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特別配信・有料メルマガ研究銘柄レポート(1)

 今回と次回の2回連続で、石川臨太郎の有料メールマガジンのメイン記事、「研究銘柄」の過去分を配信いたします。石川氏の定評ある独自調査による濃密な内容です。今回は、2011/10/4に配信した「わらべや日洋(2918)」をお届けします。ぜひ参考にしてください。
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◇銘柄研究 わらべや日洋(2918)

 本日は、1964年(昭和39年)創業の惣菜メーカーであるわらべや日洋を研究銘柄として取り上げます。

 わらべや日洋は、創業以来、コンビニエンスストアの主力商品の一つである弁当や惣菜などを開発して、日本の最大のコンビニエンストアであるセブン・イレブンを主力取引先として業績を伸ばしてきました。

 わらべや日洋の業績ハイライト
http://www.warabeya.co.jp/ir/highlight/index.html

 セブン・イレブンの売上と店舗数の推移
http://www.sej.co.jp/company/suii.html

 わらべや日洋は、セブン・イレブンの店舗13,232店に対して、11,000店舗以上に商品を納めています。カバー率は86%以上です(わらべや日洋のホームページより)

 日本における「食」の市場は、個人消費約300兆円の約3割近くを占め、80兆円以上といわれる巨大市場です。

 リサーチ会社によると、2010年度の惣菜の市場規模は8兆2500億円となっています。そのうち、コンビニエンスストアの惣菜市場規模は2兆2300億円と、惣菜市場の約27%を占めています。

 レストランやファストフード店に出向いて食事をする「外食」と、生鮮食品や加工食品を買い求め、家庭の中で調理して食べる「内食」とは別に、調理加工済みの食品を消費者が買い求めてご家庭や野外、職場等で食べるという、
「外食」と「内食」の中間に位置づけられている市場は「中食」と呼ばれています。わらべや日洋はこの中食ビジネスで大きく成長してきました。

 有職主婦の増加、家庭内での年代による好みの違いや、食事時間の違いによる個食化など、社会・生活環境の変化を背景に、中食の市場は拡大傾向にあります。

 わらべや日洋の成長戦略は、セブン・イレブンとの強固な取引関係を基盤として、新規エリアへの進出を含めた納品店舗数と納入アイテム数の拡大を図っていくという単純な作戦です。まだセブン・イレブンは日本の全ての地区に進出しておらず、進出した地区で店舗数を着実に増やしていく店舗展開をしています。ある程度のセブン・イレブンの店舗数が出来た時点で、わらべや日洋もその地区に生産拠点を作っていきます。日本国内ばかりではなくセブン・イレブンの海外展開にも追随し、コンビニエンスストアばかりではなくセブン&アイグループ各社との取引も広げる展開を行なっています。

 日本においては、少子高齢化・人口減少がはじまる今後の市場の変化は、東日本大震災を契機により大きく早く動いていくことが予想されます。「量」的変化はもとより「質」的激変の可能性も予測し、適切に対応していかなければ成長することができません。

 消費者が選択する商品も日々変化していきます。その趣向の変化のスピードは早いです。わらべや日洋は、「食」の可能性を広げる新商品を次々と開発しています。わらべや日洋は、その土地ならではの食習慣や伝統を尊重し、地域の食材や特産物を活かした商品開発にも積極的に取り組んでいます。その商品は各地の消費者に支持されて、わらべや日洋の主力販売先であるセブン・イレブンにも評価され、わらべや日洋の売上高は着実に成長しています。

 残念ながらわらべや日洋は、平成22年10月に労働基準監督署から、時間外、休日および深夜の割増賃金の労働時間計算単位に関する是正勧告を受け、労働時間の計算方法を変更したことにより、2011年2月期に給与等として6.55億5千5百万円を営業費用に計上し、更に過年度給与等として8.47億円を特別損失に計上しています。

 そして2012年2月期には、東日本大震災による人的被害はなかったものの、連結子会社であるわらべや福島の工場で建物と設備の一部に損傷を受け、また、停電や物流網の寸断などにより、首都圏や北関東の各工場においても一時的に生産面での制約を受けました。

 また、災害による損失2.38億円(工場の修繕や棚卸資産の廃棄、従業員への休業補償など)、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額4.3億円を特別損失に計上した結果、最終利益は伸び悩んでいる状況下にあります。そのために株価は経常利益の成長などを評価せず、低迷している状況下にあります。

http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=2918&ba=1&type=year

 しかし、わらべや日洋の業績ハイライトで確認したように、売上高は着実に伸びており、労働基準監督署の勧告に基づいて適正化した労賃アップ分もカバーして、業績を伸ばしていける企業だと考えて本日の研究銘柄として選びました。

 では、いつものようにわらべや日洋の資産価値を確認しておきます。

http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr2/tdnetg3/20110705/6y7z5e/140120110704076146.pdf

 平成24年2月期の第1四半期の決算短信から調べました。必ず自分の眼で確認する癖をつけてください。なお、上記決算短信には投資有価証券は、「投資その他の資産」の「その他」としてまとめ書きされているので、前期末の有価証券報告書の投資有価証券の金額で代用しました。

 現・預金48.6億円
+投資有価証券3.1億円
+受取手形及び売掛金138.0億円
+在庫35.2億円
+土地簿価127.9億円
−全部の負債331.1億円
=21.7億円

 時価総額は原稿執筆時(9月30日)の株価1026円で計算すると170.5億円となります。決算短信発表時点の自己株式は除いて計算しています。

 土地については、一番含み益がありそうな本社部分の面積が特定できないために、その他の特定できたわらべや日洋と子会社の工場用地などについて、近隣公示地の価格を参考に推定すると、8.4億円程度の含み益がありそうです。本社が管理する土地の1平米当たりの簿価は48,516円で、本社の近くの公示地価値は1平米あたり218千円なので、かなりの含み益はありそうです。

http://www.warabeya.co.jp/aboutus/network/honsha.html

 ただ、土地の含み益を勘案しても、時価総額に対する資産価値は低いように見えます。しかし事業価値は高いです。安定的に業績を伸ばしています。
 私は今回の強烈な株価下落が起こるまでは、4つの経済サイクルのうち一番短い3年〜4年でサイクルを描く在庫循環を参考に、企業の4年間の平均経常利益を計算し、その5年分つまり5倍を事業価値と考えるようにしていました。事業価値はバランスシート上に載っていないビジネス・モデルや企業の信用力、社長や社員の能力、ネットワークの力などで利益を稼ぎだせる力を現金換算しなければ計算できません。しかしこれを簡単に算出することは不可能です。したがって過去の企業の経常利益で代用し、事業価値を把握するようにしています。
 わらべや日洋の経常利益は安定的に推移しています。2008年2月期から3803百万円→4772百万円→3747百万円→3662百万円。4年間の平均は3996百万円です。この5倍の199.8億円を事業価値として採用したいと考えます。

 資産価値と事業価値から考えて、わらべや日洋は充分に割安な企業だと判断しました。

 上記の資産価値に計上しなかった、資産を見てみます。

 建物等173.2億円
+機械装置等48.2億円
+その他の資産76.1億円
=297.5億円

 わらべや日洋は、日本国内でもまだまだ進出していない地域が残っているセブン・イレブンの店舗数拡大に追随して、売上を伸ばしていける企業だと考えます。従って、資産価値としては計算しなかった製造設備にも利益を生み出す充分な価値があると考えます。わらべや日洋は、北海道から関西および中国地区の一部までのエリアをグループ23工場(セブン−イレブン向け商品供給工場)でカバーしています。

 続いて事業価値を定性的に考えてみます。

 食べ物について刻一刻と変化する消費者ニーズをつかむには、製造・配送・販売が一体となって、全体の効率化・最適化を追求しなければなりません。

 わらべや日洋は充分にこの機能を有しています。だからこそ日本でトップのセブン・イレブンの多くの店舗に商品を納めて成長を続けています。

 わらべや日洋は、コンビニエンスストアの店頭を彩るお弁当やお惣菜を、徹底した品質・衛生管理の下で、24時間365日、1日3回の製造・配送体制で休むことなく供給しています。

わらべや日洋の商品

http://www.warabeya.co.jp/business/products/index.html

 わらべや日洋は、「商品開発力」「生産技術力」「生産能力」「品質・衛生管理力」「配送品質力」「環境調和力」のすべてを高いレベルで発揮することにより、セブン・イレブンなどユーザーから高い評価を得ています。

<1>商品開発力
 わらべや日洋はお母さんが作ったおにぎりのおいしさ、高級料亭・高級レストランのメニューなど、本格的なおいしさを持っている商品も次々と開発しています。わらべや日洋は、その土地ならではの食習慣や伝統を尊重し、地域の食材や特産物を活かした商品開発にも積極的に取り組んでいます。

 もはや多くの家庭ではおにぎりは自宅で作るのではなく、コンビニエンスストアで買うような傾向が高くなっていると思われます。わらべや日洋は年間約400アイテムの新しい商品を開発しています。

http://www.warabeya.co.jp/business/6point/development.html

<2>生産技術力
 わらべや日洋は「お母さんの味」から「高級料亭の味」まで、新しい商品を、均一に、大量に作ることを可能な技術を有しています。
 たとえば、老舗店の親子丼をコンビニエンスストアで販売するために、わらべや日洋は、実際に使われている素材から、ご飯のかたさと具材との絡み方、調理方法に至るまで、そのひとつひとつを詳細に分析しデータ化します。そのデータに基づき、ひとつひとつ丁寧に卵とじを作る機械を新たに開発することで、おいしさを再現可能にしています。

http://www.warabeya.co.jp/business/6point/technology.html

<3>生産能力
 わらべや日洋の生産スケールは1日最大400万食、350種類以上のアイテムを作っています。これを換算すると、毎日、日本人のおよそ30人に1人が、購入者になる計算です。

<4>品質・衛生管理力
 わらべや日洋は、徹底した衛生管理と温度管理により菌の増加を抑制し、品質の低下を最小限にとどめる技術は、世界トップクラスを誇ります。

 業界内HACCPの手法に基づいた衛生管理に加え、科学的に裏付けられた技術、厳格な管理体制、そしてそれを実践する人の力がそろうことで、業界最高水準の品質衛生レベルが保たれています。

<5>配送品質力
 わらべや日洋は作られた商品を、新鮮なおいしさで消費者に届けたいと考え、1日に3回製造し、これに合わせ3回配送を行なっています。これを、1年間365日休むことなく続けています。
 また、届ける商品を、その特性に合わせた4温度帯(「冷凍」「チルド」「米飯20度」「常温」)で管理して配送しています。きめ細やかな配送システムにより、温度管理を徹底しています。

http://www.warabeya.co.jp/business/6point/quality.html

<6>環境対応力
 わらべや日洋では、2000kW級のNaS電池システムを業界ではじめて導入し、電力負荷の少ない工場作りを進めています。また、容器の省パッケージ化やお弁当のラップ包装をテープ貼りに切り替えるなど、CO2排出量の削減にも積極的に取り組んでいます。
 またわらべや日洋は、2011年1月12日に環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001:2004の認証を、本社および東京工場を対象事業所として、取得しました。

http://www.warabeya.co.jp/business/6point/iso14001.html

http://www.warabeya.co.jp/business/safety/index.html

 わらべや日洋をより良く理解するために、2011年2月期の決算説明会の資料を読まれることをお勧めします。

http://www.warabeya.co.jp/ir/library/pdf/ir2011-2.pdf

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

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