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投資情報メールマガジン 2006/04/28
イ意 の 近 道
−プロが導く「億」資産への近道− 週4回発行
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【ご挨拶】
将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析や銘柄を参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!
★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★
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−本日の目次−
(本日の担当:元吉和雄)
◆コラム「連載 知って得する先物取引(8)」:平山 順
◆コラム「グローバル投資のポイント(1)」:村田 雅志
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【お知らせ】
あの執筆者が億近に帰ってきました!
本日より毎週金曜日の掲載予定で、村田雅志氏のコラムが開始いたします。
なんと1年10ヶ月ぶりの登場です。お楽しみ下さい。
また、好評連載中の先物取引コラムは、本日より美人主任研究員の平山氏が
執筆いたします。こちらもお楽しみに。
GW中の億近配信スケジュールはカレンダー通りとなります。
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◆コラム「知って得する先物取引(8)」
■コーン(とうもろこし)■
初めまして。今回より担当させて頂く事になりました、平山と申します。
どうぞよろしくお願い致します。
さて、今回は東京穀物取引所で取引されている商品の中でも花形のコーン
(とうもろこし)を取り上げてみましょう。
「コーン」というと何が思い浮かびますか? 実はこのコーン、汎用性がか
なり広いのです。コーンの用途は、食用としてはもちろんのこと、飼料、バイ
オ燃料(エタノール)、果てはスーパーで使用される容器やレジ袋、パソコン
の外枠となる生分解性プラスチックまで(最近、外枠が生分解性プラスチック
で出来た携帯電話が発売されたことをご存知の方も多いと思います)。
なかでも最も注目を浴びているのは、何といってもバイオ燃料=エタノール
です。このエタノール、原油価格が20ドルで推移していた3年ほど前には関
心も低かったようですが、今年に入ってからは様々なメディアで取り上げられ
るようになりました。それだけ石油の代替エネルギーとしてのエタノールへの
関心が高まっているのでしょう。
これを象徴するように、2005年度は世界的に豊作だったにもかかわらず、
石油価格高騰の影響でコーンの先物価格が上昇する、という事態が生じていま
す。
− 最近のコーンの値動き −
先に、「石油価格高騰の影響を受けてコーン先物価格が上昇する」、と書き
ました。具体的には、今年1月23日には1万5,980円だったコーン期先
(受渡し期限が最も先のもの)の終値は、4月24日(終値)には2万520
円まで上昇しています。僅か3ヶ月の間に28%の値上がりです。これはコー
ンに並ぶ大型商品とされる大豆には見受けられない現象です。
(仮にこの間、コーンを一枚買っていたならば、*6万円の委託証拠金で22
万7,000円の利益を得ることが出来ました)この理由は先ほどから述べて
いるように、「エタノール」への関心の高まり、にあります。
そもそも、米国では土壌汚染防止のため、汚染の原因物質であるガソリンに
使用される添加物MTBE(メチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)を廃
止し、代わりにエタノールを添加する計画が進められていました。数年前から
コネチカット、カリフォルニアなどの一部の州ではすでに使用が禁止されてい
ましたが、ついに、今年5月6日には全米での使用が禁止されることとなり、
これに伴いエタノール需要が急増することが見込まれているのです(注:20
06年4月27日時点)。
これに加え、原油価格が高騰したことで、エタノールは石油に代わるエネル
ギー源としての脚光も浴びることとなり、これがコーン価格を押し上げる要因
になったのです。
つまり、
原油価格の高騰や米国でのMTBE使用禁止
↓
バイオ燃料としてのエタノール需要の拡大見通しが高まる
↓
エタノールの原料の一つであるコーンの消費量拡大が見込まれ、価格が上昇し
た
ということになのです。私は2003年8月にはエタノール需要の拡大がコー
ンの消費量拡大を促す、との記事を紹介しその後もこのことに関して何度も取
り上げてきましたが、いよいよそれが現実になったわけです。
ただ、これからの時期は石油だけがコーンの値動きの理由にはなりません。
というのも、世界最大の生産国、米国がコーンの生育時期を迎えているからで
す。
− 天候相場期について −
「天候相場期」という言葉をご存知でしょうか?
言葉の通り、「天候次第で価格が大きく高下する時期」という意味です。こ
の天候相場期はコーン、大豆などの農産物特有の現象で、上手く波を捉えるこ
とが出来れば、大きく利益を上げることができる、コーンや大豆先物市場の醍
醐味とも言える時期です。ただ、リターンが高ければ高いほど、同時にリスク
も高まっていることを忘れてはいけません。
だからといって、市場はいたずらに動いているのではなく、価格の高下には
ちゃんとした理由があるのです。予め知識をインプットし、最新の情報を手に
入れて次の波に備える。そうすることでリスクに備えてリターンを得ることが
出来るのは、先物市場も株式市場と同様です。
この時期だからこそ、手に入れることの出来る豊富な情報の紹介も兼ねて、
この天候相場期については、次回(5月12日)お話したいと思います。
*商品先物取引は、実際価格の5〜10%の委託証拠金を担保として行う信用
取引です。現在、コーンを一枚取引するための委託証拠金は6万円です。なお、
商品先物取引における利益計算の方法は弊社ウェブサイトでも詳しく説明して
います。
平山 順
<筆者について>
(株)日本先物情報ネットワークの研究員。東京穀物取引所で上場されている
穀物市場を専門としている。1999年にシリーズ3(米国先物オプション外
務員資格)を取得。
株式会社日本先物情報ネットワーク
http://com.nsnnet.jp/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)
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◆コラム「グローバル投資のポイント(1)」
■金利引き上げで中国の設備投資は抑制されるか■
国の中央銀行にあたる人民銀行は、27日に市中銀行が企業などに融資する
際の目安となる基準金利(1年物)を1年半ぶりに引き上げ、0.27%高い
5.85%としました。また人民銀行は、四大国有商業銀行や中堅銀行、政策
金融機関である国家開発銀行などを集め、貸出増加のテンポが速すぎないよう
注意するとともに、鉄鋼、アルミ、セメント、自動車など投資過剰の業種への
融資を厳しく抑えるように要請する、いわゆる「窓口指導」の会議も開催しま
した。
人民銀行が基準金利を引き上げ、窓口指導まで実施した狙いは、不動産や生産
設備向けの過剰投資を抑制する点にあると言われています。中国の1−3月期
の実質GDP成長率(前年同期比)は10.2%と高水準でしたが、内訳をみ
ると、固定資産投資(いわゆる設備投資)が27.7%増となっており、いわ
ゆる設備投資主導の経済成長となっています。設備投資が行き過ぎると、いず
れ生産過剰となって物価が下落するデフレ状態に陥るリスクが高まるといわれ
ています。また設備投資に関する政府目標は、増加率18%であり、現状の増
加率は政府目標を上回っているため、現在の設備投資ペースは中国経済にとっ
て好ましくない、と中国政府は判断していると思われます。
一般的な経済学をベースにした場合、設備投資を抑制する政策の1つが金利の
引き上げです。金利が上がりますと、借り入れコストが増加し、設備投資の採
算性が悪化します。すると企業は、借り入れコストをカバーできる可能性が低
い採算性の低い投資を手控えるようになりますので、結果として設備投資全体
は抑制されます。
ただ、現在の中国経済を考えると、金利を若干引き上げた程度では、設備投資
が大きく抑制される可能性は低いと思われます。
近年、中国経済が急速に拡大した大きな理由は輸出の拡大です。中国は、他先
進国に比べ圧倒的に安い労働コストを活用して価格競争力の高い製品を輸出し
てきました。
通常、輸出が拡大すると企業収益が拡大し、いずれ従業員の給与も増加します。
歴史を振り返りますと、安い労働力を武器に輸出を拡大させた国は、時間が経
つにつれて、労働コストが上昇し、いずれ労働コスト以外の部分で競争力を確
保する必要が出てきます。
こうした歴史を学んだためか、中国政府は従業員の給料など労働コストの上昇
に慎重な姿勢を示しています。また都市部と農村部の所得格差が社会問題化し
ていることもあり、特に都市部での人件費上昇には注意を払っているようです。
このため、中国の労働コストは、現時点でも世界的にみても優位を保っており、
価格競争力を武器に輸出拡大を続けることができています。
こうした状況ですと、金利を若干引き上げることで、設備投資のコストを若干
上昇させたとしても、労働コストは低位に抑えられたままですから、企業全体
の採算性は、さほど大きく低下しないことになります。むしろ企業としては、
人件費が上昇しないうちに設備投資を拡大し、より多くの製品を輸出できるよ
う体制を整えようとするかもしれません。
中国政府が設備投資の抑制を本格化させたいのであれば、金利の引き上げより
も貸出規制の強化を徹底させることでしょう。金利の引き上げは、借り入れコ
ストを増加させるものの、採算の高い投資を抑制する効果はあまりありません。
ところが貸出規制の場合、借り入れをしようとしても、規制で借り入れ自体が
不可能となりますので、金利の引き上げよりも、よりダイレクトに設備投資を
抑制する効果が高まります。今回、人民銀行が金利の引き上げとともに「窓口
指導」により投資過剰の業種への融資を厳しく抑えるように要請したのも、金
利引き上げだけでは十分な設備投資の抑制効果が得られない、と判断したため
と思われます。
ただ、人民銀行は今回の措置について、「経済の速い発展を保つため」とコメ
ントしており、設備投資の抑制は経済全体の成長を損なわない程度、を意図し
ているようです。そうであれば、現在の中国経済は設備投資主導で成長してい
るので、中国政府はそもそも、設備投資をそれほど大きく抑制しようと考えて
いないのかもしれません。
もし中国政府が本気で設備投資を抑制したいのであれば、その有効策は、もし
かしたら従業員の給与の引き上げ、つまり企業から家計への富の分配を強化す
ることかもしれません。企業は労働コストが上昇し、採算性が低下することを
懸念するかもしれません。しかし、従業員の給与が高くなり、家計全体の所得
が上昇すれば、いずれ個人消費が拡大し、設備投資に頼らなくても、ある程度
の経済成長を維持することが可能になります。
この議論は、1980年代に米国が日本に要求した「投資から消費へ」議論と
同じものです。歴史は繰り返す、というフレーズをよく耳にしますが、中国経
済を考えるたびに、歴史は繰り返す、というフレーズの真実味を感じてしまい
ます。
村田雅志(むらた・まさし)
(GCIキャピタル・チーフエコノミスト)
<筆者について>
三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、
UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。05年9月より現職。
現在、コンテンツ事業の立ち上げに奮闘中。
GCIグループ初の投資情報サイト【Klugクルーク】にて、投資に関する
コラムを執筆中。http://www.gci-klug.jp/klugview/
<主な著書>
「景気予測から始める株式投資入門」(パンローリング)
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990070
「絶対リターンを目指すオルタナティブ投資」(すばる舎)
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784883994298
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)
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■「個人投資家のための景気観養成セミナーDVD」発売中!■
2003年11月に行われた村田雅志氏の景気観養成セミナーを全て収録し
た2枚組DVDです。
◆受講したいけど行けなかった…という方には最適
当日行われたセミナーの全てを漏らさず収録。もちろん、セミナー当日配布
された資料も収録しております。これで開催地に縛られることなく、自分のペ
ースで学習することが可能です。
◆マスターへの早道は反復
頭で理解しているつもりでも、いざ実践してみると様々な疑問点が新たに湧
いてくるもの。DVDで何度も復習することにより、マスターへの早道となり
ます。今回のセミナーをより自分のものにするためのツールとしてお役立て下
さい。
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■「山本潤氏のファンダメンタルズ分析日本株アナリスト養成講座DVD」
発売!!■
「NPOイノベーターズ・フォーラム 公認日本株アナリスト 認定講座」
共催:エンジュク 協力:ダイヤモンド経営分析チーム
2005年4月に行われた山本潤氏のセミナー映像に加え、ファンダメンタ
ルズ分析に必要な内容を新たに撮り下ろした映像を全て収録した4枚組DVD
です。
◆ファンダメンタルズ分析の決定版。
いままで体系的に語られることの少なかった実践的なファンダメンタルズ
分析を網羅。最終的には個別株のレポートが作成出来るレベルを目的として
います。受講出来なかった方や反復学習したい方には最適な内容です。
◆日本株アナリスト認定
このDVDには課題があります。今月までに課題提出された方はNPO法人
イノベーターズ・フォーラムがその内容をチェックし、水準以上であれば日本
株アナリストの認定を致します。
◆充実したボリューム
価格は48,000円とやや高額ですが、4月のセミナー(受講料38,0
00円)で使用した資料添付はもとより、全部でDVD4枚組、約450分の
充実した内容となっています。
詳細はエンジュクのホームページまで。
http://www.enjyuku.com/v_kabu_10.htm
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パンローリング ISBN4-7759-9007 3300円+税 231ページ
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パンローリング ISBN4-7759-9008 4800円+税 426ページ
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編集者:億の近道発行プロジェクト
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