の主役だという価値観。


また、失業率の低い社会、

つまり、累進課税や高い相続税により、富の再分配機能が働いている社会、
機会平等を保とうとする社会は、
日本の高い倫理観によって保たれている。

(次回へつづく)

山本 潤
日本株ファンドマネージャ

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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 「億の近道」のwebはバックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作
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10万円以下の投資で受けられる株主優待制度

 内外要因から株価の上昇にさほど期待できない今、個人投資家は何をよりどころに投資したら良いのか悩んでしまう昨今です。

 先日、私の友人が毎月送られてくる株主優待を楽しんでいるとのコラムを書きましたが、その後多くの読者から具体的な銘柄名を教えてほしいというリクエストが来ていました。
 そこでご本人に改めて問い合わせしたところ、今回は申し訳ないですが教えないでおきますとのすげない返事でした。

 投資家の皆さんにとってキャピタルロスが生じがちな株式に投資する魅力は何だろうと言われて真っ先に出てくる答えは配当だということになるのかも知れませんが、その次に付随して出てくるのは株主優待だとお答えになるのかも知れません。
 短期の売買より投資家に配分される配当金+優待が楽しみで投資されている皆さんが多い昨今だろうと想像されます。

 3500社余りの上場企業のうち現在1000社余りが優待制度を採用しており、株式投資をされている方なら何らかの企業の優待を受けておられるものと推察されます。

 このうち10万円以下の投資金額で受けられる優待制度を採用している企業は168社(ヤフーファイナンスよりカウント)あることがわかりました。平均すると1銘柄5万円程度ですので、800万円程度のお金があれば168社の優待が楽しめることになります。
 でもその多くはお米などの優待に偏っていますので皆さんで吟味されますことをお奨めします。

 本日はこの中から5銘柄を選定してみましたので参考になさって下さい。

銘柄(コード)       1単元株投資金額  株価  予想PER
アイ・ケイ・ケイ(2198)  68700円 687円  5.4倍
イオン(8267)       94800円 948円 10.7倍
オーハシテクニカ(7628)  54500円 545円  8.1倍
JPホールディングス(2749)85900円 859円 17.1倍
はせがわ(8230)      34900円 349円  7.4倍
投資金額           338800円     平均9.7倍

(波野磯平)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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老子と投資 第71章

 今回も、老子の第71章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816
を先にご覧になることをお勧めします。

71、知りて知らずとするは上なり。

○よくわかっていても、まだ充分にわかっていないと考えるのが最もよいことである。
○わかっていないくせに、よくわかっていると考えるのが人間の短所である。
○自分の短所を短所として自覚するからこそ、短所もなくなるのだ。
○賢人に短所が無いのは、短所を短所として自覚しているからで、元から短所が無いわけではないのだ。

 友人達と「自分がすごいと思った時が転落の始まりだね」という話をよくします。

 神が存在するかどうかはともかく、人間の力など広大な宇宙から見ればとてもちっぽけな存在です。その小さな人類のさらに70億分の1が我々一人ひとりです。

 ですから、どのような偉人や英雄でも宇宙の摂理から見れば不十分で不完全です。英雄や偉人と呼ばれる人々は、優れた能力を持つがゆえに、そのことを十分理解し、より向上するための努力を怠りません。

 それに対して、能力が低い人ほど、自分の不十分さが見えず、単に幸運で成功したことに舞いあがって有頂天になります。

 「自分がすごい」と思っている人がそれ以上の努力をするはずがありません。また、驕り高ぶって傲慢になっている人は、他人から嫌われ、自ら幸運を遠ざけます。

 「客家大富豪の教え」の第16の金言<笑顔はコストゼロの最良戦略>や第17の金言<「ありがとう」は必ず声に出すべし>にも描かれているように、成功するためには他人の支援協力が不可欠であり、そのためには周囲の人間が喜んで「あなたを助けましょう(支援しましょう)」と言ってくれなければなりません。

 少し物事がうまくいったからといって、驕り高ぶって「自分がすごい」と思ってしまうと、努力をしなくなり能力が衰えるだけではありません。

 その程度のことで、有頂天になるような小人物にはだれもついて行かない(支援してくれない)というとても大きな負の側面があります。

 投資の世界も同様です。単純に数学的に考えれば、値段が「上がるか」「下がるか」は2分の1の確率で当てることができます。平均値で2回に1回は当たるわけですから、何回か続けて当たるのはほぼ間違いなく<幸運>です。

 ところが、多くの投資家は<幸運>が続くと「自分には投資の才能がある」と勘違いして、<幸運>が途切れたときに大損をしてひどい目に合うわけです。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

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想定外の出来事

 この世の中の出来事は想定外のことが多い。昨年の東日本大震災、大津波、原発事故などは全くの想定外だったというのが一般人の見方であろうが、これからも数限りない想定外の出来事が起きてくるに違いない、という想定はできる。

 北島康介が100メートル平泳ぎで金メダルが取れなかったのは残念だけど予選の泳ぎである程度は想定されていたので、致し方がない。
 体操の内村航平が鉄棒演技で落下したのも想定外。
 スポーツは何が起きるか分からないので面白いので、皆さんが興味を持つことになる。サッカーも男女ともますます目が離せない。

 翻ってみると株式市場や世界経済でも多くの想定外の出来事が起きている。ブラックマンデー、リーマンショック、欧州債務危機などの出来事には背景があり想定外とは言いにくいが、想定外の出来事に投資家は絶えず備えておかないとならない。昔は株式に投資していない個人は馬鹿にされたものだが、今や株式投資そのものが否定されたいるようにも思える状況である。
 想定外の出来事はある意味リスクとも称され、絶えず投資家にとっては気にしておく事柄となる。

 想定外の出来事は時にチャンスとなるので投資家はそれを待っているのかも知れない。株式を売却して利益を確定した投資家は改めて投資しなおすチャンスを伺っているのかも知れない。想定外に起きる出来事に備えているが故に現在の相場低迷が顕著になっているとすれば、それは近い将来の反転上昇に向けた機会を待っているのだと信じたい。

 オリンピックでの想定外の出来事にも明暗あるように株式市場も明暗分かれる想定外の出来事を心待ちにしている状況なのだろう。

(波野磯平)

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億の近道2012/07/30


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             −本日の目次−
    (本日の担当:波野磯平&グルメ投資家おーちゃん)

 ◆コラム「10万円以下の投資で受けられる株主優待制度」:波野磯平
 ◆コラム「老子と投資 第71章」:グルメ投資家おーちゃん
 ◆コラム「想定外の出来事」:波野磯平
 ◆コラム「表参道18クラブ・設立前夜祭」:グルメ投資家おーちゃん

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【海外投資実践入門セミナーDVD好評発売中!】

 4月に銀座で開催した「海外投資実践入門セミナー」のDVDが発売です。
 ベトナム、中国、中東、インドそれぞれに精通した講師による、他では聞く
ことの出来ない充実した内容です。
 当日所用で来られなかった方、地方にいて参加できなかった方はもちろん、
国際分散投資をお考えの方や、各国の最新の情報を知りたい方にも最適です。

 銀行振込に加えて、クレジットカード決済にも対応いたしました。

 詳細は http://www.iforum.jp/dvd/ へ。サンプル動画もあります。

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◆コラム「10万円以下の投資で受けられる株主優待制度」

 内外要因から株価の上昇にさほど期待できない今、個人投資家は何をよりど
ころに投資したら良いのか悩んでしまう昨今です。

 先日、私の友人が毎月送られてくる株主優待を楽しんでいるとのコラムを書
きましたが、その後多くの読者から具体的な銘柄名を教えてほしいというリク
エストが来ていました。
 そこでご本人に改めて問い合わせしたところ、今回は申し訳ないですが教え
ないでおきますとのすげない返事でした。

 投資家の皆さんにとってキャピタルロスが生じがちな株式に投資する魅力は
何だろうと言われて真っ先に出てくる答えは配当だということになるのかも知
れませんが、その次に付随して出てくるのは株主優待だとお答えになるのかも
知れません。
 短期の売買より投資家に配分される配当金+優待が楽しみで投資されている
皆さんが多い昨今だろうと想像されます。

 3500社余りの上場企業のうち現在1000社余りが優待制度を採用して
おり、株式投資をされている方なら何らかの企業の優待を受けておられるもの
と推察されます。

 このうち10万円以下の投資金額で受けられる優待制度を採用している企業
は168社(ヤフーファイナンスよりカウント)あることがわかりました。平
均すると1銘柄5万円程度ですので、800万円程度のお金があれば168社
の優待が楽しめることになります。
 でもその多くはお米などの優待に偏っていますので皆さんで吟味されますこ
とをお奨めします。

 本日はこの中から5銘柄を選定してみましたので参考になさって下さい。

銘柄(コード)       1単元株投資金額  株価  予想PER
アイ・ケイ・ケイ(2198)  68700円 687円  5.4倍
イオン(8267)       94800円 948円 10.7倍
オーハシテクニカ(7628)  54500円 545円  8.1倍
JPホールディングス(2749)85900円 859円 17.1倍
はせがわ(8230)      34900円 349円  7.4倍
投資金額           338800円     平均9.7倍

(波野磯平)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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◆コラム「老子と投資 第71章」

 今回も、老子の第71章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月
8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816
を先にご覧になることをお勧めします。

71、知りて知らずとするは上なり。

○よくわかっていても、まだ充分にわかっていないと考えるのが最もよいこと
 である。
○わかっていないくせに、よくわかっていると考えるのが人間の短所である。
○自分の短所を短所として自覚するからこそ、短所もなくなるのだ。
○賢人に短所が無いのは、短所を短所として自覚しているからで、元から短所
 が無いわけではないのだ。

 友人達と「自分がすごいと思った時が転落の始まりだね」という話をよくし
ます。

 神が存在するかどうかはともかく、人間の力など広大な宇宙から見ればとて
もちっぽけな存在です。その小さな人類のさらに70億分の1が我々一人ひと
りです。

 ですから、どのような偉人や英雄でも宇宙の摂理から見れば不十分で不完全
です。英雄や偉人と呼ばれる人々は、優れた能力を持つがゆえに、そのことを
十分理解し、より向上するための努力を怠りません。

 それに対して、能力が低い人ほど、自分の不十分さが見えず、単に幸運で成
功したことに舞いあがって有頂天になります。

 「自分がすごい」と思っている人がそれ以上の努力をするはずがありません。
また、驕り高ぶって傲慢になっている人は、他人から嫌われ、自ら幸運を遠ざ
けます。

 「客家大富豪の教え」の第16の金言<笑顔はコストゼロの最良戦略>や第
17の金言<「ありがとう」は必ず声に出すべし>にも描かれているように、
成功するためには他人の支援協力が不可欠であり、そのためには周囲の人間が
喜んで「あなたを助けましょう(支援しましょう)」と言ってくれなければな
りません。

 少し物事がうまくいったからといって、驕り高ぶって「自分がすごい」と思
ってしまうと、努力をしなくなり能力が衰えるだけではありません。

 その程度のことで、有頂天になるような小人物にはだれもついて行かない
(支援してくれない)というとても大きな負の側面があります。

 投資の世界も同様です。単純に数学的に考えれば、値段が「上がるか」「下
がるか」は2分の1の確率で当てることができます。平均値で2回に1回は当
たるわけですから、何回か続けて当たるのはほぼ間違いなく<幸運>です。

 ところが、多くの投資家は<幸運>が続くと「自分には投資の才能がある」
と勘違いして、<幸運>が途切れたときに大損をしてひどい目に合うわけです。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

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◆コラム「想定外の出来事」

 この世の中の出来事は想定外のことが多い。昨年の東日本大震災、大津波、
原発事故などは全くの想定外だったというのが一般人の見方であろうが、これ
からも数限りない想定外の出来事が起きてくるに違いない、という想定はでき
る。

 北島康介が100メートル平泳ぎで金メダルが取れなかったのは残念だけど
予選の泳ぎである程度は想定されていたので、致し方がない。
 体操の内村航平が鉄棒演技で落下したのも想定外。
 スポーツは何が起きるか分からないので面白いので、皆さんが興味を持つこ
とになる。サッカーも男女ともますます目が離せない。

 翻ってみると株式市場や世界経済でも多くの想定外の出来事が起きている。
ブラックマンデー、リーマンショック、欧州債務危機などの出来事には背景が
あり想定外とは言いにくいが、想定外の出来事に投資家は絶えず備えておかな
いとならない。昔は株式に投資していない個人は馬鹿にされたものだが、今や
株式投資そのものが否定されたいるようにも思える状況である。
 想定外の出来事はある意味リスクとも称され、絶えず投資家にとっては気に
しておく事柄となる。

 想定外の出来事は時にチャンスとなるので投資家はそれを待っているのかも
知れない。株式を売却して利益を確定した投資家は改めて投資しなおすチャン
スを伺っているのかも知れない。想定外に起きる出来事に備えているが故に現
在の相場低迷が顕著になっているとすれば、それは近い将来の反転上昇に向け
た機会を待っているのだと信じたい。

 オリンピックでの想定外の出来事にも明暗あるように株式市場も明暗分かれ
る想定外の出来事を心待ちにしている状況なのだろう。

(波野磯平)

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◆コラム「表参道エイティーン・クラブ・設立前夜祭」

 先日、ザ・エイティーンクラブに続いて設立される表参道エイティーン・ク
ラブの設立前夜祭に参加するため、卯乃家(うのや)西新宿野村ビル店
http://r.gnavi.co.jp/g068298/
に行きました。

ザ・エイティーンクラブと表参道エイティーン・クラブは、
「客家大富豪の教え」PHP研究所(甘粕正)
および「客家大富豪18の金言」を勉強する会です。

49階のエレベーターを降りると、すぐに入口があり、ビジネスホテルのフロ
ントの様な入口から、真っ白に塗られた細長い廊下をぐるっと回ると、目の前
に新宿の夜景が広がります。

昨日は、前夜祭ということで勉強会は無く、基本事項の説明やメンバーの自己
紹介などを行いました。

30分間のミィーティングの後は、まずモルツなどで乾杯!

仕切りの無い半個室でも高層ビルからの夜景が十分見えます。多分、大きな窓
の方を向いたカウンター席の景色はもっと素晴らしいのでは無いかと思います。

料理はもちろん十分満足できるおいしさで、ボリュームも満点。しかも、最後
に清算したときに、店の雰囲気と料理のクォリティと比較して、価格がかなり
リーズナブルなのでびっくり!

今回特筆すべきはカクテル!普段、カクテルを飲むことは無いのですが、「み
かんが丸ごと入っている」といううたい文句に引かれて注文。確かに、凍った
みかんがロック・ウィスキーの氷のように、カクテルグラスの中心に鎮座しま
す。味は(私にとっては)やや甘めですが、決してくどくなく、すっと飲めま
す。また、付属の木製スプーンで砕いて食べるシャーベット状のみかんは、夏
場に最高の味わい。

トマトのカクテルにも、串刺しになったミニトマトが添えられているのですが、
こちらもすっきりとした喉越し。独得のトマト臭さがなく、お酒として深い味
わいがあります。

ただ一つ残念だったのは、抹茶ハイボールとセットで楽しむ抹茶チョコが品切
れだったこと。次回ぜひトライしてみたいと思います。抹茶ハイボールは苦み
が強かったので、チョコとの相性は抜群だと思います。

次回からは、通常通り持ち回りで、金言の勉強会を行います。

★当日のさらに詳しい様子は、事務局の瀧本靖子さんのブログをご参照ください。
 http://mosucocomi.blog122.fc2.com/

★『客家大富豪の教え』−「18の金言」に学ぶ、真の幸せをつかむ方法−
(PHP研究所)のフェイスブック・ファンページができました。
https://www.facebook.com/#!/hakka18Aphorism

(OH)

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日本の投資環境

 まず初めに、数十年に渡りボーイスカウトのお手伝いをされている方に今の「いじめ」の問題についてご意見を伺いましたところ、一言、「全ては親の問題です。」と断言されていました。
 彼らは、今は子供たちの指導と共に親の教育も必要になっている時代だと言います。余りに身勝手な解釈や要求を押し付けてくる親が多過ぎる、過保護過ぎると言います。
 キャンプファイアーをするときには「火傷をしたらどうするんだ?」と言われるのに対して「熱いでしょうね。一度火傷をすれば懲りるんじゃないですか。」と答え、ナイフの使い方を教えるときには「手を切ったらどうするんだ?」とのクレームに対して、「指一本切り落とすことは無いです。切ってしまったら多少血が出るくらいで。」と答えるそうです。それでもクレームなりをしてきた親には「そんなに心配ならここを辞めて子供会に行ったら如何ですか?」と返すそうです。
 理不尽なことを言う親や身勝手な行動をする親に対しては、年長の方が子供の前でもどこでも構わず親を叱るそうです。それを繰り返していくと、今度はその親たちも成長することで次第に後進の指導にあたり、しっかりと子供を叱れる人になっていく…。子供は必要なときにきっちりと叱り、指導していかなければ分別もつかないし、成長もしない。だから全ては親の問題なんです…とのことでした。
 何とも「納得」のお話を聞くことが出来ました。


 7月に入れば海外マーケットも徐々に落ち着き、国内も第一四半期の数字が出始めることで株式市場も物色され易くなるのでは…、そろそろ投資タイミングを探る時期に入るのではないか?などと考えていたのですが、中々難しいようです。
 LIBOR問題やスペイン財政問題が広がりを見せてきておりますし、一時的に海外株式市場が持ち直した際にも、国内市場はちょっと買われただけで直ぐに下がってしまう弱さを感じていましたが、とある独立系ファンドの方から可笑しな話を聞きました。

 某当局からの電話指導?…、

「貴社は各年金の運用力を調査し、十分なアドバイスを出来る能力があるのか?」
「不十分と感じるなら運用を受託すべきでは無いのではないか?」との…、

 まるで中小の独立系運用会社は年金の運用受託業務から撤退しろと言わんばかりの連絡を受けた会社が幾つもあるとの話です。証拠となるものは得られませんでしたが。

 このような時期に、まさかそんな理解不能な指導がされている?
 ただでさえ独立系運用会社に対しては(リスク回避したい)年金基金からの解約が増加し易い状況であるのに、こんな指導を受けた無理な資産売却により株式市場が必要以上に頭を抑えられている懸念があるのではないか?…これは想定外の指導だと仰っていました。もしこれが本当なら独立系ファンドが好むタイプのアクティブな銘柄が売られている理由も判ります。
 本当にこんなことしていたなら、大手の運用会社(大手金融グループ)ばかりに資金が集まってしまい証券運用の独自性が失われ、それこそ「金太郎あめ」のような運用結果しか出せず、且つその横並び的な運用手法をヘッジファンドに利用され易くなるなどで一層マーケットの低迷を招いてしまう恐れがある…との話しです。

 耳を疑いましたが、有りそうな話です。
 しかしながら何故に、受託する側の運用会社が年金側の運用力を調査しなければ、そしてアドバイス出来ねば受託してはいけないのか?本来年金はプロであり、それ故に運用の専門家として厚労省や社会保険庁から天下りし、収入を得ていたはずではないのか?
 あらゆる責任を回避したい木端役人としては、もうこれ以上AIJのような問題が起きて欲しくありません。中小様々な独立系への検査はそれなりに大変ですし、良からぬことを考えている輩(ファンド)も多いと想像できますから、どこまで検査できるのか不安な部分もあります。そして同時に、役所と癒着している大手金融機関が扱う資金を増加させる後押しにもなりますから、"木端役人仕事"としては一石二鳥とも言えます。
 いずれにしても摩訶不思議な指導(明確な指導では無く、電話による威嚇のようなものだったと聞きました)と言わざるを得ません。

 民間では凡そ想定できないことが起こります。
(縦割り行政の弊害により)問題が発覚するまで年金運用の不正を放置したり、(政官財の癒着により)インサイダーを野放しにし、且つ罰則を甘いままにしたり、(あちこちの利害関係者の調整が出来ずに)証券税制の改革を怠ったりと…色々とありました。そしてまた彼ら(役人)のやり方で処理をさせようとすると、結果として善良な民間企業に尻拭いをさせてしまう…。
 こんな規制緩和に逆行することばかりしているようでは、日本に成長企業を生み出し、そして新しい産業や雇用を作り出すことなど至難の業ですし、金融市場の衰退を一層後押しするだけであることを何故に理解出来ないのか。

 と言うことは…、これら年金処理も上期中には済むと思われますので、海外の市場動向次第ではありますが、今が夜明け前と期待したいところでもあります。このような時はいつもターニングポイントになり易いのですが。

 余談ですが、
 先日は某大手欧州系金融機関のアナリストが日本に来た際に金融市場について話す機会がありまして、色々と興味深い話ができました。
 その中でユーロの今後について。
 結論から言えば、ギリシャやスペインの財政問題解決について少々楽観的と感じるところがありました。もちろんオフィシャルな場でしたので幾分割り引く必要もあるとは思いますが、本音ベースでも、ユーロが解体される方向でのシナリオは考え辛いとの話です。
 そもそものユーロ発足の精神はユーロ圏での紛争を回避する(ドイツとフランスが戦争をしない)ことを目的とした、大ユーロ圏の創設にあったのはご承知の通りですが、その程度の、我々が考える理屈のようなもの以上に、もっと深層での「ユーロは仲間なんだ」的な、強い意思を感じた次第でした。彼が(ユーロ維持において最も貢献を求められる)ドイツ人であるがゆえに一層印象深く感じたのかも知れません。

 そんな訳で、「ギリシャ離脱だ!」「銀行の資金注入が決まった!」「スペイン破綻だ!」と、僅かの期間で行ったり来たりして大騒ぎしているのは、やっぱり、マーケットを変動させることで儲けの機会を増やしたい質の悪い連中なのかなぁ…?余り振り回されたくはないなぁ…と感じ、これからはもう少しユーロの将来については慎重に洞察せねばと考え始めた次第です。

 次回は、メルマガにてある程度の情報開示をしても大丈夫と感じれば、未だ大手証券のインサイダーが続いていることを題材にしたいと考えています。

(街のコンサルタント)

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億の近道2012/07/26


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投資情報メールマガジン                   2012/07/26

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
        (本日の担当:街のコンサルタント)

    ◆コラム「日本の投資環境」:街のコンサルタント

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 4月に銀座で開催した「海外投資実践入門セミナー」のDVDが好評発売中
です。
 ベトナム、中国、中東、インドそれぞれに精通した講師による、他では聞く
ことの出来ない充実した内容です。
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 銀行振込、クレジットカード決済にも対応しております。

 詳細は http://www.iforum.jp/dvd/ へ。サンプル動画もあります。

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◆コラム「日本の投資環境」

 まず初めに、数十年に渡りボーイスカウトのお手伝いをされている方に今の
「いじめ」の問題についてご意見を伺いましたところ、一言、「全ては親の問
題です。」と断言されていました。
 彼らは、今は子供たちの指導と共に親の教育も必要になっている時代だと言
います。余りに身勝手な解釈や要求を押し付けてくる親が多過ぎる、過保護過
ぎると言います。
 キャンプファイアーをするときには「火傷をしたらどうするんだ?」と言わ
れるのに対して「熱いでしょうね。一度火傷をすれば懲りるんじゃないですか
。」と答え、ナイフの使い方を教えるときには「手を切ったらどうするんだ?」
とのクレームに対して、「指一本切り落とすことは無いです。切ってしまった
ら多少血が出るくらいで。」と答えるそうです。それでもクレームなりをして
きた親には「そんなに心配ならここを辞めて子供会に行ったら如何ですか?」
と返すそうです。
 理不尽なことを言う親や身勝手な行動をする親に対しては、年長の方が子供
の前でもどこでも構わず親を叱るそうです。それを繰り返していくと、今度は
その親たちも成長することで次第に後進の指導にあたり、しっかりと子供を叱
れる人になっていく…。子供は必要なときにきっちりと叱り、指導していかな
ければ分別もつかないし、成長もしない。だから全ては親の問題なんです…と
のことでした。
 何とも「納得」のお話を聞くことが出来ました。


 7月に入れば海外マーケットも徐々に落ち着き、国内も第一四半期の数字が
出始めることで株式市場も物色され易くなるのでは…、そろそろ投資タイミン
グを探る時期に入るのではないか?などと考えていたのですが、中々難しいよ
うです。
 LIBOR問題やスペイン財政問題が広がりを見せてきておりますし、一時
的に海外株式市場が持ち直した際にも、国内市場はちょっと買われただけで直
ぐに下がってしまう弱さを感じていましたが、とある独立系ファンドの方から
可笑しな話を聞きました。

 某当局からの電話指導?…、

「貴社は各年金の運用力を調査し、十分なアドバイスを出来る能力があるのか?」
「不十分と感じるなら運用を受託すべきでは無いのではないか?」との…、

 まるで中小の独立系運用会社は年金の運用受託業務から撤退しろと言わんば
かりの連絡を受けた会社が幾つもあるとの話です。証拠となるものは得られま
せんでしたが。

 このような時期に、まさかそんな理解不能な指導がされている?
 ただでさえ独立系運用会社に対しては(リスク回避したい)年金基金からの
解約が増加し易い状況であるのに、こんな指導を受けた無理な資産売却により
株式市場が必要以上に頭を抑えられている懸念があるのではないか?…これは
想定外の指導だと仰っていました。もしこれが本当なら独立系ファンドが好む
タイプのアクティブな銘柄が売られている理由も判ります。
 本当にこんなことしていたなら、大手の運用会社(大手金融グループ)ばか
りに資金が集まってしまい証券運用の独自性が失われ、それこそ「金太郎あめ」
のような運用結果しか出せず、且つその横並び的な運用手法をヘッジファンド
に利用され易くなるなどで一層マーケットの低迷を招いてしまう恐れがある…
との話しです。

 耳を疑いましたが、有りそうな話です。
 しかしながら何故に、受託する側の運用会社が年金側の運用力を調査しなけ
れば、そしてアドバイス出来ねば受託してはいけないのか?本来年金はプロで
あり、それ故に運用の専門家として厚労省や社会保険庁から天下りし、収入を
得ていたはずではないのか?
 あらゆる責任を回避したい木端役人としては、もうこれ以上AIJのような
問題が起きて欲しくありません。中小様々な独立系への検査はそれなりに大変
ですし、良からぬことを考えている輩(ファンド)も多いと想像できますから、
どこまで検査できるのか不安な部分もあります。そして同時に、役所と癒着し
ている大手金融機関が扱う資金を増加させる後押しにもなりますから、"木端役
人仕事"としては一石二鳥とも言えます。
 いずれにしても摩訶不思議な指導(明確な指導では無く、電話による威嚇の
ようなものだったと聞きました)と言わざるを得ません。

 民間では凡そ想定できないことが起こります。
(縦割り行政の弊害により)問題が発覚するまで年金運用の不正を放置したり、
(政官財の癒着により)インサイダーを野放しにし、且つ罰則を甘いままにし
たり、(あちこちの利害関係者の調整が出来ずに)証券税制の改革を怠ったり
と…色々とありました。そしてまた彼ら(役人)のやり方で処理をさせようと
すると、結果として善良な民間企業に尻拭いをさせてしまう…。
 こんな規制緩和に逆行することばかりしているようでは、日本に成長企業を
生み出し、そして新しい産業や雇用を作り出すことなど至難の業ですし、金融
市場の衰退を一層後押しするだけであることを何故に理解出来ないのか。

 と言うことは…、これら年金処理も上期中には済むと思われますので、海外
の市場動向次第ではありますが、今が夜明け前と期待したいところでもありま
す。このような時はいつもターニングポイントになり易いのですが。

 余談ですが、
 先日は某大手欧州系金融機関のアナリストが日本に来た際に金融市場につい
て話す機会がありまして、色々と興味深い話ができました。
 その中でユーロの今後について。
 結論から言えば、ギリシャやスペインの財政問題解決について少々楽観的と
感じるところがありました。もちろんオフィシャルな場でしたので幾分割り引
く必要もあるとは思いますが、本音ベースでも、ユーロが解体される方向での
シナリオは考え辛いとの話です。
 そもそものユーロ発足の精神はユーロ圏での紛争を回避する(ドイツとフラ
ンスが戦争をしない)ことを目的とした、大ユーロ圏の創設にあったのはご承
知の通りですが、その程度の、我々が考える理屈のようなもの以上に、もっと
深層での「ユーロは仲間なんだ」的な、強い意思を感じた次第でした。彼が
(ユーロ維持において最も貢献を求められる)ドイツ人であるがゆえに一層印
象深く感じたのかも知れません。

 そんな訳で、「ギリシャ離脱だ!」「銀行の資金注入が決まった!」「スペ
イン破綻だ!」と、僅かの期間で行ったり来たりして大騒ぎしているのは、や
っぱり、マーケットを変動させることで儲けの機会を増やしたい質の悪い連中
なのかなぁ…?余り振り回されたくはないなぁ…と感じ、これからはもう少し
ユーロの将来については慎重に洞察せねばと考え始めた次第です。

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大手証券のインサイダーが続いていることを題材にしたいと考えています。

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為替市場動向〜ユーロの下落続く〜

 今年も既に半期を過ぎました。今年前期の為替相場の注目はユーロ相場でしたが、7月に入り更にユーロ相場の下落が目立ち株式市場など他市場への影響にもつながっています。

 スペインの銀行救済問題に端を発したスペイン国債の利回り上昇が急速に進みユーロ下落に拍車をかけています。ユーロ下落のそもそもの背景として挙げられるのは、まず、なかなか具体策が追いつかない欧州諸国の対応でしょう。6月後半に行われたEU、EMU首脳会議では金融危機への基本対策については進展が評価されユーロ相場も買い戻されたものの、具体策が市場の期待を超えて進んでいないことが期待外れにつながっています。その裏にはやはり核となるドイツなどが慎重な姿勢を崩していないことに一因がありそうです。欧州のドイツ語圏とラテン語圏では哲学が違い過ぎるというのは確実に背景にあるのではないかと推察します。
 次に挙げられるのは、欧州の景気が悪化していることでしょう。最近の経済指標をみると、6月のユーロ圏景況感指数は前月90.5から89.9に悪化、同月の消費者信頼感指数も前回のマイナス19.8からマイナス21.6に、同月PMI製造業も前月45.1から44.1と景気の悪化が続いています。各国とも緊縮財政を行っていますので結果として景気は後退につながるのは驚くことではないでしょう。7月5日に欧州中央銀行ECBは政策金利を0.25%引き下げリファイナンス金利は0.75%に、そして市中金利の下限である預金ファシリティ金利は0.00%に引き下げられ、ゼロ金利仲間は日米に加えてユーロ圏もジョインとなった格好です。また、未だ0.75%あるリファイナンス金利を今後引き下げるという予想もありますので金利面でのユーロ売りの材料にもなっています。それに加えて、今後の展開次第では、金利水準のみならず、ECBが流動性対策のみならず量的緩和を拡大せざるを得なくなるという予想もあり、中央銀行のバランスシート拡大がその通貨の価値下落につながるという見方もユーロ売りの間接的な背景になっているかもしれません。

 そのような中、資金は非常に危ない国から少なからず安全で流動性のある国の国債へと動きが加速しています。2年物国債利回りを見てみましょう。
 ドイツはマイナスが続いており、−0.069%、デンマークもマイナス金利の−0.309%、その他、オランダ、0.042%、ノルウエイ0.00%等、歴史的な超低利回りとなり、一方でスペイン2年物国債は6.64%、イタリア2年物国債利回りは5.05%。今更ですが、同じ通貨で信用力が違いすぎる国が集まっていることの矛盾に道をどのように開いていくのだろうか懐疑と興味を持ちます。

 ユーロは対ドルで昨日1.2043を一時つけ2010年6月以来の安値。また対円では一時94円14銭と2000年11月以来の安値をつけています。対ドルについては、1.20割れ直前まで来ていて、2010年の安値1.1877水準が意識されてきます。ただ、米ドルについは、更なる金融緩和を予想する向きも多く、ドル自体が強い基盤にはいないためユーロ・ドルの1.20割れが一気に進んでいくとも思えませんが、ユーロを今買いから入るリスクはかなり高いと言えます。また対円に関しては、90円方向へのリスクが高まっているように見えます。リスク回避のセンチメントが働いて円買いへつながりやすいからと言えます。
 一方で、消費者物価から見ると、対円100円程度、対ドル1.14程度です。余談ですが、私自身今月初めに在米の友人と一緒にヨーロッパに行きましたが、例えばフランスでの買い物は1ユーロ100円計算で物価水準に違和感があまりなく、米国から来た友人は米ドルから換算してユーロでの買い物が高い、ドルが安すぎると感想を述べていました。物価水準だけで短期間で見た相場が動くわけではないので、ご参考程度に。

 国全体の救済につながるのではと懸念されているスペインの債務問題を中心にユーロ売りは買戻しによる反発はあるにせよ買いに転じにくい神経質な状況は続くものと思われます。また、金融市場の基準金利であるLIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)の操作問題は今後更に拡大するのではないと思います。欧米のTVニュースでは連日LIBOR問題を大きく取り上げていました。ロンドンオリンピックより取り上げられていたように記憶しています。これまでの金融危機問題から派生したあらゆる膿が出し切れていない感があり、まだリスクオンのマーケットには時間を要すると思っています。

 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
暑中お見舞い申し上げます。

*本号の情報は7月24日のニューヨーク時間の終値レベルをベースにしています。

式町 みどり拝

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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億の近道2012/07/25


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投資情報メールマガジン                  2012/07/25号
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
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             −本日の目次−
          (本日の担当:式町みどり)

   ◆コラム「為替市場動向〜ユーロの下落続く〜」:式町みどり

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◆コラム「為替市場動向〜ユーロの下落続く〜」

 今年も既に半期を過ぎました。今年前期の為替相場の注目はユーロ相場でし
たが、7月に入り更にユーロ相場の下落が目立ち株式市場など他市場への影響
にもつながっています。

 スペインの銀行救済問題に端を発したスペイン国債の利回り上昇が急速に進
みユーロ下落に拍車をかけています。ユーロ下落のそもそもの背景として挙げ
られるのは、まず、なかなか具体策が追いつかない欧州諸国の対応でしょう。
6月後半に行われたEU、EMU首脳会議では金融危機への基本対策について
は進展が評価されユーロ相場も買い戻されたものの、具体策が市場の期待を超
えて進んでいないことが期待外れにつながっています。その裏にはやはり核と
なるドイツなどが慎重な姿勢を崩していないことに一因がありそうです。欧州
のドイツ語圏とラテン語圏では哲学が違い過ぎるというのは確実に背景にある
のではないかと推察します。
 次に挙げられるのは、欧州の景気が悪化していることでしょう。最近の経済
指標をみると、6月のユーロ圏景況感指数は前月90.5から89.9に悪化、
同月の消費者信頼感指数も前回のマイナス19.8からマイナス21.6に、
同月PMI製造業も前月45.1から44.1と景気の悪化が続いています。
各国とも緊縮財政を行っていますので結果として景気は後退につながるのは驚
くことではないでしょう。7月5日に欧州中央銀行ECBは政策金利を0.2
5%引き下げリファイナンス金利は0.75%に、そして市中金利の下限であ
る預金ファシリティ金利は0.00%に引き下げられ、ゼロ金利仲間は日米に
加えてユーロ圏もジョインとなった格好です。また、未だ0.75%あるリフ
ァイナンス金利を今後引き下げるという予想もありますので金利面でのユーロ
売りの材料にもなっています。それに加えて、今後の展開次第では、金利水準
のみならず、ECBが流動性対策のみならず量的緩和を拡大せざるを得なくな
るという予想もあり、中央銀行のバランスシート拡大がその通貨の価値下落に
つながるという見方もユーロ売りの間接的な背景になっているかもしれません。

 そのような中、資金は非常に危ない国から少なからず安全で流動性のある国
の国債へと動きが加速しています。2年物国債利回りを見てみましょう。
 ドイツはマイナスが続いており、−0.069%、デンマークもマイナス金
利の−0.309%、その他、オランダ、0.042%、ノルウエイ0.00
%等、歴史的な超低利回りとなり、一方でスペイン2年物国債は6.64%、
イタリア2年物国債利回りは5.05%。今更ですが、同じ通貨で信用力が違
いすぎる国が集まっていることの矛盾に道をどのように開いていくのだろうか
懐疑と興味を持ちます。

 ユーロは対ドルで昨日1.2043を一時つけ2010年6月以来の安値。
また対円では一時94円14銭と2000年11月以来の安値をつけています。
対ドルについては、1.20割れ直前まで来ていて、2010年の安値1.1
877水準が意識されてきます。ただ、米ドルについは、更なる金融緩和を予
想する向きも多く、ドル自体が強い基盤にはいないためユーロ・ドルの1.2
0割れが一気に進んでいくとも思えませんが、ユーロを今買いから入るリスク
はかなり高いと言えます。また対円に関しては、90円方向へのリスクが高ま
っているように見えます。リスク回避のセンチメントが働いて円買いへつなが
りやすいからと言えます。
 一方で、消費者物価から見ると、対円100円程度、対ドル1.14程度で
す。余談ですが、私自身今月初めに在米の友人と一緒にヨーロッパに行きまし
たが、例えばフランスでの買い物は1ユーロ100円計算で物価水準に違和感
があまりなく、米国から来た友人は米ドルから換算してユーロでの買い物が高
い、ドルが安すぎると感想を述べていました。物価水準だけで短期間で見た相
場が動くわけではないので、ご参考程度に。

 国全体の救済につながるのではと懸念されているスペインの債務問題を中心
にユーロ売りは買戻しによる反発はあるにせよ買いに転じにくい神経質な状況
は続くものと思われます。また、金融市場の基準金利であるLIBOR(ロン
ドン銀行間貸出金利)の操作問題は今後更に拡大するのではないと思います。
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