ぬくぬくホッコリ株日記 定年後は株で楽しく暮らしたい




■第18回■

 春のバーゲンセールに引き続き、夏のバーゲンセールが株式市場にもやってきました。デパートなど小売業のバーゲンセールは時期が決まっているので、狙い撃ちできますが、株式市場のバーゲンセールは時期が決まっていないので対処に苦労します^^;

 基本的には日本の経済と世界の経済が堅調ならば、アメリカがサブプライム問題から派生した不良債権問題で、多少がたついたとしても、株式市場にとっては「これで金利をFEDが上げられなくなった」ということで、少し安心できる状態なのかな〜とも思えます。

 確かに金融危機が訪れれば、最初のうちはリスクを嫌い、国債などの安全資産への質への逃避はあるでしょうが、貧欲な資本のボッタクリマネーが、こんな安い金利に長い間我慢できるはずないのではないかと感じます。

 世界中の新興国の経済発展が続くかぎり、日本の国際的に活躍する企業の業績は、今現在盛んに行なわれている第1四半期の決算発表に示されているように、安泰だと思います。

 目を皿のようにしてバーゲンハンティングでの目玉商品を探しながら思ったことですが、日経2255銘柄とくに東証第一部の大型株や超大型株への集中投資から、一部の株だけに人気と資金が集中し、クソもミソも入り乱れ、ルール違反などで信用を落としまくった新興市場の銘柄や中小型株が好きな個人投資家はちっとも儲からないで半年が過ぎてしまったというようなお話も良く聞きます。

 でも武田薬品でもトヨタでも、ホンダやキヤノンでも、昨日の株価と去年の12月末の株価を比べてみてください。すべて仲良く去年の12月末の株価より安いんですよ^^;

 じゃあ、いつの時点より高いかといえば、2月28日からスタートした春のバーゲンセール期間(4月末くらいまで続いたでしょうか、5月も安くなりましたから5月末までといっても良いでしょうか^^;)の安値より高いのです。

 まあ、単純に長期投資してればこんな短期間の上げ下げに右往左往する必要もないんでしょうが、効率的に株式投資から毎年利益をいただきたいなら、いつ買えばいいかというと「バーゲンセールの時に買わないで、いつ買うのかな〜」ということになるんだと思うんですが、どうでしょうか。

 何事も趣味のうちならいいけれど、仕事にしてそれで生活しようとすると厳しいものです。でも、ぬくぬくホッコリとバーゲンセールを昔より沢山開いてくれる株式市場で楽しくバーゲンあさりをやりながら、充実した日々をすごしたいと思います。

 本当は31日の相場が終わってから原稿を書きたいと思ったんですが、一日出かける用事があるので朝6時に書いています。あとブログでは相場がバーゲンセールになってからは、日に何度か書いてストレス発散やらしております。もしよろしければ遊びに来てください。

http://plaza.rakuten.co.jp/lucky7lucky/

☆30日の日記です^^;
『自民予想以上の惨敗、いつ買い参入するかが問題ですね』
(2007年07月30日06時19分42秒)
 ここ数日、ポートフォリオの主力株や興味のある株の決算短信を眺めていましたが、これほど良い業績を出していても、売られるときは売られます。
 いまがまさにバーゲンセールの真っ最中なのでしょうが、選挙の結果とアメリカ市場の暴落で、日本の株の下落にも強烈な下落圧力がかかりそうです。
 いつが反発の起点になるか分からないので、怖いですが、この後の業績拡大への安心感があるもので、下げが大きい銘柄を買いましたいと思います。
 でも、いつ買いをスタートするかは、悩みますね。また一旦反発したとしても、また下げるので、反発したときには、自分のポートフォリオの中で弱い銘柄を処分して、ポートフォリオの体質強化をはかり2番底を目指す下げで、また良い銘柄を買うというトレードで、少しでもマイナスを取り戻したいと考えています。
 歴史的な下げでトレードに参加して、体験を積むことは、将来の投資ライフに大きな糧を与えてくれると思います。
 また売り買いしなくとも、自分がどのような感情に支配されるのか。それで衝動的に動けば、いかなる痛手を受けるのか。動かなければ、どのような結果を招くのか。どちらにしても感情に駆られて動くのは危険です。損を拡大させるだけ。
 自分の頭で考えて、判断し、決断し、その決断どおりに動ける(←注文を出せる)ようになれば、結果がどうなろうとも、投資力は間違いなく上がっていると思います。
 一番大切なことは、その行動の結果を悔やんで引きずらない事です。感情的に引きずると、投資ライフばかりではなく、あらゆる生活に悪影響を及ぼします。
 自分の経済的実力より、レバレッジをかけて大きく買いを入れている人は、よほど上手く切り抜けないと、ダメージが極大化してしまいます。冷静になることが大事です。感情に駆られないこと。儲け損なう心配より、生き残ることに全力をかけるべきときでしょう。信用取引で追証がかかるような怖い投資をしている人こそ、アウトになる前に冷静な判断を求められると思います。パニックになり時を失っては最悪で、最後です。強制退場させられて、復活のチャンスさえ失っては大変ですよね。
 無理で無謀な投資をしていなければ、ポートフォリオにある業績の良い強い銘柄は、一旦は下げても、いずれ戻ります。自己余裕資金で投資をしていれば、そんなにあわてる必要はないでしょう。
 この暴落前にキャッシュをたっぷり持っていた人は、チャンス到来ですね。うらやましいかぎりです。株を少しでも買っている人は、たぶんマイナスの影響を受けると思います。くれぐれも感情に囚われないで、自分の立ち位置を確認し、どうするか自分で判断して決めたとおり行動(動くにしろ、何もしないにしろ)出来たなら、かなり実力がつくことでしょう。
 でもパニックの時は、決めたとおり冷静に動けないものです。決めたとおりに動けなくても、ガッカリする必要はありません。
 こんなとき「投資は自己責任」という基本を本当に理解して行動してきたかどうかが問われます。これを身に沁みて理解していなければ、このチャンスに理解することです。理解できなければ投資をやめたほうがいいでしょう。今回生き残れても、次のパニック時には生き残れるかどうか分かりません。
 これくらいのバーゲンセールは、年に一度や二度は毎年開催されるでしょう。だからバーゲンハンティングに参加できなくても、これまた悔やむ必要はありません。
 用事があって、明日は朝から出かけます。今日少し動くかどうか、自分自身でも頭の中でアレコレアレコレ考えまくっています。まだ結論が出ていません。とりあえず相場が開いてから、その状況で行動を決めたいと思っています。

『業績の良い企業の株に買いが入り一安心^^;』
(2007年07月30日09時53分19秒)

 どこまで悲惨に株が下がるかと、ヒヤヒヤしつつ、うんと安く買いを這わせたので、全然買えない^^;
 でも財閥系総合商社株や非鉄金属株がマイナスからプラスに転じたので、ホッと一安心。しかしゆり戻しの下落は充分ありえるので、追っかけ買いは、やめときます。過去のバーゲンセールの経験が生きてきますね^^;
 儲けなくても、損が大きく拡大しなければラッキーというスタンスでよいと考えています。
 おっと、そういっている間に日信工業が前日比100円安の3380円でゲットできました。デンソーなど自動車関連は、今日も弱いですが、好業績を考えればまったく心配ないと思っています^^;
 あらコマツがプラスに転じました。これでカバードワラント投機も酷いことにならないですみそうで、もう一度ホ〜ッと一息^^;
 無理せず楽しくシコシコとのんびり稼いでいきましょう。バーゲンセールで100株でも買えればラッキーですね^^;。

『うは、デンソーとアイシンの株価が逆転』
(2007年07月30日11時11分05秒)

 不思議ですね〜、ついにアイシン君とデンソー君の株価が逆転してしまいました^^;両方とも握りこんでいるから、うれしいんですが、私には理由がまったく分かりません。
 さて今日もシコシコ業績も良いことが分かっているけれど中小型株であるということでポートフォリオの銘柄の刈り込みを実行しました。刈り込み直後に上に跳んでくれて、やっぱり売ると上がるよな〜と思いつつ、売れたこと、買ってくれた人も儲かって、良かったな〜と感謝です^^;
 油断大敵ですが、安倍内閣はすでに死に体だったから、相場にはあまり応えなかったのかな〜。今日の下げはアメリカ市場の影響が強いということになれば、今日アメリカ市場が最初の反発に入れば、日本もリバウンドしてくれるかもしれません。大いに期待したいと思います。
 でも戻り相場で、さらに自分のポートフォリオの弱い銘柄を処分して、2番底で、さらに強い銘柄をピックアップできるように、うまく泳ぎたいな〜とは思います^^;

『今日もキャッシュが増えました〜〜』
(2007年07月30日18時31分22秒)

 住友商事の決算短信が午後2時に発表されました。アレだけ円安、原油、金属資源高なのに前期比利益微減!え〜、そうなの。それなら売っとこう、ということでバタバタなりふり構わず4分の3を売りました(TT)
 この会社は絶対儲かっているはずだという思い込みは危険だな。そして新興市場というだけで決算が良くても株価は上昇しない可能性もある萩原電気も売っとこう。ということで萩原電気もシコシコ売りました。
 バタバタやっているうちに日信工業を買い値の140円高で売り指値しているのを忘れちゃって、売れちゃいました(TT)買い戻せず。
 他の目をつけていた業績の良い株たちも、スル〜と上がってしまいました。全然買えずに売っただけ。まあいいか^^;
 これはもう2番底を待つしかありませんね〜、悔しいけど。うまく買い増しできたかたはおめでとうございます^^;

(31日の朝のブログには住友商事の決算短信を見た感想を書いてます。ボリビアの銀・亜鉛・鉛事業でのヘッジ取引の評価損140億円の計上があったようです。)

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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目指せ!テクノロジーインベスター(15)

(15)基板(2)

 テクノロジー関連株に投資する際に、「ある程度技術を知っておこうと思うのですが、むずかしくて・・・」という声を聞きます。

そこで、身近にある携帯電話を例にあげて、見た目から、感覚的にわかりやすく技術を説明していきます。簡単に説明しますので安心してくださいね。

今回は、前回に引き続き、基板について説明したいと思います。
では早速、はじめましょう。

 携帯電話の基板の断面はどうなっているのでしょか。実は、基板は一枚でなく、ちょうど、サンドイッチの様に基板が重なっています。このひとつひとつが層と呼ばれ、例えば、6層の基板とか、8層の基板などと呼ばれます。

一番上の層と一番下の層は、基板の表面となりますから大きな部品を実装され、間にはさまれている2層目、3層目はパターン配線のみとなります。1層目から一番下の層までは上下方向でもパターン配線がつながっているので、3次元的に複雑な配線が可能となるのです。

はい。ストップ。

基板表面には、部品が実装されていますが、部品からは足が出ていて、ハンダによって基板に接続されています。

では、8層からなる基板はどの様に作られるのでしょうか、まずは、一枚基板のつくり方をみてみましょう。まずは、生基板(なまきばん)と呼ばれる基板の基材に、下地として金属をメッキします。(工程1)

次に、レジストを塗布します。これも全面に塗布します。ここでいうレジストとは、光を当てた部分は硬化して残る性質をもつ物質です。(工程2)

ここで、カメラを思い浮かべてください。シャッターを押して、レンズから光を入れて、レンズから入ってくる像を焼付ける方法が、次の工程で使われます。

フォトマスクと呼ばれる配線パターンが描かれたフィルムをつかって、基板に光で転写させるのです。(工程3)

光が当たった部分のレジストは硬化し、光が当たらなかった部分は、洗浄するとなくなってしまいます。この部分は、金メッキがつき易い下地のメッキがむき出しとなっているので、この部分に金メッキを行うことによって、配線パターンが出来上がります(工程4)

次に、レジストの除去と余分な下地金属を除去し基板が出来上がります。(工程5)

これを、6層であれば、6枚、8層であれば、8枚基板を貼り付けます。(工程6)

最後に、基板の表面や裏面の部品を実装するところは、金メッキ部分をむき出しにし、その他の不必要なところは、オーバーレジストを印刷して、配線パターンを表面から保護します(工程7)

少し長くなってしまいましたが、最後に、市場規模を考えて見ましょう。代表的な基板メーカはあげてみましょう。
携帯電話の基板は、松下の特許であるALIVH(アリブ)基板がもっとも効率よく配線パターンを設計できるためこの基板ほとんど市場を占めていると言っていいでしょう。メーカとしては、
1、松下電器(6752)
2、日本CMK(6958)
3、メイコー(6787)
があげられるでしょう。

まず、携帯電話の基板の市場規模はどんな感じでしょうか。
基板単価を約1000円とすると、月々100万台分で10億円、年間120億円、月500万台分で50億円、年600億円の市場規模ぐらいでしょうか。

松下の基板の工程能力を推定してみましょう。

月産現在3万平方メートルとして、携帯電話の基板の大きさを0.05平方メートルとすると、月産60万台分生産していると想定できます。少し少ないので、月産能力は、8時間稼動の発表かもしれません。

だとすると、ざっくり3倍の月産180万台というところでしょうか。基板単価約1000円であれば、月の売上は18億円、年間216億円の売上ぐらいでしょうか。

このように、市場規模を予想し、その市場におけるそのメーカのシェア、売上を導き出すことによって、そのメーカへの投資の判断材料にすることができるのです。

彼岸
〜現役エンジニアがこっそり教える
テクノロジー関連株の投資ヒント〜

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

ファンダメンタルズ分析入門第5部(3)

■株式ロング・ショート ポートフォーリオ その3■

 理論株価、業績予想、財務分析などを経て、ようやくポートフォーリオ構築まできました。
ポートフォーリオを構築する最大の目的は、運用につきものである損失リスクをコントロールすることです。


■分散投資について

BRICSやそれ以外の新興国の株式が人気です。
マザーズやヘラクレスといった新興市場が不振にあえぐ中、ベトナムやロシアといった国への投資信託が飛ぶように売れています。

それではグローバル投資を実行するときに、ブラジルとロシアとインドと中国にそれぞれ分散して投資をすれば、安全でしょうか?

たとえば、中国一国に投資をするよりも、ブラジルやロシアなどへの投資を交えてリスク分散した方がよいのでしょうか。

それに対する答えは「ノー」です。

BRICSとはそれ自体グローバル経済で一体化したもので、お互いに相関が高いものです。

株式市場の動きで、中国がこければ、他の新興国もこけるわけです。

ロシアが暴落すれば、ブラジルも暴落することになります。
BRICs内での分散投資はまったく意味がありません。
たとえ、それが、ロシアだけに通用するロシア固有の要因だったとしても、マーケットは、それを新興国に内在する潜在的なリスクと判断してしまうからです。

つまり、
1)ロシアはだめ→2)ロシアは新興市場→3)新興市場はだめ→
4)中国も新興市場→5)中国もだめ
結論:「ロシアだめなら中国もだめ」
という論法になってしまうのです。

同様に、液晶の材料が今後、大量に出荷されるという見通しで、液晶材料関連銘柄に分散投資をしても、リスクは軽減されません。
日東電工に投資をしてゼオンにも投資をしていては、同じリスクを共有することになります。
同じアイデアから出てくる銘柄は、同じリスクのプロファイルを有します。

分散投資では、まったく違うアイデアに多数投資をする、まったく異質なものを選ぶということが肝心です。

■日本株と新興国の株

日本株のおおきな特徴は、経済大国日本の膨大な内需市場があるということです。
これが台湾や韓国と違うところです。
韓国の内需市場は小さく、韓国の外需依存度は日本の比ではありません。
そのため、外需中心の韓国株は、米国株との連動性が日本株よりも高いものになります。

日本株市場の特徴は、世界に名だたる製造業がある、というところだけではありません。
「膨大な内需市場」があるというところが他の新興国市場と違う大きなポイントです。
個人の重税感や法人税が高いことや、格差社会による将来不安、年金問題、サラ金市場の縮小などによって、いま、日本の内需はよい状態とはいえません。
このように、消費センチメントが悪いときは、日本株は往々にして、蚊帳の外になります。

ところが、一度、消費者のセンチメントが、改善を見せると、日本株には、他のアジア株にはない重要なプロファイルが発現することになります。

それが、グローバル投資における「違うアイデア」なのです。
「日本の内需は悪くない」「たとえば小売りの株価やPERは安い」といったことは、「BRICsの潜在成長力が高い」というアイデアとはまったく違うのです。

BRICsへの投資に対して、日本株の内需株への投資は「分散効果」(ポートのリスク低減)が期待できるのです。
また、日本の内需は拡大傾向に転じる局面では、日本株の内需株の期待リターンが高くなり、外人から見て、「日本株へのウエイトを引き上げることが、ポートのR−Rを向上させる」ことになるのです。


■ひとつのアイデアからはひとつの銘柄だけを選ぶ

「ひとつのアイデアから最善の銘柄を選ぶ」という姿勢を貫き、多くのアイデアを採用すれば、自然と分散投資となります。

「年後半は液晶がよかろう」というアイデアはひとつのアイデアに過ぎません。
このアイデアを採用したとしても、そこから投資先は1つに絞って選ぶことが肝心です。
これを液晶ばかり10も20も選んでいては、分散投資とはなりません。

できるだけ多くのアイデアに触れることができるように、ファンドマネージャーの多くは、いつもアイデアを考えています。

自分でよいアイデアは浮かばないので、多くのアナリストと話をしたり、自分でたくさんの会社訪問を行って、アイデアを切らさないようにしているのです。


■アイデアの質をたかめるために:
 自己中心的や主観的なアイデアではリスクは高まるばかり


分散投資とは、杓子定規にたくさんの銘柄に投資を分散するといった意味ではありません。
繰り返しになりますが、アイデアの質が悪ければ、いくらアイデアの数が多くても、リターンがあがりません。
多くの投資家は、あまりにも少ないアイデアでたくさんの銘柄に投資をしています。

たとえば、テクニカル分析では、乖離率とサイコロといった複数の分析を組み合わせて、独自のタイミングで投資を行いますが、このタイミングの取り方は、アイデアとしてはたった一つです。
たったひとつのアイデアで、そのテクニカルにかかった銘柄を複数で売買するものですから、分散がなかなか利かない可能性がでてきます。

わたしの場合は、ボトムアップなので、多くの企業経営者やIRの方と直接面談することで、「自分の意見」ではなく、「企業の意見」を聞きだそうとします。
多くの人に会って、多くの自分と違う多様な意見を大量に耳にすることで、バランス感覚というものは養われるものなのです。

たくさんの企業の意見に絶えず触れていると、自分に都合のよい自己中心的なアイデアは、それとなく、自然に「なにか変」とわかるようになります。
それを、運用の現場では、「直感」などといっているのですが。

■アイデアの質を高めるために :市場からの意見は客観的な意見

わからないことは市場に聞けといいます。
これは本当に重要なことで、たとえば、成長性がありそうな企業のPERが10倍以下で取引しているとしましょう。
市場の意見とは、「この株はPER10倍以下である特別な理由が存在する」ということです。

これはきわめて客観的な意見で、絶対に無視してはいけません。

若手アナリストが、
「いやー、企業訪問をして、ライバル企業にも取材して、いろいろ詳しく調べた」
と得意になっているときは、彼は非常に危うい状況にいることを自分ではわかっていないのです。

彼が正しくて市場の意見が間違っているということは、十中八九ありません。
そのアナリストは、大きなリスクを見落としているのです。

見落としているリスクには、ファンダメンタルズ面だけではなく、信用やファンドの解約売りや創業者の株の売りなどの需給面でのリスクもあります。
市場の意見をしっかりと耳にして、リスクをとにかく見つけ出すことです。

10倍以下でトレードされている要因を、探して、それに納得するかどうかなのです。
その要因が、短期的に消滅していく要因なのか、長期的に無視できない重い要因なのかを区別しなければなりません。
市場の評価(=株価)という客観的な意見は、本当に貴重なアドバイスなのです。

■アイデアの数を確保するために:

質の高いアイデアを複数確保するためには、株の腕のよい人をたくさん友達にもったり、たくさん会社訪問したり、レポートをたくさん読んだり、説明会にたくさん出席したり、いろいろな方法があります。

アイデアの数と質の確保こそが、分散投資の本質であり、みてくれの銘柄数や業種への割り振りは、ポート理論を単純で無味乾燥なインデックス投資にしてしまいます。

本質は、アイデア同士が自己相関していないかを吟味することで、そのためには、一番、単純な解決策は、運用チーム内でいろいろな可能性についてよく話し合うことです。
話し合って、いろいろなケースを想定しながら、最善の手を打つことがポートフォーリオのリスクをコントロールすることになるのです。


Enjoy Every Moment!
〜Slow Investment ゆっくり考え ゆったり投資 〜
山本 潤


■変わらぬメッセージ:長期の読者に感謝■

99年に始まった億の近道は、16000人程度の読者で成り立っています。
長期間購読を続けていただいた読者が多い、古い読者が多いことが特徴です。

このメルマガ(火曜日版)では、多くの株式投資メルマガにあるようなことは行いません。
つまり以下のことはやりません。

●手っ取り早い情報(証券会社の格付けの変更など)
●何を買うべきか
●投資指南
●お勧め銘柄
●マーケットをどうみているか

わたしたちは「タダなのにすごいことが書いてある」メルマガを志向しません。
また、編集に時間をかけることもできません。

わたしたちが伝えたいことは、

●日本が欧米に並ぶ金融大国になるために日本人がもっと学ぶべきこと
●若い世代がワーキングプアにならないためにすべきこと
●株式市場は手っ取り早く儲けようとする投資家を貧乏にするという教え
●株式市場はゆっくり考え賢明に投資するものに富をもたらすという教え
などです。

いわば投資の実務家としての哲学や歴史観・人生観です。

わたしたちが目指すのは、「ファンダメンタル分析」宗教の普及です。

<著者紹介>

億の近道に2000年3月に執筆を開始。
およそ7年間 毎週執筆してきました。
継続は力です!
昨年、念願の独立を果たす。
日本株ロングショートのヘッジファンドマネージャー。

(職歴)
1990−1997年
 和光証券国際本部
(1990−1992年日本興業銀行外国為替部および国際資金部へ出向)
1997年−2005年
 米系投資顧問クレイ フィンレイ インク ポートフォーリオマネージャー。
2006年1月より独立起業。
 エイム インベストメントでファンドマネージャー。
(学歴)
コロンビア大学院 電気工学科 工学修士。
(六本木裏通りの人生大学 夜間部卒。専攻は夜間泥酔行動経済学)
(主な著書)
 「インベストメント―米系バイサイド・アナリストの投資哲学と投資技法」
(2001年イーフロンティア)
 「投資家から「自立する」投資家へ」(2003年パンローリング)
 「マンガ ファンダメンタルズ分析 入門の入門」(2004年パンローリ
 ング)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

億の近道2007/07/31

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                   2007/07/31
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週4回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析や銘柄を参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

===================================

             −本日の目次−
      (本日の担当:山本潤&彼岸先生&石川臨太郎)

 ◆コラム「連載 ファンダメンタルズ分析入門第5部(3)」:山本潤
 ◆コラム「連載 目指せ!テクノロジーインベスター(15)」:彼岸
 ◆コラム「連載 定年後は株で楽しく暮らしたい(18)」:石川 臨太郎

===================================

◆コラム「連載 ファンダメンタルズ分析入門第5部(3)」

■株式ロング・ショート ポートフォーリオ その3■

 理論株価、業績予想、財務分析などを経て、ようやくポートフォーリオ構築
まできました。
ポートフォーリオを構築する最大の目的は、運用につきものである損失リスク
をコントロールすることです。


■分散投資について

BRICSやそれ以外の新興国の株式が人気です。
マザーズやヘラクレスといった新興市場が不振にあえぐ中、ベトナムやロシア
といった国への投資信託が飛ぶように売れています。

それではグローバル投資を実行するときに、ブラジルとロシアとインドと中国
にそれぞれ分散して投資をすれば、安全でしょうか?

たとえば、中国一国に投資をするよりも、ブラジルやロシアなどへの投資を交
えてリスク分散した方がよいのでしょうか。

それに対する答えは「ノー」です。

BRICSとはそれ自体グローバル経済で一体化したもので、お互いに相関が
高いものです。

株式市場の動きで、中国がこければ、他の新興国もこけるわけです。

ロシアが暴落すれば、ブラジルも暴落することになります。
BRICs内での分散投資はまったく意味がありません。
たとえ、それが、ロシアだけに通用するロシア固有の要因だったとしても、マ
ーケットは、それを新興国に内在する潜在的なリスクと判断してしまうからで
す。

つまり、
1)ロシアはだめ→2)ロシアは新興市場→3)新興市場はだめ→
4)中国も新興市場→5)中国もだめ
結論:「ロシアだめなら中国もだめ」
という論法になってしまうのです。

同様に、液晶の材料が今後、大量に出荷されるという見通しで、液晶材料関連
銘柄に分散投資をしても、リスクは軽減されません。
日東電工に投資をしてゼオンにも投資をしていては、同じリスクを共有するこ
とになります。
同じアイデアから出てくる銘柄は、同じリスクのプロファイルを有します。

分散投資では、まったく違うアイデアに多数投資をする、まったく異質なもの
を選ぶということが肝心です。

■日本株と新興国の株

日本株のおおきな特徴は、経済大国日本の膨大な内需市場があるということで
す。
これが台湾や韓国と違うところです。
韓国の内需市場は小さく、韓国の外需依存度は日本の比ではありません。
そのため、外需中心の韓国株は、米国株との連動性が日本株よりも高いものに
なります。

日本株市場の特徴は、世界に名だたる製造業がある、というところだけではあ
りません。
「膨大な内需市場」があるというところが他の新興国市場と違う大きなポイン
トです。
個人の重税感や法人税が高いことや、格差社会による将来不安、年金問題、サ
ラ金市場の縮小などによって、いま、日本の内需はよい状態とはいえません。
このように、消費センチメントが悪いときは、日本株は往々にして、蚊帳の外
になります。

ところが、一度、消費者のセンチメントが、改善を見せると、日本株には、他
のアジア株にはない重要なプロファイルが発現することになります。

それが、グローバル投資における「違うアイデア」なのです。
「日本の内需は悪くない」「たとえば小売りの株価やPERは安い」といった
ことは、「BRICsの潜在成長力が高い」というアイデアとはまったく違う
のです。

BRICsへの投資に対して、日本株の内需株への投資は「分散効果」(ポー
トのリスク低減)が期待できるのです。
また、日本の内需は拡大傾向に転じる局面では、日本株の内需株の期待リター
ンが高くなり、外人から見て、「日本株へのウエイトを引き上げることが、ポ
ートのR−Rを向上させる」ことになるのです。


■ひとつのアイデアからはひとつの銘柄だけを選ぶ

「ひとつのアイデアから最善の銘柄を選ぶ」という姿勢を貫き、多くのアイデ
アを採用すれば、自然と分散投資となります。

「年後半は液晶がよかろう」というアイデアはひとつのアイデアに過ぎません。
このアイデアを採用したとしても、そこから投資先は1つに絞って選ぶことが
肝心です。
これを液晶ばかり10も20も選んでいては、分散投資とはなりません。

できるだけ多くのアイデアに触れることができるように、ファンドマネージャ
ーの多くは、いつもアイデアを考えています。

自分でよいアイデアは浮かばないので、多くのアナリストと話をしたり、自分
でたくさんの会社訪問を行って、アイデアを切らさないようにしているのです。


■アイデアの質をたかめるために:
 自己中心的や主観的なアイデアではリスクは高まるばかり

分散投資とは、杓子定規にたくさんの銘柄に投資を分散するといった意味では
ありません。
繰り返しになりますが、アイデアの質が悪ければ、いくらアイデアの数が多く
ても、リターンがあがりません。
多くの投資家は、あまりにも少ないアイデアでたくさんの銘柄に投資をしてい
ます。

たとえば、テクニカル分析では、乖離率とサイコロといった複数の分析を組み
合わせて、独自のタイミングで投資を行いますが、このタイミングの取り方は、
アイデアとしてはたった一つです。
たったひとつのアイデアで、そのテクニカルにかかった銘柄を複数で売買する
ものですから、分散がなかなか利かない可能性がでてきます。

わたしの場合は、ボトムアップなので、多くの企業経営者やIRの方と直接面
談することで、「自分の意見」ではなく、「企業の意見」を聞きだそうとしま
す。
多くの人に会って、多くの自分と違う多様な意見を大量に耳にすることで、バ
ランス感覚というものは養われるものなのです。

たくさんの企業の意見に絶えず触れていると、自分に都合のよい自己中心的な
アイデアは、それとなく、自然に「なにか変」とわかるようになります。
それを、運用の現場では、「直感」などといっているのですが。

■アイデアの質を高めるために :市場からの意見は客観的な意見

わからないことは市場に聞けといいます。
これは本当に重要なことで、たとえば、成長性がありそうな企業のPERが1
0倍以下で取引しているとしましょう。
市場の意見とは、「この株はPER10倍以下である特別な理由が存在する」
ということです。

これはきわめて客観的な意見で、絶対に無視してはいけません。

若手アナリストが、
「いやー、企業訪問をして、ライバル企業にも取材して、いろいろ詳しく調べ
た」
と得意になっているときは、彼は非常に危うい状況にいることを自分ではわか
っていないのです。

彼が正しくて市場の意見が間違っているということは、十中八九ありません。
そのアナリストは、大きなリスクを見落としているのです。

見落としているリスクには、ファンダメンタルズ面だけではなく、信用やファ
ンドの解約売りや創業者の株の売りなどの需給面でのリスクもあります。
市場の意見をしっかりと耳にして、リスクをとにかく見つけ出すことです。

10倍以下でトレードされている要因を、探して、それに納得するかどうかな
のです。
その要因が、短期的に消滅していく要因なのか、長期的に無視できない重い要
因なのかを区別しなければなりません。
市場の評価(=株価)という客観的な意見は、本当に貴重なアドバイスなので
す。

■アイデアの数を確保するために:

質の高いアイデアを複数確保するためには、株の腕のよい人をたくさん友達に
もったり、たくさん会社訪問したり、レポートをたくさん読んだり、説明会に
たくさん出席したり、いろいろな方法があります。

アイデアの数と質の確保こそが、分散投資の本質であり、みてくれの銘柄数や
業種への割り振りは、ポート理論を単純で無味乾燥なインデックス投資にして
しまいます。

本質は、アイデア同士が自己相関していないかを吟味することで、そのために
は、一番、単純な解決策は、運用チーム内でいろいろな可能性についてよく話
し合うことです。
話し合って、いろいろなケースを想定しながら、最善の手を打つことがポート
フォーリオのリスクをコントロールすることになるのです。


Enjoy Every Moment!
〜Slow Investment ゆっくり考え ゆったり投資 〜
山本 潤


■変わらぬメッセージ:長期の読者に感謝■

99年に始まった億の近道は、16000人程度の読者で成り立っています。
長期間購読を続けていただいた読者が多い、古い読者が多いことが特徴です。

このメルマガ(火曜日版)では、多くの株式投資メルマガにあるようなことは
行いません。
つまり以下のことはやりません。

●手っ取り早い情報(証券会社の格付けの変更など)
●何を買うべきか
●投資指南
●お勧め銘柄
●マーケットをどうみているか

わたしたちは「タダなのにすごいことが書いてある」メルマガを志向しません。
また、編集に時間をかけることもできません。

わたしたちが伝えたいことは、

●日本が欧米に並ぶ金融大国になるために日本人がもっと学ぶべきこと
●若い世代がワーキングプアにならないためにすべきこと
●株式市場は手っ取り早く儲けようとする投資家を貧乏にするという教え
●株式市場はゆっくり考え賢明に投資するものに富をもたらすという教え
などです。

いわば投資の実務家としての哲学や歴史観・人生観です。

わたしたちが目指すのは、「ファンダメンタル分析」宗教の普及です。

<著者紹介>

億の近道に2000年3月に執筆を開始。
およそ7年間 毎週執筆してきました。
継続は力です!
昨年、念願の独立を果たす。
日本株ロングショートのヘッジファンドマネージャー。

(職歴)
1990−1997年
 和光証券国際本部
(1990−1992年日本興業銀行外国為替部および国際資金部へ出向)
1997年−2005年
 米系投資顧問クレイ フィンレイ インク ポートフォーリオマネージャー。
2006年1月より独立起業。
 エイム インベストメントでファンドマネージャー。
(学歴)
コロンビア大学院 電気工学科 工学修士。
(六本木裏通りの人生大学 夜間部卒。専攻は夜間泥酔行動経済学)
(主な著書)
 「インベストメント―米系バイサイド・アナリストの投資哲学と投資技法」
(2001年イーフロンティア)
 「投資家から「自立する」投資家へ」(2003年パンローリング)
 「マンガ ファンダメンタルズ分析 入門の入門」(2004年パンローリ
 ング)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「連載 目指せ!テクノロジーインベスター(15)」

(15)基板(2)

 テクノロジー関連株に投資する際に、「ある程度技術を知っておこうと思う
のですが、むずかしくて・・・」という声を聞きます。

そこで、身近にある携帯電話を例にあげて、見た目から、感覚的にわかりやす
く技術を説明していきます。簡単に説明しますので安心してくださいね。

今回は、前回に引き続き、基板について説明したいと思います。
では早速、はじめましょう。

 携帯電話の基板の断面はどうなっているのでしょか。実は、基板は一枚でな
く、ちょうど、サンドイッチの様に基板が重なっています。このひとつひとつ
が層と呼ばれ、例えば、6層の基板とか、8層の基板などと呼ばれます。

一番上の層と一番下の層は、基板の表面となりますから大きな部品を実装され、
間にはさまれている2層目、3層目はパターン配線のみとなります。1層目か
ら一番下の層までは上下方向でもパターン配線がつながっているので、3次元
的に複雑な配線が可能となるのです。

はい。ストップ。

基板表面には、部品が実装されていますが、部品からは足が出ていて、ハンダ
によって基板に接続されています。

では、8層からなる基板はどの様に作られるのでしょうか、まずは、一枚基板
のつくり方をみてみましょう。まずは、生基板(なまきばん)と呼ばれる基板
の基材に、下地として金属をメッキします。(工程1)

次に、レジストを塗布します。これも全面に塗布します。ここでいうレジスト
とは、光を当てた部分は硬化して残る性質をもつ物質です。(工程2)

ここで、カメラを思い浮かべてください。シャッターを押して、レンズから光
を入れて、レンズから入ってくる像を焼付ける方法が、次の工程で使われます。

フォトマスクと呼ばれる配線パターンが描かれたフィルムをつかって、基板に
光で転写させるのです。(工程3)

光が当たった部分のレジストは硬化し、光が当たらなかった部分は、洗浄する
となくなってしまいます。この部分は、金メッキがつき易い下地のメッキがむ
き出しとなっているので、この部分に金メッキを行うことによって、配線パタ
ーンが出来上がります(工程4)

次に、レジストの除去と余分な下地金属を除去し基板が出来上がります。(工
程5)

これを、6層であれば、6枚、8層であれば、8枚基板を貼り付けます。(工
程6)

最後に、基板の表面や裏面の部品を実装するところは、金メッキ部分をむき出
しにし、その他の不必要なところは、オーバーレジストを印刷して、配線パタ
ーンを表面から保護します(工程7)

少し長くなってしまいましたが、最後に、市場規模を考えて見ましょう。代表
的な基板メーカはあげてみましょう。
携帯電話の基板は、松下の特許であるALIVH(アリブ)基板がもっとも効
率よく配線パターンを設計できるためこの基板ほとんど市場を占めていると言
っていいでしょう。メーカとしては、

1、松下電器(6752)
2、日本CMK(6958)
3、メイコー(6787)
があげられるでしょう。

まず、携帯電話の基板の市場規模はどんな感じでしょうか。
基板単価を約1000円とすると、月々100万台分で10億円、年間120
億円、月500万台分で50億円、年600億円の市場規模ぐらいでしょうか。

松下の基板の工程能力を推定してみましょう。

月産現在3万平方メートルとして、携帯電話の基板の大きさを0.05平方メ
ートルとすると、月産60万台分生産していると想定できます。少し少ないの
で、月産能力は、8時間稼動の発表かもしれません。

だとすると、ざっくり3倍の月産180万台というところでしょうか。基板単
価約1000円であれば、月の売上は18億円、年間216億円の売上ぐらい
でしょうか。

このように、市場規模を予想し、その市場におけるそのメーカのシェア、売上
を導き出すことによって、そのメーカへの投資の判断材料にすることができる
のです。

彼岸
〜現役エンジニアがこっそり教える
テクノロジー関連株の投資ヒント〜

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「連載:ぬくぬくホッコリ株日記 定年後は株で楽しく暮らしたい」

■第18回■

 春のバーゲンセールに引き続き、夏のバーゲンセールが株式市場にもやって
きました。デパートなど小売業のバーゲンセールは時期が決まっているので、
狙い撃ちできますが、株式市場のバーゲンセールは時期が決まっていないので
対処に苦労します^^;

 基本的には日本の経済と世界の経済が堅調ならば、アメリカがサブプライム
問題から派生した不良債権問題で、多少がたついたとしても、株式市場にとっ
ては「これで金利をFEDが上げられなくなった」ということで、少し安心で
きる状態なのかな〜とも思えます。

 確かに金融危機が訪れれば、最初のうちはリスクを嫌い、国債などの安全資
産への質への逃避はあるでしょうが、貧欲な資本のボッタクリマネーが、こん
な安い金利に長い間我慢できるはずないのではないかと感じます。

 世界中の新興国の経済発展が続くかぎり、日本の国際的に活躍する企業の業
績は、今現在盛んに行なわれている第1四半期の決算発表に示されているよう
に、安泰だと思います。

 目を皿のようにしてバーゲンハンティングでの目玉商品を探しながら思った
ことですが、日経2255銘柄とくに東証第一部の大型株や超大型株への集中
投資から、一部の株だけに人気と資金が集中し、クソもミソも入り乱れ、ルー
ル違反などで信用を落としまくった新興市場の銘柄や中小型株が好きな個人投
資家はちっとも儲からないで半年が過ぎてしまったというようなお話も良く聞
きます。

 でも武田薬品でもトヨタでも、ホンダやキヤノンでも、昨日の株価と去年の
12月末の株価を比べてみてください。すべて仲良く去年の12月末の株価よ
り安いんですよ^^;

 じゃあ、いつの時点より高いかといえば、2月28日からスタートした春の
バーゲンセール期間(4月末くらいまで続いたでしょうか、5月も安くなりま
したから5月末までといっても良いでしょうか^^;)の安値より高いのです。

 まあ、単純に長期投資してればこんな短期間の上げ下げに右往左往する必要
もないんでしょうが、効率的に株式投資から毎年利益をいただきたいなら、い
つ買えばいいかというと「バーゲンセールの時に買わないで、いつ買うのかな
〜」ということになるんだと思うんですが、どうでしょうか。

 何事も趣味のうちならいいけれど、仕事にしてそれで生活しようとすると厳
しいものです。でも、ぬくぬくホッコリとバーゲンセールを昔より沢山開いて
くれる株式市場で楽しくバーゲンあさりをやりながら、充実した日々をすごし
たいと思います。

 本当は31日の相場が終わってから原稿を書きたいと思ったんですが、一日
出かける用事があるので朝6時に書いています。あとブログでは相場がバーゲ
ンセールになってからは、日に何度か書いてストレス発散やらしております。
もしよろしければ遊びに来てください。

http://plaza.rakuten.co.jp/lucky7lucky/

☆30日の日記です^^;
『自民予想以上の惨敗、いつ買い参入するかが問題ですね』
(2007年07月30日06時19分42秒)
 ここ数日、ポートフォリオの主力株や興味のある株の決算短信を眺めていま
したが、これほど良い業績を出していても、売られるときは売られます。
 いまがまさにバーゲンセールの真っ最中なのでしょうが、選挙の結果とアメ
リカ市場の暴落で、日本の株の下落にも強烈な下落圧力がかかりそうです。
 いつが反発の起点になるか分からないので、怖いですが、この後の業績拡大
への安心感があるもので、下げが大きい銘柄を買いましたいと思います。
 でも、いつ買いをスタートするかは、悩みますね。また一旦反発したとして
も、また下げるので、反発したときには、自分のポートフォリオの中で弱い銘
柄を処分して、ポートフォリオの体質強化をはかり2番底を目指す下げで、ま
た良い銘柄を買うというトレードで、少しでもマイナスを取り戻したいと考え
ています。
 歴史的な下げでトレードに参加して、体験を積むことは、将来の投資ライフ
に大きな糧を与えてくれると思います。
 また売り買いしなくとも、自分がどのような感情に支配されるのか。それで
衝動的に動けば、いかなる痛手を受けるのか。動かなければ、どのような結果
を招くのか。どちらにしても感情に駆られて動くのは危険です。損を拡大させ
るだけ。
 自分の頭で考えて、判断し、決断し、その決断どおりに動ける(←注文を出
せる)ようになれば、結果がどうなろうとも、投資力は間違いなく上がってい
ると思います。
 一番大切なことは、その行動の結果を悔やんで引きずらない事です。感情的
に引きずると、投資ライフばかりではなく、あらゆる生活に悪影響を及ぼしま
す。
 自分の経済的実力より、レバレッジをかけて大きく買いを入れている人は、
よほど上手く切り抜けないと、ダメージが極大化してしまいます。冷静になる
ことが大事です。感情に駆られないこと。儲け損なう心配より、生き残ること
に全力をかけるべきときでしょう。信用取引で追証がかかるような怖い投資を
している人こそ、アウトになる前に冷静な判断を求められると思います。パニ
ックになり時を失っては最悪で、最後です。強制退場させられて、復活のチャ
ンスさえ失っては大変ですよね。
 無理で無謀な投資をしていなければ、ポートフォリオにある業績の良い強い
銘柄は、一旦は下げても、いずれ戻ります。自己余裕資金で投資をしていれば、
そんなにあわてる必要はないでしょう。
 この暴落前にキャッシュをたっぷり持っていた人は、チャンス到来ですね。
うらやましいかぎりです。株を少しでも買っている人は、たぶんマイナスの影
響を受けると思います。くれぐれも感情に囚われないで、自分の立ち位置を確
認し、どうするか自分で判断して決めたとおり行動(動くにしろ、何もしない
にしろ)出来たなら、かなり実力がつくことでしょう。
 でもパニックの時は、決めたとおり冷静に動けないものです。決めたとおり
に動けなくても、ガッカリする必要はありません。
 こんなとき「投資は自己責任」という基本を本当に理解して行動してきたか
どうかが問われます。これを身に沁みて理解していなければ、このチャンスに
理解することです。理解できなければ投資をやめたほうがいいでしょう。今回
生き残れても、次のパニック時には生き残れるかどうか分かりません。
 これくらいのバーゲンセールは、年に一度や二度は毎年開催されるでしょう。
だからバーゲンハンティングに参加できなくても、これまた悔やむ必要はあり
ません。
 用事があって、明日は朝から出かけます。今日少し動くかどうか、自分自身
でも頭の中でアレコレアレコレ考えまくっています。まだ結論が出ていません。
とりあえず相場が開いてから、その状況で行動を決めたいと思っています。

『業績の良い企業の株に買いが入り一安心^^;』
(2007年07月30日09時53分19秒)

 どこまで悲惨に株が下がるかと、ヒヤヒヤしつつ、うんと安く買いを這わせ
たので、全然買えない^^;
 でも財閥系総合商社株や非鉄金属株がマイナスからプラスに転じたので、ホ
ッと一安心。しかしゆり戻しの下落は充分ありえるので、追っかけ買いは、や
めときます。過去のバーゲンセールの経験が生きてきますね^^;
 儲けなくても、損が大きく拡大しなければラッキーというスタンスでよいと
考えています。
 おっと、そういっている間に日信工業が前日比100円安の3380円でゲ
ットできました。デンソーなど自動車関連は、今日も弱いですが、好業績を考
えればまったく心配ないと思っています^^;
 あらコマツがプラスに転じました。これでカバードワラント投機も酷いこと
にならないですみそうで、もう一度ホ〜ッと一息^^;
 無理せず楽しくシコシコとのんびり稼いでいきましょう。バーゲンセールで
100株でも買えればラッキーですね^^;。

『うは、デンソーとアイシンの株価が逆転』
(2007年07月30日11時11分05秒)

 不思議ですね〜、ついにアイシン君とデンソー君の株価が逆転してしまいま
した^^;両方とも握りこんでいるから、うれしいんですが、私には理由がま
ったく分かりません。
 さて今日もシコシコ業績も良いことが分かっているけれど中小型株であると
いうことでポートフォリオの銘柄の刈り込みを実行しました。刈り込み直後に
上に跳んでくれて、やっぱり売ると上がるよな〜と思いつつ、売れたこと、買
ってくれた人も儲かって、良かったな〜と感謝です^^;
 油断大敵ですが、安倍内閣はすでに死に体だったから、相場にはあまり応え
なかったのかな〜。今日の下げはアメリカ市場の影響が強いということになれ
ば、今日アメリカ市場が最初の反発に入れば、日本もリバウンドしてくれるか
もしれません。大いに期待したいと思います。
 でも戻り相場で、さらに自分のポートフォリオの弱い銘柄を処分して、2番
底で、さらに強い銘柄をピックアップできるように、うまく泳ぎたいな〜とは
思います^^;

『今日もキャッシュが増えました〜〜』
(2007年07月30日18時31分22秒)

 住友商事の決算短信が午後2時に発表されました。アレだけ円安、原油、金
属資源高なのに前期比利益微減!え〜、そうなの。それなら売っとこう、とい
うことでバタバタなりふり構わず4分の3を売りました(TT)
 この会社は絶対儲かっているはずだという思い込みは危険だな。そして新興
市場というだけで決算が良くても株価は上昇しない可能性もある萩原電気も売
っとこう。ということで萩原電気もシコシコ売りました。
 バタバタやっているうちに日信工業を買い値の140円高で売り指値してい
るのを忘れちゃって、売れちゃいました(TT)買い戻せず。
 他の目をつけていた業績の良い株たちも、スル〜と上がってしまいました。
全然買えずに売っただけ。まあいいか^^;
 これはもう2番底を待つしかありませんね〜、悔しいけど。うまく買い増し
できたかたはおめでとうございます^^;

(31日の朝のブログには住友商事の決算短信を見た感想を書いてます。ボリ
ビアの銀・亜鉛・鉛事業でのヘッジ取引の評価損140億円の計上があったよ
うです。)

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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 「億の近道」のwebがリニューアルしました!
 バックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作りになっております。
現在、2006年8月分までを掲載しておりますが、順次過去分を追加してい
く予定です。コメントなどはつけられませんが、まとめ読みなどに是非ご利用
下さい。
 http://okuchika.net/

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 「億の近道」は特定非営利活動法人イノベーターズ・フォーラムの登録商標
です。この名称での有償のサービス等は行っておりません。紛らわしい名称の
サービスは弊社と一切関係ありませんのでご注意下さい。

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■「山本潤氏のファンダメンタルズ分析日本株アナリスト養成講座DVD」
 発売!!■

「NPOイノベーターズ・フォーラム 公認日本株アナリスト 認定講座」
共催:エンジュク 協力:ダイヤモンド経営分析チーム

 2005年4月に行われた山本潤氏のセミナー映像に加え、ファンダメンタ
ルズ分析に必要な内容を新たに撮り下ろした映像を全て収録した4枚組DVD
です。

◆ファンダメンタルズ分析の決定版。
 いままで体系的に語られることの少なかった実践的なファンダメンタルズ
分析を網羅。最終的には個別株のレポートが作成出来るレベルを目的として
います。受講出来なかった方や反復学習したい方には最適な内容です。

◆充実したボリューム
 価格は48,000円とやや高額ですが、4月のセミナー(受講料38,0
00円)で使用した資料添付はもとより、全部でDVD4枚組、約450分の
充実した内容となっています。

詳細はエンジュクのホームページまで。
http://www.enjyuku.com/v_kabu_10.htm

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パンローリング ISBN4-7759-9007 3300円+税 231ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990070

山本 潤
▲投資家から「自立する」投資家へ▲
パンローリング ISBN4-7759-9008 4800円+税 426ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990087

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■お知らせ■

億近執筆陣の生涯遊人、ぢんぢ部長らが一部監修に参加した、銘柄抽出ソフト
「IrohaMix」がサービススタートいたします。
これは独自のロジックにより、毎日全株式銘柄をチェックし、シグナルが出て
いると思われる銘柄を抽出・表示するものです。
30日間無料で使えますので、ぜひぜひ使い倒してみてください。
これからもどんどん進化していく予定です。ご期待下さい!

http://www.irohamix.jp/

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ニケートしております。是非ご参加ください。MSNのサービスを利用してお
ります。
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編集者:億の近道発行プロジェクト
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
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次の産業テーマと関連銘柄

 株式市場では次のテーマ探しが盛んです。
 かつて環境がテーマになる日と題して私は私のHPでずっと以前に書いておきましたが、株式市場で今、大きなテーマになっているのは環境、それに関連した原子力というのもテーマ性をもちかけましたが、先日の中越沖地震での影響からちょっとトーンダウンしてしまいました。
 環境をコアにした事業を展開する企業は数多く一体どういう企業に投資したら良いのだろうかと悩む皆さんも多いに違いありません。

 こうしたテーマは誰が言い出すのでしょうか?どのようにして作り上げられるのでしょうか?テーマの多くは技術が背景になっている場合と社会的な問題が背景になっている場合とがあります。環境や高齢化は社会の問題であり、大きく言えば人類の問題となります。これに対する解決方法を見出すための技術が模索されてテーマになる場合もあります。例えば地球温暖化防止といったテーマを掲げて新技術を開発するという潮流が巻き起こればそれがテーマとなってきます。
 技術そのものの開発が実現できなくてもテーマとして認知されれば、投資家はそのテーマを掲げている企業の株式に投資してみようかという気になります。
 こうして上場企業の多くは環境や高齢化社会、エネルギー、ナノテク、といったキーワードをテーマとして事業に結びつけながら組織の方向を決めて展開しています。各産業セクターごとにテーマは異なりますが、事業の課題を言い表していると言っても過言ではありません。

 環境と言うテーマで活動している企業の業種はとても幅が広いことも事実です。大なり小なり多くの企業が今や環境を掲げて事業の課題にしているとも言えます。
 また、ITというテーマにおいても人々の効率性を高めることで結果として環境に貢献しているといったことも指摘されます。
 要は「人が幸せに生きる」がすべてのテーマにつながっているとも言えます。「人が不幸になる事業」は除外されるべきですし、上場企業としての存在価値はまったくないと言って良いでしょう。

 既に億の近道に集う多くの皆さんは数々の知識をもたれていると思いますが、これからも株式市場で今後話題性をもつと考えられるテーマを研究・分析して投資家としての見識を高めていかれることを希望します。

 因みに私がいつも活用していますのは特許庁の特許電子図書館で、そこで検索したテーマを入れてみて数が多いのはテーマとなりうると判断しています。

 例えば燃料電池で特許検索しますと22614件が登録されています。
 これにはトヨタ(2493件)や日産自動車(2388件)、本田(1664件)などの自動車メーカーが開発にしのぎを削っていることがわかります。特許登録数全体に占めるその企業の割合が未来の市場シェアにつながると言っても良いでしょう。

 因みに環境というテーマだと99066件が特許登録されていますし、太陽電池では11989件の登録がなされています。
 炭素繊維だと6023件が登録されていますが、これも東レ(676件)がトップで以下、三菱レイヨン(323件)、帝人+東邦テナックス(236件)と続きます。
 かつて注目を浴びたナノテクノロジーは220件の登録しかありませんがカーボンナノチューブだと1967件が登録されています。
 エネルギーでは原子力発電(1373件)よりも風力発電(1430件)のほうが特許登録が多いことがわかります。

 皆さんもいろいろな工夫をこらして新たなテーマ探しに挑戦してみて下さい。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

投資の王道(その74)

■5年先・10年先に刈り取る日本株■

 私の投資手法は、

1、会社四季報掲載の約4000社を自分自身で分析し、経営基盤が安定しこれからの成長が見込まれる400社から500社程度に絞り込む。
2、さらに、その中から、割安圏にある会社を100社程度に絞込む。
3、最終的100社程度の中から投資を行うのは、ベストタイミングで購入するチャンスのあった10社から20社程度である。

というものです。
 今回も、前述の400〜500社の中から100社を中心とした興味深い企業について解説していきます。

<6654>不二電機工業
 1952年、京都市中京区二条に不二電機を創業。営業品目は、制御用開閉器、接続機器、表示灯、表示器、電子応用機器。制御用開閉器で高シェアを誇る。これまで電力・重電機向けビジネスを中心に発展してきたが、電子応用機器への発展を目指す。ユーザーの要望に応えながらバリエーションを拡大してきた同社の製品群は、現在、約15,000種類。

<6678>テクノメディカ
 昭和62年、医療機器・医療用分析装置の製造及び販売を目的として設立。平成3年に自動採血管準備装置BC・ROBO−520の販売を開始。臨床検査用分析装置、医療機器の研究開発、製造、販売、輸出入を行う。営業品目は、ガス分析装置、自動赤血球沈降速度測定機、自動採血菅準備装置、自動尿分取装置、電解質分析装置、PIS患者認識システム、ISE CRS常用標準血清、養液測定装置、糖度・酸度分析装置等。採血管準備装置を開発、市場を創造。同装置・消耗品が事業の柱。ファブレス経営。売り上げ構成は採血管準備装置43%、検体検査装置13%、消耗品等44%。近年、国民健康保険財政の破綻を防ぐため、抜本的な医療制度改革が進行中であり、各医療施設では、経営の効率化推進が求められている。同社の製品は、医療現場の効率化に必要なものとして、今後も需要が伸びていくであろう。

<6730>アクセル
 1996年、システムLSIの開発・製造・販売を目的として創設。グラフィックス・サウンドLSIのファブレス半導体メーカー。パチンコ、パチスロ機向けが大半。同社製品に関わる基本的技術である、<静止画圧縮><動画像圧縮>については、同社ホームページ上の下記ページを参照。
http://www.axell.co.jp/jp/products/about/index.html
http://www.axell.co.jp/jp/products/about/movie.html

<6769>ザインエレクトロニクス
 1991年設立。1992年創立。当初は、ファウンドリーと呼ばれる半導体の受託製造専門企業と半導体を企画・開発する同社が対等な立場で水平分業する形態を目指した。創立から6年間の受託開発期間を経て、97年に国内外の大手メーカとのアライアンスを機として、ファブレスメーカのビジネスモデルを構築し本格的に自社ブランドのシステムLSI生産を開始。同社が基盤を築き上げていったのは”液晶”の分野であり、生産の拠点として日本の大手メーカやファウンドリー分野では世界のトップ企業である台湾のメーカと提携。液晶関連のシステムLSIの設計開発を手掛け、国内外の主要ノート型パソコンメーカや液晶パネルメーカに納品。今日、信号処理用、表示制御用の半導体チップでは、世界トップシェアを獲得している。同社は研究開発型企業であり、特化した競争優位の製品群を生み出すための回路設計を中心とした研究開発が企業としての主要業務。そのためエンジニアの過半数が修士・博士の学位を取得している。

(OH)

(以下、次週に続く)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

ここでの投資戦略

 自民大敗という結果で終わった参議院選挙明けの株式相場は続落とはなったが日経平均は17000円の攻防ラインで踏みとどまる格好で終えた。選挙結果は予めわかりすぎるぐらいわかっていたので自民の大敗がマスコミで伝えられてもこのことに過剰に反応する必要はない。

 むしろ株式市場にとっての大きな問題は休み前に見られたNY株式市場の急落である。キイワードはサブプライムローン。低所得者層を対象にした住宅融資のことだ。
 日本では戦後、続いた土地神話が1989年をピークに崩壊した経緯があるが、この時の土地を中心としたバブル経済崩壊がその後10年以上にわたり日本経済を苦しめたことは疑いようのない事実。
 そうした土地神話がアメリカの社会にも復活。その中心が庶民の住宅にあったということでその住宅ローンの焦げ付きが巨額となって銀行の不良債権につながりそうだとの懸念がこのところ堅調な上昇を続けてきた一見して買い安心感のある米株式相場に影響をもたらそうとしている。

 日本でもかつて私のような庶民に対して、最初は低く、後から高くなるという2段階金利で融資する仕組みを使って積極的にマンションや住宅の購入に駆り立てた時期があったが、米国もそのような状況に似ている。住宅価格が上がっているうちは良いが、金利が上昇してくると住宅価格が頭打ちとなり悪循環をもたらす。
 サブプライムは住宅投資ブームの中、ここ数年で急膨張。住宅ローン全体に占めるシェアは2000年の2.8%から現在は13.6%に達していて、融資残高は約1兆3000億ドル(154兆円)に上っているとされる。住宅価格は値上がりし続けるという根強い「土地神話」が急膨張の背景で、全米平均の住宅価格は00年〜03年まで前年比6〜7%の上昇率だったものが、04年第3四半期から06年第2四半期まで、前年同期比10%を超える上昇を続けたことが「土地神話」をもたらしたのだろうが、これによって転売目的でサブプライムを利用して住宅を購入した人には、値上がり益がもたらされ、それが新たなローンにもなって消費を押し上げた面もある。かつての日本と同様に住宅金融会社の倒産につながり、株式市場に暗い影をもたらすことになってきた。ヘッジファンドの運用にも影響を及ぼしてきているとの話にも耳を傾けておかないとならない。

 長期上昇トレンドを描いてきたNY株式市場が本格的な長期調整に入るとの意見はまだ少ないが、この問題が株式相場の短期調整局面をもたらしたことだけは事実である。日本の株式相場も銀行等への影響がどのように出てくるかを見極めながらNY株式相場の行方とともに注意深く見守る必要があろう。
 為替は既に円安傾向から円高に転じており輸出企業よりもこれまで不人気だった内需主体のセクターが人気化する可能性が考えられる。
 海外同時株安の様相を呈するほどの調整は現状においては考えにくいが、指数に影響をもたらす値嵩輸出ハイテク企業がNY株安、為替の円高によって調整色を強めれば短期的には日経平均も17000円割れも覚悟しておかないとならないだろう。
 急落相場の一方で反動高の展開も想定。調整局面入りした株式相場全体が本格的な出直りを示すにはまだ予断を許さないが、波乱こそチャンスと見て短期的には取り組む局面と言えよう。
 ここ2年間見向きもされないで来た中小型銘柄、新興市場銘柄の復活を期待するコメントも増加しつつあるが、それをキャッチするとトレンドを外した場合の痛手も大きく、なかなか手が出せないのが現状と言える。そうした銘柄が数の上では圧倒的なので皆さんのひそかに研究されていることと拝察するが、日本の株式相場が二極化からの呪縛から抜け出すには相当な波乱相場がなおもやってくる必要がある。今回の調整場面はそうした兆候とまだ特定できないのが中小型株好きの私にとっては納得のいかない理由となっている。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

億の近道2007/07/30


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                   2007/07/30
             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週4回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析や銘柄を参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

===================================

             −本日の目次−
   (本日の担当:炎のファンドマネージャー&投資野おーちゃん)

    ◆コラム「ここでの投資戦略」:炎
    ◆コラム「投資の王道(その74)」:投資野おーちゃん
    ◆コラム「次の産業テーマと関連銘柄」:炎

===================================

◆コラム「ここでの投資戦略」

 自民大敗という結果で終わった参議院選挙明けの株式相場は続落とはなった
が日経平均は17000円の攻防ラインで踏みとどまる格好で終えた。選挙結
果は予めわかりすぎるぐらいわかっていたので自民の大敗がマスコミで伝えら
れてもこのことに過剰に反応する必要はない。

 むしろ株式市場にとっての大きな問題は休み前に見られたNY株式市場の急
落である。キイワードはサブプライムローン。低所得者層を対象にした住宅融
資のことだ。
 日本では戦後、続いた土地神話が1989年をピークに崩壊した経緯がある
が、この時の土地を中心としたバブル経済崩壊がその後10年以上にわたり日
本経済を苦しめたことは疑いようのない事実。
 そうした土地神話がアメリカの社会にも復活。その中心が庶民の住宅にあっ
たということでその住宅ローンの焦げ付きが巨額となって銀行の不良債権につ
ながりそうだとの懸念がこのところ堅調な上昇を続けてきた一見して買い安心
感のある米株式相場に影響をもたらそうとしている。

 日本でもかつて私のような庶民に対して、最初は低く、後から高くなるとい
う2段階金利で融資する仕組みを使って積極的にマンションや住宅の購入に駆
り立てた時期があったが、米国もそのような状況に似ている。住宅価格が上が
っているうちは良いが、金利が上昇してくると住宅価格が頭打ちとなり悪循環
をもたらす。
 サブプライムは住宅投資ブームの中、ここ数年で急膨張。住宅ローン全体に
占めるシェアは2000年の2.8%から現在は13.6%に達していて、融
資残高は約1兆3000億ドル(154兆円)に上っているとされる。住宅価
格は値上がりし続けるという根強い「土地神話」が急膨張の背景で、全米平均
の住宅価格は00年〜03年まで前年比6〜7%の上昇率だったものが、04
年第3四半期から06年第2四半期まで、前年同期比10%を超える上昇を続
けたことが「土地神話」をもたらしたのだろうが、これによって転売目的でサ
ブプライムを利用して住宅を購入した人には、値上がり益がもたらされ、それ
が新たなローンにもなって消費を押し上げた面もある。かつての日本と同様に
住宅金融会社の倒産につながり、株式市場に暗い影をもたらすことになってき
た。ヘッジファンドの運用にも影響を及ぼしてきているとの話にも耳を傾けて
おかないとならない。

 長期上昇トレンドを描いてきたNY株式市場が本格的な長期調整に入るとの
意見はまだ少ないが、この問題が株式相場の短期調整局面をもたらしたことだ
けは事実である。日本の株式相場も銀行等への影響がどのように出てくるかを
見極めながらNY株式相場の行方とともに注意深く見守る必要があろう。
 為替は既に円安傾向から円高に転じており輸出企業よりもこれまで不人気だ
った内需主体のセクターが人気化する可能性が考えられる。
 海外同時株安の様相を呈するほどの調整は現状においては考えにくいが、指
数に影響をもたらす値嵩輸出ハイテク企業がNY株安、為替の円高によって調
整色を強めれば短期的には日経平均も17000円割れも覚悟しておかないと
ならないだろう。
 急落相場の一方で反動高の展開も想定。調整局面入りした株式相場全体が本
格的な出直りを示すにはまだ予断を許さないが、波乱こそチャンスと見て短期
的には取り組む局面と言えよう。
 ここ2年間見向きもされないで来た中小型銘柄、新興市場銘柄の復活を期待
するコメントも増加しつつあるが、それをキャッチするとトレンドを外した場
合の痛手も大きく、なかなか手が出せないのが現状と言える。そうした銘柄が
数の上では圧倒的なので皆さんのひそかに研究されていることと拝察するが、
日本の株式相場が二極化からの呪縛から抜け出すには相当な波乱相場がなおも
やってくる必要がある。今回の調整場面はそうした兆候とまだ特定できないの
が中小型株好きの私にとっては納得のいかない理由となっている。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「投資の王道(その74)」

■5年先・10年先に刈り取る日本株■

 私の投資手法は、

1、会社四季報掲載の約4000社を自分自身で分析し、経営基盤が安定しこ
 れからの成長が見込まれる400社から500社程度に絞り込む。
2、さらに、その中から、割安圏にある会社を100社程度に絞込む。
3、最終的100社程度の中から投資を行うのは、ベストタイミングで購入す
 るチャンスのあった10社から20社程度である。

というものです。
 今回も、前述の400〜500社の中から100社を中心とした興味深い企
業について解説していきます。

<6654>不二電機工業
 1952年、京都市中京区二条に不二電機を創業。営業品目は、制御用開閉
器、接続機器、表示灯、表示器、電子応用機器。制御用開閉器で高シェアを誇
る。これまで電力・重電機向けビジネスを中心に発展してきたが、電子応用機
器への発展を目指す。ユーザーの要望に応えながらバリエーションを拡大して
きた同社の製品群は、現在、約15,000種類。

<6678>テクノメディカ
 昭和62年、医療機器・医療用分析装置の製造及び販売を目的として設立。
平成3年に自動採血管準備装置BC・ROBO−520の販売を開始。臨床検
査用分析装置、医療機器の研究開発、製造、販売、輸出入を行う。営業品目は、
ガス分析装置、自動赤血球沈降速度測定機、自動採血菅準備装置、自動尿分取
装置、電解質分析装置、PIS患者認識システム、ISE CRS常用標準血
清、養液測定装置、糖度・酸度分析装置等。採血管準備装置を開発、市場を創
造。同装置・消耗品が事業の柱。ファブレス経営。売り上げ構成は採血管準備
装置43%、検体検査装置13%、消耗品等44%。近年、国民健康保険財政
の破綻を防ぐため、抜本的な医療制度改革が進行中であり、各医療施設では、
経営の効率化推進が求められている。同社の製品は、医療現場の効率化に必要
なものとして、今後も需要が伸びていくであろう。

<6730>アクセル
 1996年、システムLSIの開発・製造・販売を目的として創設。グラフ
ィックス・サウンドLSIのファブレス半導体メーカー。パチンコ、パチスロ
機向けが大半。同社製品に関わる基本的技術である、<静止画圧縮><動画像
圧縮>については、同社ホームページ上の下記ページを参照。
http://www.axell.co.jp/jp/products/about/index.html
http://www.axell.co.jp/jp/products/about/movie.html

<6769>ザインエレクトロニクス
 1991年設立。1992年創立。当初は、ファウンドリーと呼ばれる半導
体の受託製造専門企業と半導体を企画・開発する同社が対等な立場で水平分業
する形態を目指した。創立から6年間の受託開発期間を経て、97年に国内外
の大手メーカとのアライアンスを機として、ファブレスメーカのビジネスモデ
ルを構築し本格的に自社ブランドのシステムLSI生産を開始。同社が基盤を
築き上げていったのは”液晶”の分野であり、生産の拠点として日本の大手メ
ーカやファウンドリー分野では世界のトップ企業である台湾のメーカと提携。
液晶関連のシステムLSIの設計開発を手掛け、国内外の主要ノート型パソコ
ンメーカや液晶パネルメーカに納品。今日、信号処理用、表示制御用の半導体
チップでは、世界トップシェアを獲得している。同社は研究開発型企業であり、
特化した競争優位の製品群を生み出すための回路設計を中心とした研究開発が
企業としての主要業務。そのためエンジニアの過半数が修士・博士の学位を取
得している。

(OH)

(以下、次週に続く)

*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「次の産業テーマと関連銘柄」

 株式市場では次のテーマ探しが盛んです。
 かつて環境がテーマになる日と題して私は私のHPでずっと以前に書いてお
きましたが、株式市場で今、大きなテーマになっているのは環境、それに関連
した原子力というのもテーマ性をもちかけましたが、先日の中越沖地震での影
響からちょっとトーンダウンしてしまいました。
 環境をコアにした事業を展開する企業は数多く一体どういう企業に投資した
ら良いのだろうかと悩む皆さんも多いに違いありません。

 こうしたテーマは誰が言い出すのでしょうか?どのようにして作り上げられ
るのでしょうか?テーマの多くは技術が背景になっている場合と社会的な問題
が背景になっている場合とがあります。環境や高齢化は社会の問題であり、大
きく言えば人類の問題となります。これに対する解決方法を見出すための技術
が模索されてテーマになる場合もあります。例えば地球温暖化防止といったテ
ーマを掲げて新技術を開発するという潮流が巻き起こればそれがテーマとなっ
てきます。
 技術そのものの開発が実現できなくてもテーマとして認知されれば、投資家
はそのテーマを掲げている企業の株式に投資してみようかという気になります。

 こうして上場企業の多くは環境や高齢化社会、エネルギー、ナノテク、とい
ったキーワードをテーマとして事業に結びつけながら組織の方向を決めて展開
しています。各産業セクターごとにテーマは異なりますが、事業の課題を言い
表していると言っても過言ではありません。

 環境と言うテーマで活動している企業の業種はとても幅が広いことも事実で
す。大なり小なり多くの企業が今や環境を掲げて事業の課題にしているとも言
えます。
 また、ITというテーマにおいても人々の効率性を高めることで結果として
環境に貢献しているといったことも指摘されます。
 要は「人が幸せに生きる」がすべてのテーマにつながっているとも言えます。
「人が不幸になる事業」は除外されるべきですし、上場企業としての存在価値
はまったくないと言って良いでしょう。

 既に億の近道に集う多くの皆さんは数々の知識をもたれていると思いますが、
これからも株式市場で今後話題性をもつと考えられるテーマを研究・分析して
投資家としての見識を高めていかれることを希望します。

 因みに私がいつも活用していますのは特許庁の特許電子図書館で、そこで検
索したテーマを入れてみて数が多いのはテーマとなりうると判断しています。

 例えば燃料電池で特許検索しますと22614件が登録されています。
 これにはトヨタ(2493件)や日産自動車(2388件)、本田(166
4件)などの自動車メーカーが開発にしのぎを削っていることがわかります。
特許登録数全体に占めるその企業の割合が未来の市場シェアにつながると言っ
ても良いでしょう。

 因みに環境というテーマだと99066件が特許登録されていますし、太陽
電池では11989件の登録がなされています。
 炭素繊維だと6023件が登録されていますが、これも東レ(676件)が
トップで以下、三菱レイヨン(323件)、帝人+東邦テナックス(236件)
と続きます。
 かつて注目を浴びたナノテクノロジーは220件の登録しかありませんがカ
ーボンナノチューブだと1967件が登録されています。
 エネルギーでは原子力発電(1373件)よりも風力発電(1430件)の
ほうが特許登録が多いことがわかります。

 皆さんもいろいろな工夫をこらして新たなテーマ探しに挑戦してみて下さい。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

===================================

【炎氏よりPR】

 相次ぐ自然災害に見舞われた7月ももう残りわずか。学校が夏休みに入り梅
雨明けも間近に迫ってきた今日この頃、皆さんの億の近道ライフはいかがでし
ょうか?
 年金がもらえるかもらえないかというようなうんざりするような議論を早く
通り越して自らの資産形成を自らの力で行うことがこれからの社会にとっては
不可欠なことのように思えます。限られた個人マネーを長期的なインフレに負
けない程度に安定して増加させることがまずは個人の皆さんの課題です。それ
に投資家(ファンドマネジャー)となればより多くのリターンを求めていくこ
とになります。
 二極化相場の進展で鉄鋼、造船などの大型主力株が強い一方で新興、中小型
銘柄は相変わらずの停滞局面。企業業績の明暗が株価にも如実に表われていま
す。
 私の活動は引き続き市場が見捨てた有望株探しがメイン。こんな私の活動の
エッセンスを有料メルマガにしたため、皆さんに提供してはや7年の歳月が流
れようとしています。
 流動性重視の展開の中で停滞気味の中小型銘柄ではありますが、二律背反の
片一方がやや過熱気味になってきましたので絶対的な価値が見出せるようにな
ってきた銘柄も中小型株にはたくさん出てきています。そうした銘柄探しの旅
を皆さんとご一緒に楽しみたいと思っております。
 メルマガの購読料は創刊以来最大年間2万円とリーズナブル。この際、ご購
読のお申し込み宜しくお願いします。(炎)

有料メルマガの詳細は炎氏のサイトまで。
http://www.irisjapan.co.jp/join.htm

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■お知らせ■

億近執筆陣の生涯遊人、ぢんぢ部長らが一部監修に参加した、銘柄抽出ソフト
「IrohaMix」がサービススタートいたします。
これは独自のロジックにより、毎日全株式銘柄をチェックし、シグナルが出て
いると思われる銘柄を抽出・表示するものです。
30日間無料で使えますので、ぜひぜひ使い倒してみてください。
これからもどんどん進化していく予定です。ご期待下さい!

http://www.irohamix.jp/

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 「億の近道」のwebがリニューアルしました!
 バックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作りになっております。
現在、2006年8月分まで掲載しておりますが、順次過去分を追加していく
予定です。コメントなどはつけられませんが、まとめ読みなどに是非ご利用下
さい。
 http://okuchika.net/

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 「億の近道」は特定非営利活動法人イノベーターズ・フォーラムの登録商標
です。この名称での有償のサービス等は行っておりません。紛らわしい名称の
サービスは弊社と一切関係ありませんのでご注意下さい。

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億近オフィシャルクラブ掲示板(無料)は、執筆陣を含めた様々な方がコミュ
ニケートしております。是非ご参加ください。MSNのサービスを利用してお
ります。
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編集者:億の近道発行プロジェクト
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
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テクニカル分析も学ぼう!(8)

■パラボリック

 パラボリックは、W・ワイルダーにより考案されたトレンド追随型のシステムです。相場に強いトレンドがあるときには有効なシステムで、新高値、安値がでた場合は、加速率によりストップの位置をタイトに置き、ストップがつくとそこでドテンで反対のポジションを持つ戦略を使います。
 反面、強いトレンドが出ない場合は、ストップが早めに出てしまいます。

 SAR(ストップアンドリバース)という売買転換点を示すポイントの連続が、折れ線グラフのようなグラフの形状になり、このポイントより上方にいるうちは上昇トレンドの継続となります。
 また、このSARポイントを下方ブレークすることによりロングポジションの終了及びショートポジションを作ります。

 SARポイントより下方にいる場合は、ショートポジションの継続、SARを下方から上方にブレークするところでショートポジションの終了及び、ロングポジションの形成をおこないます。

 計算式は次の通りです。

前日のSAR+AF*(EP−前日のSAR)

AF:
 アクセラレーション・ファクターは加速因数でパラボリックにおける唯一のパラメーターになります。

 ワイルダーは最初AFを0.02から始め、0.02ずつ増加し0.2を最大値としました。0.02増加するのは最高値、最安値が更新されたときのみです。
 AFの値の初期値を大きくすれば、敏感に反応しますがダマシも多くなります。逆にAFを小さくすれば反応は鈍感になりダマシは減少します。
 AFは、株式、為替、商品などまた同じ株でも銘柄によって最適値が変わってきます。

EP:
 エクストリーム・プライスは上昇中の相場では最高値、下降中の相場では最安値を意味します。

 SARはトレンドが転換した相場の初期段階ではゆっくりトレンドに追随しますが、トレンドが継続するにつれて、急速にチャートに接近していきます。
 この性質からトレンドの初期段階では、ポジションを継続しトレンドが成熟し、SARが急上昇、急下降してきた場合すばやく相場の頂点近くで売り、相場の底近辺で買う戦略が有効になります。
 しかしすでに述べたように、トレンドのない相場ではダマシが多くでるために、考案者のワイルダーはDMI(デレクション・ムーブメント)あるいはADX(アベレージ・デレクション・ムーブメント)などのオシレーター系のテクニカル分析と組み合わせることにより欠点を修正することを推奨していました。

=次回に続く=

生涯遊人

参考文献:日本テクニカル分析大全(日本経済新聞社)

<筆者について>
 現役ベテラン為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析も日々の実務の中で駆使している。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

グローバル投資のポイント(61)

■さらなる注意を求めた米国GDPの結果■

 日本時間7月27日午後9時30分に発表された米国の4−6月期の実質GDP成長率は、年率換算で前期(1−3月期)に比べ3.4%増となりました。市場予想では、3%程度の伸びが予想されていただけに、結果が発表された直後の為替市場では、ドルがやや買われる展開となりました。

 米国のGDPが発表される前日、米国の金融市場は、大きく揺れていました。米国株の代表的な指標であるダウ平均株価の終値は、前日終値から311.50ドルも安い1万3473.57ドルと、中国・上海市場の下落をきっかけに世界同時株安が起きた2月27日(416.02ドル安)に次ぐ今年2番目の下げ幅を記録しました。またNY為替市場でも、米国株が大きく下げると共にドルが売られ、ドル円レートは4月25日以来の118円台をつけました。

 米国金融市場が大きく揺れた背景には、サブプライムローンの焦げ付き問題があります。サブプライムローンの焦げ付きで住宅市場が減速を続けており、住宅建設大手2社の四半期決算は共に減益となっています。またクライスラー・グループが今週、北米クライスラー部門売却をめぐり買収資金として必要な120億ドルのローンが延期されると明らかにしたことを受け、サブプライムローン問題で買収資金調達の環境が悪化しているとの懸念も高まっています。

 しかし、こうした状況の中、翌日に発表された米GDPの結果が、予想外に強かったことから、米国の金融市場の先行きを楽観視する方も出てきているようです。ただ、GDP成長率の内訳を見る限り、先行きを楽観視することは難しい気がします。

 今回発表されたGDP成長率を素直に評価できない最大の理由は、米国GDPの7割以上を占める個人消費の伸びが急速に鈍化しているためです。個人消費の伸びは前期に比べた年率換算で1.3%増に留まり、前期(1−3月期)の伸び(同3.7%増)から大きく低下したほか、市場予想(同1.5%増)すら下回っています。

 米国GDP成長率を押し上げたのは、外需と政府支出です。特に外需のGDP押し上げ効果は大きく、成長率(3.4%増)の3分の1以上(1.18%増)は外需によるものです。ただ外需の伸びは、輸出が伸びたためだけでなく、輸入が減少したためでもあります。米国の場合、個人消費が弱くなると、一時的に輸入も弱くなる傾向があるため、GDP成長率が高まったのは、米国景気が強まった結果と評価できない面もあります。米国景気の先行きは、楽観視するどころか、今後も注意深く見守る必要があるといえそうです。

村田雅志(むらた・まさし)
(GCIキャピタル・チーフエコノミスト)

<筆者について>
三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、
UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。05年9月より現職。

現在、コンテンツ事業の立ち上げに奮闘中。
GCIグループ初の投資情報サイト【Klugクルーク】にて、投資に関する
コラムを執筆中。

【お陰さまで、なんとかランキングを維持!! 村田のポッドキャスト番組】

村田が配信しているポッドキャスト番組のランキングが、なんとか50位以内
を維持しております。
しかし!!!油断は禁物。
皆様からの応援で、少しでも長くランクインさせてください。

iTunesをダウンロードされている方
iTunesを知らない方

※サイトの下のほうにある「サイトで聴く」の再生ボタンを
 クリックして下さい。

<主な著書>
景気予測から始める株式投資入門」(パンローリング)
絶対リターンを目指すオルタナティブ投資」(すばる舎)

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