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億の近道2012/10/25


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投資情報メールマガジン                   2012/10/25

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
        (本日の担当:街のコンサルタント)

    ◆コラム「個人的短観」:街のコンサルタント

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◆コラム「個人的短観」

 先週末に三菱商事が下方修正を発表しました。既にマーケットコンセンサス
として当期利益4,000億円前後と言われていたところを、3,300億円
へと更に約18%の下方修正をしたものですが、果たしてこれが減益要因を十
分に織り込んだ数字なのか、はたまた世界的な景気減速によりもう一段の減益
へと進むのか?現時点では定かではありませんが、ここ数日の株価を見る限り
では今年度分の減益は織り込んだと言えそうです。

 個人的には好きな銘柄ですので、ダブついた市場資金と新興国を中心とした
景気浮揚によって資源価格が上昇するなどで再度買われ易くなるのかな?…な
どとも考えますが、如何せんここ数年の増益は過剰流動性による資源価格上昇
が影響していたことは事実ですし、その一方で米国ではシェールガス革命と呼
ばれるほどの低価格燃料の増大が始まっています。これは明らかに米国のエネ
ルギー戦略の変更を伴うはずで世界戦略にも大きな影響を与えますから、今後
の動きを十分に分析してからでないと安易に動くことは危険かと感じている次
第です。まだ打診レベルの投資に留めるべきですね。

 米国の天然ガス価格が数分の一になってしまったと言うのはある意味世界経
済に与えるインパクトは相当大きなものであり、米国の対外戦略においても資
源をより有効に使う選択肢が広がったと考える必要があります。資源の要衝と
なっている中東に対しては尚更ですから、日本はより慎重に現状分析をしなけ
ればいけません。

 以前のメルマガにて「日本にとり大事なことはTPPなどをテコに諸外国と
の交流を深化させ、諸外国との関係において必要不可欠な存在になる国家運営
をすることであり、スピード感を持って「やるべきこと」を粛々とやっていく
ことしかありません」…と書きましたが、この先世界の景気動向や政情がどの
ような状況になったとしても、海外とのバランス良い関係を築いておくことが
最重要課題であり、アクシデントの際にも日本の被害を最小化する道が開けま
す。

 また、別のメルマガでは「サブプライムからの一連のバブルにより新興国が
需要の先食いをしてしまった懸念がある」と書きましたが、実際にそのような
状況になりつつあることに対して(実は)ちょっと戸惑っています。例えば経
済規模の大きい中国については政治的な観点からも成長を鈍化させない為の施
策を打ち出してくるだろうとの前提で、もっとバブリーになってからピークを
迎えると考えていたからです。人口ボーナスのピークも数年先のようですし、
一人っ子政策により若年人口を正確に把握していないと思われることからも、
この国のピークはもう少し先になるかもしれません。
 新興国の中でもロシアやブラジル、南ア、インド、メキシコ、トルコ辺りが
停滞するのはそれなりに理解できるのですが、内政が不安定な中国は急減速だ
けは避けたいが為、もう少し行くところまで行ってしまうかな?などと考えて
いた次第です。

 いずれにしても、2000年代に入ってからの円キャリー取引及びサブプラ
イムバブル、資源バブルと次々にバブルに見舞われた後ですから、多少の調整
はあって然るべきですが、一部の新興国は先進国と違って景気テコ入れも可能
な財政状態ゆえに、世界全体がそっくり低迷状態に陥っていくほどとも思えま
せん。

 これらの動きから想定できることと言えば、まずは資源価格の動向について、
世界的に米国でのエネルギーコスト低減の影響を受けること、新興国の資源爆
食の動きが鈍化していること、レアメタル等の消費においても代替技術が進歩
していること、主要国による金融緩和も限界にきつつあること等々からも、原
油を中心とした資源価格の騰勢には一服感、または安定感(横ばい)が出てく
る状況であると思っています。
 景況面では紙面からも分かる通り、米国は持ち直しつつあるもののそのスピ
ードは緩慢なものであり、欧州では財政面の制約などからも低迷が続くととも
に主要新興国の成長鈍化も重なりそうです。但し、資源価格やエネルギー価格
の落ち着きはG20各国の景気にとっては好影響となりますので、新興国の景
気を下支えし安定成長に寄与する事にもなるのではないでしょうか。
 懸念点はバブルの再発ですが、まだこれと言ったニュースは見られないもの
の、伝えられる主要国の金融政策によると当面は相当量の流動性を維持させる
方針のようですから、どこに流れ込むのかは分かりませんが注意は必要と思っ
ています。特に1年後辺り?来年後半から再来年にかけての時期が気になりま
す。

 国内でも今年に入ってから不動産への資金回帰が一部にみられています。マ
ンション等一般的な住宅での価格持ち直しに繋がるほどの動きはありませんが、
都心部のオフィスビルや投資用マンションなどに資金が戻りつつあるようで、
最近では5%台の利回り物件も増えてきました。業者の方達からもひと頃のよ
うな二桁利回りなどと言う物件は殆ど見られなくなったとお聞きしています。
その動きに並行してリートも買われていますね。

 巷では、今年の懸念が来年になっても直ぐに解決しそうも無いとして、来年
に向けて一層の景気鈍化が言われ始めていますが、どうなるのでしょう?この
スピードで国内企業の収益が悪化するようなら、来年度のEPSは600円で
も不思議は無く、現在同様PER12倍とした日本株のインデックスは7,2
00円にまで下がる懸念もあります(PBR等の他の評価は別として)。そう
なると、またもや大手金融機関・企業が保有する投資有価証券の評価が全て水
面下に沈みます。デフレ傾向も続く中で深刻な逆スパイラルに陥る懸念があり
ます。日中間のトラブルを見ていても今年の10〜12月期は相当に厳しそう
ですし、長く尾を引く可能性が高いと感じられます。

 これら主要国の低迷に加え、欧州のマイナス景気と欧州金融機関の300兆
円以上とも言われる資産の毀損、新興国のバブル崩壊が重なるようなら、それ
こそ世界的な金融市場崩壊へのストーリーを感じざるを得ません。

 欧州諸国にても財政緊縮ばかりでは無く経済成長への議論も目立つようにな
りました。日本も急いで「やるべきこと」以上の施策を執らねば大変なことに
なりそうです。果たして間に合うのか?または杞憂に終わるのか?9月のメル
マガでは「投資再開のチャンスを狙って下さい」と書いたものの、なかなか国
内市場の活性化が見えない状況です。

 この行き詰った状況を打開するには、まずは選挙制度改革によって政治を活
性化させねばいけませんし、"公平な"選挙も実施しなければいけません。それ
を踏まえて行財政改革を推進し、既得権解除(規制緩和)、民間経済へのテコ
入れ、社会保障制度の見直し…等々、矢継ぎ早に日本を再建する施策を打って
欲しいと願っています。
 浅はかな発言を繰り返す資質の低い政治家、名を売りたいが為に余計な行動
をして国富を毀損する政治家、0増5減だ4増4減だといった国民を欺く小手
先の議論、3年間だけ公務員人件費を少し下げてみたり天下りに目をつぶった
り、行政の怠慢による不祥事に於いても一切責任を取らずに放置するなど…と、
何時までもこんなことをしていては国が潰れるのも時間の問題です。

 まあ、私がこんな(ネガティブ)ことを書いている頃は景気や市場ムードの
ボトムになり易いのでしょうけれど…(苦笑)。
 原発への対応や輸出入(貿易)の動向、近隣諸国との揉め事など日々のニュ
ースにしても、どれもが何か物足りなさや納得感の無さを感じ、または違和感
を覚えます…。このような混乱している時期だからこそメディアの言うことを
鵜呑みにせず、色々と自身の考えや直感を大事にしていきたいと思っています。

 はっきりではないものの円安への動きが始まりつつあるようにも感じていま
す。質への逃避や僅かの金利差程度でいつまでも円高が続くとは考えておりま
せん。
 しつこいようですが、国内にこれと言った投資案件が見つからない現状に於
いては、成長期待のある外国の案件(投資・運用商品)を探すべきだと思われ
ます。

(街のコンサルタント)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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