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有料メルマガライブラリから(40)現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得

 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を再編集して毎週掲載いたします。自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。

 先週から4回にわたり、特別に直近のコラムを掲載いたします。今日は2回目となります。現状の市場の状況と読み合わせながら、投資戦略&戦術の参考にどうぞ!

==「現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得」==
  (有料メルマガ第201回・2012/11/6配信号)


 日本においては公的年金などの見直しが5年ごとに入り、年金受取開始年齢の年次引き上げなど、年金受給者にとって不利になる改悪が行なわれて来ています。

 若い世代の方々の中に、『もしかしたら自分たちが年金を受給できる歳になったら、年金はもらえなくなるのではないか』という不安が起きるのは当然のことだと感じます。

 しかし政府が年金制度を変更しているのは、年金制度を少しでも長く維持することが出来るように、人数が増えてくる受給者への配分を少しずつ薄く減らしているということです。

 年金の資格を確保しておくのと、放棄するのとでどちらが得をするのかといえば、いまのところは年金の資格を確保しておくほうが、どう考えても利益が大きいのではないかと、私は考えています。どのくらい長生きできるかにもよりますが、平均寿命まで生きることができるなら、少なくとも年金の掛け金より受領できる年金額のほうがずっと大きくなることに変りは無いからです。

 しかし、年金受取開始年齢の順次引き上げが起きてくるために、政府などによって定年年齢の引き上げが行なわれても、現在の制度でいうと65歳になるまでの60歳から64歳までの5年間において『公的年金がもらえない期間=公的年金が無い期間』が発生するのは見えています。

 私たちの年齢で言えば、私設年金を積み立てて60歳からでも、少しずつ年金(=安定収入)が得られるように準備をしてこなかったりすると、5年間の間は別収入や過去の金融資産の取り崩しなどにより生活を維持しなければなりません。

 高齢者の雇用環境が政府の画策どおりに整備されなければ、職は無いのに年金も受け取れないという怖い不安な状態になります。

 そのように感じている日本人の初老の人々の間には、そういう不安に備える為に、ネット証券口座開設を行なうというブームが起きているようです。いわば公的年金無支給期間に備えた「生活防衛のための私設ファンド」を作ろうという試みだと思います。

 たぶん私が経験してきたサラリーマン卒業後の51歳から58歳までの『安定収入減少期の生活資金を確保するための株式投資』というコンセプトと、ほとんど同じ意味を持っているファンドだと感じています。

 このような目的を持って行なう株式投資は、資金を出来るだけ上手に増やそうということを主眼に置いた株式投資とは、当然のように運用方針(具体的に言えばポートフォリオに蓄えていく投資銘柄)が異なってくると考えます。

 なるべく堅実に、資金を増やしていくことが最大の目的になるので、大きく資金を減らすような冒険的な銘柄への投資は減らしておかなければ危険です。

 まず、分散投資は絶対に必要なことだと考えています。もちろんどのように分散しても株式だけに投資をしていると、リーマン・ショック時や東日本大震災のような大きな人災や天災が起こると、分散の甲斐無くポートフォリオの全ての銘柄で株価下落が起きるので、分散の効果は限定的になってしまいます。だからこそ、賃貸不動産投資やゴールドへの投資などという、株式以外の投資対象にも分散することが必要です。しかし、ここでは株式投資をすると決めた資金の中での銘柄分散について考えて行こうと思います。

 分散投資が有効であることを理論的に証明したのは、1990年にノーベル経済学賞を受賞しているハリー・マーコビッツです。マコービッツはあまり分散しすぎても効果が薄れるということも示しています。

 分散数は16銘柄以上に行なっても効果が薄れるということのようですが、日本の株式市場には株主優待を行なう企業が多いので、財務内容の良い高配当優待銘柄の優待最低単位投資については、16銘柄という数字に拘らずに、分散しても意味があると、私は考えています。

 負けにくい、減らさないことを最大の目的にしている株式投資の対象ならば、配当優待利回りが5%程度の銘柄で、あまり上がらないけれど、ほとんど下がらない銘柄ならば、どんなに株式市場が荒れていても、その銘柄をグリップし続けていれば毎年毎年5%程度は資金が増えていくことになります。

 金券優待や食べ物優待で貰った優待の金銭換算額については、きちんと生活費の中から、優待現金換算額の現金を分離して、別口の預金口座などに蓄積していくことが大事な点です。少なくとも将来に備えて資金を増やす目的で行なっているならば、このような方針で資金の蓄積をするべきです。

 もちろん投資した対象企業の業績悪化が起こってしまうと、減配や優待廃止のリスクが起こるのは避けようがありません。そこで、企業の事業内容や資産背景を見極めることは、優待単位に限定した投資でもリスクを軽減する努力として、必要になってくることだと考えます。

 もちろん優待制度がない非優待の銘柄でも、配当利回り5%程度まで下げてしまっている財務内容の良い、長い期間業績に関係なく定額配当を続けている銘柄が沢山あります。

 私は4%程度の配当利回りなら、自分のポートフォリオの分散対象として検討する価値があると考えて調べるようにしています。

 業績が良くなると安定的に配当を増やしてくれている優待銘柄のなかには、優待を廃止しても、一時的に優待族の離脱によって株価が下がっても、優待族の投売りが終わると株価が戻していく銘柄も出てきています。

 最近では、アリアケ ジャパン、サトーホールディングス、東急コミュニティといった、優待投資家に人気の有った優待銘柄が、優待を廃止しました。この3つの銘柄の株価の推移を見てみます。優待廃止発表直後の株価の動きにだけ注目して見てください。しばらくたつと投資環境や、業績の影響のほうが大きくなります。

アリアケ ジャパンのチャートです。優待廃止の発表は10月5日です。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=2815&ba=1&type=3month

サトーホールディングスのチャートです。優待廃止の発表は10月26日です。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=6287&ba=1&type=3month

東急コミュニティーのチャートです。優待廃止の発表は10月30日です。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=4711&ba=1&type=3month

 最近の決算発表後の株価の動きを見ていると、予想通り業績の上方修正や下方修正が出ても、業績上方修正を期待していた銘柄の株価は下がってしまい、業績下方修正を予想して利喰いしていた銘柄が、下方修正を発表したら株価は100円も上げてしまうような、理解しにくい動きが出てきています。

 これはひとえに、その銘柄に投資している他の投資家の投資行動によるもので、事前に第三者が予想できるはずもありません。

 しかし、変な動きをした銘柄の株価は、しばらく時間がたつと業績上方修正銘柄で大きく下げてしまったものは株価が戻して上がっており、業績下方修正銘柄で株価が大きく上がったものは下げているということが多いです。

 その『しばらく時間がたつと』の『時間』が、銘柄によって大きく違うのも仕方が無いことだと、長い株式投資の経験から、とても痛い目に合いながら納得させられてきました。

 具体的に見てみます。

◆事例1 松風

 松風の株価は10月25日に下方修正のIRを出しました。

http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20121025/7ql6cx/140120121023021265.pdf

 しかし松風の株価は、10月25日の終値846円に対して、10月30日に高値957円まで吹き上がり、終値は935円でした。その後株価は下げてきて、11月3日の終値は870円でしたが、それでも10月25日の終値よりは高いところにとどまっています。

松風のチャートです。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=7979&ba=1&type=3month

 研究銘柄として取り上げたラサ商事は、10月29日に上期だけですが業績上方修正の発表を行ないました。ラサ商事の10月29日の終値は369円でした。そして10月30日には346円まで下げてしまいました。その後株価は戻し始めていますが、11月2日の終値はまだ360円です。

ラサ商事の業績上方修正のIRです。
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr2/tdnetg3/20121029/7qy4vc/140120121029025864.pdf

ラサ商事のチャートです。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=3023&ba=1&type=3month

 他の投資家の思惑に基づいた株価の乱高下をあまり気にすると、企業に投資したのではなく株価に投資したようになって、自分の本来の株式投資の目的を忘れてしまうことになりかねません。


 最後に、公的年金無支給期間に備えた「生活防衛のための私設ファンド」に適した銘柄だと思える優待銘柄1銘柄と、非優待銘柄を1銘柄ずつあげておきたいと思います。いずれ研究銘柄として選んでも良いと考えている銘柄です。

◆非優待銘柄
日本ライフライン(7575)
 医療機器の中堅輸入商社です。専門商社としては自己資本比率が59.1%と高く、一株純資産も1397円あり、低PBRの銘柄です。
 10月25日に業績の上方修正を発表しました。配当は3月1回だけで25円です。

http://www.nikkei.com/markets/company/index.aspx?scode=7575

2013年3月期の第2四半期の決算短信です。
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20121031/7r2h9c/140120121031028544.pdf

 配当は2007年3月期以降、普通配当として25円を継続しています。ただ、2006年3月と2011年3月の2回は記念配当として、+5円の30円配当を実施しています。5年ごとに記念配当を出しているのかもしれません。現在の株価は500円以下で配当利回りは5%を越えています(11月2日の終値は498円です。配当利回りは5.02%です)。

◆優待銘柄
 N社
 10月に業績下方修正を行ないました。配当は年間12円。優待は100株で3月に1000円の金券が貰えます。

 なぜ業績下方修正をしたN社を候補としてあげたかというと、N社は国策で設立された企業で、大株主には日本を代表するメーカーが名を連ね、N社もメーカーの株をだいぶ持っています。

 しかも東京都にある本社ビルは賃貸されており、2012年3月期の有価証券報告書に開示されている賃貸不動産の時価は50.2億円。簿価は2.1億円しかありません。歴史が古いので工場の底地にも含み益が見込めるうえに、日本で作っているのはN社とN社から分離されたI社の2社しかありません。日本にメーカーがあるかぎり、事業的に考えてN社の仕事が無くなることは無いと考えられます。業績下方修正をされて株価が安くなった時に配当優待利回り5%以上(株価440円以下で投資できれば配当優待利回り5%を確保できる)確保できる投資銘柄候補としてあげました。

 N社の株価は400円程度で動いています(11月2日の終値は402円です。配当優待利回りは5.47%です)。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

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