投資アイデアの創出 その4 アイデアの源泉 量販店



〜ビックカメラを覗いて思ったこと〜


 アナリストですから、量販店にはよくいきます。
 変化を見るためです。
 今日いきました。有楽町のビックカメラです。

 どの棚がどれだけ広がった。
 値段は下がっていないか。
 どのメーカーが元気になったか。

 セールストークはどう変わったか。
 などなど。

 売り場を見ても、企業の考えやマーケティングが理解できるということです。


■ブランド戦略■

 今回は、もう少し、違う視点で製品を眺めました。

 フラットパネル。ちょっと不思議だったのは、松下は、ヴィエラ、ソニーはベガとかいう名前をつけています。
 でも、TVのどこを見ても、松下はパナソニック、ソニーはSONYのロゴしかテレビ本体には印字されていません。
(ソニーは、大型の液晶やPDPには、WEGAのロゴがあるが、小型液晶にはロゴがない)

 どうして、ベガとか、ヴィエラとかそういう名前で宣伝しているのでしょうか?
 ベガやヴィエラという名前は必要なのでしょうか?

 ブランド戦略は、企業にとって重要です。
 特に、フラットパネルディスプレイなどは、なかなかはっきりとした違いが消費者にわかり難いという部分があります。
 例えは悪いのですが、まったく中味が同じでも、ブランドによって価格に差がでてしまいます。ブランド価値が重要になるわけです。
 高い値段がつけば、利益率が高くなる。だから、ブランド評価を高めることは大事です。

 ブランド戦略は、各社によって違います。

 ソニーは、伝統的にサブ・ブランドでソニーイメージをドライブするという戦略をとっていました。
 ソニーというブランドは、「ウォークマン」というサブ・ブランドの認知度が上がることによって、ソニー自体の評価が高まります。
 または、プレイステイションというサブ・ブランドのヒットによって、ソニーブランドの質を保っている。

 ところが、サブ・ブランドがあまりにも多すぎると、ひとつひとつのサブ・ブランドに投入できる費用が小さくなり、何をやっているのかわからない状態になります。

 また、いまは、グローバルに製品を同時に投入するということが当たり前になりつつあります。
 品種ごと、地域ごとのサブ・ブランドを構築していくのは、効率が悪いのではないでしょうか。
 グローバルなひとつのブランドで展開するのが一番効果的です。

 たとえば、パイオニアは、パイオニアというブランドでPDPやDVDを販売していますし、サブ・ブランドはありません。
 Pure Visionという商標はあるようですけど。
 ただ、パイオニアは、キャンペーンを今年張りますが、かなりグローバルに統一されたコンセプトになるようです。
 結果が楽しみです。

 SAMSUNGも同様です。三星のテレビは三星です。サブブランドは見当たりませんでした。
 この数年で、もっとも認知度と価値が向上したブランドは三星ですから、三星のブランド戦略は、やはり見習うべきところは多いはずです。

 しかし、改めて、松下は、サブ・ブランドが多い。
 海外のナショナルをなくして、整理をしているところですが、悪い方向にはないと思います。
 DVDレコーダーに、ディーガ(DIGA)というサブ・ブランドをつけています。
 世の中で、果たしてどれだけの人がDIGA(ディーガ)を知っているでしょうか。

 松下は海外も日本もDIGAで通しているからまだましな方です。
 ソニーのDVDレコーダー。スゴ録。このサブ・ブランドは、日本でしか通用しません。

 ブランドを構築しようというとき、グローバルな視点に立って、ブランドイメージを高められるかは、製品の質にもよりますが、効果的なブランド戦略が求められているのではないでしょうか。
 たとえば、松下は、昨年、世界同時発売という業界の常識にチャレンジして成功しました。

 家電の世界の同時発売という荒業は、グローバル・ブランドの確立に一役買う形になったと思います。
 製品投入までのスピードが勝負の今、ローカルなサブ・ブランドを投入するよりも、SAMSUNGやパイオニアのように、自社のブランドをもっと効率的にアピールする方が上手であると感じました。

 ローカルなブランドは、いい変えるなら、地域のニーズに合ったものを投入するということでもあり、一方的に批判されるべきものではありません。
 ただ、ブランドも投資の一種ですから、投資効率の面からは、単一ブランド戦略の方が、効率がよいのかもしれませんね、というぐらいのことです。


■まとめ■

          |    長所   |      短所
グローバルなブランド|宣伝効率的が高い |失敗したときのリスクが大きい
ローカルなブランド |地域のニーズに合う|ローカルなイメージ


■インフォシークの居酒屋でサブブランドを議論しました■

 居酒屋での議論です。返信してくださった方々、どうもありがとうございました。
※編集部注 掲示板居酒屋はinfoseek終了に伴い閉鎖しました。

〜ama1998さんからのお便り〜
 商品特性を分かりやすくするためのネーミングとして考えるとソニーのスゴ録というネーミングは、分かりやすいと言えるのではないでしょうか。
 コニカの素肌美人、レナウンの通勤快足などのように、消費者向け製品の場合、一目で商品特性がわかるものを考えるのも大事だと思います。

 また、サブブランドを立ち上げる場合は、私の印象ではメインのブランドイメージが強すぎるため、それとは異なるブランドで新たなイメージを築くものと考えています。
 ここ最近の有名なものでは、花王の場合、花王のブランドは、大衆的なイメージが強すぎて、高級シャンプーには向かないので、ASCIENCEという新しいブランドを立ち上げ成功しました。
 HPには、ブランド名が書いてありますが、CMでは、花王の文字は一切出てきていません。
 他にも、アルマーニとかは、逆に高級すぎてイメージを潰すので、大衆的に新たなブランドを作るといったように、外国のブランドでも、サブブランドを使っているところは割とあります。』

〜hiroyuki21さんからのお便り〜
 サブブランドの意味は?
 全くの個人的な考え方ですけれど
 そこには企業の「逃げ」の部分とイメージ戦略の融合があると考えています。

 例えば、松下の場合、松下という名前のブランドは存在してないですよね?
家電の「ナショナル」と、AVの「パナソニック」これは二つともメインブランドなのでしょうか? それともサブブランドなのでしょうか?
 私の考えは二つとも松下のサブブランドであると思います。
 これは大事なイメージ戦略を担っている部分であるからです。

 ナショナルブランドのテレビは、あまり買いたくないですし、パナソニックブランドの冷蔵庫も電子レンジも買いたくないです。

 では、その次のビエラ、やディーガはどういった役割があるのか?
 そこが重要になってきます、確かに、ある意味無くてもいいのかもしれません。しかし、そこにブランド名をつける事により我々が意識する事があります。
 「何か新しい変化が起きたのだ」とそれは「進化」ではなく、「変化」が。
 言葉を言いかえれば「いろんな意味でのイノベーション」を意識するのではないでしょうか?

 そして、あるサブブランドで失敗してもそのブランドを止めてしまえば失敗は取り返しの付かない失敗にはなり得ません。
 しかし、サブブランドが無い場合、失敗は即、会社自体のイメージを損なってしまうのです。
 これが「逃げ」の部分です。
 この、例が分かり易いのがアパレルのブランドではないでしょうか?
 松下やソニーのブランド戦略はブランドの分散投資でパイオニアは一つのブランドへの集中投資であるわけです。
 どっちがリスクが少ないかは議論の必要が無いのではないかと思います。

〜中略〜

 今回ソニーはDVD&HDレコーダーを3種類投入しています。
 当然ブランドは3つです。
 PSX、スゴ録、コクーンこれはそれぞれ目的も性能も違うものであると。
 さらに、スゴ録は日本国内でのみの発売であるローカル製品だといっておりました。』

 議論に参加していただいた方々、ありがとうございました。


■議論して、理解しあう■

 このような議論がネットでできるということは、ある意味、10年前は思いもよらないことでした。
 あらためて、インターネットのすばらしさを痛感します。
 とくに、個人投資家のみなさんは、慢性的なアイデア不足と自信不足に悩まれていると思います。
 ネットのコミュニティーの質を、直接的なオフ会などを通して、人間的な温かみのあるコニュニティーへと、どうやって昇華させていくのかが、今日の課題ではないでしょうか。

 ソニーの場合は、歴史的に、トリニトロンやウォークマンというサブ・ブランドが世界を席巻した成功体験があります。
 そういう歴史も、企業のブランド戦略の一部なのかもしれません。いまでも、ブラウン管テレビにはトリニトロンというロゴを見つけることができます。

■ブランドの差■

 ブランドが、株式投資にどういう意味があるのか。
 前々号で、デルの液晶テレビの話をしました。
 ユーザーからすれば、品質と価格の関係は、狭いものです。
 企業からすれば、品質の差を価格の差に大きく反映させたいはずです。

  企業:品質を過大評価する傾向
  消費者:品質を過小評価する傾向

 パイオニアのPDPは、韓国勢よりも高い値段がついています。
 シャープの液晶テレビは、他社よりも高い値段がついています。
 これは、品質の差が価格に反映されているよい例です。

 しかし、品質の蓄積でもあるブランドは、どうでしょうか。
 たとえば、同じコスト、同じ品質であっても、ブランドが違うことで、店頭価格が違う場合があります。

 ローカルなブランドを投入しても、それが消費者にお得感を与えているならば、価格面で有利な戦いができます。
 エプソンの「つよインク」は、日本で特に強いエプソンならではの戦略です。
 これはローカルなブランドですが、日本市場がドル箱の同社にとっては、宣伝価値は高いのです。

 「つよインク」は、実は、染料タイプも多数あり、じつは、顔料ほど、耐久性が強いというわけではありません。
 既存のインクに比べて、多少は強いという程度のものです。
 それを「つよインク」で統一するのは、消費者にとってはやや誤解を生みかねない表記です。
 しかし、現に、その戦略は短期的には成功したのです。
 そして、染料比率を徐々に下げることによって、その誤解は、解けていく。
 そういう上手なブランド戦略です。

 品質とコストが同一であれば、やはり、ブランドが重要ということになります。
 よいものを投入したタイミングで、一気にキャンペーンをかける。そして、シェアを一気に上げる。
 こういう戦略は理にかなっていると思います。

 そういう意味で、フラットパネルは、非常に、ブランド価値が重要になってくる市場だと思います。
 なぜならば、台湾の画像処理ICをつかって、韓国のパネルをつかって、テレビをつくれば、誰でもフラットパネルを供給できるようになります。
 でも、ブランドの差によって、価格には差がつくはずです。

 ブランドの差が利益の差になり、キャッシュフローの差になり、シェアの差になり、それが何回も循環するうちに、敗者と勝者に分かれていくからです。
 今年の注目は、パイオニアだと思います。このブランド戦略やグローバルキャンペーンが功を奏するかどうか。見ものですね。
 案外、健闘するのではないでしょうか。2004年が終わったときに、また、評価したいと思います。
 シャープのAQUOSもよいグローバルなサブブランドです。注目したいところです。
 ソニーのベガやパナソニックのヴィエラというテレビの2強対決も今年の見所です。


山本 潤
SLOW INVESTMENT2004
〜ゆっくり考え ゆったり投資〜

このコンテンツは、特定の銘柄を推奨するものではありません。アイデアというものは、単なる思い付きの部分も多く、投資判断を導くには未成熟・不十分・不正確なものです。ここで紹介しているようなレベルのアイデアでは、投資の役には立ちません。内容についても、関係者との立ち話が中心なので、わたしの取り間違いや聞き違いも含まれているかもしれません。内容の正確さを保証するものではありません。


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投資アイデアの創出 その3 CES ラスベガスより(家電ショー)




 2004年1月8・9日と野村證券さんのお誘いがあり、ラスベガスのCESという家電の展示会に参加しました。2000社を超える展示があり、盛況でした。わたしは、野村證券主催のツアーに参加しました。ご関係者の方々、その節は、大変お世話になりました。あらためて、御礼申し上げます。


 ショーでは、たくさんのフラットパネルが展示されていました。
 PDP、LCD、プロジェクションTVなどが競い合っていました。


■大きな市場が創出されつつある■

 フラットパネル市場は、大きな市場になるでしょう。
 各企業のプレゼンテーションを聞くと、去年の2倍とか3倍の数量を期待しているところが多く、非常に明るいムードに包まれていました。
 数量が年で2倍3倍になり、数年先には5倍とか10倍という市場が現れるという期待が高まっています。テレビのメーカーだけではなく、PCメーカーも同様に恩恵を受けるということを前号では書きました。


■画質の向上、画面の大型化、スペースの節約■

 CRT(ブラウン管)にないフラットパネルならではの特徴があります。
 消費者にとっては、フラットTVは、高い画質やおおきな画面だけではなく、省スペースをも実現するからです。それが消費者を刺激している面があるかもしれません。特に、省スペースは、東京やNYでは大きな要素になります。
 たとえば、NYでは、20平米程度のアパートが3000万円程度することもあります。そのため、部屋に大型のCRTを置くことは、スペースの関係上も無理がありました。その上、大きなCRTを至近距離で見るのは目が疲れます。

 ところが、フラットパネルの場合、数十センチほど、余分に距離がとれることで、大きな画面を見れるようになります。20平米のうち、1平米のスペースが節約できれば、それだけで数十万円のコストカットになります。

 同じ事が80平米程度のマンションにもいえます。
 20平米のリビングルームで壁掛け大型TVを見ることは、多分、22平米のリビングでCRTを見ることと同じ感覚かもしれません。部屋が広く、画面が大きくなることは、コストに直せば30万円程度の意味は十分あるといえるでしょう。

 フラットTVの本源的な価値には、CRTを置き換えることによる土地の値段も含めると、ユーザーのニーズは極めて強いといわざるをえません。

 高画質は、デジタル放送が始まり、米国でも多数を占めるケーブル放送がデジタル対応が始まりつつあるので、消費者は高画質を楽しむ素地が出来つつあります。

 CRT(ブラウン管)では、37インチ以上の画面は難しいといわれているようですが、展示会では、80インチのプラズマや57インチの液晶がありました。
 CRTでは実現できない大きさが可能になったのです。

 これは、材料メーカーにもよいことで、たとえば、半導体などは、年々、同じ機能であればチップサイズが小さくなるので、材料メーカーは苦労します。
 しかし、フラットパネルの場合は、年々、サイズが大きくなるので、より多くの材料を使うことになります。メーカーにとって、材料費は大きな問題になるでしょう。


■パネルの供給(サプライ)のボトルネック −液晶TVの場合■

 液晶の場合、シャープの第6世代のガラスサイズは32インチのパネルが8枚とれるということですが、通常の第4世代の場合、1枚のガラスから取れる枚数はぐっと少なくて2枚程度と聞いています。これが15インチのPCモニターであれば、やはり8枚程度は取れるわけですから、大きなサイズに移行すれば、必然とパネルの生産能力が落ちてしまいます。そこで、パネルメーカーは大きな工場を建てて、どんどん大きな基盤で生産しなければ需要を満たせないと考えています。その全部の計画をまじめに供給の要素にするとかなりのサプライになります。一部の方は、それを見て、価格の急激な低下が与える悪影響を今から心配しています。ただ、大きな工場は、動き出したばかりですから、わたしは、心配をするのは、まだ先ではないかと思っています。先ほど述べたように潜在的な需要も強いということもありますが。

 一枚のガラスから少ない枚数のパネルしか出来ないことは、歩留まりにも悪影響を及ぼします。たとえば、ガラスのある一部だけが欠陥がある場合、8枚取りならば、1枚がだめになるだけですが、2枚取りならば、貴重な2枚のうちの1枚が駄目になってしまい、歩留まりは急低下します。下記の式からは、パネルメーカーは、ガラス基板を大きくすることで、取れ数と歩留まりの両者を一度に高める戦略をとるのは当然のことであることがわかります。

 パネルの供給数 = 1)パネルのガラス1枚からの取れ数×2)歩留まり
 1)は基盤の大きさ÷パネルの大きさという割り算
 2)は欠陥の数と重度と分散の状況によります。

 ただ、パネルの取れ数を多くすることで、致命的欠陥による歩留まりの低下を避けることができるはずです。

 ただし、2)は、それぞれのパネルメーカーの腕の違い、プロセス技術の違いによって差が出てくるものです。

 液晶TVの供給数量は1)と2)の掛け算ですから、取れ数が半分になり、歩留まりが半分になると、供給数量はわずか25%になります。そこで、できるだけ多くの取れ数がとれる超大型ガラスを導入して、歩留まりの低下を防ごうという戦略をパネルメーカーはとることになりました。ところが、大きなガラスを扱うこと自体が起こす固有の問題が新たに生じてしまいました。それで、大きなガラスサイズを使っても、なかなか歩留まりが上がらないという問題にパネルメーカーは直面しています。


■フラッシュメモリーカードとHDDカード■

 松下によるSDカードの宣伝は面白いものがありました。
 MPEG4カムコーダー。名刺のようなサイズで、動画が録画ができる。テープやDVDで録画するのではないため、小型化ができ、デザインがよく、軽量化と低消費電力を実現していました。SDのスロットをPDPやLCDテレビに搭載して、カードを通して、動画を面倒な接続なしに、TVから再生できるもので、面白いと感じました。

 松下では、現在、1GBのフラッシュメモリーカード(SDカード)を実現。
 来年2005年には4GBのSDカードを市場投入、2006年ごろ、32GBを投入意向。
 フラッシュメモリーの問題はコストのみです。

 究極的には、HDDがないノートPCも可能です。2006年ごろには、フラッシュメモリーでHDDの機能を代替した製品が投入されるかもしれません。
 HDDがなければ、バッテリーが今よりは1時間は長持ちするのではないでしょうか。現状で3時間のものが、HDDを省くことで、4時間になります。さらに、すべてをネットワークで処理するようになれば、DVDやCDさえも不要になります。そうなれば、さらに1時間はバッテリーが長持ちするようになります。電池の容量やPCチップセットの低消費電力化が進めば、20時間、30時間のバッテリーが現状の電池でも可能になるのかもしれません。持ち運びも楽になります。そして、落とすと壊れてしまうHDDと比べると耐久性も上です。

 ところが、HDD陣営も、1インチという超小型HDDで4〜5GBクラスを投入しています。これが米国で大ヒットしました。アップルの製品(iPod)ですが、たくさんの楽曲をHDDにダウンロードして、MDのように聞くわけです。HDDカードも今、急激に拡大している市場です。

 DVDやMDも負けていません。DVDレコーダーはもっとも話題性の高い製品のひとつです。MDでは30時間録音できるものなどが発表されています。

 長い目で見れば、フラッシュメモリーの優位性は動きませんが、HDDも据え置きのセットではしぶとく生き残るでしょう。
 そして、友人へのプレゼントや自分のライブラリーとしては、DVDやMDはしぶとく生き残るかもしれません。

1)据え置き型の製品→HDD
2)ポータブルな製品→フラッシュ
3)他人へのプレゼントや配布や自己ライブラリー向け→DVD、MD
という感じですみわけが進むのではないでしょうか。


アイデア1)

「フラッシュメモリーの普及。多くのカムコーダー、ノートPCでモーター機能が省かれる。録画などをチップで行う。」

[候補]
 SDカードの松下など、カードメーカー
 フラッシュメモリーの半導体メーカー
 NANDフラッシュ:東芝、三星
 ANDフラッシュ :ルネサス

[取材]
 投資家の質問:SDカードは儲かるのか?
 松下の回答:儲かる。規格を提唱している。ライセンス・ロイヤリティが入る。
 不正コピーなどの防止などの対策がしっかりしているため、特別なフォーマットが使われている。ドライバーからの書き込み方などに工夫があるため、トレードシークレット+IP(知的財産)で差別化ができる。

[示唆]
 ★半導体の微細化による低コストが進む→製造装置
 ★設備増強 →半導体の製造装置

 さらに、フラッシュは、DRAMに代わって、テクノロジーを引っ張っていくドライバーになっています。なぜならば、セルというメモリーの最小単位の構成がより単純だからです。DRAMにはキャパシターという電荷保存のための容量が必要になり、容量は面積と絶縁膜厚に比例するので、微細化に限界があるのではないでしょうか。
 キャパシターを使わないフラッシュメモリーでは、そのようなキャパシター面積の制約を受けません。しかし、フラッシュは、その内部で、書き込み電圧が比較的高いために、DRAMに比べると圧倒的にトランジスタの種類が多くなってしまいます。電荷を閉じ込めたり、高い電圧に破壊されないために、膜はある程度の厚さを保たなければなりません。そこで、デザイン上の制約は、膜と比較的高い電圧を扱う(大きな)トランジスターということになります。微細化とは、低電圧を扱うことですから、微細をしながら、大電圧をこなすという難しさが出てくるのです。

 DRAMの場合は、キャパシタに電荷のあるなしで、0と1のデジタルを達成します。ところが、キャパシタの大きさが電荷をとどまる時間を制約しています。キャパシタを小さくすると、電荷はより短い時間しかキャパシタ内に留まれないため、リフレッシュの電圧をかけ続けています。いわば、電荷の状態としては、安定的でないわけです。

 しかし、フラッシュの場合は、膜の内部に電荷を流し込み、閉じ込めるだけですから、キャパシタほどの面積を食いません。また、流し込む電荷の量を制御することで0か1かだけではなくて、8つや16個の段階に細かくコントロールすることで、多値メモリーという荒業ができるかもしれません。この多値が達成できると、容量は飛躍的に増えるはずです。実用化はまだされていません。

 フラッシュの拡大で恩恵を受けるのは、多数ありますが、アドバンなどのテスターが面白いのではないかなとふと思いました。なぜなら、DRAMと違い、フラッシュは、一時的な格納庫ではなくて、消えてはならないものを扱う場合もあるからです。
 そうなると、テストを入念にしなければならないのではないでしょうか。ただでさえそうなのに、多値になれば、テストの負担は圧倒的に増加するのではないでしょうか。

⇒ところが、株価は、すでに高い!!!


アイデア2)

「メモリーカードとしてのHDDのさらなる拡大」
「HOYAなどのガラス基板、日本電産などのモーター、TDKなどの磁気ヘッド、NOKなどのフレク基盤など、HDD関連銘柄への影響の試算」


アイデア3)

 モーターが不要になってくると、ダメージを受ける会社もある。
 ローム(ドライバーIC)、マブチ、日本電産、ホール素子関連など。

 モーターは一方で自動車などを中心に搭載個数が増えている分野もあります。
 総合的に考えて結論を出す必要があります。



 自分のアイデアは、無知による一方的な思い込みの部分があるものです。
 わたしのアイデアも取材を重ねなければ、このままではピント外れのはずです。

 そして、取材をして、さらに分析を深めていくという手順をとるわけです。


■アイデアの増幅とアイデアの進化の過程■

 1)アイデア→2)取材→3)取材からさらに新しいアイデアやより洗練されたアイデアが生まれる→4)取材→ 〜中略〜→ 結論

 このように、取材から、さらに新しいアイデアが生まれることも多く、取材は株式投資にとって欠かせない手順のひとつになっています。

 なぜなれば、取材によって、誰から基幹部品を買っているか、誰が競合相手なのかを知ることができ、新しい名前の数だけ、アイデアが増えてしまうからです。

 取材→アイデア。アイデア→取材。
 このように、アイデアは、形を変えて進化して、最終的に、株式投資の結論を導くことになるのです。

 アイデアは、取材という触媒を通して、増幅され、取材というフィルターを通して、さらに洗練され、進化していきます。
 たくさんのアイデアが生まれ、死んでいきます。
 生き残ったアイデアから、さらにたくさんのアイデアが生まれ、そして、多くは死んでいくのです。
 生き残るアイデアの数は、あなたの資金力や運用方針によります。
 1銘柄しか投資できないのであれば、100の最終的な結論や投資判断が出来ても、99の結論は無駄になります。ですから、資金量が多くなれば多くなるほど、アイデアの数が重要になります。

 そういう理由で、機関投資家といわれる大きな投資家は、何人ものアナリストを雇って、調査チームを設置して、取材を毎日のように行っているのです。


 前回は、アイデアは、知識量に比例するといいました。

 そして、今回は、アイデアは、取材量に比例すると書きました。

 アイデアの数は、単純な知識量×取材時間に比例します。
 そして、アイデアの質は、理解力と関連する専門知識によるのです。

 アイデアの創出は、知識と取材(=フットワーク)によるということです。
 また、取材を通して、知識が習得できるという関係にも成り立ちます。

 取材を通して、理解を深める。それがまた、アイデアの源泉になる。
 そういう増殖過程を繰り返して、アナリスト経験という経済価値が高まっていくのです。

(つづく)


山本 潤
スロー・インベストメント2004
〜ゆっくり考え ゆったり投資〜

このコンテンツは、特定の銘柄を推奨するものではありません。アイデアというものは、単なる思い付きの部分も多く、投資判断を導くには未成熟・不十分・不正確なものです。ここで紹介しているようなレベルのアイデアでは、投資の役には立ちません。内容についても、関係者との立ち話が中心なので、わたしの取り間違いや聞き違いも含まれているかもしれません。内容の正確さを保証するものではありません。


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億の近道2004/01/20


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                 2004/01/20号
             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週4回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。火曜日版は証券・金融業界に身を置い
ている人間に加え、個人投資家も執筆に加わっています。各種分析や銘柄を参
考にして、「億」の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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 −本日の目次−(本日の担当:IF山本&石川凛&彼岸先生&村田雅志)

  ◆コラム「CES ラスベガスより」:IF山本
  ◆コラム「新連載:個人投資家の不動産投資」:石川 凛
  ◆コラム「新連載:技術を評価できる個人投資家の養成講座」:彼岸先生
  ◆コラム「景気の転換点と株価の転換点」:村田雅志

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◆コラム「CES ラスベガスより(家電ショー)」

 2004年1月8・9日と野村證券さんのお誘いがあり、ラスベガスのCE
Sという家電の展示会に参加しました。2000社を超える展示があり、盛況
でした。わたしは、野村證券主催のツアーに参加しました。ご関係者の方々、
その節は、大変お世話になりました。あらためて、御礼申し上げます。

 ショーでは、たくさんのフラットパネルが展示されていました。
PDP、LCD、プロジェクションTVなどが競い合っていました。

■大きな市場が創出されつつある■
 フラットパネル市場は、大きな市場になるでしょう。
各企業のプレゼンテーションを聞くと、去年の2倍とか3倍の数量を期待して
いるところが多く、非常に明るいムードに包まれていました。
数量が年で2倍3倍になり、数年先には5倍とか10倍という市場が現れると
いう期待が高まっています。テレビのメーカーだけではなく、PCメーカーも
同様に恩恵を受けるということを前号では書きました。

■画質の向上、画面の大型化、スペースの節約■
 CRT(ブラウン管)にないフラットパネルならではの特徴があります。
消費者にとっては、フラットTVは、高い画質やおおきな画面だけではなく、
省スペースをも実現するからです。それが消費者を刺激している面があるかも
しれません。特に、省スペースは、東京やNYでは大きな要素になります。
たとえば、NYでは、20平米程度のアパートが3000万円程度することも
あります。そのため、部屋に大型のCRTを置くことは、スペースの関係上も
無理がありました。その上、大きなCRTを至近距離で見るのは目が疲れます。

 ところが、フラットパネルの場合、数十センチほど、余分に距離がとれるこ
とで、大きな画面を見れるようになります。20平米のうち、1平米のスペー
スが節約できれば、それだけで数十万円のコストカットになります。

 同じ事が80平米程度のマンションにもいえます。
20平米のリビングルームで壁掛け大型TVを見ることは、多分、22平米の
リビングでCRTを見ることと同じ感覚かもしれません。部屋が広く、画面が
大きくなることは、コストに直せば30万円程度の意味は十分あるといえるで
しょう。

 フラットTVの本源的な価値には、CRTを置き換えることによる土地の値
段も含めると、ユーザーのニーズは極めて強いといわざるをいません。

 高画質は、デジタル放送が始まり、米国でも多数を占めるケーブル放送がデ
ジタル対応が始まりつつあるので、消費者は高画質を楽しむ素地が出来つつあ
ります。

 CRT(ブラウン管)では、37インチ以上の画面は難しいといわれている
ようですが、展示会では、80インチのプラズマや57インチの液晶がありま
した。
CRTでは実現できない大きさが可能になったのです。

 これは、材料メーカーにもよいことで、たとえば、半導体などは、年々、同
じ機能であればチップサイズが小さくなるので、材料メーカーは苦労します。
しかし、フラットパネルの場合は、年々、サイズが大きくなるので、より多く
の材料を使うことになります。メーカーにとって、材料費は大きな問題になる
でしょう。

■パネルの供給(サプライ)のボトルネック −液晶TVの場合■
 液晶の場合、シャープの第6世代のガラスサイズは32インチのパネルが8
枚とれるということですが、通常の第4世代の場合、1枚のガラスから取れる
枚数はぐっと少なくて2枚程度と聞いています。これが15インチのPCモニ
ターであれば、やはり8枚程度は取れるわけですから、大きなサイズに移行す
れば、必然とパネルの生産能力が落ちてしまいます。そこで、パネルメーカー
は大きな工場を建てて、どんどん大きな基盤で生産しなければ需要を満たせな
いと考えています。その全部の計画をまじめに供給の要素にするとかなりのサ
プライになります。一部の方は、それを見て、価格の急激な低下が与える悪影
響を今から心配しています。ただ、大きな工場は、動き出したばかりですから、
わたしは、心配をするのは、まだ先ではないかと思っています。先ほど述べた
ように潜在的な需要も強いということもありますが。

 一枚のガラスから少ない枚数のパネルしか出来ないことは、歩留まりにも悪
影響を及ぼします。たとえば、ガラスのある一部だけが欠陥がある場合、8枚
取りならば、1枚がだめになるだけですが、2枚取りならば、貴重な2枚のう
ちの1枚が駄目になってしまい、歩留まりは急低下します。下記の式からは、
パネルメーカーは、ガラス基板を大きくすることで、取れ数と歩留まりの両者
を一度に高める戦略をとるのは当然のことであることがわかります。

パネルの供給数 = 1)パネルのガラス1枚からの取れ数×2)歩留まり
1)は基盤の大きさ÷パネルの大きさという割り算
2)は欠陥の数と重度と分散の状況によります。
ただ、パネルの取れ数を多くすることで、致命的欠陥による歩留まりの低下を
避けることができるはずです。

ただし、2)は、それぞれのパネルメーカーの腕の違い、プロセス技術の違い
によって差が出てくるものです。

液晶TVの供給数量は1)と2)の掛け算ですから、取れ数が半分になり、歩
留まりが半分になると、供給数量はわずか25%になります。そこで、できる
だけ多くの取れ数がとれる超大型ガラスを導入して、歩留まりの低下を防ごう
という戦略をパネルメーカーはとることになりました。ところが、大きなガラ
スを扱うこと事体が起こす固有の問題が新たに生じてしまいました。それで、
大きなガラスサイズを使っても、なかなか歩留まりが上がらないという問題に
パネルメーカーは直面しています。

■フラッシュメモリーカードとHDDカード■
 松下によるSDカードの宣伝は面白いものがありました。
MPEG4カムコーダー。名刺のようなサイズで、動画が録画ができる。テー
プやDVDで録画するのではないため、小型化ができ、デザインがよく、軽量
化と低消費電力を実現していました。SDのスロットをPDPやLCDテレビ
に搭載して、カードを通して、動画を面倒な接続なしに、TVから再生できる
もので、面白いと感じました。

 松下では、現在、1GBのフラッシュメモリーカード(SDカード)を実現。
来年2005年には4GBのSDカードを市場投入
2006年ごろ、32GBを投入意向。
フラッシュメモリーの問題はコストのみです。

 究極的には、HDDがないノートPCも可能です。2006年ごろには、フ
ラッシュメモリーでHDDの機能を代替した製品が投入されるかもしれません。
HDDがなければ、バッテリーが今よりは1時間は長持ちするのではないでし
ょうか。現状で3時間のものが、HDDを省くことで、4時間になります。さ
らに、すべてをネットワークで処理するようになれば、DVDやCDさえも不
要になります。そうなれば、さらに1時間はバッテリーが長持ちするようにな
ります。電池の容量やPCチップセットの低消費電力化が進めば、20時間、
30時間のバッテリーが現状の電池でも可能になるのかもしれません。持ち運
びも楽になります。そして、落とすと壊れてしまうHDDと比べると耐久性も
上です。

 ところが、HDD陣営も、1インチという超小型HDDで4〜5GBクラス
を投入しています。これが米国で大ヒットしました。アップルの製品(iPo
d)ですが、たくさんの楽曲をHDDにダウンロードして、MDのように聞く
わけです。HDDカードも今、急激に拡大している市場です。

 DVDやMDも負けていません。DVDレコーダーはもっとも話題性の高い
製品のひとつです。MDでは30時間録音できるものなどが発表されています。

 長い目で見れば、フラッシュメモリーの優位性は動きませんが、HDDも据
え置きのセットではしぶとく生き残るでしょう。
そして、友人へのプレゼントや自分のライブラリーとしては、DVDやMDは
しぶとく生き残るかもしれません。

1)据え置き型の製品→HDD
2)ポータブルな製品→フラッシュ
3)他人へのプレゼントや配布や自己ライブラリー向け→DVD、MD
という感じですみわけが進むのではないでしょうか。


アイデア1)

「フラッシュメモリーの普及。多くのカムコーダー、ノートPCでモーター機
能が省かれる。録画などをチップで行う。」

候補
SDカードの松下など、カードメーカー
フラッシュメモリーの半導体メーカー
NANDフラッシュ; 東芝、三星
ANDフラッシュ ; ルネサス

取材
投資家の質問 ;SDカードは儲かるのか?
松下の回答 ;儲かる。企画を提唱している。ライセンス・ロイヤリティが入
る。不正コピーなどの防止などの対策がしっかりしているため、特別なフォー
マットが使われている。ドライバーからの書き込み方などに工夫があるため、
トレードシークレット+IP(知的財産)で差別化ができる。

示唆
★ 半導体の微細化による低コストが進む→製造装置
★ 設備増強 →半導体の製造装置

 さらに、フラッシュは、DRAMに代わって、テクノロジーを引っ張ってい
くドライバーになっています。なぜならば、セルというメモリーの最小単位の
構成がより単純だからです。DRAMにはキャパシターという電荷保存のため
の容量が必要になり、容量は面積と絶縁膜厚に比例するので、微細化に限界が
あるのではないでしょうか。
キャパシターを使わないフラッシュメモリーでは、そのようなキャパシター面
積の制約を受けません。しかし、フラッシュは、その内部で、書き込み電圧が
比較的高いために、DRAMに比べると圧倒的にトランジスタの種類が多くな
ってしまいます。電荷を閉じ込めたり、高い電圧に破壊されないために、膜は
ある程度の厚さを保たなければなりません。そこで、デザイン上の制約は、膜
と比較的高い電圧を扱う(大きな)トランジスターということになります。微
細化とは、低電圧を扱うことですから、微細をしながら、大電圧をこなすとい
う難しさが出てくるのです。

 DRAMの場合は、キャパシタに電荷のあるなしで、0と1のデジタルを達
成します。ところが、キャパシタの大きさが電荷をとどまる時間を制約してい
ます。キャパシタを小さくすると、電荷はより短い時間しかキャパシタ内に留
まれないため、リフレッシュの電圧をかけ続けています。いわば、電荷の状態
としては、安定的でないわけです。

 しかし、フラッシュの場合は、膜の内部に電荷を流し込み、閉じ込めるだけ
ですから、キャパシタほどの面積を食いません。また、流し込む電荷の量を制
御することで0か1かだけではなくて、8つや16個の段階に細かくコントロ
ールすることで、多値メモリーという荒業ができるかもしれません。この多値
が達成できると、容量は飛躍的に増えるはずです。実用化はまだされいません。

 フラッシュの拡大で恩恵を受けるのは、多数ありますが、アドバンなどのテ
スターが面白いのではないかなとふと思いました。なぜなら、DRAMと違い、
フラッシュは、一時的な格納庫ではなくて、消えてはならないものを扱う場合
もあるからです。
 そうなると、テストを入念にしなければならないのではないでしょうか。た
だでさえそうなのに、多値になれば、テストの負担は圧倒的に増加するのでは
ないでしょうか。

⇒ところが、株価は、すでに高い!!!


アイデア2)

メモリーカードとしてのHDDのさらなる拡大
HOYAなどのガラス基板、日本電産などのモーター、TDKなどの磁気ヘッ
ド、NOKなどのフレク基盤など、HDD関連銘柄への影響の試算


アイデア3)

モーターが不要になってくると、ダメージを受ける会社もある。
ローム(ドライバーIC)、マブチ、日本電産、ホール素子関連など。

 モーターは一方で自動車などを中心に搭載個数が増えている分やもあります。
総合的に考えて結論を出す必要があります。

 自分のアイデアは、無知による一方的な思い込みの部分があるものです。
わたしのアイデアも取材を重ねなければ、このままではピント外れのはずです。

そして、取材をして、さらに分析を深めていくという手順をとるわけです。


■アイデアの増幅とアイデアの進化の過程■

 1)アイデア→2)取材→3)取材からさらに新しいアイデアやより洗練さ
れたアイデアが生まれる→4)取材→ 〜中略〜→ 結論

 このように、取材から、さらに新しいアイデアが生まれることも多く、取材
は株式投資にとって欠かせない手順のひとつになっています。

 なぜなれば、取材によって、誰から基幹部品を買っているか、誰が競合相手
なのかを知ることができ、新しい名前の数だけ、アイデアが増えてしまうから
です。

取材→アイデア 。アイデア→取材。このように、アイデアは、形を変えて進
化して、最終的に、株式投資の結論を導くことになるのです。

 アイデアは、取材という触媒を通して、増幅され、取材というフィルターを
通して、さらに洗練され、進化していきます。たくさんのアイデアが生まれ、
死んでいきます。生き残ったアイデアから、さらにたくさんのアイデアが生ま
れ、そして、多くは死んでいくのです。生き残るアイデアの数は、あなたの資
金力や運用方針によります。1銘柄しか投資できないのであれば、100の最
終的な結論や投資判断が出来ても、99の結論は無駄になります。ですから、
資金量が多くなれば多くなるほど、アイデアの数が重要になります。そういう
理由で、機関投資家といわれる大きな投資家は、何人ものアナリストを雇って、
調査チームを設置して、取材を毎日のように行っているのです。

 前回は、アイデアは、知識量に比例するといいました。

そして、今回は、アイデアは、取材量に比例すると書きました。

 アイデアの数は、単純な知識量×取材時間に比例します。そして、アイデア
の質は、理解力と関連する専門知識によるのです。

 アイデアの創出は、知識と取材(=フットワーク)によるということです。
また、取材を通して、知識が習得できるという関係にも成り立ちます。

 取材を通して、理解を深める。それがまた、アイデアの源泉になる。そうい
う増殖過程を繰り返して、アナリスト経験という経済価値が高まっていくので
す。
(つづく)

山本 潤
スロー・インベストメント2004
〜ゆっくり考え ゆったり投資〜

このコンテンツは、特定の銘柄を推奨するものではありません。アイデアとい
うものは、単なる思い付きの部分も多く、投資判断を導くには未成熟・不十分
・不正確なものです。ここで紹介しているようなレベルのアイデアでは、投資
の役には立ちません。内容についても、関係者との立ち話が中心なので、わた
しの取り間違いや聞き違いも含まれているかもしれません。内容の正確さを保
証するものではありません。

===================================

◆コラム「新連載:個人投資家の不動産投資」

【編集人より】
 前回まで「運が実力のすべて」を好評連載していた石川 凛さんですが、
今週から自身の体験を踏まえた不動産投資について書いて頂くことになりま
した。以前もご紹介した通り、石川さんは一般の個人投資家です。掲示板で
も「リスクテイカー」という名前で精力的に書き込みもされていますので、
そちらも併せてご覧いただければと思います。(ぢ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−

石川凛です。「ツキについての連載」が終了しましたが、お願いして不動産投
資についての考え方をご紹介させていただくことにしました。

 億の近道のオン・ザ・ウェブの掲示板では、いろいろ発表させていただいて
いますが、やはり順序だって説明した方が理解していただきやすいので、メル
マガで連載させてたただくことにしました。

 私のやっている不動産投資はワンルームマンション投資です。昭和62年に
最初に買ったワンルームマンションは新築でした。そして立て続けに3室新築
ワンルームマンションを購入しました。

 もちろん若かったので現金で買う資金は持ち合わせておらず借金を利用しま
した。投資にレバレッジを効かせたわけです。その当時もワンルームマンショ
ン投資はかなりリスクの高い投資と考えられていましたが、私は株式投資もは
じめていてビギナーズラックでかなり稼げていたので、リスクの高いといわれ
ていたワンルームマンションに投資することができました。そしてその3室目
を買ったあとから東京の不動産バブルが名古屋や福岡に波及してきて一年ちょ
っとで、ワンルームマンションの価格が暴騰し含み益が4000万円近くに膨
れ上がりました。(笑い)

 多くの投資家が味を占めて借金で不動産を買いすすめて、バブル崩壊後破綻
していきました。しかし私は邱永漢さんの教えに従って、収入で借金の金利を
返せないような投資はしないという鉄則を守ったので生き延びることができま
した。

 いま私は「株で儲けて現金で不動産を買おう。中古ワンルームマンションを
買おう」というスローガンを掲げています。経済的独立をするためと、株で安
定的な利益を得るためには中古ワンルームマンション投資が一番手ごろだと考
えているからです。けして不動産でキャピタルゲインをねらっているわけでは
有りません。自分の自由な時間を確保するために、そして株で儲けるための精
神的な安定を得るために中古ワンルームマンション投資が一番いいと考えてい
るからです。

それでは不動産投資に対する私の考え方をご紹介します。


●安定的にキャッシュが流入するシステムを作り上げる

 いま1億円を定期預金で運用した場合、5年定期で運用しても年間の利息は
税引前で15万円程度、税金を引かれたら12万円ほどにしかなりません。つ
まり定期預金の運用ではとても生活していくことはできないということは前の
章でもお話ししました。

 目標はあくまで年収3000万円です。しかし3000万円稼いでも300
0万円使ってしまったら何時までたってもお金は貯まりません。世の中に1億
円程度の資産を持っている人はごろごろいます。しかしほとんどの人々の生活
は本当に質素です。派手なところは有りません。そのような質素な生活態度だ
からお金が貯まったともいえるのです。

 私も年間収入の目標は高く置いています。しかし実際に使う生活費はそのう
ちのほんの一部です。つまり年間360万円あれば夫婦二人で生活することは
可能だと思い実行しています。子供さんのいる方はこの金額を基礎として、家
族が一人増えるごとに60万円上乗せすればいいのではないでしょうか。その
前提で不動産収入を得ていくのがいいのかを具体例をあげて検討していきたい
と思っています。

 安心して暮らしていくためには、毎月きちんと安定的な収入が入ってくるの
が理想的です。私たちサラリーマン家庭は給料という安定収入で生活するクセ
がついているので、毎月の収入に変動がある自由業の方の収入パターンにはな
れていません。

 家庭生活ばかりでなく、会社を設立し事業を開始する場合も、安定的なキャ
ッシュ・インのフローを作り上げることができるかどうかが、企業を存続させ
る決め手となります。「安定的な収入」というのがキーポイントとなるのです。

 資産運用の手段というと、いろいろ有るように思うかもしれませんが、素人
が安心して投資できるものというと預貯金、債券、株とその応用商品、金、不
動産くらいのものではないでしょうか。そのなかで最も安定的で高利回りの資
産運用手段は何かというと、中古ワンルームマンションに投資して賃貸収入を
得るのが一番いい投資手段だと、私は考えています。そして実際に投資を行な
っています。資産形成で積極的に財産を増やす方法は株式投資です。

 しかし株式投資では収益を安定的にあげることは難しいのです。ある月に3
00万円儲けた。次の月は200万円損をした。しかし翌月は100万円儲け
たということがざらにあります。どんなに努力しても株式投資の収益を完全に
コントロールすることは不可能です。だからまず株式投資で資金を稼ぎ、その
一部を不動産投資に投資してコントロールされた安定的な賃貸収入を得ていく
ことは長期的な資産形成には不可欠な方法だと考えています。

 日本の不動産投資は非常に難しい状態になっており、投資できる不動産や投
資できる地区は限られてきています。しかし経済的独立を果たし自分の時間を
自分が自由に使えるようにするためには不動産投資、特に中古ワンルームマン
ション投資が一番確実で簡単な方法です。

 いま本屋さんに行くと、多くのサラリーマン仲間の方がアパートに投資して
資産を築く手法を紹介されています。私もこれらの本は一通り読ませていただ
いています。しかしリスクテイカーを自分のハンドルネームにしてりスクを果
敢に取ることにしている私でも地方のアパートには怖すぎて投資する気になれ
ませんでした。

 なぜ地方のアパートに私が不安を抱いたかというと、まず投資額が大きくな
り借金を利用しないと投資できないことが一番大きな理由です。そしてその大
きな金額を投資したアパートが、自分の思惑に反して、テナントを集めること
ができないようになると、借金を負っているだけに破綻への近道となってしま
うからです。

 自分の住んでいない地方の賃貸情況に精通できるわけが有りません。そんな
上手い話があれば、地元の不動産業者や投資家がまず投資しているでしょう。

 表面的には問題なく見えても、また投資したときにはまったく問題がなくて
も、地方には土地が余っていますから地主が地代ゼロの土地にアパートを建て
て競合者になることが良くあります。コストが低い競争相手ですから、土地ま
で買っているサラリーマン投資家には太刀打ちできません。金利がなければ対
抗できますが金利があるとどうしようも有りません。自分のための投資が金融
機関への金利支払のための投資に代わってしまう可能性も高いのです。そして
1室、2室と空室ができたらもう首が回らなくなる可能性すら出てきます。

 私たち経済的独立を目指す投資家が行なうべき不動産投資は借金をしないこ
とが大切なのです。借金は当たり前ですが人のお金で返さなければならないの
です。借金がなければ投資額がゼロになってもやり直すことができます。しか
し借金を負って失敗したらマイナスからの出発になります。自分の自由になる
時間を取り返すための投資が、更なる時間の奴隷化へのステップとなっては救
われません。だからまず借金を利用しなくてもいい不動産投資を考えて実行し
ていく必要があるのです。
(石川 凛)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「新連載:技術を評価できる個人投資家の養成講座」

【編集人より】
 さて、新連載第2弾です。執筆者の彼岸先生は、億近ゼミの1期生で本職
は現役のエンジニア、一般の個人投資家です。これから1年間、技術を軸に
わかりやすく執筆して頂きます。ホンモノのエンジニアが語る技術は、きっ
と読者の方々の投資に役立つものと期待しております。それでは連載開始で
す!(ぢ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−

●はじめに

−−− 身近な携帯電話機を取り上げて −−−

 携帯電話機の普及率と定着の良さは、かつての電卓、ウォークマン、ラジカ
セを凌駕していると思います。感覚的にも、数値的にも。

 さて、『技術を評価できる個人投資家の養成講座』と銘打って始まります本
講座は、どんな方法が一番とっつき易いか、感覚的に捉えるにはどういう風に
すると良いか、いろいろ考えました処、携帯電話機が、もっとも身近でとっつ
き易く、感覚的に捉え易いのではとの考えにいたりました。

 仕事に、遊びに、電車の中でも、ファーストフードでも、友達と話している
時でさえ、携帯電話機は常に、傍らにいます。見た目は、色々違いますが、基
本的な中身は同じで、これをなんとかわかり易い様に説明できれば、皆様の技
術の理解への手掛かり、足掛かりになるのではと考えた訳です。

 そこで、携帯電話機を理解してみましょう。というのがこの講座の具体的な
内容です。この養成講座を終えたころ携帯電話機のアウトラインがつかめ、部
品構成がわかり、その部品の形、作り方、更には、似たようなものを類推でき
るところまで行きたいと思っています。

 携帯電話機をまず理解して、その知識に肉付けしていくイメージで考えてい
ます。一本の幹をしっかりとつくり、その幹に、枝を一本一本はやしていく。
どんどんはやしていって、最後に葉っぱが生えていくイメージです。更には、
どんどん根っこも生えていき、となりにもう一本木が生える様になったりすれ
ば、技術の知識はかなりしっかりしたものになるでしょう。しっかりした一本
の携帯電話機の幹のとなりに、別の技術分野の木が生えている。そしてどんど
んそんな木を育てていく。そんなイメージです。

 その幹を一緒につくりましょう!わたくしも、勉強がたりません。判ってい
るつもりとか全然わからないこともたくさん出てくるでしょう。そして自分だ
けが判っているだけではいけません。みなさんにわかり易く説明出来なくては
意味がありません。

 皆さんにわかってもらってナンボだと肝に銘じて本講座を進めて行きたいと
思います。
 少しでも疑問があれば、メールにて質問をして下さい。学校の授業や講義の
様に、講義が終わって、勇気を振り絞って先生の処へ、質問しにいくわずらわ
しさは一切ありません。名前も匿名で構いませんし、質問する時の一種の気後
れ、恥ずかしさは、メールですので、随分薄れると思います。質問は、公開し
ない方向ですが、講義を進めていく上で良い刺激になったり、建設的であれば、
その都度、公開するかどうかは、考えて行きたいと思います。どうしても公開
してほしくない方は、その旨をご記入ください。
(注:質問・要望メールは chikamichi_oku@hotmail.com まで)

 又、その道の専門家も沢山いらっしゃると思います。そこで、お願いしたい
のは、大変勝手なお願いで申し訳ありませんが、ここは違うんじゃないか、こ
こは、こういう説明の方がわかり易いのではないか等の意見を伺いたいのです。
双方向のやり取りで、お互いの理解も深まり、どんどん本講座も内容の濃いも
のになっていくと信じているからです。

 今回は、部品を中心にお話をしていきたいと思います。その製造業(メーカ)
がどのような部品をどうやって作って、メーカは何をしているのか、新製品は
どうしてよいのか、メーカは何を努力しているのか、などメーカ全体を掴むこ
とは、投資判断の有力な武器になるのです。投資判断をする際のツールにはP
ER、PBR、BPSやその他の指標、ファンダメンタル、テクニカル、会計、
マクロなどなど色々ありますが、これらのツールのひとつに、『技術の評価』
を加えるということ。それをお手伝いできればいいなと考えています。

 わたくしは、わからないということはリスクだと思います。わからないこと
をなくすことによってリスクが減ると考えています。

 最後に、構想段階ではありますが、本講義が終わってからは、興味ある又は
市場を賑わしている製品、部品の工程(部品をつくる過程)の想像し、何が問
題で、人が何人必要で、どれぐらいのコストがかかるか、単価をいくらに設定
し、利益がいくら、まで予想出来る様になるための講座ができないかと考えて
います。

 最後になりましたが、この一年間のスケジュールを億近掲示板のライブラリ
の方へ貼り付けておきますのでご参照下さい。
http://club.www.infoseek.co.jp/club.asp?cid=l0600001

これから一年間どうぞよろしくお願い致します。
(彼岸)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「景気の転換点と株価の転換点」

皆様こんにちは。村田です。株価は今日も好調を維持しました。日銀が(予想
外に)当座預金目標を30〜35兆円に引き上げるなど、政府・当局の姿勢は、
今後も景気や株式相場に配慮した運営となりそうです。

日本景気については、相変わらず外需依存体質から抜けられない状況が続いて
おりますが、日本が依存している米国・中国景気は堅調さを維持しています。
米国景気の先行きについては、相変わらず悲観論が伝えられますが、どう考え
ても実質GDP成長率が4%を下回ることはなく、(油断大敵とはいえ)ここ
半年くらいの日本景気は、外需に寄りかかりながらも成長を続けると見込んで
います。

では株式市場のほうはどうでしょうか?株価は先行期間が6〜9ヶ月くらいの
景気の先行指標ですので、仮に株価の先行期間を9ヶ月とし、景気が1年後く
らいに失速するとすれば、株価は夏前には調整局面に突入することになります。

だけど、もし株価の景気に対する先行期間が6ヶ月だったらどうなるでしょ
う?景気失速のタイミングが同じ1年後としても、株価はあと半年くらい好調
を続けることになります。

じゃあどっちなの?だからトップダウンはあてにならないんだよね、等々の声
が聞こえてきそうですが、そうでもないのです。今述べたことは、景気と株価
の関係を「ざっくり」とみた場合であって、もう少し精緻に分析すると、それ
なりに有益なヒントを得ることができるのです。

例えば、景気の転換点と株価の転換点の関係をきちんと数値解析すると、株価
(ここでは先週も紹介したTOPIX)の転換点も計算することができます。

   ボトム       ピーク      期間
年  月 TOPIX  年 月  TOPIX  拡張  後退 全期間
1970 12 148.24 1973 01  410.93  25  21   46
1974 10 264.46 1981 08  596.74  82  12   94
1982 08 523.53 1989 12  2859.57 88  32   120
1992 08 1207.73 1994 06 1684.01  22  12   34
1995 06 1223.73 1996 06 1690.59  12  28   40
1998 10 1023.68 2000 02 1711.97  16  38   54
2003 04 791.55

ご覧のとおり、1974年10月〜1981年8月と1982年8月〜198
9年12月の2期間を除くと、TOPIXのボトムからピークまでの平均期間は、
おおむね19ヶ月となります。よって、今回のボトムである2003年4月に、
平均拡張期間である19ヶ月を機械的に当てはめると、2004年11月が
TOPIXの次のピークとなる、と見込みがたてられます。

もちろん、これはあくまで「機械的な」試算ですし、実際にはTOPIXではな
くセクター平均株価や個別銘柄で同様の方法を適用し、複合的に考える必要が
あるのですが、これだけでも、参考情報としては、それなりに使えるのではな
いかと思っております。

先週の本欄で、「うわ〜テストだ大変だぁ」と書いたところ、多くの方から励
まし(もしくは心配)の声を頂きました。ありがとうございます。テストので
きは(当たり前ですが)あまり良いものではありませんが、きっと単位はくれ
ることでしょう。

これまでは、本業や大学院などで皆様にあまり有益な情報をお伝えできない状
況が続いておりましたが、22日の最後テストを乗り切れば、セクターに関す
る分析作業にもう少し時間を費やすことができると思います。これからは、私
の得意分野である「景気とセクターの関係」に留まらず、セクターを(ボトム
アップにしろトップダウンにしろ)分析する際に必要となる知識やポイントも
整理しながら、皆様にお伝えしていきたいと考えております。今後ともお付き
合いのほどお願いいたします。

村田雅志(むらた・まさし)

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投資アイデアの創出 その2〜具体例から〜




スローガン〜ゆっくり考え ゆったり投資〜

本日の内容
■プロセス1 アイデア■
■プロセス2 取材■
■プロセス3 結論 1)■
■プロセス4 結論 2)■
■まとめ1 アイデア→取材→結論■
■まとめ2 株式投資の基礎学力■


■プロセス1 アイデア■

 前号では、日経エレクトロニクス(以下NE)を読んで、気が付いたアイデアを実例として列挙しました(前号を参照してください)。
 ⇒ http://okuchika.net/?eid=8652

 良質な雑誌には、最新の業界動向や技術動向、そして、注目されるトピックが満載されており、株式の投資のアイデアの有効な源泉になるものです。

!→良質の業界雑誌は、よいアイデア源になる

 前号のアイデアのひとつは、パーソナル・コンピューターの大手、デル・コンピューターが液晶テレビなどのフラットパネルTVへ意欲を持って参入してくることです。そこで問題になるのが画質が十分かどうかということでした。PCモニターとTVは違うプロダクトだからです。NEでは、画像処理やビデオ信号処理をPIXCEL WORKS(ピクセルワークス、以下、PWと略)などの海外の画像ICメーカーを取り上げていました。彼らがデルに提供している画像技術の善し悪しが今後の鍵を握るだろうということが前号で紹介したNEにありました。

ここでのアイデアは、こうです。

アイデア
!→PCメーカーとして大成功を収めたデルが、テレビメーカーとしても成功を収めることができるなら、デルは「買い」かもしれない。しかし、画質などは十分なのだろうか。


■プロセス2 取材■

 アイデアを確かめるために、取材をします。
わたしは、直接、PWの方に取材しました。たまたま、ラスベガズの2004年の家電ショウ(CES)に参加しました。そこにいたPWのエンジニアをたまたま話をすることができました。日本でもシーテックやいろいろなショウが開かれます。そういうところで、取材するのは有効な手段です。また、PWへ直接電話して、聞いてもいいでしょう。そういうとき、英語が問題になりますが、もし、日本に事務所があるなら、日本の事務所に日本語で電話をかけてみるのもいいかもしれません。

 PWには偶然出くわしました。驚いたことに、彼らは、CESの台湾や中国のパネルメーカーのブースを回っていました。特にいい絵を出しているアジアメーカーに声をかけていました。わたしは、いい絵の出せるアジア企業には本当に興味がありました。いわば、同じ興味を持ってCESに参加していたのです。技術を持ったアジア企業はあまりいません。しかし、たまたまSKYWORTHというHKの企業(経営者や技術者は松下出身の方です)は、日本やオランダの技術を受け継いでいましたので、いい絵を出していました。そのブースを取材していたら、ばったりとPWのエンジニアに鉢合わせました。すばらしいことに、ブースには、SKYWORTHのCEOや工場長もいらっしゃって、十分な取材をすることができました(ここでも松下の技術がアジアに流出していることが確認できました)。

 さて、PWは、なんとフィリップスやソニーへも画像エンジンを供給しているということです(もちろん、多くの機種の中の一部ではありますが)。


■プロセス3 結論 1)■

 これを聞いて、フラットパネルの分野でデルは必ず成功できるだろうと確信を持つことができました。TV信号処理や画像処理といっても、毎年、大きな進歩のある分野です。PCメーカーやアジアメーカーが何を考えているのかを知ることができたわけです。

 さて、デルのCESのブースは、やりたいことがはっきりわかるよい展示でした。30インチのLCDテレビが展示されていました。

→十分なブランドと販路を持つデルは有力なフラットTVメーカーとなり得る。

 わたしは、今、米国の大学院で信号処理の授業を履修していましたからわかるのですが、画像処理はもっとも人気のある講義のひとつなのです。多数のエンジニアが毎年輩出されています。米国も負けず劣らず、ソフトウエア処理をIC化することが得意な国です。日本が将来にわたって優位性を維持できるかは予断を許さないところです。


■プロセス4 結論 2)■

 多くの日本企業がすばらしい展示をしていました。画質に対するこだわりと消費者が使いやすい操作性のよさが、日本企業の展示では目に付き、日本ブランドの評価の高さが確認できました。

 ブランドやテクノロジー別にすみわけが上手くできています。

 価格はブランドと画像などの品質に比例しています。
テクノロジーではPDP、液晶、プロジェクションTVともはっきりとしたすみわけがあります。

 株式投資では、どちらがいいかという議論をしがちですが、いまのところは、誰が究極の勝者かをあえて決めてしまわないで、「フラットパネルは非常に大きな市場になる。どの企業も勝てる可能性がある」というスタンスでよいのかなという感触を得ました。

→大規模な市場が創出されるため、今回は、全員が勝利できる可能性がある。


■まとめ1 アイデア→取材→結論■

 このように、雑誌からのアイデアをもとにして、取材を行い、あるいは、インターネットのサイトから情報を選び取り、分析して、結論を出すという作業をすることで、株式投資の成功の確率を少しでも上げていく努力をするのです。


■まとめ2 株式投資の基礎学力■

 ところが、アイデアを出す段階で、どうしても、必要な基礎的なロジックや基礎的な知識が必要になります。

 たとえば、今回の場合では、デルがどうして脅威になりえるのか(基本的に個別の会社がなにをしているかという理解と知識)、あるいは、PWがどうして重要か(テレビという製品の理解やテクノロジーへの理解)、あるいは、どういうメーカーが乱立しているのか(業界や製品市場に対する知識)。あるいは、デルにとって、テレビはどの程度の業績へのインパクトがあるのかという分析(財務分析)も必要です。

 いつか、わたしは、新聞を読まないということを言っていました。しかし、株式の初心者の段階では、わたしも、日経や日経産業などの業界新聞を読むことで、どの企業がどんなことをしているのかという基礎的な学力を数年間かけてつけていったものです。ですから、効率的にアイデアを消化していく段階では、大変な記憶力が必要になります。思えば、英語を勉強するときには、少なくとも1000や2000もの単語を暗記することは当然のことです。同じ事が投資にもいえます。コード番号や銘柄名、セグメント、セクターなどがポンポンと出てくれば、当然、株同士の結びつきから、ひとつのアイデアが、10や20の投資先の検討に結びつくことになるのです。


 そういう意味では、アイデアは、記憶力や知識量に比例するということがいえます。わたしは、多くのすぐれたファンドマネージャーを知っていますが、彼らは例外なく実に多くの銘柄のことを知っているものです。
(つづく)

山本 潤 2004年スローガン
「〜ゆっくり考え ゆったり投資〜」

〜本レポートに関する重要な事項〜
本レポートは投資教育やイベント紹介などを目的に2004年01月12日に執筆されたものです。本レポートは、個別株の売買などの投資決定を下す上での参考にはなりません。本レポートは、その正確性もしくは完全性などについては保証するものではありません。本レポートで紹介した見解などが今後変化したとしても、億の近道発行プロジェクトは、それを読者に通知する義務は負いません。

JUGEMテーマ:株・投資




億の近道2004/01/07


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                 2004/01/07号
             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週4回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。執筆陣は証券・金融業界に身を置いて
いる人間ばかりです。プロの目から見た各種分析や銘柄を参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!
 水曜版は、学習を重ねた一般の個人投資家も執筆に加わっています。いつも
の億近同様、応援をよろしくお願い致します。

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

===================================

       −本日の目次−(本日の担当:億近産業調査部)

    ◆ショートコラム「HDD」:両津勘吉
    ◆コラム「セイコーエプソン(6724)について」:両津勘吉
    ◆ショートコラム「大阪有機(4187)について」:両津勘吉
    ◆コラム「今後の億近水曜版について」:億近産業調査部 知の利
    ◆コラム「日々雑感」:億近産業調査部 C言語

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■お知らせ■

 億の近道を配信しているメルマガ発行サイトのひとつ、「Pubzine」が
2004年2月をもって終了との告知がありました。現在「Pubzine」にて
億の近道をご購読の方におかれましては、他のメルマガ発行サイトへ変更頂き
ますよう、お願い致します。

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◆ショートコラム「HDD」

 封止材トラブルで富士通HDDが大変なことになったことは、もう完全に過
去形ですね。ですが当時、某店頭公開企業社長が某外資系メーカーも問題を抱
えていると言っていましたが、どうもHDD業界には色々な問題が噴出してい
るようですね。マクスターも話題になっているみたい。
(両津)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

===================================

◆コラム「セイコーエプソン(6724)について」

 エプソンという社名を知ったのは、中島悟選手(元F−1パイロットで、現
在監督)がF−1に行く前にのっていたフォーミューラカーのスポンサーであ
ったことだ。黒と白のカラーリングが今でも印象に残る。けれど当時エプソン
という企業がどんな企業であるかは知る由もなかった。
 その後、NECの98(パソコン)が全盛期の大学時代に、エプソンの確か
286とかいうシリーズが学生には人気があったもんだ。それ以来、エプソン
の名前を意識するようになったわけだが、社会人になってからはエプソンと日
本ガイシが忘れられない。国内インクジェットプリンターのトップ企業でキャ
ノンと激しい競争をしている。

 ところが最近になって、エプソンが強インクなるものを全面に打ち出し広告
を打ってきた。この強インクってなんなの?
 今でもインクジェットプリンター用のインクは染料がメインだが、これって
紫外線下に置いておくと、どんどん劣化して最後には見えなくなってしまう
(エプソンHP上にはオゾンが色あせの原因とかいてある)。

 だけど紫外線に当てなければ見た目はとっても綺麗ということで、どこのメ
ーカーも染料インクを使っている。ところがエプソンが10月から国内で売り
出した新機種は強インクなるロゴで染料を使わず、顔料が使われている。顔料
は染料のように劣化が激しく無く、安定している代わりに画質は染料の方が上
と言われてきたが、色々な困難を乗り越えエプソンが顔料インク使用機種をい
よいよ使い始めた。かれこれ2〜3年前からエプソン研究者は必ず顔料を出す
と宣言していたが、やっと発売にこぎつけた訳だ。

 さてこの顔料のアピールをエプソンはHP上で行なっているが、そこの文章
をちょいと拝借しよう。

 ★ ★ ★ ★

「新顔料のPX−Gインクは、色を出す色材と呼ばれる成分を超微粒子化し、
発色性能をアップしました。オゾンや光に分解されにくく変わらぬ発色が続く
ので、大切な結婚式の写真なども、ずっときれいに保てます。

エプソンが開発した顔料インク粒子
ミクロン単位で色材が均一化され、透明樹脂でコーティングされています。こ
れにより、安定した用紙への定着と色再現性を実現しています。
平均粒径:約0.1μm

顔料インクのまわりを包む樹脂の高密度化により、光沢性能がアップしました。
さらに、ハイライト部分など、もともとインクの少ないところにのせるグロス
オプティマイザを採用。プリント表面をより均一にして、光の乱反射をおさえ、
美しい光沢感を実現します。また、グロスオプティマイザは、顔料をしっかり
と定着させる機能も発揮するので、普通紙でもくっきりプリントできます。
■新顔料PX−Gインクのテクノロジー
エプソンのPXインクテクノロジーが進化した新インク技術、顔料をコーティ
ングしている樹脂の高密度化、グロスオプティマイザの採用により、顔料イン
クの高光沢化を実現しました。

これまでのインクジェットプリンタで十分色域の広がったグリーンを除いたレ
ッド・ブルーインクを追加。赤や青の色再現範囲がさらに広がったことで、よ
り発色の良いプリントが楽しめます。

PX−Gインクは、フォトブラックとマットブラックの2種類のブラックイン
クを搭載。用途に合わせて自動的に切り替え、用紙の持ち味を引き出します。

PX−Gインクには、1.5plという極めて小さなサイズのインクを採用。
顔料インクは用紙上で広がりにくいという特性を持つため、粒状感の少ないプ
リントができるようになりました。
※pl(ピコリットル=1兆分の1リットル)

印刷解像度にあわせ、適切なインクサイズを選んでプリントするMSDTを搭
載。3つのインクサイズをコントロールして、写真高画質を生み出します。

カラリオは、電圧により発生させた機械振動でインクを吐出するピエゾヘッド
を採用。熱を使わないため樹脂でコーティングされた顔料インクでも、正確に
コントロールができます。

 ★ ★ ★ ★

 う〜ん、画質は良いし長持ちするし、プリンター価格も昔より凄く安くなっ
た。技術革新で良いものが安く手に入るわけか。まさにユーザーのために技術
困難を乗り越えて顔料インクにこぎつけた訳か。エプソンに感謝したいところ
ですね。

 だけど染料インクと比較してコストが上昇しているんじゃないの?
そう、どうやら染料より1割ほどコストアップ要因になるらしく、それでもア
フターの末端価格は染料価格と同程度にするというからエプソンにまたまた感
謝。本当にエプソンって良い会社ですね。
 HPで技術者がわざわざ登場して説明までしているしね。

 だけど本当にユーザーのための顔料インクを出したの???

 疑い深い私はどうも考えこんでしまいます。昨年、インクジェット用染料イ
ンクの海賊版がついに詰め替え用まで出したことを掲載しましたが、実は染料
インクは作るのはとっても簡単らしいのです。ところが顔料インクとなると話
が違ってきまして、海賊軍団もなかなか手出しが出来ない。つまり海賊にアフ
ターマーケットのインク市況(価格)が荒らされないのための手段として顔料
シフトしたのが本音でしょう。
 キャノンも顔料を研究中と思いますが、彼らはプリンタヘッドのノズルに高
周波コイルを巻きつけて電流を流すことで溶媒に熱を与え噴射していますので
溶媒を選びます。
 エプソンの圧電素子ならではの技でしょう。
 エプソンの圧電素子といえば日本ガイシが有名ですが、エプソンは複数購買
を行なっています。

 もう一つ、レーザープリンターも重合トナーなるものが浸透しつつあります
が、従来機種は粉砕トナーといわれる物です。重合トナーはキャノンやコニカ
ミノルタなどが積極的でして、このトナーを供給するメーカーも限られます。
トナーは再生業者もいますが、海賊版は中国中心に盛んなようです。これら海
賊業者をかわすために重合トナーが有効ですが、ハードの制御が難しくなると
いった問題もあるようです。
 エプソンはレーザープリンターも扱っておりますが国内中心です。エンジン
を富士ゼロックスとコニカミノルタ(旧ミノルタ)から仕入れて組み立てて販
売しており、自社エンジン搭載機種はたった1機種のみです。トナーも重合ト
ナータイプは限られ粉砕トナーが中心。かつトナーは仕入れて売るだけの商社
機能ですから、インクジェットと同じような利益率というわけにはいきません。
 エプソンにとってのレーザープリンターの位置付けは日産にとっての軽自動
車と同様で、あくまで経営資源投入はインクジェットです。

 他にエプソンといえば、やはり小型液晶の外販でしょう。モノクロSTNで
は高いシェアを有していましたが、今は世界的なカラー化でモノクロSTNは
縮小し、カラーSTNが大幅に伸び、昨年比1.6倍程度の売上を会社は見込
んでいる。
 他にTFD(Tはトランジスタ、TFDのDはダイオードでして、スイッチ
ングにダイオードを用いた)、高温ポリシリコン液晶を手掛ける。高ポリはソ
ニーが外販をやめましたね。パネルの今年度収益は携帯向けに大幅に伸びてい
ます。

 証券会社の強気なコメントばかりと証券界にいる友人が教えてくれましたが、
UBS証券の高橋さんだけはどうやら目標株価を低く見ているようですね。足
元は絶好調と大原さんが教えてくれましたが、強気スタンスで望んでいる方が
多いようですね。
(両津)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆ショートコラム「大阪有機(4187)について」

 大阪有機の株価が爆騰している。UFJつばさ証券からのレポートで個人投
資家中心の買い。会社のディスクローズは悪く、アナリストの方もさぞや取材
が大変なことであったことでしょう。
 しかしこれまた一昨年末の250円で旭化成を推奨したアナリストが数ヶ月
前に大阪有機が良いと言っていたのを思い出しました。柱状スペーサーが伸び、
Arfレジストも期待できるらしいですね。

 私はこの銘柄をなんにも知りませんが、お金があってもとても投資する気に
なれません。もう株価はかなり上げましたし、ここからパフォーマンスが期待
できるんでしょうか?
 上がるとヘッジファンドがすぐ売ってくると思われがちですが、この銘柄に
関してはヘッジファンドのショートセルはほとんど入らないでしょう。
(両津)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

===================================

◆コラム「今後の億近水曜版について」

【億近編集部より】
 以前より億近の水曜版にはプロ以外に一般の個人投資家も参加しておりま
すが、2004年を迎えるにあたり、やはり個人投資家の「知の利」さんを
中心として、さらなるコンテンツの充実を目指す事となりました。
 企業分析などのケーススタディを数多くこなし学習してきた彼らが、同じ
個人投資家へ向けて、同じ目線でより有益な情報提供を実行していきます。
今回はまずそのスローガンや考え方、方針などを執筆してもらいました。
 今後の彼らの活躍にご期待下さい。(ぢ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−

 今年から億近水曜版を担当させていただくことになりました知の利です。
よろしくお願いいたします。

 株式投資の目的を”理想社会の実現の為の投資”とし、株式投資のスキルと
してファンダメンタル分析を中心に投資に必要と考える情報を発信します。
ファンダメンタル分析については5月の決算発表前を目処に重要なポイントを
カバーし、一年で一通りの基本的な分析が可能になるようなスケジュールを考
えています。
ぜひ、ご期待ください。

今回、私が担当するにあたって下記のとおりスローガンを決めました。

lycosの億近掲示板でもメルマガには書ききれない情報を書き込んで行く予定
でおります。
疑問質問なども随時受け付けておりますので、こちらへもぜひご参加ください。
http://club.www.infoseek.co.jp/club.asp?cid=l0600001
”知の利の理想社会”へどうぞ!



<スローガン>
◎仲間と共に理想社会への投資をはじめよう!◎
◎−投資活動によって理想社会を実現する−◎

#私たちが考えていること#
1.株式投資を理想社会実現の手段ととらえる
 理想社会実現への強い思いと共に、お金もなくてはならないもの
投資対象を判断する際に、自分の理想実現に必要かどうか、というだけでは投
資機会を逃してしまう。
明らかに割安であれば、”買う→資産を増やす”結果として理想へ近づく一歩
となる。

2.理想社会の実現に必要なものは仲間である
・仲間を作ることは理想実現を加速させる!
 株式投資は勝ち負けではない、理想実現に向けた共同作業

 市場には自分と自分以外の参加者がいる。
同じ方向を向いている人もいれば、向かい合っている人もいる。
市場で機関投資家と向かい合っているとき、今までは市場での彼らの影響力が
強く、彼らがNOといえば、株価は下がり、大きな傷を受けることが多かった。
しかし、仲間を増やし、私たちのYES>機関投資家のNO とすることができれば
機関投資家を気にすることはなく、私たちのYESを強く示すことが出来る。
そうなれば企業も機関投資家ではなく、個人投資家を向くしかなくなるだろう。
同じ方向を向く(志を共有できる)仲間が多ければ多いほど理想実現は加速す
る。
同じ方向を向いた力が多ければ多いほど、強い力を発揮する。

・大きなスケールで実現するとその満足感は級数的にアップする!
 個人でもいい、企業でもいい、同じ意見を持っている人と一緒に活動し、
励ましあいながら、理想実現に向けた活動を行う。
実現できる可能性は大きく広がり、成し遂げた成果に対しての満足感は大きい。

・どうせやるなら楽しくやろう!!
孤独な株式投資から仲間との株式投資へ
お金の話をするのはなんとなくいけないことのように思われた。
しかし、社会を良くする為の投資、建前のきれい事ではなく、
本当に自分が理想とする社会を強くイメージし、
その理想社会の実現に向けた投資であれば、
もっと大きな声で堂々と語り合えるのではないだろうか
理想を語り合える仲間とならば、お金の話、投資の話を楽しく出来るだろう。
株式投資は成功と失敗の波が大きい。仲間は精神的な支えとしての役割もある。

・理想の実現によって得られるもの
投資に成功し、自分が理想とする社会を実現できたときに得られるもの、
当然、達成感、満足感はある。
それ以外に理想に賛同してくれた人たちの喜び、笑顔を得られるのではないか。
その人たちの喜び、笑顔は自分の投資の成功を称えてくれているものである。
その時に得られる、今までにない満足感も得られる。

以上、今年一年よろしくお願いいたします。
(知の利)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「日々雑感」

新年明けましておめでとうございます^^C言語でございます!

さて、本日はようやくオープンいたしました拙サイトのご紹介をさせていただ
きたいと思います。どうぞよろしくお願い致します^^

まず、サイト名のご紹介ですが、「人生を謳歌する会」と名づけました。

「人生を謳歌する会」は豊かで充実した人生を謳歌しようとする人を応援し、
相互に協力する目的の為に設立しました。

 経済的な自立を果たすために、自立した投資家として、向上する意思のある
全ての人の為に存在しています。また、世間にはお金持ちでありながら、それ
ほど幸せでない人も多いと聞きます。「人生を謳歌する会」では、お金、その
ものは、目的ではなく、手段であることを理解し、自らの人生を豊かで充実し
たものにするのみにとどまらず、社会的な使い方の出来る人を歓迎いたします。
自分だけでなく回りの人も巻き込んで幸せになれる…そんな人が集ってくれる
とうれしいです。

現在、用意しているコンテンツは…


・初めての人へ
・更新履歴
・資産運用掲示板
・雑談掲示板
・株式投資
  現在、「テクニカル分析入門」と「相場格言」を連載中です。
・私の書庫
  オススメの本を数冊ご紹介しています。今後、拡充予定です!
・その他お役立ち
  相場関係以外のお役立ち知識をご紹介していきます。
  現在「AU裏わざ」と「C’sレポート」を連載中です。
・お役立ちリンク集

などがあります。お立ちよりの際は一言で構いませんので、ご感想やご要望、
あるいは、単なる雑談を掲示板にご記入いただけると非常にうれしいです。

まだまだ発展途上のホームページですが、末永くご愛顧くださいませ。

↓「人生を謳歌する会」ウエッブサイトです^^
http://cgengo.at.infoseek.co.jp/

written by C言語 2004/01/06

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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■出版のお知らせ■

みなさん、こんにちは。
山本 潤です。億近火曜日担当の村田 雅志氏とわたくしがそれぞれ、パンロ
ーリングさんから本を出しました。

村田 雅志
▼景気予測から始める株式投資入門▼
〜個人投資家のためのトップダウンアプローチ〜
 パンローリング ISBN4-7759-9007 3300円+税 231ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990070

山本 潤
▲投資家から「自立する」投資家へ▲
 〜企業の真のPERを知り、それに打ち勝つ自分をつくる〜
パンローリング ISBN4-7759-9008 4800円+税 426ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990087

村田さんがトップダウン手法、わたしがボトムアップ手法をそれぞれ解説した
ものです。


村田さんの本の章立てはこんな感じです。
第1章 なぜ景気予測が必要か
第2章 まずは景気を予測する
第3章 マクロからセクターを選び出す
第4章 セクターから個別銘柄へ
第5章 景気予想に必要な経済統計

わたくしの本の章立ては
第1章 投資家共和国のコミュニティ広場に集合
第2章 虚構の国 E国
第3章 激動の国 P国
第4章 自己投資の国 U国
第5章 U国の心臓部へ
第6章 再び投資家共和国へ

先日、NSビルで開催した村田さんのセミナーは、超満員の大盛況でした。
そのときのお話が網羅されていますし、いろいろな統計のHPやデータの扱い
方が丁寧に解説されていて、本当にお薦めです。

また、村田さんのセミナーのDVDをNPOから販売予定です。
詳細はまたお知らせしますが、ご購入者への特典を予定しています。
お楽しみに。

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【炎氏よりPR】

 弊社では、昨年暮れから年初にかけてのリサーチ銘柄をお届けしますので
購読のお申し込みを賜れば幸いです。
 料金は年間最大で2万円。お申し込み方法についての詳細はアイリス・ジャ
パンのホームページをご覧下さい。(炎)

有料メルマガの詳細は炎氏のサイトまで。http://www.irisjapan.co.jp/

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関連Webの「億の近道on the Web」でも投資情報を提供しております。
URL:http://www.iforum.jp/okuchika/

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億近オフィシャルクラブ掲示板(無料)には、メルマガにはない執筆陣の様々
な書き込みや個人投資家の皆様の書き込みで盛り上がっております。
登録メンバーは2900名突破!まだの方は是非登録を。
億の近道オフィシャルクラブ(掲示板)
http://club.www.infoseek.co.jp/club.asp?cid=l0600001

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編集者:億の近道発行プロジェクト&億の近道ゼミ水曜編集部
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(両津)

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◆コラム「セイコーエプソン(6724)について」

 エプソンという社名を知ったのは、中島悟選手(元F−1パイロットで、現
在監督)がF−1に行く前にのっていたフォーミューラカーのスポンサーであ
ったことだ。黒と白のカラーリングが今でも印象に残る。けれど当時エプソン
という企業がどんな企業であるかは知る由もなかった。
 その後、NECの98(パソコン)が全盛期の大学時代に、エプソンの確か
286とかいうシリーズが学生には人気があったもんだ。それ以来、エプソン
の名前を意識するようになったわけだが、社会人になってからはエプソンと日
本ガイシが忘れられない。国内インクジェットプリンターのトップ企業でキャ
ノンと激しい競争をしている。

 ところが最近になって、エプソンが強インクなるものを全面に打ち出し広告
を打ってきた。この強インクってなんなの?
 今でもインクジェットプリンター用のインクは染料がメインだが、これって
紫外線下に置いておくと、どんどん劣化して最後には見えなくなってしまう
(エプソンHP上にはオゾンが色あせの原因とかいてある)。

 だけど紫外線に当てなければ見た目はとっても綺麗ということで、どこのメ
ーカーも染料インクを使っている。ところがエプソンが10月から国内で売り
出した新機種は強インクなるロゴで染料を使わず、顔料が使われている。顔料
は染料のように劣化が激しく無く、安定している代わりに画質は染料の方が上
と言われてきたが、色々な困難を乗り越えエプソンが顔料インク使用機種をい
よいよ使い始めた。かれこれ2〜3年前からエプソン研究者は必ず顔料を出す
と宣言していたが、やっと発売にこぎつけた訳だ。

 さてこの顔料のアピールをエプソンはHP上で行なっているが、そこの文章
をちょいと拝借しよう。

 ★ ★ ★ ★

「新顔料のPX−Gインクは、色を出す色材と呼ばれる成分を超微粒子化し、
発色性能をアップしました。オゾンや光に分解されにくく変わらぬ発色が続く
ので、大切な結婚式の写真なども、ずっときれいに保てます。

エプソンが開発した顔料インク粒子
ミクロン単位で色材が均一化され、透明樹脂でコーティングされています。こ
れにより、安定した用紙への定着と色再現性を実現しています。
平均粒径:約0.1μm

顔料インクのまわりを包む樹脂の高密度化により、光沢性能がアップしました。
さらに、ハイライト部分など、もともとインクの少ないところにのせるグロス
オプティマイザを採用。プリント表面をより均一にして、光の乱反射をおさえ、
美しい光沢感を実現します。また、グロスオプティマイザは、顔料をしっかり
と定着させる機能も発揮するので、普通紙でもくっきりプリントできます。
■新顔料PX−Gインクのテクノロジー
エプソンのPXインクテクノロジーが進化した新インク技術、顔料をコーティ
ングしている樹脂の高密度化、グロスオプティマイザの採用により、顔料イン
クの高光沢化を実現しました。

これまでのインクジェットプリンタで十分色域の広がったグリーンを除いたレ
ッド・ブルーインクを追加。赤や青の色再現範囲がさらに広がったことで、よ
り発色の良いプリントが楽しめます。

PX−Gインクは、フォトブラックとマットブラックの2種類のブラックイン
クを搭載。用途に合わせて自動的に切り替え、用紙の持ち味を引き出します。

PX−Gインクには、1.5plという極めて小さなサイズのインクを採用。
顔料インクは用紙上で広がりにくいという特性を持つため、粒状感の少ないプ
リントができるようになりました。
※pl(ピコリットル=1兆分の1リットル)

印刷解像度にあわせ、適切なインクサイズを選んでプリントするMSDTを搭
載。3つのインクサイズをコントロールして、写真高画質を生み出します。

カラリオは、電圧により発生させた機械振動でインクを吐出するピエゾヘッド
を採用。熱を使わないため樹脂でコーティングされた顔料インクでも、正確に
コントロールができます。

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 う〜ん、画質は良いし長持ちするし、プリンター価格も昔より凄く安くなっ
た。技術革新で良いものが安く手に入るわけか。まさにユーザーのために技術
困難を乗り越えて顔料インクにこぎつけた訳か。エプソンに感謝したいところ
ですね。

 だけど染料インクと比較してコストが上昇しているんじゃないの?
そう、どうやら染料より1割ほどコストアップ要因になるらしく、それでもア
フターの末端価格は染料価格と同程度にするというからエプソンにまたまた感
謝。本当にエプソンって良い会社ですね。
 HPで技術者がわざわざ登場して説明までしているしね。

 だけど本当にユーザーのための顔料インクを出したの???

 疑い深い私はどうも考えこんでしまいます。昨年、インクジェット用染料イ
ンクの海賊版がついに詰め替え用まで出したことを掲載しましたが、実は染料
インクは作るのはとっても簡単らしいのです。ところが顔料インクとなると話
が違ってきまして、海賊軍団もなかなか手出しが出来ない。つまり海賊にアフ
ターマーケットのインク市況(価格)が荒らされないのための手段として顔料
シフトしたのが本音でしょう。
 キャノンも顔料を研究中と思いますが、彼らはプリンタヘッドのノズルに高
周波コイルを巻きつけて電流を流すことで溶媒に熱を与え噴射していますので
溶媒を選びます。
 エプソンの圧電素子ならではの技でしょう。
 エプソンの圧電素子といえば日本ガイシが有名ですが、エプソンは複数購買
を行なっています。

 もう一つ、レーザープリンターも重合トナーなるものが浸透しつつあります
が、従来機種は粉砕トナーといわれる物です。重合トナーはキャノンやコニカ
ミノルタなどが積極的でして、このトナーを供給するメーカーも限られます。
トナーは再生業者もいますが、海賊版は中国中心に盛んなようです。これら海
賊業者をかわすために重合トナーが有効ですが、ハードの制御が難しくなると
いった問題もあるようです。
 エプソンはレーザープリンターも扱っておりますが国内中心です。エンジン
を富士ゼロックスとコニカミノルタ(旧ミノルタ)から仕入れて組み立てて販
売しており、自社エンジン搭載機種はたった1機種のみです。トナーも重合ト
ナータイプは限られ粉砕トナーが中心。かつトナーは仕入れて売るだけの商社
機能ですから、インクジェットと同じような利益率というわけにはいきません。
 エプソンにとってのレーザープリンターの位置付けは日産にとっての軽自動
車と同様で、あくまで経営資源投入はインクジェットです。

 他にエプソンといえば、やはり小型液晶の外販でしょう。モノクロSTNで
は高いシェアを有していましたが、今は世界的なカラー化でモノクロSTNは
縮小し、カラーSTNが大幅に伸び、昨年比1.6倍程度の売上を会社は見込
んでいる。
 他にTFD(Tはトランジスタ、TFDのDはダイオードでして、スイッチ
ングにダイオードを用いた)、高温ポリシリコン液晶を手掛ける。高ポリはソ
ニーが外販をやめましたね。パネルの今年度収益は携帯向けに大幅に伸びてい
ます。

 証券会社の強気なコメントばかりと証券界にいる友人が教えてくれましたが、
UBS証券の高橋さんだけはどうやら目標株価を低く見ているようですね。足
元は絶好調と大原さんが教えてくれましたが、強気スタンスで望んでいる方が
多いようですね。
(両津)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆ショートコラム「大阪有機(4187)について」

 大阪有機の株価が爆騰している。UFJつばさ証券からのレポートで個人投
資家中心の買い。会社のディスクローズは悪く、アナリストの方もさぞや取材
が大変なことであったことでしょう。
 しかしこれまた一昨年末の250円で旭化成を推奨したアナリストが数ヶ月
前に大阪有機が良いと言っていたのを思い出しました。柱状スペーサーが伸び、
Arfレジストも期待できるらしいですね。

 私はこの銘柄をなんにも知りませんが、お金があってもとても投資する気に
なれません。もう株価はかなり上げましたし、ここからパフォーマンスが期待
できるんでしょうか?
 上がるとヘッジファンドがすぐ売ってくると思われがちですが、この銘柄に
関してはヘッジファンドのショートセルはほとんど入らないでしょう。
(両津)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「今後の億近水曜版について」

【億近編集部より】
 以前より億近の水曜版にはプロ以外に一般の個人投資家も参加しておりま
すが、2004年を迎えるにあたり、やはり個人投資家の「知の利」さんを
中心として、さらなるコンテンツの充実を目指す事となりました。
 企業分析などのケーススタディを数多くこなし学習してきた彼らが、同じ
個人投資家へ向けて、同じ目線でより有益な情報提供を実行していきます。
今回はまずそのスローガンや考え方、方針などを執筆してもらいました。
 今後の彼らの活躍にご期待下さい。(ぢ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−

 今年から億近水曜版を担当させていただくことになりました知の利です。
よろしくお願いいたします。

 株式投資の目的を”理想社会の実現の為の投資”とし、株式投資のスキルと
してファンダメンタル分析を中心に投資に必要と考える情報を発信します。
ファンダメンタル分析については5月の決算発表前を目処に重要なポイントを
カバーし、一年で一通りの基本的な分析が可能になるようなスケジュールを考
えています。
ぜひ、ご期待ください。

今回、私が担当するにあたって下記のとおりスローガンを決めました。

lycosの億近掲示板でもメルマガには書ききれない情報を書き込んで行く予定
でおります。
疑問質問なども随時受け付けておりますので、こちらへもぜひご参加ください。
http://club.www.infoseek.co.jp/club.asp?cid=l0600001
”知の利の理想社会”へどうぞ!



<スローガン>
◎仲間と共に理想社会への投資をはじめよう!◎
◎−投資活動によって理想社会を実現する−◎

#私たちが考えていること#
1.株式投資を理想社会実現の手段ととらえる
 理想社会実現への強い思いと共に、お金もなくてはならないもの
投資対象を判断する際に、自分の理想実現に必要かどうか、というだけでは投
資機会を逃してしまう。
明らかに割安であれば、”買う→資産を増やす”結果として理想へ近づく一歩
となる。

2.理想社会の実現に必要なものは仲間である
・仲間を作ることは理想実現を加速させる!
 株式投資は勝ち負けではない、理想実現に向けた共同作業

 市場には自分と自分以外の参加者がいる。
同じ方向を向いている人もいれば、向かい合っている人もいる。
市場で機関投資家と向かい合っているとき、今までは市場での彼らの影響力が
強く、彼らがNOといえば、株価は下がり、大きな傷を受けることが多かった。
しかし、仲間を増やし、私たちのYES>機関投資家のNO とすることができれば
機関投資家を気にすることはなく、私たちのYESを強く示すことが出来る。
そうなれば企業も機関投資家ではなく、個人投資家を向くしかなくなるだろう。
同じ方向を向く(志を共有できる)仲間が多ければ多いほど理想実現は加速す
る。
同じ方向を向いた力が多ければ多いほど、強い力を発揮する。

・大きなスケールで実現するとその満足感は級数的にアップする!
 個人でもいい、企業でもいい、同じ意見を持っている人と一緒に活動し、
励ましあいながら、理想実現に向けた活動を行う。
実現できる可能性は大きく広がり、成し遂げた成果に対しての満足感は大きい。

・どうせやるなら楽しくやろう!!
孤独な株式投資から仲間との株式投資へ
お金の話をするのはなんとなくいけないことのように思われた。
しかし、社会を良くする為の投資、建前のきれい事ではなく、
本当に自分が理想とする社会を強くイメージし、
その理想社会の実現に向けた投資であれば、
もっと大きな声で堂々と語り合えるのではないだろうか
理想を語り合える仲間とならば、お金の話、投資の話を楽しく出来るだろう。
株式投資は成功と失敗の波が大きい。仲間は精神的な支えとしての役割もある。

・理想の実現によって得られるもの
投資に成功し、自分が理想とする社会を実現できたときに得られるもの、
当然、達成感、満足感はある。
それ以外に理想に賛同してくれた人たちの喜び、笑顔を得られるのではないか。
その人たちの喜び、笑顔は自分の投資の成功を称えてくれているものである。
その時に得られる、今までにない満足感も得られる。

以上、今年一年よろしくお願いいたします。
(知の利)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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◆コラム「日々雑感」

新年明けましておめでとうございます^^C言語でございます!

さて、本日はようやくオープンいたしました拙サイトのご紹介をさせていただ
きたいと思います。どうぞよろしくお願い致します^^

まず、サイト名のご紹介ですが、「人生を謳歌する会」と名づけました。

「人生を謳歌する会」は豊かで充実した人生を謳歌しようとする人を応援し、
相互に協力する目的の為に設立しました。

 経済的な自立を果たすために、自立した投資家として、向上する意思のある
全ての人の為に存在しています。また、世間にはお金持ちでありながら、それ
ほど幸せでない人も多いと聞きます。「人生を謳歌する会」では、お金、その
ものは、目的ではなく、手段であることを理解し、自らの人生を豊かで充実し
たものにするのみにとどまらず、社会的な使い方の出来る人を歓迎いたします。
自分だけでなく回りの人も巻き込んで幸せになれる…そんな人が集ってくれる
とうれしいです。

現在、用意しているコンテンツは…


・初めての人へ
・更新履歴
・資産運用掲示板
・雑談掲示板
・株式投資
  現在、「テクニカル分析入門」と「相場格言」を連載中です。
・私の書庫
  オススメの本を数冊ご紹介しています。今後、拡充予定です!
・その他お役立ち
  相場関係以外のお役立ち知識をご紹介していきます。
  現在「AU裏わざ」と「C’sレポート」を連載中です。
・お役立ちリンク集

などがあります。お立ちよりの際は一言で構いませんので、ご感想やご要望、
あるいは、単なる雑談を掲示板にご記入いただけると非常にうれしいです。

まだまだ発展途上のホームページですが、末永くご愛顧くださいませ。

↓「人生を謳歌する会」ウエッブサイトです^^
http://cgengo.at.infoseek.co.jp/

written by C言語 2004/01/06

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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■出版のお知らせ■

みなさん、こんにちは。
山本 潤です。億近火曜日担当の村田 雅志氏とわたくしがそれぞれ、パンロ
ーリングさんから本を出しました。

村田 雅志
▼景気予測から始める株式投資入門▼
〜個人投資家のためのトップダウンアプローチ〜
 パンローリング ISBN4-7759-9007 3300円+税 231ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990070

山本 潤
▲投資家から「自立する」投資家へ▲
 〜企業の真のPERを知り、それに打ち勝つ自分をつくる〜
パンローリング ISBN4-7759-9008 4800円+税 426ページ
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=2596&c=9784775990087

村田さんがトップダウン手法、わたしがボトムアップ手法をそれぞれ解説した
ものです。


村田さんの本の章立てはこんな感じです。
第1章 なぜ景気予測が必要か
第2章 まずは景気を予測する
第3章 マクロからセクターを選び出す
第4章 セクターから個別銘柄へ
第5章 景気予想に必要な経済統計

わたくしの本の章立ては
第1章 投資家共和国のコミュニティ広場に集合
第2章 虚構の国 E国
第3章 激動の国 P国
第4章 自己投資の国 U国
第5章 U国の心臓部へ
第6章 再び投資家共和国へ

先日、NSビルで開催した村田さんのセミナーは、超満員の大盛況でした。
そのときのお話が網羅されていますし、いろいろな統計のHPやデータの扱い
方が丁寧に解説されていて、本当にお薦めです。

また、村田さんのセミナーのDVDをNPOから販売予定です。
詳細はまたお知らせしますが、ご購入者への特典を予定しています。
お楽しみに。

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【炎氏よりPR】

 弊社では、昨年暮れから年初にかけてのリサーチ銘柄をお届けしますので
購読のお申し込みを賜れば幸いです。
 料金は年間最大で2万円。お申し込み方法についての詳細はアイリス・ジャ
パンのホームページをご覧下さい。(炎)

有料メルマガの詳細は炎氏のサイトまで。http://www.irisjapan.co.jp/

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関連Webの「億の近道on the Web」でも投資情報を提供しております。
URL:http://www.iforum.jp/okuchika/

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億近オフィシャルクラブ掲示板(無料)には、メルマガにはない執筆陣の様々
な書き込みや個人投資家の皆様の書き込みで盛り上がっております。
登録メンバーは2900名突破!まだの方は是非登録を。
億の近道オフィシャルクラブ(掲示板)
http://club.www.infoseek.co.jp/club.asp?cid=l0600001

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編集者:億の近道発行プロジェクト&億の近道ゼミ水曜編集部
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投資アイデアの創出 その1




 投資アイデアをどうやって得るのかは、人それぞれです。
わたくしの場合、会社訪問というダイレクトな手段があります。
でも、闇雲に会社訪問するのではなくて、訪問の目的をはっきり持ち、会社を取材する場合がほとんどです。


それでは、訪問の目的とはなんでしょうか。


業績に変化があるかどうか。

これがもっとも重要なポイントです。


よい変化はどうやってわかるのでしょうか。

 新製品やあたらしい会社の取り組みによって、活気が出てきている、そういう会社に恵まれることです。それが、できれば小さな芽のうちに注目していたいものです。

 できれば、アナリストがフォローしていないような小さな会社が望ましいでしょう。小さな会社が時代という大きな流れに乗るとき、大きなチャンスが開けるからです。


アプローチとしては、2つあります。

ひとつは、アイデアベースの投資手法です。
1)投資アイデア→
2)銘柄の業績の分析(以下、業績)→
3)PER・CF倍率などのバリュエーション(以下バリュエーション)
という流れです。

1)アイデア→2)業績→3)バリュエーション

と来て、3)のバリュエーションで高すぎて買えないと結論が出てしまうことがあります。

それでは時間が無駄。


そこで、もうひとつのやり方にスクリーニング・ベースの投資手法があります。

1)バリュエーションで安いものを選ぶ→2)それぞれの業績を探る(業績)

ということで、スクリーニング・ベースでは、無駄が生じません。

それでは、わたしはスクリーニング・ベースで投資をしているかと問われるなら、残念ながら、スクリーニング・ベースではわたしは投資をしていません。


どうしてでしょうか。

それは、バリュエーションが安いものを選んだ時点で、選択肢が限られており、全体の選んだ銘柄群がガラクタの集まりだったりするからです。スクリーニングでは、全体の作業が無駄になる可能性さえあるのです。無駄をなくそうと思って導入したスクリーニングによって、すべての作業が無駄になってしまうのです。

本当に、重要なのは、時代の流れを見極めることです。将来の変化を読み取る力がまず備わっていないと駄目なんです。


なぜかというと、
1)アイデア→2)業績→3)バリュエーションという流れの1)と2)の段階で、この全体の世の中の流れをじっくりと考える力がついてくるからです。

いきなりスクリーニングでは、考える力がつきません。
時代の流れもわかりません。

無駄なように見えて、アイデアベースで投資案件を考えるというのは、実は、有効な手法です。いま、グローバルな時代ですから、結果として、投資案件が外国企業になることも多々あります。


まずは、1)アイデアからはじめたいと思います。

1)のアイデアをどうやって出していくのか。

いろいろな方法があります。

●日常の観察から
●メディアから(書籍、雑誌、新聞、TV)
●人から教えてもらう。情報交換などを通して
●法律の改正など、社会の制度から
●高齢化社会など、予測可能な社会を見通して

などいろいろな方法が考えられます。


今回は、雑誌を例にとって考えてみたいと思います。

雑誌は、新聞ほどではないが新しい情報へアクセスできます。
そして、専門誌など、新聞記者には到底書けない深い内容の記事が多く載っているものもあります。


そのひとつが日経エレクトロニクスかもしれません。

昨日じっくりと「日経エレクトロニクス」(以下NE)という雑誌(隔週)を読みました。

2時間ほどかけて念入りに読みました。
雑誌をこんなに時間をかけて読むのは久しぶりでした。
日経マイクロデバイスやダイヤモンドのLOOP、トランジスタ技術(以下トラワザ)なども役に立ちます。


さて、わたしがテクノロジーセクターを中心に見ているのは訳があります。

テクノロジーは変化が多い。
よって、変化を先取りしてポジションをつくることが可能なセクターです。
その変化を読むために、こうした雑誌を読むわけです。

テクノロジーのことがわからなくても、NEやLOOPは誰にでも読めます。
ところが、若干のテクノロジーの基礎知識がないと読めないのが、トラワザと日経マイクロです。


さて、NEは2001/1−5の号を読みました。
実践編です。

アイデアとしては、まだまだ未熟で、アイデアの「卵」のようなものですが、こんな感じを受けました。


P35 FOMA ようやくスタートライン
⇒ドコモが本来メーカーが負担すべき開発費を400億円近く負担。NEC、シャープ、松下などと提携。ゲーム機なみの性能ということで、ゲーム業界は最近悪いことばかりだったので、恩恵を試算してみようかなとふと思う。

P36 イオンの液晶TV台湾TECO ELECTRICが製造を担当。ブルームバーグで配当利回り
4%と出る。ちょっとチェックしてみようかなとふと思う。

P39 家庭用プリンター
キヤノンがA4に写真画質を37秒でプリントアウトできる機種を9月に出したとある。従来の半分の時間だとか。写真のサイズが5年後ぐらいには大きくなっているかもなとふと思う。

松下のアユはブレナイの宣伝がのっていた。手ブレ補正機能。ジャイロはどこかなと。村田かなとか。手ぶれ補正は画素数が多くなると必須になるかもなとふと思う。

P43 QUALCOMMに対抗してSTMとTIがCDMA1x向けチップセット発売。153kbps。CDMA陣営に選択肢が広がりいいことだなあとなんとか思う。

P49にマイクロソフトが特許をライセンスアウトするという記事。大きな戦略転換。徐々に追い詰められていると見ることもできるが、ライセンス料金が安いらしい。

P53 Dellのテレビ参入。画像処理ICが台湾系がぞくぞくと参入してくる。いやな感じ。米国のファブレスIC設計会社であるGENESISやPixcelWorksなどを調べないとなあ。

P71 インテリジェンスが忙しい。リアルタイムOSや回路など求人が上回っている。そうか。インテリジェンスはちょっと高かったな。それでかなんて思う。富士ソフトABCなんかはチェックしてみないと駄目かなとふとチェックリストに富士ソフトと書く。

P87 年初だけあっていろんな会社のR/Dトップがいろんなことをいっているが、原則がはっきりしているのはキヤノンとシャープだなあと認識。
キヤノンは装置で差異化すると。内作じゃないとという発想。その通り!!と納得。シャープは、プロパテントを標榜しつつ「特許を書くな」と。含蓄がある。

P91 Pbフリー。
タムラは最近元気かな。ちょっと気になる。さっそくチェックリストに書いておく。RoHSで2006年の規制で恩恵なのかそれともコストアップの面もあるのか。チェックしたい。
そして、実装の部品で耐熱性が求められるということになると、いろいろあるけど、一時的に日系のシェアが上がるかもしれんなと漠然と思う。

P130あたりから部品会社の社長が登場して自社の宣伝。村田やアルプスは面白いことをいっていたが、とくに感じず。
第三世代。投資負担の少ないKDDIとスペックで勝るドコモ。今年はドコモという人も多いが、案外、KDDIががんばるかもなと予感。掲示板でこのことを話したら、よくキャリアをしっているもぐたんさんから、今年は、実は、ボーダーフォンかなという指摘をうけ、納得。このように、アイデアをみんなで議論することで、アイデアの質が深まっていくものです。

そして、タムラ製作所や富士ソフトにさっそく取材のアポをいれたのでした。

(つづく)

(PS)
最近、乾布摩擦と相撲のしこを始めました。

しこは、ストレッチと筋肉運動が一石二鳥でできるので本当にお勧めです。

乾布摩擦は、これを毎日すると肌がすべすべになります。すべすべになっても別に男なのでうれしくはないですが、病気にならないように気合を入れています。

乾布摩擦の本は、八重洲ブックセンターには、わたしの見た限り、1冊もありませんでした。「ただしい乾布摩擦のやり方」という本を探していたのですが。あるわけないですね。

魚網をつかうといいと聞き、魚網でゴシゴシ磨いています。

朝は、プロポリスを飲んで、うこんを飲んで、歩き、呼吸をすって3秒.止めて2秒.ゆっくり吐いて15秒という斉藤孝さんの呼吸入門を手本にして呼吸をしています。

そして、しこをじっくり踏みます。「どすこい!」と大きな声を出します。

さて、ビジネスでラスベガスに行って、CESというショーでデジタル家電の動向をさぐりに行きます。帰りにNYによって、大学とオフィスに立ち寄ってから16日に成田に戻ってきます。

さあ、今年もがんばりましょう!


山本 潤

〜本レポートに関する重要な事項〜
本レポートは投資教育やイベント紹介などを目的に2004年01月06日に執筆されたものです。本レポートは、個別株の売買などの投資決定を下す上での参考にはなりません。本レポートは、その正確性もしくは完全性などについては保証するものではありません。本レポートで紹介した見解などが今後変化したとしても、億の近道発行プロジェクトは、それを読者に通知する義務は負いません。



JUGEMテーマ:株・投資




運が実力のすべて 最終回



■連載 「運が実力のすべて 最終回」 by 石川凛


■心からお金を好きになりましょう■

みなさん、心からお金を好きになりましょう。


 みなさんは、お金が好きですか。私はお金が大好きです。世の中お金がきらいな人などいないと思っていました。日本人が貯蓄好きなのは、世界的に知られています。日本政府も日本には個人の貯蓄があるから、国債を大量発行して日本国が借金をしても問題ない、などとグウタラ亭主が奥さんの持参金を頼りに空威張りしているようなものだと、批判されたりしているほどです。


 世界中を見渡すと日本人より貯蓄好きな国民はいるようで、台湾人のほうが日本人より収入に占める貯蓄率は高いし、シンガポール政府は政策によってサラリーマンの給料から20%も強制貯蓄をさせていると聞いたことがあります。
 私は、お金でこの世の中全てのものが買えるとも、全ての問題を解決できるとも思っていません。しかしお金で解決できることも、大変多いことを否定するつもりもありません。


 人の心もお金で動かせるというのは事実だと思います。日本では金色夜叉の昔から、お宮さんのようにお金にひかれる女性は多かったと思います。25年も前の私の大学生時代にも、車を女性に贈ってライバルを蹴落としたという話しを聞いたことがあります。バブルのころ、ある経営コンサルタントが銀座のクラブで見たということをご紹介しましょう。


 某都市銀行の役員の息子が土地転がしで大金を稼いで、クラブでお金に一番反発しているホステスの前に100万円の束をひとつずつ置きながら「今夜俺に付き合え」と迫ったそうです。女性は最初、ものすごく反発していたそうですが1000万円を超えたときに、にっこり笑って「いいわ」と答えたというのです。いかにもありそうな話しですよね。蛇足ですが、その男性は塀の内側に落ちたそうです。

 そこまで極端なことを言わなくても、恋の相手は見てくれで選んでも、夫にするのは生活力のある(お金のある)人という女性も多いのではないでしょうか。最近私はある本で「愛はお金で買えない」というのは間違いだ。正しいのは「お金で買えない愛もある」だ、という意見を見ました。つまりほとんどの愛はお金で買えるという意味なんでしょうね。そこまで行くとちょっと悲しいですね。せめて「お金で買える愛もある」くらいにとどめていただきたいものです。(笑い)


 これは実際、私が自分の目で見たことですが、タイやマレーシアで、日本人の老人が自分の孫ほどの若い女性をホテルでつれ歩いているのを見て苦々しく思ったこと(うらやましくの間違いではありません)があります。これもバブルのころのジャパン・マネー、お金の威力の一つの現れだったと思います。


 こんな話しをなぜくどくどしたかというと、ここまで読んできて「成金はきらいだ。」とか「世の中、金が全てではない。もっと大切なものがある。」とかお金に反発を感じた人がいるのではないでしょうか。もしそう感じたなら、あなたは本心からお金が好きではないのです。本心からお金が好きにならないと、お金もあなたを好いてはくれません。

 たぶん、あなたは自分ではお金が好きだと思っているけれど、お金で買えるものが好きだったにすぎないのではないでしょうか。そして、本心ではお金を嫌っていたのではないでしょうか。


 私は最近、お金が好きなのではなく、お金で買えるものが好きな人やお金を使うのが好きな人は、お金を貯めることができないのではないかと思うようになりました。みなさんもぜひお金それ自体を好きになってください。

 お金持ちは、お金そのものが好きなのです。お金の匂いをかぐのが好きな人もいれば、紙幣そのものが好きな人もいます。他人が見れば、そんなバカなことと思うような、いろいろなジンクスを持っています。

 たとえば「預金通帳に、欲しいお金の金額を書いておく。そうすると実現する。」とか「紙幣のむきをきちんと揃えて、財布にしまう。」とか「使うとき、お金にお礼を言って、また仲間を連れて帰っておいで、とささやく。」とか、みんな真剣に実行しているのです。斎藤一人さんも実践者のお一人です。(笑い)
 だからみなさんも、本当にお金が欲しかったら、お金を好きになってあげてください。そうすれば必ず、お金もあなたを好いてくれます。道に1円が落ちていたら、拾ってあげてください。お金はなくてはならないものだし1円足りなくても電話はかけられません。電車にも乗れません。1円でも大切なのです。お金はなくてはならないものだし、少ないより多いほうが良いに決まっています。お金がなくて惨めな思いをしたり、さもしい振る舞いをするくらいなら、持ちつけない大金を持ったために成金的振る舞いをして人に笑われたほうが何倍もましだと、心から信じてください。

 ルネッサンスだって成金の力がなかったら花開かなかったでしょう。日本のメセナもバブルの崩壊とともに消えうせてしまいました。お金に対する罪悪感などけして持ってはいけません。赤貧の思想など捨ててください。あれはお金を持った人の厄払いだと思ってください。

 お金に拘っていいのです。お金に拘るのは心が卑しいなどとお金を否定しないで下さい。お金を儲けることは、きわめて尊い行為なのです。お金を儲けることによって、心が穢れるなどということはありません。お金儲けに罪悪感をもったり、嫌悪したりすれば、けしてお金が寄ってくることはないでしょう。

 成金は、そのお金の使い方を批判されることがありますが、いずれはその金力に相応しい振る舞いを身に付けることができます。お金を持ちつづければ、自制心もついてくるし、お金に振り回されることも少なくなってくるものと、私は信じています。

 過去に、道端でたかだか1億円拾ってしまったために、人生を狂わせた人もいました。竹やぶで「お金を拾った人」と「置いた人」がみっともない言い争いをして世間に恥をさらした事件もありました。過去に汚職事件に連座して、ほんのわずかなお金で自分の大切な人生や名声を台無しにしてしまった人もたくさんいます。

 普段からお金に縁があれば、またお金に対する心構えがしっかりできていれば、さもしい振る舞いや、いじましい醜態をさらすことはなかったに違いないと思うにつけても、早くからお金持ちになって、お金に慣れ親しみ、お金に相応しい器、人格を身につけたいと願わずにはいられません。

 世の中には、お金を貯めることだけが目的になって、お金を使う楽しみを知らずに人生を終わる不幸な人もいるし、お金があるために猜疑心が強くなって人が信じられなくなっている不幸な人もいます。

 その反面、貧乏でも幸せな人生を送る人もいます。だからお金は幸福の十分条件ではないといえるけれども、やはりお金持ちで貧乏になりたがる人(貧乏になろうと思えばいつでもなれるという選択の自由がお金持ちにはあります)がいないように、無いより有ったほうが絶対良いのがお金だと思います。(笑い)


 みなさん、まず心底お金を好きになりましょう。そのためのすばらしい呪文をお教えしましょう。

「人の価値観によってお金より大切なものもある。そしてそのお金より大切な価値を実現するためには、お金が必要だ。だから私はお金が大好きだ。」


 私の場合はとにかく「お金が好きなんですよね」お金を使うより、お金を貯める方が好きなんです。でもシャープなお金の使い方は大好きです。「けちが好き」というと嫌な顔をする人でも「シャープなお金の使い方が好き」というとにっこりするので、いまはシャープなお金の使い方というようになりました。(笑い)

 くどいようですが、お金を大切にせず、お金に感謝しない人は絶対お金持ちになれません。まず、今日からお金大好き人間に変身してください。君子は豹変していいのです。(笑い)


(石川凛)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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生涯投資家であり続けた故石川臨太郎氏の、投資人生の集大成とも言える最後の書籍が、好評発売中です。石川臨太郎 著、パンローリング刊 2,800円+税
石川臨太郎有料メルマガの特別研究版!
元火曜日執筆者、故石川臨太郎氏の"研究"メルマガ全12回分をイッキ読み出来ます。 著名エコノミスト村田雅志氏による分かりやすい分析が好評です。 詳細は以下のページを参照下さい。
 
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