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投資情報メールマガジン 2005/12/27号
イ意 の 近 道
−プロが導く「億」資産への近道− 週4回発行
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【ご挨拶】
将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。火曜日版は証券・金融業界に身を置い
ている人間に加え、個人投資家も執筆に加わっています。各種分析や銘柄を参
考にして、「億」の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!
★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★
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−本日の目次−
(本日の担当:山本潤&石川臨太郎&彼岸先生)
◆コラム「連載 ファンダメンタルズ分析入門(18)」:山本潤
◆コラム「連載 夢見るチカラ、未来を変える(71)」:石川 臨太郎
◆コラム「連載 萌絵のクォンツ★レポート(11)」:深田萌絵
◆コラム「連載 技術のわかる個人投資家(46)」:彼岸
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★お知らせ★
「億の近道」の年末年始スケジュールは以下の通りです。
年末:12/28(水)発行号で年内終了
年始:1/9(月)発行号から開始
以上、よろしくお願いいたします。
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◆コラム「連載 ファンダメンタルズ分析入門(18)」
★足元業績は四半期決算でチェック(7)
■決算前の山はり(2)
また、確率論的にモメンタムの改善を期待できる手法があります。
それには、セグメント情報という別の決算短信の別のページが必要になります。
また、できれば、過去数年の短信を用意することが好ましいのです。
すこし手間隙がかかりますが、山を張るにも理に適った山の張り方というもの
があるのです。
(フジクラの例)
フジクラは、4つの事業セグメントがある会社です。
過去13年間、セグメント別の営業利益の開示を見てみます。
情報通信 電子電装
1992/03 13989 1486
1993/03 11510 −987
1994/03 11155 −178
1995/03 5827 983
1996/03 9563 2207
1997/03 16270 4411
1998/03 11000 5665
1999/03 4960 6910
2000/03 1319 7943
2001/03 8901 18836
2002/03 16064 3049
2003/03 4090 5045
2004/03 −120 13336
(単位:百万円)
赤字の確率 8% 15%
情報通信事業は、さらに2年前から事業がわかれました。
光ファイバを含む情報通信事業。
そして、エネルギ関連事業。これは、電力会社向けの電力ケーブルです。
「その他」という事業は保有する木場の再開発に関わる不動産(賃貸)事業で
す。
過去の例から、赤字になる確率はおおよそ10%程度と仮定します。
黒字になる確率は90%とします。
いま、4つの事業がありますが、どの事業も同様に、赤字になる確率が10%
としましょう。
4つの事業のうち2つの事業が赤字になる確率は、どの程度でしょうか。
確率の求め方:
4つの事業のうち、2つが赤字である確率。
組み合わせC(4,2)を求めます。
赤字になる確率pは毎年10%とする。(赤字確率p=0.1)
黒字の確率は90%で1−p=0.9とします。
4つの事業のうち2つが赤字になる確率=
C(4,2)p^2(1-p)^2 = 0.0486
約5%です。
ただし、
p: 赤字になる確率=0.1
1-p: 黒字になる確率=0.9
※ C(n,k)= n!/[(n-k)!k!]
※ n!=n×(n-1)×(n-2)×(n-3)×・・・×2×1(nの階乗といいます)
さて、答えは、おおよそ5%程度です。4つの事業のうち3つが赤字になる確
率はほとんどありません。4つの事業が4つとも赤字になる確率はさらに低い
ものになります。
さて、フジクラはいま4つの事業のうち2つが大きな赤字になっています。
ファイバを含む情報通信事業と電力ケーブルを含むエネルギー関連事業です。
5%しか起こらないことが起きました。滅多に起きないことが起こったのです。
4つの事業が4つとも黒字になる確率は、
C(4,4)(1-p)^4 = 66%
ほぼ7割です。
いずれにしても、黒字化になる確率は高いということです。
赤字のときに、十分に株価が低いことを確認してから、黒字化するタイミング
で株を購入することは有効な戦略です。
このようなケースでは、例外的に、本決算の発表前、つまり、会社側の業績見
通しが出る前に購入してもよいと思います。
なぜならば、確率的に勝てる根拠があるからです。
黒字化に山を張るのであれば、確率的に高い勝負をするべきでしょう。
(山本潤)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)
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◆コラム「連載:夢見るチカラ、未来を変える(71)」
=割安株の伝道師 石川臨太郎とバリューな仲間たち(その32)=
第29話 経済的独立を早めるための本を出します(その2)
お金は自分の夢をかなえるためのフリー切符のようなものです。お金がなく
ても幸せで豊かな生活を送れる人もいます。しかし、多くの人にとって「お金
が十分ある」「経済的不安がない」という安心感は、より自由な生き方や考え
方ができるチャンスを与えてくれると信じています。大げさな言い方をすれば
「お金は人間を解放する」ということです。
また、株式投資で稼ごうとする行動が、私を従来より活動する、動ける人間
に変えたとも感じます。つまり、ひとつひとつの投資行動の経験が自分を強い
投資家に変えていくばかりでなく、その株式投資の経験が自分を行動する人間
に変えてくれたのだと感じています。そのような経験をしてきたので、株式投
資は自分の人生を変えていく素晴らしい教育手段だと考えるようになりました。
投資でも仕事でも、一気に変わろうとすると、必ずどこかで無理がきます。
志を高く持つことはとても素晴らしいことですし、大切なことです。しかし歩
みはあくまでもスローペースでいいのです。日々の進歩は目に見えないほど小
さいかもしれませんが、休まず歩み続けている限り、実力は着実に育っていま
す。自分を信じて変化を続けるなら、変化の先に待つものは、とてつもなく大
きな進化なのです。
株式投資では投資の成果、すなわち儲けの金額が予定した額より少なくて満
足のいくものでなかったとしても、行動したことに悔いを残さなければ人は成
長していけることを学びました。私は株式投資を通じて、人生からは逃げては
いけないことも学びました。恐怖に対し真っ向から 向かい合えば道は開けて
くること、逃げれば“逃げの気持ち”と“逃げた結果”がついてくることも経
験しました。そのような投資での経験が、私の人生に大きな影響を与えてくれ
たのです。私の経験談が読者のみなさんを行動する人に変える、お役に立てば
幸せです。
このコラムが掲載されたとき「しまった!」と思いました。「副業はサラリ
ーマン 年収3000万円、資産1億円超を実現した私の投資法」という本の
題を入れてもらうのを忘れていたのです(爆笑)
せっかく夕刊フジのコラムで宣伝しようと思っても、本の題名が書いていな
ければまったく宣伝にはなりません。ということで、今日はしっかり名前を入
れさせていただきました。
今年もあと数日を残すばかりとなりました。読者の皆さんの今年の運用成績
はいかがだったでしょうか。12月が始まったときは、どこまで株価が上昇す
るのかと期待に胸が弾む反面、上がり続ける株はない。いつかドカンと調整が
きっと来るに違いない。「儲けそこなうことありうべし=損するより儲けそこ
なった方がよっぽどましだ」を合言葉に少しずつキャッシュポジションを増や
しましたが、それでもまだまだ株アセットが多いうちに怒涛の3日連続で合計
600円以上にミニ調整がやってきました。12月は近い将来のサラリーマン
卒業に備えて短期のバイ&トレードを実践中だったので、ずいぶん稼げて助か
りました。この稼ぎがなかったら痛手はもっと大きくなったと思います^^;。
毎日私のブログでどんな売買をしたかを報告していますので興味のある方は覗
いて見てください^^;
http://plaza.rakuten.co.jp/lucky7lucky/
資産を増やすためではなく、生活費を株式市場から分けていただくための生
活ファンドという位置づけです。あんまり欲をかかないで「利益が出たときは
サクッ売って利益をポケットに」という薄利多売買方式です^^;。
欲をかかないとお昼休みトレーダでも案外うまくいきました^^;
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)
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◆コラム「連載 萌絵のクォンツ★レポート(11)」
皆さんこんにちは☆萌絵です。
ついに年末、年も暮れ。あっという間の一年でした。今年は、山本さんと執
筆させていただいたオプション入門が書籍になり、なんとも嬉しい年となりま
した。残念だったのが、山本さんの確率理論の面白さが編集の段階で難しすぎ
るという理由で割愛されてしまったということです。こういう考え方は、最近
の書籍にありがちな手軽さを求める姿勢からきているのでしょうか。
わたしはそれを疑問に思います。ガチガチすぎるのもいけないでしょうが、
理論を軽視しすぎるのもあんまり良くないと思います。ですので、来年の抱負
は、「編集の人としっかり話し合って、理論の面白さを理解してもらうこと」
です。
さて、年明けまであと僅か。年明け一発目のお仕事は、システムトレーダー
のラリー・ウィリアムズ氏にインタビューです。インタビューに備えて、ラリ
ーの書籍を読み返していたところ、西暦の末尾につく数字によって強気の年と
弱気の年があるという話がありました。
たとえば、末尾に5の付く年は、必ず強気の上昇相場、9か0が付く年は必
ず相場が崩れるなどというものです。でもこれはアメリカでのお話。日本では
どうなのかしらと、調べてみる事にしました。
そう思って、データを集めたところ、30年分しか取れませんでした。
100年分のデータがないと統計的に意味は無いのですが、参考までに出して
みます。
末尾の数 平均損益 勝率
0 −57.4% 33%
1 −20.1% 33%
2 −17.2% 33%
3 48.4% 100%
4 36.0% 100%
5 48.7% 100%
6 45.2% 66%
7 −9.6% 33%
8 58.0% 66%
9 78.5% 100%
30年分だと3つずつのデータにしかならないので、やっぱりあんまり参考
になる結果は出ませんでした。年明けには、もっと良いレポートを出したいと
思います。
ところで、先日テレビに出演しました。控え室で隣に座っていたのが税理士
の先生だったので、いろいろ税金について教えてもらいました。「07年から
消費税増税開始と所得税の定額減税終了が同時に来るから、一気に景気は冷え
込むよ〜〜〜」とおっしゃっていました。ああっ!怖い(;_;)
税金についても、しっかり勉強しないといけませんね!
(深田萌絵)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。)
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◆コラム「連載:技術を評価できる個人投資家の養成講座(46)」
(46)電源ASIC
前回のちょっと一休みでは、ウェハーレベルCSPのお話を致しました。簡
単に言えば、ICを小さくするためにパッケージを取ってしまいパッケージ分
だけICの大きさを小さくするという技術なのですが、今回は、実際にその技
術が使われている電源ASICを紹介しようと思います。
電源ASICを簡単に言ってしまえば、携帯電話に使われている部品は数多
くありますが、当然それらは電源が供給されなければ動きません。しかし、そ
れぞれ違う電圧で動くとしたらどうなるでしょうか。
携帯電話のバッテリから供給されるのは一定の電圧です。その電圧をそれぞれ
の部品にあった電圧してあげなければなりません。その役目が電源ASICと
呼ばれているICなのです。
携帯電話の機能はどんどん増える方向ですので、それに伴って部品もどんどん
増えていきます。電源ASICも色々な部品に対応しなければなりません。す
るとどうしてもサイズが大きくなってしまうのです。
そこで、前回お話したウェハーレベルCSPの技術が出てくるのです。では、
電源ASICの主なメーカどの様なところがあるでしょうか。
ローム(6963)
リコー(7752)
NECエレクトロニクス(6723)
では、市場規模はどのぐらいでしょうか。単価は約500円とすると月100
万個で月5億円の売り上げ、年間60億の売り上げ、月500万個で月25億
円の売り上げ、年間300億の売り上げです。
どの企業が残れるのでしょうか。生き残る条件を考えてみます。
やはり、大型化するICの大きさを、小さくできる設計ができる企業。これは、
企業の設計部門がどのようなレベルであるかということになります。次に、設
計しただけでは、製品になりませんので、実際に小さくする製造技術をもって
いる企業。これは、企業の製造部門がどのようなレベルであるかということに
なります。前回お話したウェハーレベルCSPを実現できる製造技術があたり
ます。そして、この製品を携帯電話の基板に実装する際の技術的問題を解決で
きる、いわゆるソリューションを提供できる企業が生き残っていくと考えてい
ます。
では、どうやってこれらを判断すればよいのでしょうか。
生き残りの条件の1番目の効率の良い設計は、外からは良く見えませんのでど
の企業が優秀か、判断が難しいところです。2番目は、ICの小型化が実際に
他社と比べてどのくらい小さいか目で見えますので、これが実現できるのであ
れば確かに優秀と判断できるでしょう。3番目のソリューションを提供できる
企業は、携帯電話メーカなどの納入先からは、かなりウケがいいことが予想さ
れますので、そこをヒヤリングすれば、判断となるでしょう。
もちろんこれら、3条件ともバランスよく備えたメーカがあれば生き残るでし
ょうが、メーカとしては、1番目、2番目があまり得意でなくても3番目に特
化していれば生き残れるとも考えています。
彼岸
技術のわかる個人投資家への道
Road to Investor with Technology Sense
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
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