建設や介護・保育・医療の現場での人手不足が言われています。その対策のために海外からの移民を受け入れようなどと政策的には問題含みの驚くような提言がなされ議論が続いています。
建設現場監督派遣の企業である夢真HDでは基本的に海外のスタッフ採用は考えていないとのことで、産業界では慎重なところも多いかと思いますが、ある一定のところでは活用もやむなしなのかも知れません。
但し、特殊な要因で人手不足に陥っている業種は今後、一定水準まで人件費を上げていけば解消すると考えられます。特に東北復興要員やオリンピック関連の建設要員などはかつてのバブル時代にあったような人材処遇が求められますが、今回、東京都舛添知事はオリンピック用施設やインフラ整備に対して資材高や人件費が上がっていることに対して早くも見直しをしようとしています。
難しい問題です。
介護の分野ではフィリピンからの女性スタッフ採用を進める動きもありますが、基本的には介護=重労働のイメージを払しょくする必要があります。介護ロボットの開発を進め長期的には広く普及を進めて移動の際に利用するなどの省人化対策が求められます。また、ソフトバンクが発売する安価な会話型ロボットも癒し系としては画期的です。人手不足解消には働いていない若者の動員とともに3Kの職業にロボットを導入して仕事をしやすくする工夫が必要になります。
50年後の未来は人口の減少と高齢化によって人手不足がますます深刻になっていく可能性がありますが、ロボット化で逆に人が働く場がなくなる恐れもあります。社会の仕組みを変えることで様々なサービス業などでも、ヒト型ロボットをはじめとしてその活用の場がますます広がるのではないかと考えられます。
是是非非ではありますが、中国人をはじめとして海外の給与水準の低い人たちを安易に受け入れることなく、日本の文化を守っていきながら、人手不足問題を乗り切る必要があります。
鉄腕アトムを見て育った日本人(ソフトバンクの孫社長もその一人です)は多く、既にファナックや安川電機などの企業が数多くの産業用ロボットを世界中に送り込んでいて、世界のロボット産業をリードしています。
アベノミクスが打ち出した新成長戦略にロボット産業が盛り込まれたのも人手不足解消に向けた施策の一つであることはうなずけます。ヒトの気持ちを理解するロボットの活用がSFの世界から現実に世界に変わっていくのを株式市場は先読みしようとしているのかも知れません。
省人化に貢献するロボット活用とともに求められるのは高度な社会システムの構築で、いわゆるIT業界がいう次世代システムの構築であろうかと思います。
仕事のニーズが偏在している状況なので、仕事探しを効率化させていくことや、職業キャリアの登録制度などで職探しがスムーズにいく制度の構築は不可欠です。そこにポイント制度を導入したり、キャリアップの相談がネットワーク上で行えるなどのシステム構築が必要となります。個人の年金制度や税金もネットワークで完結してしまうようになれば利便性は大いに高まるでしょう。
こうしたシステム改革には膨大な初期投資が必要ですが消費税の引き上げ財源を公共建設投資だけではなく、公共システム投資に充てて100年の大系を描いた社会システムを構築することが人手不足に陥っている日本にとっては重要です。
また、東京一極集中の是正は避けて通れません。東北大震災後の日本では様々な大災害への備えが不可欠となりますが、適度に人口の分散化を図ることも大災害のリスクを軽減させるものと考えられます(但し、これが最も困難である)。
首都東京は夏季オリンピックを6年後に控え、建設ラッシュに沸いていますが、その後のビジョンを描いておく必要があります。地方中核都市の活性化で子育てがしやすい環境と職場の確保が国全体の活力につながります。
ネットワークで世界とつながる社会では、地方でも東京などの消費地のみならず世界を相手にしたビジネス展開が可能です。農業も活性化し世界で売れる農産品や加工品がネットワークを通じて有力なビジネス資源となります。地方では住宅に事欠くことはありませんが、住民の生活が維持できる仕事がないと若年層を中心に都会に集まってきます。
若年層をひきつけるユニークなイベント(B級グルメのグランプリなどが既に行われたりしています)を開催したり、世界中の観光客を呼び込む努力が不可欠です。
地域全体の景気が良くなれば日本全体にも活気が出ます。
地域の暮らしがより豊かになれば東京への一極集中も幾分かは緩和されるでしょう。
私の田舎は九州・佐賀・伊万里ですが、豊富な労働力を受け入れる企業が少ないために、多くの若者は大阪や東京に働きに出ているのが現状です。安価で優秀な従業員が確保できるので名村造船(7014)が一大拠点を確保し、中国や韓国のライバル企業と競っています。お隣の街にある佐世保重工もグループに入れて造船不況に対応しようとしています。地方にはこうした世界市場を相手にビジネスを展開する中堅企業が数多くあるものと推察されます。
デフレ経済の象徴だった失業、景気の低迷が人手不足へと逆の現象が見られるようになってきたことはむしろ歓迎するべき現象です。産業界全般に人件費の上昇が見られ、デフレから適度なインフレへとつながり、株価も上がって景気が徐々に明るくなれば安部政権の長期化が現実のものとなり日本の外交面でも隣国への自己主張や集団的自衛権の明確化が打ち出せるものと期待されます。
この点でも日本は経済や外交面で戦後かつてないほどの好循環に入ってきそうな予感がします。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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建設現場監督派遣の企業である夢真HDでは基本的に海外のスタッフ採用は考えていないとのことで、産業界では慎重なところも多いかと思いますが、ある一定のところでは活用もやむなしなのかも知れません。
但し、特殊な要因で人手不足に陥っている業種は今後、一定水準まで人件費を上げていけば解消すると考えられます。特に東北復興要員やオリンピック関連の建設要員などはかつてのバブル時代にあったような人材処遇が求められますが、今回、東京都舛添知事はオリンピック用施設やインフラ整備に対して資材高や人件費が上がっていることに対して早くも見直しをしようとしています。
難しい問題です。
介護の分野ではフィリピンからの女性スタッフ採用を進める動きもありますが、基本的には介護=重労働のイメージを払しょくする必要があります。介護ロボットの開発を進め長期的には広く普及を進めて移動の際に利用するなどの省人化対策が求められます。また、ソフトバンクが発売する安価な会話型ロボットも癒し系としては画期的です。人手不足解消には働いていない若者の動員とともに3Kの職業にロボットを導入して仕事をしやすくする工夫が必要になります。
50年後の未来は人口の減少と高齢化によって人手不足がますます深刻になっていく可能性がありますが、ロボット化で逆に人が働く場がなくなる恐れもあります。社会の仕組みを変えることで様々なサービス業などでも、ヒト型ロボットをはじめとしてその活用の場がますます広がるのではないかと考えられます。
是是非非ではありますが、中国人をはじめとして海外の給与水準の低い人たちを安易に受け入れることなく、日本の文化を守っていきながら、人手不足問題を乗り切る必要があります。
鉄腕アトムを見て育った日本人(ソフトバンクの孫社長もその一人です)は多く、既にファナックや安川電機などの企業が数多くの産業用ロボットを世界中に送り込んでいて、世界のロボット産業をリードしています。
アベノミクスが打ち出した新成長戦略にロボット産業が盛り込まれたのも人手不足解消に向けた施策の一つであることはうなずけます。ヒトの気持ちを理解するロボットの活用がSFの世界から現実に世界に変わっていくのを株式市場は先読みしようとしているのかも知れません。
省人化に貢献するロボット活用とともに求められるのは高度な社会システムの構築で、いわゆるIT業界がいう次世代システムの構築であろうかと思います。
仕事のニーズが偏在している状況なので、仕事探しを効率化させていくことや、職業キャリアの登録制度などで職探しがスムーズにいく制度の構築は不可欠です。そこにポイント制度を導入したり、キャリアップの相談がネットワーク上で行えるなどのシステム構築が必要となります。個人の年金制度や税金もネットワークで完結してしまうようになれば利便性は大いに高まるでしょう。
こうしたシステム改革には膨大な初期投資が必要ですが消費税の引き上げ財源を公共建設投資だけではなく、公共システム投資に充てて100年の大系を描いた社会システムを構築することが人手不足に陥っている日本にとっては重要です。
また、東京一極集中の是正は避けて通れません。東北大震災後の日本では様々な大災害への備えが不可欠となりますが、適度に人口の分散化を図ることも大災害のリスクを軽減させるものと考えられます(但し、これが最も困難である)。
首都東京は夏季オリンピックを6年後に控え、建設ラッシュに沸いていますが、その後のビジョンを描いておく必要があります。地方中核都市の活性化で子育てがしやすい環境と職場の確保が国全体の活力につながります。
ネットワークで世界とつながる社会では、地方でも東京などの消費地のみならず世界を相手にしたビジネス展開が可能です。農業も活性化し世界で売れる農産品や加工品がネットワークを通じて有力なビジネス資源となります。地方では住宅に事欠くことはありませんが、住民の生活が維持できる仕事がないと若年層を中心に都会に集まってきます。
若年層をひきつけるユニークなイベント(B級グルメのグランプリなどが既に行われたりしています)を開催したり、世界中の観光客を呼び込む努力が不可欠です。
地域全体の景気が良くなれば日本全体にも活気が出ます。
地域の暮らしがより豊かになれば東京への一極集中も幾分かは緩和されるでしょう。
私の田舎は九州・佐賀・伊万里ですが、豊富な労働力を受け入れる企業が少ないために、多くの若者は大阪や東京に働きに出ているのが現状です。安価で優秀な従業員が確保できるので名村造船(7014)が一大拠点を確保し、中国や韓国のライバル企業と競っています。お隣の街にある佐世保重工もグループに入れて造船不況に対応しようとしています。地方にはこうした世界市場を相手にビジネスを展開する中堅企業が数多くあるものと推察されます。
デフレ経済の象徴だった失業、景気の低迷が人手不足へと逆の現象が見られるようになってきたことはむしろ歓迎するべき現象です。産業界全般に人件費の上昇が見られ、デフレから適度なインフレへとつながり、株価も上がって景気が徐々に明るくなれば安部政権の長期化が現実のものとなり日本の外交面でも隣国への自己主張や集団的自衛権の明確化が打ち出せるものと期待されます。
この点でも日本は経済や外交面で戦後かつてないほどの好循環に入ってきそうな予感がします。
(炎)
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