都バスの広告を見て思ふ〜国民年金基金の実態〜

 先日、街中を歩いていましたら、何台かの都バスの外側に派手な広告(ラッピング広告)で「国民年金基金」の広告がやたら目につく印象を受けました。

 それで思い出したのが先日の「安愚楽牧場」の広告のこと。「安愚楽牧場」は今年に入って、雑誌やwebでの露出が増えて安定した高利回りを盛んに訴えていた様子が、伝わっています。
 確かに私も浜松町〜羽田間の「モノレール」に乗るときも看板広告を見かけた気がします。

 安愚楽牧場の結果は、皆さんもご存じの通りこの8月に4,000億円以上もの負債を抱えて民事再生することになってしまいました。
 賢明な投資家の皆さんであれば、安愚楽牧場がやっていることは後からの出資者の出資金が、先の出資者の返還金に回っている自転車操業状態であったことが十分にわかっていたことと思います。

 話を元に戻しますと、私が先日都バスの「国民年金基金」の広告を見かけたときにも
「これは、きっと内情は自転車操業状態になってるのではないだろうか?」
と直感的に感じたのです。

 ということで、気になる「国民年金基金」の財政状況を調べてみることにしました。

「国民年金基金」の財政状況についてはホームページで確認できます。
http://www.npfa.or.jp/jigyo/finance/index.html

 その点は、安愚楽牧場はホームページでは財政状況がわからない点で、より投資には不向きであったことがわかります。

さて国民年金基金の財務状況は

給付確保事業(基金1口目)について調べると(単位:億円

       1資産額   2責任準備金  3実質過不足(1−2)
平成12年度  6,836  7,489  △653
平成13年度  7,156  8,487  △1,331
平成14年度  6,704  9,467  △2,763
平成15年度  8,613 10,601  △1,988
平成16年度  9,652 11,584  △1,931
平成17年度 12,154 12,572  △418
平成18年度 13,280 13,596  △316
平成19年度 12,007 14,503  △2,496
平成20年度  9,735 15,684  △5,948

と公表されています。(HPより引用)

 責任準備金とは将来の保険金支払いの為に本来積み立てておかなければいけない金額になります。

 驚くのは、過去10年以降この責任準備金が不足した状態で運営されているというリスクです。

 これが民間の保険会社であれば、「責任準備金」は金融庁に厳しくチェックされますので積立不足はすぐに解消されるはずですが、国民年金基金の場合には、そのようなチェック機能が無いままに放置されているのでしょうか?

 さらに驚いたのは、運用報告の中で自ら

「国民年金基金制度は平成21年度時点では給付費(787億円)は掛金収入(1308億円)の6割程度と掛金収入が給付費を上回っている状態であることから、長期的な視点からの資産運用に適した環境であるといえます。」

と述べており、現在のところは全く問題がないと結論付けている所にあります。

 これでは、常に自転車操業であった安愚楽牧場の主張とそれほど変わるものでもありません。問題は先送りにされていますが、いつかは顕在化するものです。

 「国民年金基金」は確かに、税効果も高く、一見個人事業主や自営業者にとっては良い商品のように見受けられます(実際そう謳っています)。

 しかし、年金制度ももちろん「投資」の一種ですので、こうした制度に内包するリスクについても十分認識をしておかなければいけません。

 以上の事を、都バスの広告を見て思った次第です。

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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億の近道2011/08/31


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                  2011/08/31号
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
          (本日の担当:小屋洋一)

 ◆コラム「都バスの広告を見て思ふ〜国民年金基金の実態〜」:小屋洋一

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◆コラム「都バスの広告を見て思ふ〜国民年金基金の実態〜」

 先日、街中を歩いていましたら、何台かの都バスの外側に派手な広告(ラッ
ピング広告)で「国民年金基金」の広告がやたら目につく印象を受けました。

 それで思い出したのが先日の「安愚楽牧場」の広告のこと。「安愚楽牧場」
は今年に入って、雑誌やwebでの露出が増えて安定した高利回りを盛んに訴
えていた様子が、伝わっています。
 確かに私も浜松町〜羽田間の「モノレール」に乗るときも看板広告を見かけ
た気がします。

 安愚楽牧場の結果は、皆さんもご存じの通りこの8月に4,000億円以上
もの負債を抱えて民事再生することになってしまいました。
 賢明な投資家の皆さんであれば、安愚楽牧場がやっていることは後からの出
資者の出資金が、先の出資者の返還金に回っている自転車操業状態であったこ
とが十分にわかっていたことと思います。

 話を元に戻しますと、私が先日都バスの「国民年金基金」の広告を見かけた
ときにも
「これは、きっと内情は自転車操業状態になってるのではないだろうか?」
と直感的に感じたのです。

 ということで、気になる「国民年金基金」の財政状況を調べてみることにし
ました。

「国民年金基金」の財政状況についてはホームページで確認できます。
http://www.npfa.or.jp/jigyo/finance/index.html

 その点は、安愚楽牧場はホームページでは財政状況がわからない点で、より
投資には不向きであったことがわかります。

さて国民年金基金の財務状況は

給付確保事業(基金1口目)について調べると(単位:億円

       1資産額   2責任準備金  3実質過不足(1−2)
平成12年度  6,836  7,489  △653
平成13年度  7,156  8,487  △1,331
平成14年度  6,704  9,467  △2,763
平成15年度  8,613 10,601  △1,988
平成16年度  9,652 11,584  △1,931
平成17年度 12,154 12,572  △418
平成18年度 13,280 13,596  △316
平成19年度 12,007 14,503  △2,496
平成20年度  9,735 15,684  △5,948

と公表されています。(HPより引用)

 責任準備金とは将来の保険金支払いの為に本来積み立てておかなければいけ
ない金額になります。

 驚くのは、過去10年以降この責任準備金が不足した状態で運営されている
というリスクです。

 これが民間の保険会社であれば、「責任準備金」は金融庁に厳しくチェック
されますので積立不足はすぐに解消されるはずですが、国民年金基金の場合に
は、そのようなチェック機能が無いままに放置されているのでしょうか?

 さらに驚いたのは、運用報告の中で自ら

「国民年金基金制度は平成21年度時点では給付費(787億円)は掛金収入
(1308億円)の6割程度と掛金収入が給付費を上回っている状態であるこ
とから、長期的な視点からの資産運用に適した環境であるといえます。」

と述べており、現在のところは全く問題がないと結論付けている所にあります。

 これでは、常に自転車操業であった安愚楽牧場の主張とそれほど変わるもの
でもありません。問題は先送りにされていますが、いつかは顕在化するもので
す。

 「国民年金基金」は確かに、税効果も高く、一見個人事業主や自営業者にと
っては良い商品のように見受けられます(実際そう謳っています)。

 しかし、年金制度ももちろん「投資」の一種ですので、こうした制度に内包
するリスクについても十分認識をしておかなければいけません。

 以上の事を、都バスの広告を見て思った次第です。

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代表取締役 小屋 洋一

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ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
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【お知らせ】

■水曜日執筆者、小屋洋一の新刊無料立ち読み延長!■

隔週水曜日に執筆しています小屋洋一の新刊、

「35歳で貯金ゼロなら親のスネをかじりなさい!」(すばる舎・刊)

の出版を記念して、億近読者のために無料立ち読みサイトをご用意させていた
だきました。

序章から第2章までの全94Pを「無料」でお読みいただけます。

お金が無くても運用が始められる?
そんな裏技が知りたい方は、ぜひご一読をオススメいたします。

7月27日〜29日の3日間限定で無料立ち読みキャンペーンを実施して
きましたが、延長する事にしました。

というのも、本来、この書籍は、マネー教育が世界に比べて圧倒的に遅れてい
る日本において、出来るだけたくさんの人に、マネープランの作り方について
知ってもらい、安心の日々を送って頂くためのものだからです。

期間を3日間に絞った方が、その間にしっかりと読んでもらえるのではないか、
と思って今回、3日間限定で無料立ち読みを実施していたのですが、
より広く多くの方に読んでもらえるように、
今後も無料立ち読みを継続する事にしました。

財政破たんリスクを抱えながら、大増税、低社会保障時代を迎えていている
日本において将来の安心を作るために今出来る事について書いています。

下記のページから無料立ち読み出来るので、
ぜひ一度ご覧になって下さい。

http://123direct.info/tracking/cr/PRctvrdt/95665/8921764

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一

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 億の近道(NPO法人イノベーターズ・フォーラム)では、木曜日執筆者の
石川臨太郎氏の有料メールマガジンを好評配信中です。

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なお、この有料メールマガジンの売り上げの一部は億の近道の発行運営に活用
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 「億の近道」のwebはバックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作
りになっております。現在、2005年1月分まで掲載しておりますが、順次
過去分を追加していく予定です。コメントなどはつけられませんが、まとめ読
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台頭する新成長産業

 日本最大の時価総額企業はトヨタの9.5兆円。日本の株式市場でトヨタの時価総額を追い越す企業はなかなか出てきません。米国ではこだわりのPC会社だったアップルがiphoneやipadをひっさげて彗星のごとく現れ、いまや30兆円を超えるまでに至っています。
 この時価総額は利益を生み出す能力への評価の結果ですが、日本の株式市場では株価を重視し、その結果はじきだされる時価総額への関心は薄かったと考えられます。

 個々の企業の時価総額の合計が株式市場全体の時価総額となりますので日本の時価総額がバブル経済のピーク時の500兆円超えから現在のような300兆円割れとなっている点は、利益を生み出す個別企業の能力が低下しているか、市場に投入される資金不足、評価不足が原因ということになります。企業には相応の投資価値が生まれつつありますが、成長のベクトルが示されずにせいぜい現状の利益を維持する程度の企業が多いのが日本の株式市場に閉塞感をもたらしています。つまり成長する企業、産業が登場して投資家にもキャピタルゲインの恩恵をもたらす必要があるのです。

 一定の努力によって成長株を見出し投資した一部の投資家にリターンをもたらすことが新たな市場活性化につながります。そうした意味で最近のソーシャルゲームビジネスの急成長は興味深いところです。またアップルの急成長の結果、日本にも利便性の高いスマホの新潮流が押し寄せています。IT産業の潮流は様々なビジネスの台頭をもたらし、一段と情報化社会を深化させています。
 このほか、住宅、不動産など既存の大企業の牙城に挑戦する新興企業の取り組みは興味深いところです。また、大震災後に見られた防災、節電、エコ、スマートグリッド、蓄電池への投資家の関心の高まりも日本の株式市場を活性化させています。

 日本の株式市場には多くの個人投資家が参画していますが、バブル経済崩壊後の資産の目減りもあり、離散傾向が見られます。2006年にはITビジネスの担い手と目されたライブドアをめぐる問題からせっかく高まっていた個人の投資熱を冷え込ませてしまいました。この結果、生じたIPO市場の停滞、閉塞感、M&Aの停滞、需給悪化による企業評価の低迷、リーマンショックによる世界的景気低迷など困難な状況が相次ぎました。
 日本では今年3月11日の東日本大震災が企業収益に明暗を分けさせる要因となっています。米国国債の格付け引き下げやEUの景気低迷は欧米先進国を中心に比較的回復基調にあった株式市場の調整を招いています。

 国力(時価総額)の低下の要因は人口の減少、高齢化社会の到来の中で不安感ばかりを増幅し、新たな成長産業ビジョンを描くことなく財政難への処理を急ぐふりを続けてきた政治の問題であります。
 景気が悪くなる中では増税しても国民は不幸になるばかりです。確かに財政問題の解決は大命題ですが、政府は日本に新たな成長のビジョンを示していくことを最優先にしていくべきです。また、本来なら成長指向の企業の活動を伸ばしてあげるべきはずの政府ですが結果は逆です。

 IPO市場の縮小で大手監査法人のリストラが始まったとの報道がありましたが、受身にある監査法人だからこそこうした事態になるわけで資格をもった優秀な人材を実際に企業との接点として成長のアドバイスをしてあげられるように育成し、そこに資金もつけてあげられるのであれば新たな成長企業も生まれるのではないでしょうかね。自由な企業活動を妨げてきた政府が思い切って民間のパワーを活用し、経済を活性化するとともに小さな政府を実現させ経済の閉塞感を打破すべきです。
 先日セミナーがありましたプロ向け市場「TOKYO AIM」の活用もそのひとつです。大手監査法人から独立したフリーの公認会計士の活躍の場が広がるフィールドになる可能性があります。難しかったIPO市場に新たな成長産業のための流通市場が生まれたことは今後の日本経済にとって画期的なことではないでしょうか。

 5年前までは影も形もなかった企業がいつの間にか世界的な企業となっている。そうした新成長企業を支える株式市場がこれからも活気をもつことが日本の景気にもプラスになるものと期待しています。

(波野磯平)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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老子と投資 57章

 今回も、老子の第57章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816を先にご覧になることをお勧めします。

57、その政(まつりごと)悶悶たれば、その民は淳淳たり。

○おおらかでぼんやりとした政治を行うと、人民は純朴重厚となる、逆に、はっきりとして行き届いた政治を行うと、人民はずるがしこくなる。
○幸運には常に災いが付きまとい、逆に災いにも常に幸運が付きまとっている。そして、これらの関係は、常に変転して誰にも予測がつかないのである。だからこそ、物事をはっきりと決めないぼんやりとした政治がうまくいくのだ。

 老子81章の最初から中盤にかけては「人はどのように生きるべきか」あるいは「世の中・宇宙のしくみ」という話が多いのですが、終盤に近づくと天下国家はどうあるべきかという点に重点が置かれるようになります。

 多くの人々の深層心理には、リーダーに導いてもらいたいという気持ちがあります。その方がずっと楽に人生を送ることができるからです。

 しかし、老子は「他人に自分の人生をゆだねる」ことの危険性を常に警告しています。

「優秀なリーダー」と「独裁者」は紙一重です。

 武力で国民を抑え付けて成立する独裁政権もありますが、ナチスドイツをはじめとする多くの独裁者が、当初は国民の支持を得ていたということに注意すべきです。

 現在の日本の政治は混迷の度を深めています。しかし、どのような無能な政治家の下でも、日本で暴動が起こったりはしません。

 日本人が忍耐強いということもありますが、政治家に指図されなくても、優秀な日本国民は自らの力で自らの人生を切り開いていくことができるのです。

 老子が語る「おおらかでぼんやりした政治」とは、言い換えれば「政府の規制が少ない自由な社会」ということです。

 実際、規制が厳しく補助金が多くつぎ込まれている日本の農業は見るも無残なありさまで、製造業も第二の農業化の危険をはらんでいます。

 それに対して、日本の元気な産業は、ゲームソフト・IT・アニメなど政府の規制や補助金があまりない業種に集中しています。

 円高が騒がれていますが、まったく心配いりません。日本のGDPのうち製造業の占める比率はたった2割しかありません。7割近くがいわゆるサービス産業なのです。

 この一件だけでも、政府やマスコミが一生懸命に国民を誤った方向に導こうとしていることがよくわかります。

 優秀なリーダーであっても、将来の日本がどうなるかなどということは簡単に予測できません。ましてや、優秀でない政治家が将来を見通すことなどできないわけですから、間違った見通しに従って、あれこれやっても仕方がありません。

 老子は、政府が余分なことをせずに国民の自由意志に任せればうまくいくと、いっているのです。実際、政府が余分なことをしなければ、日本はもっともっと発展します。

 また、中央集権型の政治ではなく、国民に密着した地方政府主体の政治が望ましいというのも当然の帰結です。

 民主党にせよ自民党にせよ、中央の政治は江戸末期の幕府とあまり変わらない状態です。明治維新は九州の田舎侍によって成し遂げられましたが、今回の日本の維新も、国民の意志をより強く反映した地方政府から始まるような気がします。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

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億の近道2011/08/29


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投資情報メールマガジン                   2011/08/29

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
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の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
    (本日の担当:波野磯平&グルメ投資家おーちゃん)

    ◆コラム「台頭する新成長産業」:波野磯平
    ◆コラム「老子と投資 57章」:グルメ投資家おーちゃん

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◆コラム「台頭する新成長産業」

 日本最大の時価総額企業はトヨタの9.5兆円。日本の株式市場でトヨタの
時価総額を追い越す企業はなかなか出てきません。米国ではこだわりのPC会
社だったアップルがiphoneやipadをひっさげて彗星のごとく現れ、いまや30
兆円を超えるまでに至っています。
 この時価総額は利益を生み出す能力への評価の結果ですが、日本の株式市場
では株価を重視し、その結果はじきだされる時価総額への関心は薄かったと考
えられます。

 個々の企業の時価総額の合計が株式市場全体の時価総額となりますので日本
の時価総額がバブル経済のピーク時の500兆円超えから現在のような300
兆円割れとなっている点は、利益を生み出す個別企業の能力が低下しているか、
市場に投入される資金不足、評価不足が原因ということになります。企業には
相応の投資価値が生まれつつありますが、成長のベクトルが示されずにせいぜ
い現状の利益を維持する程度の企業が多いのが日本の株式市場に閉塞感をもた
らしています。つまり成長する企業、産業が登場して投資家にもキャピタルゲ
インの恩恵をもたらす必要があるのです。

 一定の努力によって成長株を見出し投資した一部の投資家にリターンをもた
らすことが新たな市場活性化につながります。そうした意味で最近のソーシャ
ルゲームビジネスの急成長は興味深いところです。またアップルの急成長の結
果、日本にも利便性の高いスマホの新潮流が押し寄せています。IT産業の潮
流は様々なビジネスの台頭をもたらし、一段と情報化社会を深化させています。
 このほか、住宅、不動産など既存の大企業の牙城に挑戦する新興企業の取り
組みは興味深いところです。また、大震災後に見られた防災、節電、エコ、ス
マートグリッド、蓄電池への投資家の関心の高まりも日本の株式市場を活性化
させています。

 日本の株式市場には多くの個人投資家が参画していますが、バブル経済崩壊
後の資産の目減りもあり、離散傾向が見られます。2006年にはITビジネ
スの担い手と目されたライブドアをめぐる問題からせっかく高まっていた個人
の投資熱を冷え込ませてしまいました。この結果、生じたIPO市場の停滞、
閉塞感、M&Aの停滞、需給悪化による企業評価の低迷、リーマンショックに
よる世界的景気低迷など困難な状況が相次ぎました。
 日本では今年3月11日の東日本大震災が企業収益に明暗を分けさせる要因
となっています。米国国債の格付け引き下げやEUの景気低迷は欧米先進国を
中心に比較的回復基調にあった株式市場の調整を招いています。

 国力(時価総額)の低下の要因は人口の減少、高齢化社会の到来の中で不安
感ばかりを増幅し、新たな成長産業ビジョンを描くことなく財政難への処理を
急ぐふりを続けてきた政治の問題であります。
 景気が悪くなる中では増税しても国民は不幸になるばかりです。確かに財政
問題の解決は大命題ですが、政府は日本に新たな成長のビジョンを示していく
ことを最優先にしていくべきです。また、本来なら成長指向の企業の活動を伸
ばしてあげるべきはずの政府ですが結果は逆です。

 IPO市場の縮小で大手監査法人のリストラが始まったとの報道がありまし
たが、受身にある監査法人だからこそこうした事態になるわけで資格をもった
優秀な人材を実際に企業との接点として成長のアドバイスをしてあげられるよ
うに育成し、そこに資金もつけてあげられるのであれば新たな成長企業も生ま
れるのではないでしょうかね。自由な企業活動を妨げてきた政府が思い切って
民間のパワーを活用し、経済を活性化するとともに小さな政府を実現させ経済
の閉塞感を打破すべきです。
 先日セミナーがありましたプロ向け市場「TOKYO AIM」の活用もそ
のひとつです。大手監査法人から独立したフリーの公認会計士の活躍の場が広
がるフィールドになる可能性があります。難しかったIPO市場に新たな成長
産業のための流通市場が生まれたことは今後の日本経済にとって画期的なこと
ではないでしょうか。

 5年前までは影も形もなかった企業がいつの間にか世界的な企業となってい
る。そうした新成長企業を支える株式市場がこれからも活気をもつことが日本
の景気にもプラスになるものと期待しています。

(波野磯平)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
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◆コラム「老子と投資 57章」

 今回も、老子の第57章を題材に、投資の本質へ迫ってみます。

※AFPBBニューズブログ「大原浩の金融・経済地動説」の2008年2月
8日の日記、(<老子と投資>その1)http://www.actiblog.com/ohara/52816
を先にご覧になることをお勧めします。

57、その政(まつりごと)悶悶たれば、その民は淳淳たり。

○おおらかでぼんやりとした政治を行うと、人民は純朴重厚となる、逆に、は
 っきりとして行き届いた政治を行うと、人民はずるがしこくなる。
○幸運には常に災いが付きまとい、逆に災いにも常に幸運が付きまとっている。
 そして、これらの関係は、常に変転して誰にも予測がつかないのである。だ
 からこそ、物事をはっきりと決めないぼんやりとした政治がうまくいくのだ。

 老子81章の最初から中盤にかけては「人はどのように生きるべきか」ある
いは「世の中・宇宙のしくみ」という話が多いのですが、終盤に近づくと天下
国家はどうあるべきかという点に重点が置かれるようになります。

 多くの人々の深層心理には、リーダーに導いてもらいたいという気持ちがあ
ります。その方がずっと楽に人生を送ることができるからです。

 しかし、老子は「他人に自分の人生をゆだねる」ことの危険性を常に警告し
ています。

「優秀なリーダー」と「独裁者」は紙一重です。

 武力で国民を抑え付けて成立する独裁政権もありますが、ナチスドイツをは
じめとする多くの独裁者が、当初は国民の支持を得ていたということに注意す
べきです。

 現在の日本の政治は混迷の度を深めています。しかし、どのような無能な政
治家の下でも、日本で暴動が起こったりはしません。

 日本人が忍耐強いということもありますが、政治家に指図されなくても、優
秀な日本国民は自らの力で自らの人生を切り開いていくことができるのです。

 老子が語る「おおらかでぼんやりした政治」とは、言い換えれば「政府の規
制が少ない自由な社会」ということです。

 実際、規制が厳しく補助金が多くつぎ込まれている日本の農業は見るも無残
なありさまで、製造業も第二の農業化の危険をはらんでいます。

 それに対して、日本の元気な産業は、ゲームソフト・IT・アニメなど政府
の規制や補助金があまりない業種に集中しています。

 円高が騒がれていますが、まったく心配いりません。日本のGDPのうち製
造業の占める比率はたった2割しかありません。7割近くがいわゆるサービス
産業なのです。

 この一件だけでも、政府やマスコミが一生懸命に国民を誤った方向に導こう
としていることがよくわかります。

 優秀なリーダーであっても、将来の日本がどうなるかなどということは簡単
に予測できません。ましてや、優秀でない政治家が将来を見通すことなどでき
ないわけですから、間違った見通しに従って、あれこれやっても仕方がありま
せん。

 老子は、政府が余分なことをせずに国民の自由意志に任せればうまくいくと、
いっているのです。実際、政府が余分なことをしなければ、日本はもっともっ
と発展します。

 また、中央集権型の政治ではなく、国民に密着した地方政府主体の政治が望
ましいというのも当然の帰結です。

 民主党にせよ自民党にせよ、中央の政治は江戸末期の幕府とあまり変わらな
い状態です。明治維新は九州の田舎侍によって成し遂げられましたが、今回の
日本の維新も、国民の意志をより強く反映した地方政府から始まるような気が
します。

(OH)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

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 ては御自身の責任と判断で願います。)

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為替市場動向〜ユーロ&米ドル、弱さ比べの綱引き〜

 今年の夏も終わりに近づき少しずつ秋の気配を感じさせてくれます。夏の波乱相場は原因になる根が深いだけにしばらくは尾を引きそうです。1オンス2,000ドルも視野に入ったかのように連騰する金価格動向から伝わるものは欧米、特に基軸通貨国を発行する米国が主導してきた通貨制度の今後を示唆しているとの声も多く聞かれます。

 さて、このところの欧州では主に次のような背景で市場が動揺しました。
 まず、周辺国だけでなく核中の核であり欧州のけん引役であったドイツの景気低迷が水面上に見えるようになったことは衝撃を与えた点の一つでした。ドイツDAX指数は年初来約20%下落して2009年以来の2番底を形成しようとしています。他の主要株式市場に比較した下落率の高さが目立ちます。

 そして、フランス国債の信用度低下の可能性を懸念して仏国債保有の多い銀行株の下落、そして銀行間市場での資金取引が相互の信用枠の収縮による停滞で金融市場が緊張しました。あの金融危機の時にも起こった金融機関同士の疑心暗鬼を彷彿とさせます。その後、銀行株の空売り規制や独仏の首脳陣会談、そして、トリシエ欧州中銀総裁の英断と思われるスペイン、イタリア国債も含めた欧州中銀の国債購入拡大も実施されマーケットは荒熱はさめたように一旦は落ち着いてはいますが、様々な問題点をはらんでいるように思います。
 欧州の金融機関の信用状況を表している一つに銀行間貸出金利の指標であるEuriborレートとOIS、オーバーナイト・インデックス・スワップという日々の貸し借りレートの指標のスプレッドがあります。Euriborは銀行が提示するレートですので、信用力が低下して市場からの借り入れレートが上昇すると相対的に高くなります。一方でOISは欧州中銀が流動性供給を積極的に行っていますから、日々のレートは低くなり、二つのレートの格差は広がります。欧州の景気低迷が中銀からも確認されたことにより今後の利上げ期待が後退。それによって銀行間金利も低下するのが一般的なパターンですが、今回の拡大は銀行間市場の信用状況の悪化の表れとすれば不気味な兆候とも言えます。

 また、信用状況を示す指標に債券保証料市場があります。かなり投機的な動きが含まれていますが、このところユーロ参加国の国債信用保証料の上昇が再び目立ってきたこと、また欧州の金融債の信用保証料も上昇が目立ってきています。諸々の金融テクノロジーが発達しても、金融=信用は大原則です。

 そんな中で通貨ユーロの推移を対ドル相場、ユーロ・ドル相場をチェックしてみますと、8月に入り主に1.40台を下値に1.45高値の間に往ったり来たりの動きです。これだけ欧州にも信用に火種があり、利上げ期待は大きく後退したにもかかわらず下値では買いが入ります。通貨ペアが弱いユーロと弱いドルであることから、弱い者同士の綱引き相場の様相でしょうか。米ドルは第三弾の量的緩和(QE3)が期待され、基軸通貨として世界的に影響が大きいとすれば、やはり米ドルの弱さに引っ張られる格好ではありますが、欧州の火種の深刻さは通貨ユーロの頭を押さえます。この通貨ペアの動きは引き続き神経質なものになりそうです。ドル売り、ユーロ売りの受け皿として買われてきたスイス・フランがスイス政府によるフラン高抑制政策により相場が戻していることもユーロ相場に影響しているでしょう。

 一方で、米国の8月のフィラデルフィア連銀景況指数:マイナス30.7の発表はマーケットに米国の深刻な景気後退の可能性を連想させ衝撃を与えたのは記憶に新しいところです。フィラデルフィア連銀景況指数は、11項目からなり、前月と比較して現状と今後6カ月の動向を「良い」「同じ」「悪い」からの選択を指数化したものでプラス100とマイナス100の間で表されます。市場悪化による不安感など心理が影響する面も大きいとされています。この指数がマイナス30以下になったのはリーマンショックの後に危機感が最も拡大した2009年3月以来ですので、金融政策への期待も大きくなるはずです。26日のバーナンキFRB議長のジャクソンホールでの講演で更なる金融政策への踏み込みは「お約束」のような雰囲気もあります。それにしても、次々に強い薬に手を出した場合の今後の副作用。気になるところです。そして、8月30日(日本時間31日)に発表される8月のFOMC議事録も要注目でしょう。超低金利継続の可能性に時間軸を決めた議論がどのような経緯だったのか知りたいところです。

 先進国(と呼ばれる)各国の国債利回りが低下していることはよくご存知だと思います。米国の10年国債利回りは一時2%を割り込む場面もあり過去最低水準に。一方、英国でも2%前半という過去最低水準に大幅低下しています。英国の利回り低下は、景気後退による金融の量的緩和の予想による金利が低下している面もありますが、現政権による大幅な財政赤字縮小政策に期待した資金が他の先進国から英国債に向いているのではないかとの見方も聞かれます。どちらにしても、お金の流れが臆病になっていることは確かでしょう。歴史的な大転換点なのかもしれません。

 諸々の変わり目。相場にも天候の変化にも気をつけてお過ごしください。
 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!

式町 みどり拝

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億の近道2011/08/24


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投資情報メールマガジン                  2011/08/24号
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             −本日の目次−
          (本日の担当:式町みどり)

◆コラム「為替市場動向〜ユーロ&米ドル、弱さ比べの綱引き」:式町みどり

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◆コラム「為替市場動向〜ユーロ&米ドル、弱さ比べの綱引き〜」

 今年の夏も終わりに近づき少しずつ秋の気配を感じさせてくれます。夏の波
乱相場は原因になる根が深いだけにしばらくは尾を引きそうです。1オンス2,
000ドルも視野に入ったかのように連騰する金価格動向から伝わるものは欧
米、特に基軸通貨国を発行する米国が主導してきた通貨制度の今後を示唆して
いるとの声も多く聞かれます。

 さて、このところの欧州では主に次のような背景で市場が動揺しました。
 まず、周辺国だけでなく核中の核であり欧州のけん引役であったドイツの景
気低迷が水面上に見えるようになったことは衝撃を与えた点の一つでした。ド
イツDAX指数は年初来約20%下落して2009年以来の2番底を形成しよ
うとしています。他の主要株式市場に比較した下落率の高さが目立ちます。

 そして、フランス国債の信用度低下の可能性を懸念して仏国債保有の多い銀
行株の下落、そして銀行間市場での資金取引が相互の信用枠の収縮による停滞
で金融市場が緊張しました。あの金融危機の時にも起こった金融機関同士の疑
心暗鬼を彷彿とさせます。その後、銀行株の空売り規制や独仏の首脳陣会談、
そして、トリシエ欧州中銀総裁の英断と思われるスペイン、イタリア国債も含
めた欧州中銀の国債購入拡大も実施されマーケットは荒熱はさめたように一旦
は落ち着いてはいますが、様々な問題点をはらんでいるように思います。
 欧州の金融機関の信用状況を表している一つに銀行間貸出金利の指標である
EuriborレートとOIS、オーバーナイト・インデックス・スワップと
いう日々の貸し借りレートの指標のスプレッドがあります。Euriborは
銀行が提示するレートですので、信用力が低下して市場からの借り入れレート
が上昇すると相対的に高くなります。一方でOISは欧州中銀が流動性供給を
積極的に行っていますから、日々のレートは低くなり、二つのレートの格差は
広がります。欧州の景気低迷が中銀からも確認されたことにより今後の利上げ
期待が後退。それによって銀行間金利も低下するのが一般的なパターンですが、
今回の拡大は銀行間市場の信用状況の悪化の表れとすれば不気味な兆候とも言
えます。

 また、信用状況を示す指標に債券保証料市場があります。かなり投機的な動
きが含まれていますが、このところユーロ参加国の国債信用保証料の上昇が再
び目立ってきたこと、また欧州の金融債の信用保証料も上昇が目立ってきてい
ます。諸々の金融テクノロジーが発達しても、金融=信用は大原則です。

 そんな中で通貨ユーロの推移を対ドル相場、ユーロ・ドル相場をチェックし
てみますと、8月に入り主に1.40台を下値に1.45高値の間に往ったり
来たりの動きです。これだけ欧州にも信用に火種があり、利上げ期待は大きく
後退したにもかかわらず下値では買いが入ります。通貨ペアが弱いユーロと弱
いドルであることから、弱い者同士の綱引き相場の様相でしょうか。米ドルは
第三弾の量的緩和(QE3)が期待され、基軸通貨として世界的に影響が大き
いとすれば、やはり米ドルの弱さに引っ張られる格好ではありますが、欧州の
火種の深刻さは通貨ユーロの頭を押さえます。この通貨ペアの動きは引き続き
神経質なものになりそうです。ドル売り、ユーロ売りの受け皿として買われて
きたスイス・フランがスイス政府によるフラン高抑制政策により相場が戻して
いることもユーロ相場に影響しているでしょう。

 一方で、米国の8月のフィラデルフィア連銀景況指数:マイナス30.7の
発表はマーケットに米国の深刻な景気後退の可能性を連想させ衝撃を与えたの
は記憶に新しいところです。フィラデルフィア連銀景況指数は、11項目から
なり、前月と比較して現状と今後6カ月の動向を「良い」「同じ」「悪い」か
らの選択を指数化したものでプラス100とマイナス100の間で表されます。
市場悪化による不安感など心理が影響する面も大きいとされています。この指
数がマイナス30以下になったのはリーマンショックの後に危機感が最も拡大
した2009年3月以来ですので、金融政策への期待も大きくなるはずです。
26日のバーナンキFRB議長のジャクソンホールでの講演で更なる金融政策
への踏み込みは「お約束」のような雰囲気もあります。それにしても、次々に
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30日(日本時間31日)に発表される8月のFOMC議事録も要注目でしょ
う。超低金利継続の可能性に時間軸を決めた議論がどのような経緯だったのか
知りたいところです。

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と思います。米国の10年国債利回りは一時2%を割り込む場面もあり過去最
低水準に。一方、英国でも2%前半という過去最低水準に大幅低下しています。
英国の利回り低下は、景気後退による金融の量的緩和の予想による金利が低下
している面もありますが、現政権による大幅な財政赤字縮小政策に期待した資
金が他の先進国から英国債に向いているのではないかとの見方も聞かれます。
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【お知らせ】

■水曜日執筆者、小屋洋一の新刊無料立ち読み延長!■

隔週水曜日に執筆しています小屋洋一の新刊、

「35歳で貯金ゼロなら親のスネをかじりなさい!」(すばる舎・刊)

の出版を記念して、億近読者のために無料立ち読みサイトをご用意させていた
だきました。

序章から第2章までの全94Pを「無料」でお読みいただけます。

お金が無くても運用が始められる?
そんな裏技が知りたい方は、ぜひご一読をオススメいたします。

7月27日〜29日の3日間限定で無料立ち読みキャンペーンを実施して
きましたが、延長する事にしました。

というのも、本来、この書籍は、マネー教育が世界に比べて圧倒的に遅れてい
る日本において、出来るだけたくさんの人に、マネープランの作り方について
知ってもらい、安心の日々を送って頂くためのものだからです。

期間を3日間に絞った方が、その間にしっかりと読んでもらえるのではないか、
と思って今回、3日間限定で無料立ち読みを実施していたのですが、
より広く多くの方に読んでもらえるように、
今後も無料立ち読みを継続する事にしました。

財政破たんリスクを抱えながら、大増税、低社会保障時代を迎えていている
日本において将来の安心を作るために今出来る事について書いています。

下記のページから無料立ち読み出来るので、
ぜひ一度ご覧になって下さい。

http://123direct.info/tracking/cr/PRctvrdt/95665/8921764

株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一

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 研究銘柄として取り上げた66銘柄中56銘柄が上昇。
 最高は、233.5%(配当・優待含む)上昇!!
 昨年3/31現在のパフォーマンスをご参照下さい。

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欧米市場の混乱に動じない銘柄探しと売買作戦

 どんな相場環境下でもパフォーマンスを上げる手法があれば教えてほしいと私の先生のセミナーが丸の内であるというので2回ほど出かけてきました。

 基礎講座を兼ねてのお話でしたがとても参考になりました。
 中小型株も出来高が伴わない銘柄には目もくれずひたすら一定の出来高が安定してある銘柄に的を絞るのですが、それで選ばれた銘柄をポートフォリオに組み入れてみたところこの相場状況の中で、なかなかの成果です。

1.銘柄選定のポイント
1)流動性、市場(東証1部、2部、JASDAQなど)のチェック
 できれば出来高が多い方が良いが、内容が良ければ少なくても余り気にしないこと
2)成長性、テーマ性を吟味して投資すること
 中長期的に成長する企業か否かを見極めること
3)評価、バリュエーションの状況を把握すること
 PERが低くかつ利益成長が見込める銘柄を探すということ。できればPER10倍以下の銘柄を選定し低PER銘柄=低成長銘柄というイメージの払拭が実現するまでじっくりと待つこと。
4)タイミングも考えて投資すること
 長期上昇銘柄のミニ調整局面か長期低迷状態にあって低迷状態を打破しようとしているのかを見極めてはどうかというもの。
5)投資戦略としては出来高推移に注目すること
 全体相場の動向を見据えて個別銘柄の投資タイミングを探ることにしてはどうかというもの。

2.モデルポートフォリオ

 こんなことを考えながら出来上がった300万円のポートフォリオは8月3日現在でしたが以下の通りでした。

銘柄名
 /8月3日株価/投資株数/投資金額/今期予想経常利益(a)/時価総額(b)/(b)÷(a)倍

1.桧家住宅(1413)
 /710円/700株/49万円/30億円/96億円/3.2倍
2.ぐるなび(2440)
 /886円/500株/44万円/32億円/230億円/7.2倍
3.パル(2726)
 /2654円/200株/53万円/69億円/307億円/4.4倍
4.MSNW(4350)
 /914円/600株/55万円/20億円/59億円/3.0倍
5.フュージョンP(4845)
 /14040円/30株/42万円/3億円/21億円/7.0倍
6.ヤーマン(6630)
 /940円/600株/57万円/19億円/55億円/2.9倍

投資金額 300万円 平均倍率4.6倍
TOPIX 826.75

 皆さんも欧米市場の混乱の中、混乱に動じない銘柄選定とポートフォリオ構築にいそしんではいかがでしょうか。

 NY株も調整、欧州も調整で日本のTOPIXだって9%も調整しているのにこのポートフォリオは若干ながらプラスになっています。さて、このポートフォリオの今後の行方はどうなりますか・・。

銘柄名
 /8月19日株価/投資株数/投資金額/今期予想経常利益(a)/時価総額(b)/(b)÷(a)倍

1.桧家住宅(1413)
 /745円/700株/52万円/40億円/101億円/2.5倍
2.ぐるなび(2440)
 /860円/500株/43万円/32億円/223億円/7.0倍
3.パル(2726)
 /2502円/200株/50万円/69億円/289億円/4.2倍
4.MSNW(4350)
 /1005円/600株/60万円/20億円/65億円/3.3倍
5.フュージョンP(4845)
 /14660円/30株/44万円/3億円/22億円/7.3倍
6.ヤーマン(6630)
 /926円/600株/54万円/19億円/54億円/2.8倍

投資金額 303万円 平均倍率4.5倍
TOPIX 751.69

 皆さんも波野ファンドマネージャーに負けない見栄えの良いポートフォリオを構築なさって下さい。それにしても経常利益に対して時価総額が2.5倍しかない桧家住宅って一体どうなっているの??えっ!30億円の予想が40億円に上方修正された結果だって!?なるほど・・・PERだと約5倍なんだ。
 こんな株を以前から持っている方はさぞかしハッピーでしょうね。でもうちの先生は1年以上も前から言い続けていたな。今日も説明会が10時からあるんで楽しみにしていました。

(波野磯平)

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アド街っく株天国

 おまっとうさんでした。
 あなたの街の株の宣伝部長、波野磯平です。
 今日のテーマはバリュー株。

 いきなりですが、「犬もあるけばバリュー株に当たる。」
 3600の上場銘柄で成長株らしき銘柄がほんの一握りしかないのにバリュー株は山ほどありますからこんな格言もあって良さそうな昨今の株式市場です。

 日本の上場企業の平均PBRはついに1倍を切ってきましたが、皆さんがお持ちの銘柄を一度吟味してみて下さい。

 そこで宣伝部長の波野があなたの街のバリュー株を皆さんに紹介します。じっくり吟味した上でご賞味下さい。

1.波野のバリュー株のイメージ

ざっくりと言うとこんなものでしょうか?
1)財務内容が良好な比較的社歴の長い企業、MBOの可能性を秘めた企業
2)成長力は鈍化するも安定した市場シェア、収益力、強固な事業基盤を持つ企業
3)低PBR銘柄で下値不安に乏しい高収益企業

1)コメ兵(2780)名古屋代表
 金の価格が上昇し使っていない金が田中貴金属なんかに持ち込まれているとテレビのワイドショーが伝えています。同社も中古品の買い取り会社ですから多少は恩恵があっても良さそうですが株価はなんだか元気がないですね。
やっぱり経常利益がピークの半分で業績が伸びないのが駄目な株にしてしまっている要因でしょうか?
 名前はコメ兵でお米でも売ってるかのようですが名古屋の買取・販売屋さんですので宜しく・・・。
 時価:351円
 時価総額39.5億円
 08年3月期経常利益17億円
 今期9.5億円(上方修正しています!!)
 PER7.3倍
 PBR0.3倍
 配当利回り3.4%
 株価のボトム:282円

2)前田工繊(7821)福井代表
 どこかの学校のような社名。大震災復興に向けて日本が必要な建築資材を製造販売している会社です。防災震災復興関連企業なのに今期の業績は元気がない。でも会社の内容は良く見ると良くなってますよ。福井は堅実なお金持ちの街。この会社も無借金でキャッシュリッチ。ぜひじっくりとご賞味下さい。
 時価:1069円
 時価総額54億円
 前期経常利益14.8億円
 今9月期経常利益9.9億円に下方修正、来期の回復に期待
 PER9.7倍
 PBR0.5倍
 配当利回り2.1%

3)T&K TOKA(4636)板橋区代表
 駅で言うと都営三田線の板橋本町、本社とIRの事務所は違っていますがなかなか落ち着いた良い街で比較的古くから活動しています。成長途上の紫外線硬化型のUVインキの市場シェアが6割もあるので業績は安定しています。インドやバングラデシュなんかでも活動しているそうですから世界企業になっているのかと思います。IRはまだ積極化していませんが、社長はテレビでIRしたり頑張っています。今期は原材料高で大幅な減益を見込んでいますので株価は冴えないですがこんな頑張っているバリュー株をお忘れなきよう願います。
 時価890円
 時価総額111億円
 前期経常利益37.5億円から今期は30億円程度を見込む。
 PER7.0倍
 PBR0.4倍
 配当利回り2.9%

(波野磯平)

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             −本日の目次−
          (本日の担当:波野磯平)

  ◆コラム「欧米市場の混乱に動じない銘柄探しと売買作戦」:波野磯平
  ◆コラム「アド街っく株天国」:波野磯平

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◆コラム「欧米市場の混乱に動じない銘柄探しと売買作戦」

 どんな相場環境下でもパフォーマンスを上げる手法があれば教えてほしいと
私の先生のセミナーが丸の内であるというので2回ほど出かけてきました。

 基礎講座を兼ねてのお話でしたがとても参考になりました。
 中小型株も出来高が伴わない銘柄には目もくれずひたすら一定の出来高が安
定してある銘柄に的を絞るのですが、それで選ばれた銘柄をポートフォリオに
組み入れてみたところこの相場状況の中で、なかなかの成果です。

1.銘柄選定のポイント
1)流動性、市場(東証1部、2部、JASDAQなど)のチェック
 できれば出来高が多い方が良いが、内容が良ければ少なくても余り気にしな
 いこと
2)成長性、テーマ性を吟味して投資すること
 中長期的に成長する企業か否かを見極めること
3)評価、バリュエーションの状況を把握すること
 PERが低くかつ利益成長が見込める銘柄を探すということ。できればPE
 R10倍以下の銘柄を選定し低PER銘柄=低成長銘柄というイメージの払
 拭が実現するまでじっくりと待つこと。
4)タイミングも考えて投資すること
 長期上昇銘柄のミニ調整局面か長期低迷状態にあって低迷状態を打破しよう
 としているのかを見極めてはどうかというもの。
5)投資戦略としては出来高推移に注目すること
 全体相場の動向を見据えて個別銘柄の投資タイミングを探ることにしてはど
 うかというもの。

2.モデルポートフォリオ

 こんなことを考えながら出来上がった300万円のポートフォリオは8月3
日現在でしたが以下の通りでした。

銘柄名
 /8月3日株価/投資株数/投資金額/今期予想経常利益(a)/時価総額(b)
 /(b)÷(a)倍

1.桧家住宅(1413)
 /710円/700株/49万円/30億円/96億円/3.2倍
2.ぐるなび(2440)
 /886円/500株/44万円/32億円/230億円/7.2倍
3.パル(2726)
 /2654円/200株/53万円/69億円/307億円/4.4倍
4.MSNW(4350)
 /914円/600株/55万円/20億円/59億円/3.0倍
5.フュージョンP(4845)
 /14040円/30株/42万円/3億円/21億円/7.0倍
6.ヤーマン(6630)
 /940円/600株/57万円/19億円/55億円/2.9倍

投資金額 300万円 平均倍率4.6倍
TOPIX 826.75

 皆さんも欧米市場の混乱の中、混乱に動じない銘柄選定とポートフォリオ構
築にいそしんではいかがでしょうか。

 NY株も調整、欧州も調整で日本のTOPIXだって9%も調整しているの
にこのポートフォリオは若干ながらプラスになっています。さて、このポート
フォリオの今後の行方はどうなりますか・・。

銘柄名
 /8月19日株価/投資株数/投資金額/今期予想経常利益(a)/時価総額(b)
 /(b)÷(a)倍

1.桧家住宅(1413)
 /745円/700株/52万円/40億円/101億円/2.5倍
2.ぐるなび(2440)
 /860円/500株/43万円/32億円/223億円/7.0倍
3.パル(2726)
 /2502円/200株/50万円/69億円/289億円/4.2倍
4.MSNW(4350)
 /1005円/600株/60万円/20億円/65億円/3.3倍
5.フュージョンP(4845)
 /14660円/30株/44万円/3億円/22億円/7.3倍
6.ヤーマン(6630)
 /926円/600株/54万円/19億円/54億円/2.8倍

投資金額 303万円 平均倍率4.5倍
TOPIX 751.69

 皆さんも波野ファンドマネージャーに負けない見栄えの良いポートフォリオ
を構築なさって下さい。それにしても経常利益に対して時価総額が2.5倍し
かない桧家住宅って一体どうなっているの??えっ!30億円の予想が40億
円に上方修正された結果だって!?なるほど・・・PERだと約5倍なんだ。
 こんな株を以前から持っている方はさぞかしハッピーでしょうね。でもうち
の先生は1年以上も前から言い続けていたな。今日も説明会が10時からある
んで楽しみにしていました。

(波野磯平)

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ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
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◆コラム「アド街っく株天国」

 おまっとうさんでした。
 あなたの街の株の宣伝部長、波野磯平です。
 今日のテーマはバリュー株。

 いきなりですが、「犬もあるけばバリュー株に当たる。」
 3600の上場銘柄で成長株らしき銘柄がほんの一握りしかないのにバリュー
株は山ほどありますからこんな格言もあって良さそうな昨今の株式市場です。

 日本の上場企業の平均PBRはついに1倍を切ってきましたが、皆さんがお
持ちの銘柄を一度吟味してみて下さい。

 そこで宣伝部長の波野があなたの街のバリュー株を皆さんに紹介します。じ
っくり吟味した上でご賞味下さい。

1.波野のバリュー株のイメージ

ざっくりと言うとこんなものでしょうか?
1)財務内容が良好な比較的社歴の長い企業、MBOの可能性を秘めた企業
2)成長力は鈍化するも安定した市場シェア、収益力、強固な事業基盤を持つ
  企業
3)低PBR銘柄で下値不安に乏しい高収益企業

1)コメ兵(2780)名古屋代表
 金の価格が上昇し使っていない金が田中貴金属なんかに持ち込まれていると
テレビのワイドショーが伝えています。同社も中古品の買い取り会社ですから
多少は恩恵があっても良さそうですが株価はなんだか元気がないですね。
やっぱり経常利益がピークの半分で業績が伸びないのが駄目な株にしてしまっ
ている要因でしょうか?
 名前はコメ兵でお米でも売ってるかのようですが名古屋の買取・販売屋さん
ですので宜しく・・・。
 時価:351円
 時価総額39.5億円
 08年3月期経常利益17億円
 今期9.5億円(上方修正しています!!)
 PER7.3倍
 PBR0.3倍
 配当利回り3.4%
 株価のボトム:282円

2)前田工繊(7821)福井代表
 どこかの学校のような社名。大震災復興に向けて日本が必要な建築資材を製
造販売している会社です。防災震災復興関連企業なのに今期の業績は元気がな
い。でも会社の内容は良く見ると良くなってますよ。福井は堅実なお金持ちの
街。この会社も無借金でキャッシュリッチ。ぜひじっくりとご賞味下さい。
 時価:1069円
 時価総額54億円
 前期経常利益14.8億円
 今9月期経常利益9.9億円に下方修正、来期の回復に期待
 PER9.7倍
 PBR0.5倍
 配当利回り2.1%

3)T&K TOKA(4636)板橋区代表
 駅で言うと都営三田線の板橋本町、本社とIRの事務所は違っていますがな
かなか落ち着いた良い街で比較的古くから活動しています。成長途上の紫外線
硬化型のUVインキの市場シェアが6割もあるので業績は安定しています。イ
ンドやバングラデシュなんかでも活動しているそうですから世界企業になって
いるのかと思います。IRはまだ積極化していませんが、社長はテレビでIR
したり頑張っています。今期は原材料高で大幅な減益を見込んでいますので株
価は冴えないですがこんな頑張っているバリュー株をお忘れなきよう願います。
 時価890円
 時価総額111億円
 前期経常利益37.5億円から今期は30億円程度を見込む。
 PER7.0倍
 PBR0.4倍
 配当利回り2.9%

(波野磯平)

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